39 / 45
第39話 救世計画、始まります
しおりを挟む
アウスティア王国が世界を救う為に動き出した。
この情報はまたたく間に多くの国々へ拡がったみたい。
たったそれだけで、諦めかけていた者達にも生きる望みを与えた事でしょう。
しかし戦いはまだ始まってすらいないわ。
生まれた希望が潰える前に、私達はすぐにでも実績を積まなければならない。
そこで私はアウスティア女王に就任したその翌日、部隊を率いて北の隣国『グライオス共和国』へと出国した。
ここはアウスティア王国に並ぶほどの広大な国土を持つ、かつて敵国として争った事もある強国である。
ただグライオスの国土は現在、魔物に四割ほども奪われている。
さらに食料生産拠点などを重点的に狙われたため、国力が国土以上に著しく低下しているようだ。
そこで私は出国の前にトゥルディーヨへと指示を出した。
まずはアウスティア王国を総生産拠点へと変えるという提案を。
シルス村など各農村の農民の一部を指導員とし、多くの市民に農業を勤しませる事にしたのである。
幸いアウスティア王国は魔導人形のおかげで魔物が激減してほぼ平和に近い。
子どもが街の外を一人で出歩いても平気なくらいに。
そんな今だからこそ、街の外を開拓するには持ってこいなのだ。
他にも魔導人形の生産工場を国の北側に造る指示も出した。
より前線に近い方が補給もずっと早くなると見込んで。
――その判断は的確だった。
私達が出兵して一ヵ月が経った頃にその成果がもう現れたのだ。
その頃、グライオスの国土は既に九割がた解放できていた。
しかし物資が乏しく、兵糧も魔導人形も底を突き始めていて。
同じくグライオスの者達も疲弊していたために補給もままならなかったのだが。
そこでトゥルディーヨが自ら補給部隊として現れ、窮地を救ってくれた。
食料はおよそ一ヵ月で育つ早育ちの芋などを重点的に生産。
魔導人形も今あるだけの素材を使い、量をとにかく作ったそうだ。
おかげで、届けられた物資は私達だけでなくグライオスをも救ったのである。
その後、私達は早急にグライオスの上層部と話し合った。
ただしほんの数分だけ、私達の意思を伝えるだけにとどまったが。
「私達は見返りなど求めていない。世界を魔物から取り戻す、その為に貴方達も力を奮ってくれればそれでいい」
彼等は当然困惑していたものだ。
アウスティア王国といえば強権で強欲だなどと国外で噂されていたみたいだから。
けどその意志は充分に伝わったと思う。
グライオスの頭領はその私の言葉に頷き、強い握手を交わす事ができたから。
こうして一国を救えば、後はネズミ算式に事が進む。
グライオスを協力国として、二面作戦を展開した事によって。
グライオスにはまずアウスティア王国と同じ生産サイクルを構築してもらった。
食料と魔導人形の素材生成など、戦略物資の確保を基本として。
それと同時に、西と東にある隣接諸国の二面救助作戦も決行。
グライオス軍と競うかのようにして小国を次々と解放していく。
もちろん助けた者達に今なすべき事を伝えた上で。
すでに滅ぼされていた国もあった。
食料を求めた内紛で自ら命を絶った者達だっていた。
そんな痕の残る廃墟を見て、私達は自分達がどれだけ裕福であったかを知る。
しかしそれでも足は止まらなかった。
まだ救える国は世界にいくらでもあるのだから。
それからおおよそ三ヶ月後。
私は四歳となったが、家族の下に帰る事も無く戦いに明け暮れていた。
戦場で祝ってもらったし、芋ケーキはとてもおいしかったから満足だったけどね。
その頃にはもう十の国が解放できていた。
それと同時に、無事だった別の国からも援助を得る事ができたのだ。
私達の活躍を耳にして立ち上がったのだという。
とても嬉しい話だと思う。
なのでその足で、援助をしてくれた国をも救った。
その国もまた強国ではあったが半分も国土を奪われていたからこそ。
とはいえ、すでに連合軍と化していた今の私達を止められる敵などいなかったが。
国を救えば救うほど、私を取り巻く兵士が増えていく。
志なかばで倒れる者も多かったが、それでも戦いを望む者の方がずっと多かったのだ。
誰しもが魔物に抑圧され続けた感情を吐き出したくて。
そうして進撃を進め、生産力も増強し、更には季節が夏へと突入する。
