詩集

ただいま自分

  独りで生きる 強気で生きる


  強くなった気で生きる


  いつの間にか


  自分を影に隠していく



  気がつくと


  気持ちも


  弱気も


  自分も


  強気な自分に押されてマウントをとられて


 外に出たくないと駄々をこねる


 誰も自分も弱気な臆病な自分を知る人がいなくなる


 独りぼっちになった弱気な自分が膝を抱えてうずくまる


 動けないと独りで泣いている



  気がつくと目の前を走っていた強気な自分が倒れてる



 次は君の番だとささやいている


  弱気な自分が震えながら


   泣きながら


   立ち上がり倒れた強気な自分の横を歩きだす


   「おかえり自分」


   強気な倒れた私が弱気な臆病な私にささやく


   「ただいま私」


  少しの間、このまま歩いてみようか


   何度も「おかえり自分」を繰り返しながら