2 / 6
第2話 花と会話
しおりを挟む「きゃーっ! ユリアン王子様ぁーっ!」
今日もだと思った。オレは、自身に向けられる黄色い歓声に、ため息をつく。
決して、わずらわしいという意味ではない。
賞賛してくれるのはありがたいし、気分も悪くなかった。
だが、自身の魅力など、王国の第一王子という肩書きだけだ。
自分なんかより素晴らしい人々は、もっと他にいるだろうに。
たとえば、目の前にいる二人組とか。
「ユリアン・バルシュミーデ王子、ゴキゲン麗しゅう」
「こんな朝早くに王子と出会えるなんて、なんと運のいいことなのでしょう!」
二人組の女子生徒が、手を繋ぎながらあいさつをしてきた。
「ええ、ごきげんよう。けれど」
オレは、二人に視線を移す。
「お二人の方が、余には尊き百合の花に見えますぞ」
最大級の賛辞を、二輪の花に送る。
「まあ、もったいなきお言葉!」
「王子のお妃となられるお方を差し置いて、そんなお言葉を書けてくださるなんて、恐れ多いですわ」
二人は、こちらの褒め言葉を素直に聞き入れない。
世辞だと思っている。
「お二人は、親しい間柄なのかね?」
聞くと、二人はうなずいた。
「はい、幼なじみです!」
「子どもの頃から、ずっと一緒ですわ!」
互いを向き合う二人は、手を強く握り合う。
その目には、もうオレは映っていない。
それでいいのだ! ああもうすごくいいよ! たまんない!
「ケンカもするけど、すぐ仲直り!」
「そうですわよね? 髪留めもお揃いなのですわ!」
言って、二人とも左右それぞれに同じ髪留めをしている。
一つは赤く、一つは青かった。二つ合わせて尊い色だ。
あら~っ、助かるぅ! 朝からいいモノ見たわ~。
「王子、どうなさいまして」
声をかけられてようやく、自分が虚空を見上げてヨダレを垂らしていると気づく。
いかんいかん。オレは一国の王子、醜態を晒すわけには。
「コホン。そうだ。いい物を見せてくれたお礼に、コレを」
妄想をごまかすため、懐をまさぐった。お、あったぞ。
「これは?」
二枚の半券を渡すと、少女たちは問いかけてきた。
「学食の食券ですぞ。お二方、これでコーヒーでも飲んでください」
「え、そんな。タダで受け取れません」
申し訳なく思ってか、少女は食券を返してくる。
その手を、オレはそっと受け止めた。
「これは、余の気持ちなのです。二人の友情に、余は痛く感動しました。二人の明日に、幸多からんんことを」
言い残し、オレはその場を立ち去る。
ああ尊い。セットでアイテムを共有するとか、助かるわ~。
「お見事ですわね、ユリアン・バルシュミーデ王子」
絵に描いたような金髪碧眼の清楚な女子生徒が、オレの前に立って微笑む。
「これはこれは、聖ソフィ殿」
聖ソフィ・ル・ヴェリエ。ヴェリエ侯爵の第一王女である。
「まさか、私以外の方にも、ツバを付けていらっしゃるの?」
「オレがいつ、キミにツバを付けたって?」
極めてどっちらけな口調で、オレは返す。
普段は「余」なんて仰々しく話すが、親しい人とは砕けて会話するのだ。
「まあっ。未来の嫁候補に向かって、そんな口の利き方をなさいますの?」
彼女は、というか彼女の両親と我が国王は、オレとソフィをくっつけたがっている。
かたや王家。かたや農場や商業を統括する有力者。
結束力を高めたいのだ。
「バカバカしい。オレはキミとの結婚なんて、まっぴらゴメンだ」
それに、相手にとっても失礼だろう。
「オレなんかより、ずっと素晴らしい方と結ばれるべきだ。たとえば……」
「もう聞き飽きました。でもいつか、わたくしに振り向いていただきます」
ソフィが、勝利宣言とも取れるセリフをのたまう。
「ご冗談を。王子の心を射止めるのは、このわたくしですわ!」
ゆるふわな真っ黒い髪を高めのポニーテールにした少女が、取り巻きを連れて現れた。今にも高笑いしそうだ。
