193 / 298
ベルトラン放浪
22.WANTED!
しおりを挟む
気付けば確かに無数の殺気に辺りを囲まれていた。
店の中にいた客もいつの間にか姿を消し、店長も消えていた。
クソ、話に夢中で気づかなかった!
「じゃ、じゃあ、あっしはこれで…」
そそくさと立ち上がったキツネの肩をゼファーが掴んだ。
「のう、主の言っていた荒事師や高額賞金稼ぎとやらは関係ないですと言えば見逃してくれるようなお優しい連中なのか?」
「い、いえ、それはないっす…です」
「俺はただの行商人だがここで我々を見捨てると主は間違いなく逆賊として永久に指名手配されることになるのだが、どうする?」
「…お供します…」
キツネはがっくりと首をうなだれた。
「おい、そんなこと言ってる場合じゃないだろ!さっさとあの窓から逃げるぞ!」
店の裏手にある小さな窓から逃げ出すのとドアから男たちがなだれ込んできたのはほぼ同時だった。
「畜生!あの親父、俺たちを売りやがったな!」
「わめいてないで逃げるぞ!」
キツネの泣き言をどやしながら俺たちは裏通りに飛び出した。
「いたぞ!あそこだ!」
「金貨五千枚は俺のもんだ!」
「逃がすんじゃねえぞ!」
すぐに別の男たちが殺到してくる。
「あそこに梯子がある!登るんだ!」
俺は裏通りに止めてあった荷車でバリケードを築きながら叫んだ。
梯子を上って屋根伝いに逃走を図る。
「逃がすかよ!」
矢が雨あられと降ってきた。
「あいつら、余は生きて連れていくということを知らんのか!」
「そんなこと言ってる場合かよ!」
俺たちは必至で屋根を逃げ回っていた。
「ハッハー!俺たちから逃げられると思うなよ!」
「あの銀髪は生け捕りだ!もう片方は殺せ!」
冒険者たちが屋根を伝って追ってくる。
「おい、多少の魔法だったらばれないんだよな!?」
「ああ、だがせいぜいライティング程度の魔力だぞ!」
「それで十分だ!」
俺は逃げながら屋根の瓦をもぎ取った。
「これでも喰らいやがれ!」
振り向きざまに投げつける。
魔力で方向と速度を制御された瓦が次々と冒険者たちにヒットした。
「ぐえっ!」
「ぎゃあっ!」
冒険者たちは顔面に瓦を喰らってボトボトと屋根から落ちていく。
「やるではないか!」
「ざまあみやがれ!」
「ざっとこんなもんだ!」
俺たちはひたすら屋根の上を走り続けた。
「どうやら無事にまけたみたいだな」
俺たちはどこだかわからない裏路地に身を潜めていた。
冒険者たちの声も今は聞こえない。
「しかしこれからどうするんだよ。これじゃあ身動き取れないぞ」
今は町全体が俺たちを追っているようなもんだ。
下手に動いたらあっという間に見つかってしまうだろう。
「おいキツネ、どっか良い隠れ場所を知らないか?」
「無茶言わないでくださいよ。俺だってこの町には来たばっかりなんだぜ」
「うーむ、早く火神教本部に行かねばならんのだが…」
「いたぞ!こっちだ!」
突然響いてきた怒鳴り声に俺たちは身をすくませた。
まさかもう見つかったのか?
その時、俺たちのいる裏路地に飛び込んでくる影があった。
その影が何かから逃げるように走ってくると俺たちが潜んでいる木箱の蓋を開けた。
「ひっ…!」
中にいる俺たちを見て恐怖にひきつった声を上げた。
驚いたのはこっちも同じだ。
「お嬢さん、眩しいから蓋を閉めてくれないな」
キツネのジョークも逆効果だったらしい。
大きく開いたキツネの口を見てその顔が更に青ざめている。
「キィヤ……」
「待てっ」
叫びそうになるその口を塞いで木箱の中に引きずり込んだ。
「静かにしろって、見つかるだろ」
じたばた暴れる影をなんとか押さえつける。
「どこに行きやがった!」
「まだ遠くには行ってねえはずだ!探せ、探せ!」
「クソ、あのガキ、ちょろちょろしやがって!」
男たちの声が次第に遠くなっていく。
どうやら見つからなかったみたいだ。
気付けば腕の中の影は大人しくなっていた。
「おい、今から口の手を離すから叫ばないでくれるか?危害を加えるつもりはないから」
俺の言葉にその影が小さく頷いた。
ゆっくり手を離すとその影がこちらを振り向いた。
大きく黒目がちな瞳が恐怖に震えながらこっちを見ている。
…まさか、女の子?
