ハムスターの2年

長谷川 ゆう

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ハムスターはるちゃんの最期

ハムスターのはるちゃんの最期②

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     ななちゃんを代々、暮らしてきた動物を火葬して頂いているお寺に預け一時的に綺麗な骨壷で帰宅したのが今年3月18日。


     はるちゃんは家に来た日は1ヶ月目(人間なら7才くらい)で、小さいながら個別のお部屋で食べていたせいか、骨太で体もしっかりしていました。

      ゴールデンハムスター(黄色っぽい)、ブルーサファイア(グレーでもほんのり青より)、ホワイトパール(名前の如く真っ白)、いろんなハムスターがいる中、はるちゃんに引き寄せられました。

       よく、本屋で本を選ぶ時に人間が本を選んでいるのではなく、本に呼ばれて人間が手に取ると言われていますが、私の場合、歴代のフェレットからはじめ、最終的に決めるのは、なぜか最初から気になる動物で、まるで自分が選ぶのではなく、一緒に暮らす子はこの子しかいないと思わせる子ばかりです。

           小さな体で大人用の水ボトルに口をつけて、体をひっくり返しながら、わたわたと水を飲む姿が一番、印象的なはるちゃんでした。

         餌箱用のプラスチックケースに体ごと入り、背中を向けてモリモリとご飯を食べていました。

        ハムスターは基本、飼う前に猫や犬やうさぎとは違い抱っこはないのですが、何故かそのペットショップのお姉さん、「抱っこしますか?」とにこやかに笑顔。

       えっ?かごを近くに置いて見てみますか?の間違いじゃなくて?と思っている間にダイナミックに虫かご(たぶんカブトムシを飼育するかご)の大きめの箱の蓋を開け、私の両手にぽんっと、のちのはるちゃんを乗せました。

         逃げないかひやひやしていましたが、逃げるどころか、私の両手の真ん中で背中を向けて、ぶるぶる震えていました。

       いろんな人の手にこの子は乗せられて怖い思いをしてきたのか、結構ペットショップの小動物コーナーは小さな子供と親で溢れていて、私の手の中をのぞきこんだ小学生の子が「わー、可愛い!私もハムスター買いたい!」と親にねだる環境で、ハムスターでなくても大人の私ですらびびりました。

        お部屋に帰そうと瞬間、はるちゃんは私の手をぶるぶる震えながら一瞬かぎました。   


           「この子を家に迎えよう」

     それが私とはるちゃんの出逢いでした。

           
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