「おはようございます。ツンディーリア・デ・ミケーリ様」
「ソフィさまも、ごきげんうるわしゅう」
二人はいかにもな、かしこまったあいさつを交わす。
が、オレには二人の間に、バチバチという火花が見えた。
聖ソフィに対抗心を燃やすのは、隣国から留学してきた王女ツンディーリアである。頭に小さく、黒い二本の角が見えた。彼女は、ドラゴンの血を引いているのだ。
「相変わらず、清楚なフリをしてプロポーズなさるのね。殿方は、少しは毒のある方がよろしくてよ」
ツンディーリアが先制パンチを出す。
「あらぁ? 毒とトゲの違いもわからないのですわね?」
始まったな。
「二人ともよさないか。ケンカをするのはキライだぞ」
オレが間に割って入り、制止する。
「魔法使うのも禁止。ホラ、窓も割れかけているじゃないか」
カタカタと鳴る窓に、オレは手を添えた。
ガラスに入ったヒビを、魔法を唱えて直す。
「王子がおっしゃるなら」
「ですが、どちらが相応しいかは一目瞭然ですわ」
ツンディーリアは、隣のクラスへ帰って行く。
その背中を、ソフィは切なそうに見送っているように、オレには思えた。
一連のやりとりも、オレには二人が単にじゃれているような気がしてならない。オレなど関係なく。
「この二人がくっつけばいいのに」
オレは、ずっと思っている。
「なにかおっしゃいましたか、王子?」
「いや、別に。二人の仲がもっとよくなれば、と願っただけだ」
心の声が、漏れ出てしまっていたか。うかつな。
「その可能性は、限りなくゼロです」
「ですわ。なんといっても我々は、王子の花嫁候補ですもの」
ソフィもツンディーリアも、譲らない。
でも、二人が惹かれ合っているのはわかるぞ。
だって、オレは「百合おじ」だからだ。
いわゆる百合大好き王子である。
といっても、「百合の間に挟まりたい」などと言う歪んだ欲求はない。
その様な輩を嫌う。たとえば、
「おーっす」
仲が良さそうにしている女子二人の一人に、男子生徒が肩を組む。
組まれた相手は女子と親しくしようとしているが、男子に遮られて会話ができない。
む! 反百合センサー反応!
さりげなく、男子生徒の手をどかす。
「キミ、もうすぐ授業が始まる。席に着きたまえ」
「なんです、王子? うらやましいのですか?」
男子生徒は、ちっとも悪びれた様子がない。自分がこの女子達に好かれていると思っている様子だ。
嘆かわしい、実に。
一方、女子生徒は手を取り合って、男子の枠を塞ぐ。
わかっておりますぞ、乙女殿。
「デリカシーがありませんね、キミは。おそらく彼女たちは、キミら男子には知られたくないお話をしていたのですよ。例えば恋バナとか。あるいは、とある男子生徒の悪口とか」
あえて察してもらえるように、男子生徒に告げる。
決まりが悪くなった男子生徒は、女生徒二人から席を離れた。
オレも自分の席へ向かう。
小さく「ありがとうございます」という声が、背後から聞こえた。
が、オレはあえて無視する。
ここで受け答えすれば、変な恩を抱かせてしまう。
あくまでも偶然を装うのだ。遺恨も残したくないしな。
百合の間に、男子必要なし!
これこそ、百合王子のプライドだった。
全ての授業が終わり、コーヒーでも飲もうとバラ園へ。
「あ~。今日もいい百合を見たなぁ。明日も楽しめるだろ……ん?」
いつも誰もいないバラ園に、誰かがいる。
「声を出してはダメだろ?」
「人が来ますわ」
ヒソヒソ話が、一番大きな花壇の向こうから聞こえてきた。
ゆっくりと、声のする方へ向かう。
オレの足を、好奇心が突き動かす。
どうにも、聞き覚えのある声だったからだ。
あれは、ツンディーリアではないか。
ショートカットの美男子に、言い寄られていた。
それにしても、あんな男子生徒いたっけ?
