詩集

ドウセ、灰になる

ドウセ、最期はみんな灰になる


 そこまで思うと、底に足がつく


 もがき疲れて、ひと休み



 海底から地上をのぞく


 ぼんやり想う


 誰かを傷つけてまで、優越感、楽しいの？


 クダラナイ


 誰かをさしおいてまで自分を優先させて、楽だった？


 クダラナイ


 
 みんなに善良な顔して私を傷つけて、楽にはなった？



 クダラナイ



 偉そうに蘊蓄(うんちく)語って、カッコいいと思えた？


 クダラナイ


 誰かと争って奪ったもので、満足できて今も大切に出来てる？


 クダラナイ


 誰かを怒鳴りつけて泣かせて、強くなった気がするの？


 クダラナイ



 人の目を気にしながら生きた地獄の私の半生



 クダラナイ



 最期は、百年前の人達と同じように灰になるのに


   自分の生命の決められたDNAの道から外れて「モットモット」と自分にないものを欲しがる




クダラナイ


 海底で、よく聞こえない人々の声は今日も争いばかり


 クダラナイ


 ドウセ、灰になるのに


 クダラナイ


 私は、海底でもう少しだけ目を閉じる

 
 灰になるまで、私らしく生きる方法探すため



 クダラナイ