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最悪な日々
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トオルがユウヤになり、ユウヤがシュウ、リク、アリユキから凌辱されていると知ってから、2週間が経とうとしていた。
はじめは何もわからない状況にただ怯えていたトオルだが、多少なりともわかったことがあった。
まずトオルについてだ。
トオルについては3人から聞いていないが、トオルがユウヤになった日を機に、学校へは来ていないようだった。
だが、シュウたち始め、他のクラスメイトもその事実は知っていても別に興味がない、と言った様子で話題にもならない。
あれからトオルの家には時間を見つけて向かってはいるものの、両親も家にいないことが多く、トオルの状況を聞けていない。
次に、3人についてだ。
トオルの知っている限り、シュウ、リク、アリユキはクラスの人気者のユウヤの特に仲のいい友人という認識だったが、実際はユウヤをクラスの人気者に仕立て、ユウヤを通じてクラスの中心になっているのが真相だった。
3人はユウヤをなぜか人気者にさせ、裏でそれを操ることに面白さを見出したらしい。
その恰好の玩具がユウヤだったというわけだ。
3人についてもう詳しく説明すると、3人の中でシュウはそのリーダー格として他二人をまとめる立場にある。
シュウは地元の名士の跡取り息子だ。トオルが放課後連れていかれる家はシュウの家の持ち物らしい。シュウの親はまさか息子がこんなことをするために使うとは思ってもいないだろう。
シュウはそんな生まれもあり、人に対し命令をすること、暴力を振るうことへの欲求があり、その発散先をユウヤで解消しているという訳だ。
シュウの命令に対し、アリユキはシュウの命令を忠実に実行する役目だ。
毎日家に連れてこられてすぐに行われる暴力についてや、凌辱の時など様々な場面でアリユキはシュウのいう通りに行動する。
本来、二人は同い年のクラスメイトのはずだ。二人はその従属関係を当たり前のように受け入れている。シュウは自分の代わりにトオルをいじめることに対して、アリユキはシュウのいう通り行動することに対して互いに楽しむ謎の依存関係にあるように感じた。
そのシュウとアリユキの関係を少し離れてみているのがリクだ。
体裁上、リーダー格のシュウに伺いを立てることも多いものの、アリユキのように従順ではないリクは暴力には興味がないらしく暴力には参加する様子はない。だが、その後のトオルを凌辱する際に率先して動く。
リクはユウヤを性的に苦しめることに楽しみを感じているようでベッド脇の棚にはリクが揃えたらしき性的な玩具が多く収納されていた。その中で一番ユウヤを嫌がる物を選び、的確に責めるのだ。
正直、ユウヤとなったトオルはリクの執拗に責めるリクがこの3人の中で一番恐怖に感じていた。
だから、今日のようなリクが塾で先に帰るとき、トオルは少しほっとする。
「ユウヤ、リク終わったから、行こうぜ」
「……」
考え事をしていたトオルの手をアリユキが引っ張る。
トオルは力なく頷き、傷む体をこらえながらシャワーへ向かう。
トオルがユウヤとなってから、そろそろ一週間が過ぎようとしていた。
その短い間でトオルの自尊心が完全に折れ、嫌だと思ってもこの3人に逆らうということが完全にできなくなってしまったのだ。
だから、今シャワーを頭から浴びられながら、孔をアリユキに掻き出されてもトオルは下唇を噛みながら屈辱に耐えるしかできない。
「気持ちいいか?」
「……うん」
トオルの視界の端にはアリユキの染めたての明るい髪が見えた。
何が楽しいのか、アリユキはトオルの中からすべて掻き出すと、椅子に座らせ体の隅々を洗い出す。
その手つきは先ほどのような性的なものではなく、美容師が客の髪を洗うような、性的なものがない優しいものではある。
先ほどのまでの凄惨な行為との違いに、トオルは戸惑う。
トオルを毎日殴ったり、蹴ったり暴力をする男に今のアリユキは見えない。
「……」
トオルはアリユキにばれないように、アリユキに3日前に蹴られた時できた痣を見た。
また何回か殴られたり蹴られたりしているので、治る気配のないその痣は体の内側で出血した血が固まり、なんともグロテスクな状態になっている。
それをトオルはアリユキが後ろを向いている時に小さく押した。
はじめは何もわからない状況にただ怯えていたトオルだが、多少なりともわかったことがあった。
まずトオルについてだ。
トオルについては3人から聞いていないが、トオルがユウヤになった日を機に、学校へは来ていないようだった。
だが、シュウたち始め、他のクラスメイトもその事実は知っていても別に興味がない、と言った様子で話題にもならない。
あれからトオルの家には時間を見つけて向かってはいるものの、両親も家にいないことが多く、トオルの状況を聞けていない。
次に、3人についてだ。
トオルの知っている限り、シュウ、リク、アリユキはクラスの人気者のユウヤの特に仲のいい友人という認識だったが、実際はユウヤをクラスの人気者に仕立て、ユウヤを通じてクラスの中心になっているのが真相だった。
3人はユウヤをなぜか人気者にさせ、裏でそれを操ることに面白さを見出したらしい。
その恰好の玩具がユウヤだったというわけだ。
3人についてもう詳しく説明すると、3人の中でシュウはそのリーダー格として他二人をまとめる立場にある。
シュウは地元の名士の跡取り息子だ。トオルが放課後連れていかれる家はシュウの家の持ち物らしい。シュウの親はまさか息子がこんなことをするために使うとは思ってもいないだろう。
シュウはそんな生まれもあり、人に対し命令をすること、暴力を振るうことへの欲求があり、その発散先をユウヤで解消しているという訳だ。
シュウの命令に対し、アリユキはシュウの命令を忠実に実行する役目だ。
毎日家に連れてこられてすぐに行われる暴力についてや、凌辱の時など様々な場面でアリユキはシュウのいう通りに行動する。
本来、二人は同い年のクラスメイトのはずだ。二人はその従属関係を当たり前のように受け入れている。シュウは自分の代わりにトオルをいじめることに対して、アリユキはシュウのいう通り行動することに対して互いに楽しむ謎の依存関係にあるように感じた。
そのシュウとアリユキの関係を少し離れてみているのがリクだ。
体裁上、リーダー格のシュウに伺いを立てることも多いものの、アリユキのように従順ではないリクは暴力には興味がないらしく暴力には参加する様子はない。だが、その後のトオルを凌辱する際に率先して動く。
リクはユウヤを性的に苦しめることに楽しみを感じているようでベッド脇の棚にはリクが揃えたらしき性的な玩具が多く収納されていた。その中で一番ユウヤを嫌がる物を選び、的確に責めるのだ。
正直、ユウヤとなったトオルはリクの執拗に責めるリクがこの3人の中で一番恐怖に感じていた。
だから、今日のようなリクが塾で先に帰るとき、トオルは少しほっとする。
「ユウヤ、リク終わったから、行こうぜ」
「……」
考え事をしていたトオルの手をアリユキが引っ張る。
トオルは力なく頷き、傷む体をこらえながらシャワーへ向かう。
トオルがユウヤとなってから、そろそろ一週間が過ぎようとしていた。
その短い間でトオルの自尊心が完全に折れ、嫌だと思ってもこの3人に逆らうということが完全にできなくなってしまったのだ。
だから、今シャワーを頭から浴びられながら、孔をアリユキに掻き出されてもトオルは下唇を噛みながら屈辱に耐えるしかできない。
「気持ちいいか?」
「……うん」
トオルの視界の端にはアリユキの染めたての明るい髪が見えた。
何が楽しいのか、アリユキはトオルの中からすべて掻き出すと、椅子に座らせ体の隅々を洗い出す。
その手つきは先ほどのような性的なものではなく、美容師が客の髪を洗うような、性的なものがない優しいものではある。
先ほどのまでの凄惨な行為との違いに、トオルは戸惑う。
トオルを毎日殴ったり、蹴ったり暴力をする男に今のアリユキは見えない。
「……」
トオルはアリユキにばれないように、アリユキに3日前に蹴られた時できた痣を見た。
また何回か殴られたり蹴られたりしているので、治る気配のないその痣は体の内側で出血した血が固まり、なんともグロテスクな状態になっている。
それをトオルはアリユキが後ろを向いている時に小さく押した。
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