いや、オレの百合センサーが暴れている。
あれは変装、つまりフェイクだ!
髪が妙に膨らんでいて、不自然だった。
腰回りも、少年というより美少女に相応しい。言うなれば、男装の麗人だ。声も女っぽい。
オレの目をごまかせると思うなよ!
「人が来たからなんだって。ボクは構うもんか。キミが挑発してくるからだろ?」
「だって、あなたは毎回王子と楽しく語らっていますもの! 邪魔したくもなりますわ!」
ツンディーリアが言うと、麗人は指でツンディーリアにアゴクイした。
アゴクイだ! 生アゴクイ初めて見た! アゴクイィィィィ!
「いいかい。ボクはキミだけを見ている。ツンディーリア」
「ああ、愛しています。ソフィ」
ソフィだと!?
動揺して、オレは茨を踏んでしまった。
「いってえええ!」
オレが絶叫すると、二人の視線がこっちを見る。
同時に、ソフィのカツラが落ちて、金髪が夕焼けに流れた。
「王子! どうしてここが!」
相当焦っているのか、ソフィは少年ボイスが抜けていない。
「ユリアン様、このことは……」
ソフィがツンディーリアをかばう。
オレは咳払いをして、ベンチに腰掛ける。
「構わん、続けたまえ」
「余計やりづらいわ!」
今日もだと思った。オレは、自身に向けられる黄色い歓声に、ため息をつく。
決して、わずらわしいという意味ではない。
賞賛してくれるのはありがたいし、気分も悪くなかった。
だが、自身の魅力など、王国の第一王子という肩書きだけだ。
自分なんかより素晴らしい人々は、もっと他にいるだろうに。
たとえば、目の前にいる二人組とか。
「ユリアン・バルシュミーデ王子、ゴキゲン麗しゅう」
「こんな朝早くに王子と出会えるなんて、なんと運のいいことなのでしょう!」
二人組の女子生徒が、手を繋ぎながらあいさつをしてきた。
「ええ、ごきげんよう。けれど」
オレは、二人に視線を移す。
「お二人の方が、余には尊き百合の花に見えますぞ」
最大級の賛辞を、二輪の花に送る。
「まあ、もったいなきお言葉!」
「王子のお妃となられるお方を差し置いて、そんなお言葉を書けてくださるなんて、恐れ多いですわ」
二人は、こちらの褒め言葉を素直に聞き入れない。
世辞だと思っている。
「お二人は、親しい間柄なのかね?」
聞くと、二人はうなずいた。
「はい、幼なじみです!」
「子どもの頃から、ずっと一緒ですわ!」
互いを向き合う二人は、手を強く握り合う。
その目には、もうオレは映っていない。
それでいいのだ! ああもうすごくいいよ! たまんない!
「ケンカもするけど、すぐ仲直り!」
「そうですわよね? 髪留めもお揃いなのですわ!」
言って、二人とも左右それぞれに同じ髪留めをしている。
一つは赤く、一つは青かった。二つ合わせて尊い色だ。
あら~っ、助かるぅ! 朝からいいモノ見たわ~。
「王子、どうなさいまして」
声をかけられてようやく、自分が虚空を見上げてヨダレを垂らしていると気づく。
いかんいかん。オレは一国の王子、醜態を晒すわけには。
「コホン。そうだ。いい物を見せてくれたお礼に、コレを」
妄想をごまかすため、懐をまさぐった。お、あったぞ。
「これは?」
二枚の半券を渡すと、少女たちは問いかけてきた。
「学食の食券ですぞ。お二方、これでコーヒーでも飲んでください」
「え、そんな。タダで受け取れません」
申し訳なく思ってか、少女は食券を返してくる。
その手を、オレはそっと受け止めた。
「これは、余の気持ちなのです。二人の友情に、余は痛く感動しました。二人の明日に、幸多からんんことを」
