今日も曇天、明日は雨

長谷川 ゆう

文字の大きさ
上 下
32 / 48

31 今日も不眠症

しおりを挟む
  
 20年ほど前に、祖父を亡くした時に悪い事は重なるもので、過呼吸と言う当時はそれほど知られていないものになり、母親の不妊治療をしていたワガママな妹が出産するために、毎晩母親に電話がくると言う悲惨な時期があった。


  もともと神経質で完璧主義な私は眠りが浅い。


  ある日、朝の5時まで眠れず高校に行った。と共働きのだった両親(軍隊教育&イギリス寮長)の2人は、特に娘の事を構うほど余裕がない。

  
  10人くらいの大兄妹だったら分かるが、一人娘だ。


  仕方ない、もともと子供には興味がないのだから。


  しかし、祖父の死や祖母の体調不良、叔母の出産が重なりうちまで、てんやわんやだった。


  
   高校に行き勉強をして、クタクタに疲れてる、それなのに眠れない。親にも相談出来ず(軍隊式の父親に言ったら目をつぶっていれば眠れると言う小泉◯次郎のような返答がかえってきた)


  
  勉強もはかどらず、日中はしんどく眠いが、夜になると頭の中に太陽があるのかと想うほど、全く眠れない。


  焦ったが受験勉強などでタイミングよく
緊張が続き疲れてたので、泥のように眠った。


  大人になり、仕事をして母親が体調を崩し私自身も体を壊し仕事を辞めたが、始まったのが不眠だった。


 昼間どんなに活動していても、夜になると頭の中に太陽がのぼり、微塵も眠れない。


 軍隊式の父親お勧めの目を閉じれば眠れるも試したが、案の定、効果なし。


 唯一、体をほぐすヨガをやり始めてから眠れるようになるも、私の人生は地獄の連続だったため、浅い眠りの中、悪夢までオプションでたまについてくる。

  そんな追加分いらないのだが。

  
 なかなか眠れない夜ほど焦る。次の日は働いていないと言えども家事がある。


  両親は、イビキがとにかくうるさい。別の部屋でも聞こえてくるほどだ。


 自分は眠れないのに、両親がぐっすり夢の中だと想うだけで何故か腹がたつ。


  そして、つい時間を見てはあと数時間しか眠れないと焦る。虚弱体質のため、少しでも眠れないと1日もたない。


  それでも、家の中では両親のイビキの轟音が鳴り響き、イライラすると言う悪循環に陥る。


  しまいには、Twitterで「眠れない」で検索し、同じ同士(?)がいる事に変な安心感すらもつ。

 
  あまりにも眠れない日は、開きなおって好きな本を読む。


 が、夜はろくな事を考えない。両親の老後、自分の将来、後ろに住む独身中年男の不審な行動、御近所に住む8050問題に突入している親子の家問題。


  私が心配しなくて良い事まで、不安になり心配になり頭がさえる。



  朝になれば、本当に大した事ではなく何とかなりそうな問題ばかりだ。


  頭の中ではなく、早く空に太陽が昇って欲しいと想いながら今日も私は不眠症だ。




  
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

なんか、にっき

べりーべりー
エッセイ・ノンフィクション
なんか色々思ったことを書いています。全ては個人の感想です。表紙はhttps://www.pixiv.net/artworks/87576574様からお借りしました。

【画像あり】八重山諸島の犬猫の話

BIRD
エッセイ・ノンフィクション
八重山の島々の動物たちの話。 主に石垣島での出来事を書いています。 各話読み切りです。 2020年に、人生初のミルクボランティアをしました。 扉画像は、筆者が育て上げた乳飲み子です。 石垣島には、年間100頭前後の猫が棄てられ続ける緑地公園がある。 八重山保健所には、首輪がついているのに飼い主が名乗り出ない犬たちが収容される。 筆者が関わった保護猫や地域猫、保健所の犬猫のエピソードを綴ります。 ※第7回ほっこり・じんわり大賞にエントリーしました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

霜月は頭のネジが外れている

霜月@サブタイ改稿中
エッセイ・ノンフィクション
普段ゆるーくポイ活をしている私(作者:霜月)が、あるポイ活サイトで『ごろごろしながら小説書くだけで二万稼げる』という投稿をみて、アルファポリスへやってきた。アルファポリスに来て感じたこと、執筆のこと、日常のことをただ書き殴るエッセイです。この人バカだなぁ(笑)って読む人が微笑めるエッセイを目指す。霜月の成長日記でもある。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

玲央ダイアリー〜日々の感じたことを綴るエッセイ〜

綴玲央(つづりれお)
エッセイ・ノンフィクション
日々のことを綴っています。 好きなタイトルから読んでいただいてもOKです。 趣味のスポーツを始め、日々の生活、ニュースなどの出来事から、皆様に知って欲しいこと、私なりの考えを綴ります。ときには勉強になるなと思ったことなども共有します。

処理中です...