それはまだあどけない少女だった。
なんで子供がこんな所に?しかも何かから逃げていたような…
その時さきほどの男たちがあのガキと叫んでいたのを思い出した。
まさか、俺たちじゃなくてこの子を追っていたのか?
少女はまるで怯えた小動物のように肩をすくませて震えている。
「…ひょっとして、追われているのか?」
俺の問いに少女の肩がびくりと震えた。
「…お、お願いです…見逃してください」
少女は蚊の鳴くような声で嘆願してきた。
その眼には涙が溜まっている。
「ま、待ってくれ。こっちも事情が全然分からないんだ。見逃すと言ってもこっちも追われてる身で…」
「とりあえず一旦出るぞ。ここにいてもいずれ見つかってしまうだけだ」
木箱から出て改めて見たが本当にまだ小さな女の子だった。
見た目はフラムと同じ位だろうか、ストレートな黒髪を肩の上辺りで切りそろえていて様々な刺繍を凝らした特徴的な服を着ている。
俺は少女の前にしゃがみこんでその肩に手を置いた。
「俺の名前はテツヤ、君の名前は?君を傷つけたりはしないから安心してくれ」
「エ、エイラ…」
まだ怯えた表情の消えないその少女はおずおずと名乗った。
「エイラか。良い名前じゃないか。なんで逃げていたのか教えてくれないか?あいつらは誰なんだ?」
「…そ、それは…」
「しっ!」
エイラが口を開きかけた時、ゼファーが緊張した声を発した。
「おい、あそこの路地はまだ探してないんじゃないか?」
「あそこは行き止まりだ。隠れる場所もねえよ」
「一応チェックしておくぞ。ついてこい!」
男たちの声が近づいてくる。
やばい、早いところ隠れないと!でもどこに?
「こっちです!」
その時、背後のドアが開いた。
「はやくこちらへ!見つかってしまいますよ!」
店の中にいた客もいつの間にか姿を消し、店長も消えていた。
クソ、話に夢中で気づかなかった!
「じゃ、じゃあ、あっしはこれで…」
そそくさと立ち上がったキツネの肩をゼファーが掴んだ。
「のう、主の言っていた荒事師や高額賞金稼ぎとやらは関係ないですと言えば見逃してくれるようなお優しい連中なのか?」
「い、いえ、それはないっす…です」
「俺はただの行商人だがここで我々を見捨てると主は間違いなく逆賊として永久に指名手配されることになるのだが、どうする?」
「…お供します…」
キツネはがっくりと首をうなだれた。
「おい、そんなこと言ってる場合じゃないだろ!さっさとあの窓から逃げるぞ!」
店の裏手にある小さな窓から逃げ出すのとドアから男たちがなだれ込んできたのはほぼ同時だった。
「畜生!あの親父、俺たちを売りやがったな!」
「わめいてないで逃げるぞ!」
キツネの泣き言をどやしながら俺たちは裏通りに飛び出した。
「いたぞ!あそこだ!」
「金貨五千枚は俺のもんだ!」
「逃がすんじゃねえぞ!」
すぐに別の男たちが殺到してくる。
「あそこに梯子がある!登るんだ!」
俺は裏通りに止めてあった荷車でバリケードを築きながら叫んだ。
梯子を上って屋根伝いに逃走を図る。
「逃がすかよ!」
矢が雨あられと降ってきた。
「あいつら、余は生きて連れていくということを知らんのか!」
「そんなこと言ってる場合かよ!」
俺たちは必至で屋根を逃げ回っていた。
「ハッハー!俺たちから逃げられると思うなよ!」
「あの銀髪は生け捕りだ!もう片方は殺せ!」
冒険者たちが屋根を伝って追ってくる。
「おい、多少の魔法だったらばれないんだよな!?」
「ああ、だがせいぜいライティング程度の魔力だぞ!」
「それで十分だ!」
俺は逃げながら屋根の瓦をもぎ取った。
「これでも喰らいやがれ!」
振り向きざまに投げつける。
魔力で方向と速度を制御された瓦が次々と冒険者たちにヒットした。
「ぐえっ!」
「ぎゃあっ!」
冒険者たちは顔面に瓦を喰らってボトボトと屋根から落ちていく。
「やるではないか!」
「ざまあみやがれ!」
「ざっとこんなもんだ!」
俺たちはひたすら屋根の上を走り続けた。
「どうやら無事にまけたみたいだな」
俺たちはどこだかわからない裏路地に身を潜めていた。
冒険者たちの声も今は聞こえない。
「しかしこれからどうするんだよ。これじゃあ身動き取れないぞ」
今は町全体が俺たちを追っているようなもんだ。
下手に動いたらあっという間に見つかってしまうだろう。
「おいキツネ、どっか良い隠れ場所を知らないか?」
「無茶言わないでくださいよ。俺だってこの町には来たばっかりなんだぜ」
「うーむ、早く火神教本部に行かねばならんのだが…」
「いたぞ!こっちだ!」
突然響いてきた怒鳴り声に俺たちは身をすくませた。
まさかもう見つかったのか?