言い残し、オレはその場を立ち去る。
ああ尊い。セットでアイテムを共有するとか、助かるわ~。
「お見事ですわね、ユリアン・バルシュミーデ王子」
絵に描いたような金髪碧眼の清楚な女子生徒が、オレの前に立って微笑む。
「これはこれは、聖ソフィ殿」
聖ソフィ・ル・ヴェリエ。ヴェリエ侯爵の第一王女である。
「まさか、私以外の方にも、ツバを付けていらっしゃるの?」
「オレがいつ、キミにツバを付けたって?」
極めてどっちらけな口調で、オレは返す。
普段は「余」なんて仰々しく話すが、親しい人とは砕けて会話するのだ。
「まあっ。未来の嫁候補に向かって、そんな口の利き方をなさいますの?」
彼女は、というか彼女の両親と我が国王は、オレとソフィをくっつけたがっている。
かたや王家。かたや農場や商業を統括する有力者。
結束力を高めたいのだ。
「バカバカしい。オレはキミとの結婚なんて、まっぴらゴメンだ」
それに、相手にとっても失礼だろう。
「オレなんかより、ずっと素晴らしい方と結ばれるべきだ。たとえば……」
「もう聞き飽きました。でもいつか、わたくしに振り向いていただきます」
ソフィが、勝利宣言とも取れるセリフをのたまう。
「ご冗談を。王子の心を射止めるのは、このわたくしですわ!」
ゆるふわな真っ黒い髪を高めのポニーテールにした少女が、取り巻きを連れて現れた。今にも高笑いしそうだ。
「おはようございます。ツンディーリア・デ・ミケーリ様」
「ソフィさまも、ごきげんうるわしゅう」
二人はいかにもな、かしこまったあいさつを交わす。
が、オレには二人の間に、バチバチという火花が見えた。
聖ソフィに対抗心を燃やすのは、隣国から留学してきた王女ツンディーリアである。頭に小さく、黒い二本の角が見えた。彼女は、ドラゴンの血を引いているのだ。
「相変わらず、清楚なフリをしてプロポーズなさるのね。殿方は、少しは毒のある方がよろしくてよ」
ツンディーリアが先制パンチを出す。
「あらぁ? 毒とトゲの違いもわからないのですわね?」
始まったな。
「二人ともよさないか。ケンカをするのはキライだぞ」
オレが間に割って入り、制止する。
「魔法使うのも禁止。ホラ、窓も割れかけているじゃないか」
カタカタと鳴る窓に、オレは手を添えた。
ガラスに入ったヒビを、魔法を唱えて直す。
「王子がおっしゃるなら」
「ですが、どちらが相応しいかは一目瞭然ですわ」
ツンディーリアは、隣のクラスへ帰って行く。
その背中を、ソフィは切なそうに見送っているように、オレには思えた。
一連のやりとりも、オレには二人が単にじゃれているような気がしてならない。オレなど関係なく。
「この二人がくっつけばいいのに」
オレは、ずっと思っている。
「なにかおっしゃいましたか、王子?」
「いや、別に。二人の仲がもっとよくなれば、と願っただけだ」
心の声が、漏れ出てしまっていたか。うかつな。
「その可能性は、限りなくゼロです」
「ですわ。なんといっても我々は、王子の花嫁候補ですもの」
ソフィもツンディーリアも、譲らない。
でも、二人が惹かれ合っているのはわかるぞ。
だって、オレは「百合おじ」だからだ。
いわゆる百合大好き王子である。
といっても、「百合の間に挟まりたい」などと言う歪んだ欲求はない。
その様な輩を嫌う。たとえば、
「おーっす」
仲が良さそうにしている女子二人の一人に、男子生徒が肩を組む。
組まれた相手は女子と親しくしようとしているが、男子に遮られて会話ができない。
む! 反百合センサー反応!
