上 下
20 / 28
3章

告白

しおりを挟む

「フッ…」
 
 何度目かの挿入の後、コウはアリスの中から萎えた物を抜く。
 それすらもとろけたアリスには感じてしまう物になったようだった。

「ンアッ…」

 コウはアリスの唇、首、耳、肩にそれぞれ口をつける。
 コウの倍以上気を遣ったというのに、アリスはまだしたりないのは身を捩らせた。

「ンッ…アッ…」

 捩りつつ漏れ出た声はもう止められなくなったようで、声に合わせてアリスは腰を揺らす。
 それがまた愛おしくなって、コウは再度アリスの胸の突起に口づけた。

「コウ……」

 瑠璃色の瞳から涙が出た。
 それすら愛おしくて、コウはそれを舐めとり、再度深い口づけをする。

「アリス…」
「ヤッ…アッ…」

 アリスの屹立は何度か達し、芯が無くなりかけてはいたが、何度かこすれば気持ちよさそうにアリスが啼く。

「アリス、アリス」

 コウは何度もアリスの名を呼んだ。
 アリスはとろけた瞳でコウを見つめる。

「愛している」
「コウ」

 アリスはコウの顔に手を触れた。
 アリスのやわらかな手がコウの頬を優しくさする。
 汗ばんだ頬を撫ぜられるのが恥ずかしくなり、コウは優しくアリスの手を握った。
 
「アリス、愛している…」
「アイシ…?」
「愛している」
「あいして、いる…」
「そう」

 コウは握った手に力を込めた。
 
「どこにも…、いかないでくれ」

 コウはアリスとつないだ手にさらに力を込めた。
 
「ウサギや…、カイラスが居ても…、俺だけに」
「コウ、」
「ここに…、いてくれ」
 
 そう言って何度目かの口づけをした。
 アリスはそれに応じ、コウとアリスは互いに口づけをしあった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

聖女召喚でなぜか呼び出された、もう30のお兄さん(自称)ですが、異世界で聖人することにしました。

藜-LAI-
BL
三十路のお兄さん(自称)ですが聖人出来ますか? 夜の街で王子として崇められるホストのリイトこと網浜依斗は、依斗の店のオーナーである白石秋成をストーカーから庇った瞬間、眩しい光に包まれて異世界であるサーチェスに召喚されてしまった!? 『俺がエロいんじゃない!これのせいでムラムラするんだ!!』 攻め→網浜依斗(聖人)30 受け→ジレーザ(神官)28 ※受け攻め固定はなかなか書かないのでドキドキ。

sugar sugar honey! 甘くとろける恋をしよう

乃木のき
BL
母親の再婚によってあまーい名前になってしまった「佐藤蜜」は入学式の日、担任に「おいしそうだね」と言われてしまった。 周防獅子という負けず劣らずの名前を持つ担任は、ガタイに似合わず甘党でおっとりしていて、そばにいると心地がいい。 初恋もまだな蜜だけど周防と初めての経験を通して恋を知っていく。 (これが恋っていうものなのか?) 人を好きになる苦しさを知った時、蜜は大人の階段を上り始める。 ピュアな男子高生と先生の甘々ラブストーリー。 ※エブリスタにて『sugar sugar honey』のタイトルで掲載されていた作品です。

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

Please me

金木犀
BL
男女の性別の他に、第二次性として認知されるようになったDomとSub 世界的に認知されるようになってから時間が経過しているにも関わらず、Subの蔑視が蔓延している社会で、例に違わずSubの山本彰人も強いトラウマを抱えて過ごしていた。 大学入学を機にトラウマ克服のために入会したサークルで出会ったDomの須田駿介に優しくされることで少しずつ心を開いていく。 トラウマを抱えて傷ついたSubとそんなSubを愛したいDomの、不器用で怖がりながらも少しずつ前を向いて過ごしていく物語。 *初投稿のため少しずつ更新していきます。 *お名前と登場キャラクターの設定を某知識集団の方達を参考にさせて頂いておりますが、内容には一切の関係ございません。 不快に思われた方がいらっしゃれば公開を改めさせていただきます。

釣った魚、逃した魚

円玉
BL
瘴気や魔獣の発生に対応するため定期的に行われる召喚の儀で、浄化と治癒の力を持つ神子として召喚された三倉貴史。 王の寵愛を受け後宮に迎え入れられたかに見えたが、後宮入りした後は「釣った魚」状態。 王には放置され、妃達には嫌がらせを受け、使用人達にも蔑ろにされる中、何とか穏便に後宮を去ろうとするが放置していながら縛り付けようとする王。 護衛騎士マクミランと共に逃亡計画を練る。 騎士×神子  攻目線 一見、神子が腹黒そうにみえるかもだけど、実際には全く悪くないです。 どうしても文字数が多くなってしまう癖が有るので『一話2500文字以下!』を目標にした練習作として書いてきたもの。 ムーンライト様でもアップしています。

王子様と魔法は取り扱いが難しい

南方まいこ
BL
とある舞踏会に出席したレジェ、そこで幼馴染に出会い、挨拶を交わしたのが運の尽き、おかしな魔道具が陳列する室内へと潜入し、うっかり触れた魔具の魔法が発動してしまう。 特殊な魔法がかかったレジェは、みるみるうちに体が縮み、十歳前後の身体になってしまい、元に戻る方法を探し始めるが、ちょっとした誤解から、幼馴染の行動がおかしな方向へ、更には過保護な執事も加わり、色々と面倒なことに――。 ※濃縮版

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

エルフェニウムの魔人

神谷レイン
BL
この世界には魔人・獣人・人種の三つの種族がいた。だが長い月日の中で種族は混ざりあい、今ではほとんどが混血の人種寄りばかり。 けれど騎士としてリヴァンテ王国に仕えるアレクシスは混血ながらも『先祖返り』で、王都では珍しい狼獣人の姿を持っていた。狼の頭に鋭い牙、毛深く大きな体にモフモフの尻尾。 狼に近い、その珍しい姿は人々の好奇の的になり、アレクシスはその視線に疲れていた。 だが、そんなある日。 警備をしていた王都の広場で大掛かりな魔術が発動し、アレクシスの親友エルサードが消え、代わりに白い髪に褐色の肌を持つ生粋の魔人が現れた! しかも、その魔人はなんと五百年前の過去からやってきて……。 王様から居場所のない魔人の世話を言いつけられ、アレクシスは寮の部屋で一緒に暮らすことになる……が、天真爛漫な魔人・シュリに振り回されることに! ――――シュリは無事に過去に戻ることができるのか? 親友エルサードは戻ってくるのか? 狼獣人の真面目系騎士アレクシス×天然系魔人シュリの恋物語。 (独自設定アリです) 小説家になろうさんの方にも投稿していますが、こちらは改訂版です。 毎日0時と12時に二話ずつ、完結まで投稿していくつもりです!(ずれたらごめんなさい(汗))

処理中です...