信用してほしければそれ相応の態度を取ってください

haru.

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見知らぬ令嬢

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  私、シェルト伯爵家のカタリナと婚約者のアルバート様は学園入学と同時に家同士の繋がりで結ばれた婚約者。

  ルヴェルダン侯爵家の嫡男だったアルバート様と私は学園の入学前、一年間をかけて互いの相性確認して、婚約に関する契約書を作り上げて決められた婚約だった。

  互いの両親は貴族にしては珍しい子煩悩で家庭を大切にしており、私達の意思を尊重して婚約を進めてくれた両家の親達へとても感謝していた。

  家の為に無理矢理嫁がされる令嬢もいる中で、私はとても幸せな婚約を結べたと思う。

  優しくて頼りになるアルバート様。
  お茶会の際に毎回私の驚くサプライズを用意してくれているとても優しい婚約者だと思っていた。

  きっとアルバート様となら幸せになれると、そう思っていた。









「ねぇ、あれ本当に許してもいいの?」

「……あれには訳があるそうよ」

  アルバート様の側で親密な様子を漂わせている見知らぬ令嬢を見つめながら友人のメアリーが心配そうに問いかけてきた。

  学園に入学してから数ヵ月。
  婚約者として側にいる筈のアルバート様は何故か私ではなく、遠い親戚の子供だとかいう見たこともない可愛らしい令嬢の側にいた。それも毎日ずっとだ。

  私達の婚約お披露目はもう既に済ませている為、周囲は現状を興味深く観察していた。

  婚約者を蔑ろにするアルバート様へ厳しい視線を向ける者。
  私に憐れみの視線を向ける者。
  面白がってあることないこと噂する者まで現れ出した。

  格下の婚約者を決めた侯爵子息は結婚前に愛人を決められた。とかなんとか、事実無根の事まで一人歩きし始めていた。

  その状況に不安を覚えた私は自分の気持ちを抑えて、伯爵令嬢としてアルバート様へ説明を求めた。

  だがアルバート様は訳があると言うだけでなんの説明もしてくれなかった。

「訳があって一緒に居るだけなんだ。どうか信じてほしい」

「ではその事情をお聞かせください」

「それは……ちょっと言えないんだ」

「学園内は周囲の目もあるのですよ? もう少し考えて行動して頂けませんか」

「……わかっている。だが本当に仕方がないんだ。少しでいいんだ。耐えてくれ」

  そう言ってアルバート様はルヴェルダン侯爵家でのお茶会を学園に通う間は止めにしたいと言い出し、私は侯爵家を出入り禁止にされた。

「三年、たった三年でいいんだ。どうか私との婚約の為にも我慢してくれ」

  切羽詰まった様子で頭を下げて懇願してくるアルバート様の姿に私は何も言えなくなり、とりあえずは信じてみる事にした。

  それに学園でアルバート様の側にいるユリア様にも「私の事情でご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。ですがアルバート様と私はそのような間柄ではございませんので不安に思わなくとも大丈夫です」と言われてしまい、納得するしかなかった。


  だけど本来なら事情のあるなしに関わらず、婚約者以外の女性を側に置くなんて許されないのよ?
  それでも事情があるって言うのならせめて事情を説明してほしい。それが周囲から好奇の目に晒されて、婚約者に蔑ろにされている私に対する義務じゃないの?

  それなのに三年?
  アルバート様はたった三年って言ってたけど、私にとってはなのよ? それをわかってる?

  
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