その時、俺たちのいる裏路地に飛び込んでくる影があった。
その影が何かから逃げるように走ってくると俺たちが潜んでいる木箱の蓋を開けた。
「ひっ…!」
中にいる俺たちを見て恐怖にひきつった声を上げた。
驚いたのはこっちも同じだ。
「お嬢さん、眩しいから蓋を閉めてくれないな」
キツネのジョークも逆効果だったらしい。
大きく開いたキツネの口を見てその顔が更に青ざめている。
「キィヤ……」
「待てっ」
叫びそうになるその口を塞いで木箱の中に引きずり込んだ。
「静かにしろって、見つかるだろ」
じたばた暴れる影をなんとか押さえつける。
「どこに行きやがった!」
「まだ遠くには行ってねえはずだ!探せ、探せ!」
「クソ、あのガキ、ちょろちょろしやがって!」
男たちの声が次第に遠くなっていく。
どうやら見つからなかったみたいだ。
気付けば腕の中の影は大人しくなっていた。
「おい、今から口の手を離すから叫ばないでくれるか?危害を加えるつもりはないから」
俺の言葉にその影が小さく頷いた。
ゆっくり手を離すとその影がこちらを振り向いた。
大きく黒目がちな瞳が恐怖に震えながらこっちを見ている。
…まさか、女の子?
それはまだあどけない少女だった。
なんで子供がこんな所に?しかも何かから逃げていたような…
その時さきほどの男たちがあのガキと叫んでいたのを思い出した。
まさか、俺たちじゃなくてこの子を追っていたのか?
少女はまるで怯えた小動物のように肩をすくませて震えている。
「…ひょっとして、追われているのか?」
俺の問いに少女の肩がびくりと震えた。
「…お、お願いです…見逃してください」
少女は蚊の鳴くような声で嘆願してきた。
その眼には涙が溜まっている。
「ま、待ってくれ。こっちも事情が全然分からないんだ。見逃すと言ってもこっちも追われてる身で…」
「とりあえず一旦出るぞ。ここにいてもいずれ見つかってしまうだけだ」
木箱から出て改めて見たが本当にまだ小さな女の子だった。
見た目はフラムと同じ位だろうか、ストレートな黒髪を肩の上辺りで切りそろえていて様々な刺繍を凝らした特徴的な服を着ている。
俺は少女の前にしゃがみこんでその肩に手を置いた。
「俺の名前はテツヤ、君の名前は?君を傷つけたりはしないから安心してくれ」
「エ、エイラ…」
まだ怯えた表情の消えないその少女はおずおずと名乗った。
「エイラか。良い名前じゃないか。なんで逃げていたのか教えてくれないか?あいつらは誰なんだ?」
「…そ、それは…」
「しっ!」
エイラが口を開きかけた時、ゼファーが緊張した声を発した。
「おい、あそこの路地はまだ探してないんじゃないか?」
「あそこは行き止まりだ。隠れる場所もねえよ」
「一応チェックしておくぞ。ついてこい!」
男たちの声が近づいてくる。
やばい、早いところ隠れないと!でもどこに?
「こっちです!」
その時、背後のドアが開いた。
「はやくこちらへ!見つかってしまいますよ!」
11
あなたにおすすめの小説
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる