詩集

命の値段

 命の値段


 この言葉を見ると心にねっとり纏わりつくような見ず知らずの人から向けられた悪意のような不快感


  それは、時々簡単に文字にされる


 動物、差別、資産、仕事、階級、食品、国々、病気、果ては人間

  
  自分は関係ないと目をそらす


   それは、時々自分を守る防波堤となる

 
自分に関係あったと目を開く


  それは、時に自分の宿命の人生となる


 目をそらしたまま人生を終える人


 目を開き宿命の上を歩かされ人生を終える人


  どちらが幸福でどちらが不幸か


 そんなもの値段がついた時点でくだらないと私は吐き捨てる


  そんなもの値段をつける人間の傲慢でしかないと私は投げ捨てる


  二択の人生なら自分が選べる最大値を叩きだし選択するしかない


  
  その結果をさも、スーパーで売られている食べ物のように「安い」「高い」と他人は選別したがる


  させておけ

 
 その他人も誰かに選別されている 


  生まれて死ぬ


  大切なのは「値段の命」だ

  
 さて、貴方の応えは？


 私は自分でもう決めた


 さて、貴方の答えは？


 貴方の「値段の命」とは？


  私は自分で選んだ


 さて、貴方のコタエは？