さりげなく、男子生徒の手をどかす。
「キミ、もうすぐ授業が始まる。席に着きたまえ」
「なんです、王子? うらやましいのですか?」
男子生徒は、ちっとも悪びれた様子がない。自分がこの女子達に好かれていると思っている様子だ。
嘆かわしい、実に。
一方、女子生徒は手を取り合って、男子の枠を塞ぐ。
わかっておりますぞ、乙女殿。
「デリカシーがありませんね、キミは。おそらく彼女たちは、キミら男子には知られたくないお話をしていたのですよ。例えば恋バナとか。あるいは、とある男子生徒の悪口とか」
あえて察してもらえるように、男子生徒に告げる。
決まりが悪くなった男子生徒は、女生徒二人から席を離れた。
オレも自分の席へ向かう。
小さく「ありがとうございます」という声が、背後から聞こえた。
が、オレはあえて無視する。
ここで受け答えすれば、変な恩を抱かせてしまう。
あくまでも偶然を装うのだ。遺恨も残したくないしな。
百合の間に、男子必要なし!
これこそ、百合王子のプライドだった。
全ての授業が終わり、コーヒーでも飲もうとバラ園へ。
「あ~。今日もいい百合を見たなぁ。明日も楽しめるだろ……ん?」
いつも誰もいないバラ園に、誰かがいる。
「声を出してはダメだろ?」
「人が来ますわ」
ヒソヒソ話が、一番大きな花壇の向こうから聞こえてきた。
ゆっくりと、声のする方へ向かう。
オレの足を、好奇心が突き動かす。
どうにも、聞き覚えのある声だったからだ。
あれは、ツンディーリアではないか。
ショートカットの美男子に、言い寄られていた。
それにしても、あんな男子生徒いたっけ?
いや、オレの百合センサーが暴れている。
あれは変装、つまりフェイクだ!
髪が妙に膨らんでいて、不自然だった。
腰回りも、少年というより美少女に相応しい。言うなれば、男装の麗人だ。声も女っぽい。
オレの目をごまかせると思うなよ!
「人が来たからなんだって。ボクは構うもんか。キミが挑発してくるからだろ?」
「だって、あなたは毎回王子と楽しく語らっていますもの! 邪魔したくもなりますわ!」
ツンディーリアが言うと、麗人は指でツンディーリアにアゴクイした。
アゴクイだ! 生アゴクイ初めて見た! アゴクイィィィィ!
「いいかい。ボクはキミだけを見ている。ツンディーリア」
「ああ、愛しています。ソフィ」
ソフィだと!?
動揺して、オレは茨を踏んでしまった。
「いってえええ!」
オレが絶叫すると、二人の視線がこっちを見る。
同時に、ソフィのカツラが落ちて、金髪が夕焼けに流れた。
「王子! どうしてここが!」
相当焦っているのか、ソフィは少年ボイスが抜けていない。
「ユリアン様、このことは……」
ソフィがツンディーリアをかばう。
オレは咳払いをして、ベンチに腰掛ける。
「構わん、続けたまえ」
「余計やりづらいわ!」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。

今更何の御用でしょう? ウザいので止めて下さいませんか?
ノアにゃん
恋愛
私は3年前に幼馴染の王子に告白して「馬鹿じゃないの?」と最低な一瞬で振られた侯爵令嬢
その3年前に私を振った王子がいきなりベタベタし始めた
はっきり言ってウザい、しつこい、キモい、、、
王子には言いませんよ?不敬罪になりますもの。
そして私は知りませんでした。これが1,000年前の再来だという事を…………。
※ 8/ 9 HOTランキング 2位 ありがとう御座います‼
※ 8/ 9 HOTランキング 1位 ありがとう御座います‼
※過去最高 154,000ポイント ありがとう御座います‼

【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

【完結】「別れようって言っただけなのに。」そう言われましてももう遅いですよ。
まりぃべる
恋愛
「俺たちもう終わりだ。別れよう。」
そう言われたので、その通りにしたまでですが何か?
自分の言葉には、責任を持たなければいけませんわよ。
☆★
感想を下さった方ありがとうございますm(__)m
とても、嬉しいです。

婚約解消は君の方から
みなせ
恋愛
私、リオンは“真実の愛”を見つけてしまった。
しかし、私には産まれた時からの婚約者・ミアがいる。
私が愛するカレンに嫌がらせをするミアに、
嫌がらせをやめるよう呼び出したのに……
どうしてこうなったんだろう?
2020.2.17より、カレンの話を始めました。
小説家になろうさんにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる