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転生先の世界 中学生編

33話 サッカーで勝ったらなんのお願いしよっかなぁ~

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「ひーとーはーちゃーん」
「……」

こんにちは花美咲瞳羽です。
今、ストーカーに付き纏われて困っています。
皆さんもだいたい察しがつくでしょう、そのストーカーというのは、芥川です。

「ちゃんとオレのあげた薬飲んでくれたんだね~!全然心の中の声が聞こえなくて残念だけど受け取ったことの方が嬉しいよ!」
「渡されたし…」
「普通だったらなんの躊躇も無しに捨てるか処分するかの二択なのにねー。」
「その二択は一択しかねぇよ、捨てるも処分も一緒や。」
「あはは! そうだね~!」

なんだ、このなんの面白みもなく意味不明で全然楽しくない会話は!

「あのさ、芥川」
「ミツヤでいいよ」
「じゃあ…ミツヤ、お前はいつまで私に付き纏うつもりなの?」
「ん? 休み時間内ずーっと」
「タチ悪いな。」
「だって、ずっと一緒にいたいしー」
「私は次の時間体育だから早く着替えに行きたい。」
「そっかー 3組は次体育かー じゃあ僕は心眼で君のことを見守ってるよ~」

コイツ堂々と言ったぞ気持ち悪い! 
ていうか逆に清々しいくらいだぞ

私は芥川から逃げるように体操着袋を手に取り女子更衣室へと走って向かった。

怖い怖い! アイツは大人になったらロクでもない奴になる可能性100%なんだけど!











「確かにヤバいねそいつ」
「でしょ!? でしょー!?」

グラウンドに着くと私はついさっき起こったことをシャルルとKY風霧に伝えた。

「いやいや、深く考えすぎだって! ミツヤは悪い奴じゃねぇから!」

「「類は友を呼ぶ」」
「呼ぶか! ていうかオレはやばくねぇからな!?」
「風霧の知り合いなんて、大体やばいか頭のおかしい連中の集まりだよ」
「またの名を烏合の衆」
「だから、2人してオレをディスるな!!」
「ディスってないディスってない」
「ないよ。」

とりあえずディスってない事を誤魔化した。

「今日の体育何するか分かる?」
「知らんな」
「あんまり激しくないのがいいな…」
「なるほど、風霧は激しいのがいいと。」
「言ってねぇぞ、そんなこと!」
「別に私はなんでも構わん、とりあえず今はストレスを爆散させたい。」
「発散と言いたいの?好きだよねそれ」
「花美咲が爆散したら後片付けが大変そう…」

言葉だけ聞いたら私が爆散するって意味で捉えられるんだけど…。
風霧は風霧で素で恐ろしいことを今日こんにち初めて言ったぞ



「はーい、みんな集まってくださーい。
今日の体育は体を動かすスポーツをしましょうか。」

外で体を動かすスポーツって体育で出来るのって限られてんぞ。

「男女に別れてサッカーをしましょうか。」

サッカーか、サッカー…サッカーサッカー…

サッカー!?



「サッカーか、男女対抗とかめんどくさいね」
「男子と女子じゃ体力の差が…」
「ふっふっふ… 遂に私の力を解放させる時が来た…」
「どうしたの、オカルト部の厨二病が感染したの?」
「ちがうわい! まだ活動してねぇわ!」
「じゃあ、なんなのさ」

「サッカーと言えば己の力で相手をねじ伏せそして最後はみんな仲間になる」
「ならないよ」
「そしてサッカーは友達!ボールは友達!」
「ボールはボールでしょ」
「……そしてサッカーは世界を救う!」
「救わない」
「えっと…サッカーは…サッカーは…魂と魂のぶつかり合い!」
「ぶつかり合ったら死ぬわ。」
「だぁーもう!! ああ言えばこう言う! 黙れ!」
「君から始めたことでしょ」
「ぐぅっ…の音も出た…」
「(花美咲元気だなー)」


とりあえず男女に別れ女子は作戦会議を行った。

「さて、まずは作戦会議ですよ子猫ちゃんたち」
「こ、子猫ちゃん!?」
「男子には結構チラホラとめんどくさい能力者がうじゃうじゃいます。」
「虫みたい…」
「一番厄介な人って誰ですか?」
「いい質問! ミュレェイちゃん!
一番厄介な奴はご存知シャルルです、あと結界師、その二人に注意! あとはゴリ押しでなんとか行ける!」
「ゴリ押しって…」
「だってー それ以外思い浮かばないし、浮かぶとしてもさ、最初は様子伺うか、体力温存のためにあまり動かないとか…」

「その二択に希望します」
「あっれぇ!? みんなの心が一つに!」
「ていうかさ、花美咲さん? だっけ? 勝手に仕切らないでくれる?ホント、そういうのいいから、あとアンタウザイ。」

うん、こうもストレートに言われると流石の私も泣いちゃうよ。
でもこのクソガキごときに流す涙なんて一ミリもない、あるとしたら動物ドキュメンタリー映画くらいだよ。
アレは泣ける、うん、個人の感想だな。

「聞いてんの?花美咲」

おっと、遂には呼び捨てかよ、さん付けどこ行った?

「おーい、女子ー作戦はいいのかー?」
「あっ うんー! 大丈夫! さっさと始めよぉ!」

この代わり味の凄さ山月並だ…いや、山月の方がまだ可愛げあるな。

「というワケで花美咲、アンタは余計なことすんじゃないわよ」
「余計な事って?」
「決まってんでしょ!? でしゃばるなって言ってんのよ!」
「ほほう、それだったら私もそっくりそのままお返ししますわ、あんまり調子に乗るなよ?
私は基本女の子好きだけどお前みたいな奴は大嫌い、そして何があろうと私はドロップキックをお前にかませられるぞ。」

言いたいことを少し言ったらクソ生意気な女子は青ざめて「ふ、ふん! 勝手にすれば!?」と言ってどっかいった。

いやいや行くなし! 授業放棄すんなし!

「おーい、花美咲ー?」
「なんじゃー?」
「(「なんじゃ」?) もういいーか?」
「もういいーよー」
「かくれんぼか!」

そっちからやって来たんだろ? ツッコまれても私に悪気はない。

「ただ勝負するだけじゃつまんないから罰ゲームありの勝負にしようぜ!」
「何言ってんだお前。」
「男子チームが勝ったら女子達はなんでもいうことを聞けよ!」
「はぁ!?なによそれ! 」
「へんたーい!」

騒ぎ出す女子達、分かるわー、この男子普通にどこにでもいそうなエロガキの目してるもん。
ろくなお願いしなさそう。

「じゃあ、こっちも同じようにしよう。
ただし、こっちの命令は甘ちょろいものと思ったら大間違いだからな!」

ふはは!と高笑いをしてあとを去った



「さーて、みなさーんもう勝つ気しかしなーい! 勝て男子共に我々が得するお願いごとしようぜぇぇ!」

「おーう!」




「女子達が怖いと思うのは俺だけ?」
「安心しろそれは俺達も思ってるから…」
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