大生産時代の到来である。
その頃にはもう誰しもが農業・工業に勤しんでいた。
大人のみならず、老若男女にかかわらずと。
アウスティア王国を中心に、多くの国々が遠征物資を整えようと意欲的に取り組み続けたのだ。
その結果、国土を開放した国々が一気に息を吹き返した。
報告によれば、王都周りが作物で覆われるくらいになっているらしい。
皆が全力で農業に取り組んだ成果である。
ただ、もちろん病害などもあるみたい。
作物の量が多いだけに、被害もそれなりに多いとか。
けどそこも叔母上ら錬成術士達が必死に対処しているらしく、解決は時間の問題だろう。
しかもそういった対策情報はすぐに各国へ広がる事になる。
そんなネットワークが構築されたというのだから私でも驚いたものよ。
救世計画は魔物との戦いだけではない。
生活を守る事もまた私達の役目でもあるのだから。
それで気付けば、救世計画が始まって一年。
たったそれだけで、現大陸のほぼ全土から魔物の脅威を払う事ができていた。
その頃には魔導人形ももう簡易量産から正規量産モデルに復元。
おかげでダンジョン攻略もはかどり、魔物の増殖もほぼほぼなくなっていたわ。
残っているのは食材になるような弱い魔物が産出される所だけね。
もちろんそういう所の管理も忘れない。
各地のダンジョンに関所を設け、防衛用の魔導人形も設置させたり。
ママ上からの手紙で「ライトウェイプイールが管理されちゃって残念」って小言が来てしまったけれど。
でもたった一年でここまで整備が進んだのならすごいものだ。
前までのぬるま湯に浸りきっていた世界とは思えないくらいに意欲的で。
だからこそもうこの大陸は大丈夫――そう思えたんだ。
なら次に進む事もできる、ってね。
そう、私達はまだ止まるつもりは無い。
別の大陸もまた魔物の脅威に晒されているからこそ。
その頃、私はひいおばあちゃまとも連絡が取れるようになっていた。
大妖精王国ペェルスタチアとの協力関係をも構築していたのだ。
そんな彼女達に望んだのは、別大陸の状況の情報提供。
実はペェルスタチアには各国に移動できるポータルがある。
孤島であったこの国に、デュランドゥが恩を返そうとして敷いたものが。
ゆえにどこよりも早く移動が叶うため、すぐに確実な状況を知る事ができる。
まずどこから海を渡って攻めるべきかを見極めるのに必要な情報ね。
そしてそのおかげで私達は渡るべき場所が見えた。
そこで私は一度国に帰り、隣国グライオスの頭領と共に協議。
各国の精鋭を集め、残り二大陸の解放を分割体制で一挙に推し進める事を決定する。
その結果、私達アウスティア王国軍は東の大陸――ガウリヨン帝国が支配していた地へと向かう事となった。
魔戦王デュランドゥの故郷の地である。
この時、私はもうすぐ五歳になろうとしていた。
時が流れるのは早いもので、鏡を見ればもう大人にも見える。
仲間達にはとても凛々しいとさえ言われたよ。
そう、可愛かった私はもういない。
今の私は〝救世の美女王〟などと呼ばれるほどの成長を果たしていたのだから。
ならばこの大きな胸を張って、かつて世界一と称された国へ赴くとしよう。
魔戦王デュランドゥ……貴方の想いも引き連れて。
この情報はまたたく間に多くの国々へ拡がったみたい。
たったそれだけで、諦めかけていた者達にも生きる望みを与えた事でしょう。
しかし戦いはまだ始まってすらいないわ。
生まれた希望が潰える前に、私達はすぐにでも実績を積まなければならない。
そこで私はアウスティア女王に就任したその翌日、部隊を率いて北の隣国『グライオス共和国』へと出国した。
ここはアウスティア王国に並ぶほどの広大な国土を持つ、かつて敵国として争った事もある強国である。
ただグライオスの国土は現在、魔物に四割ほども奪われている。
さらに食料生産拠点などを重点的に狙われたため、国力が国土以上に著しく低下しているようだ。
そこで私は出国の前にトゥルディーヨへと指示を出した。
まずはアウスティア王国を総生産拠点へと変えるという提案を。
シルス村など各農村の農民の一部を指導員とし、多くの市民に農業を勤しませる事にしたのである。
幸いアウスティア王国は魔導人形のおかげで魔物が激減してほぼ平和に近い。
子どもが街の外を一人で出歩いても平気なくらいに。
そんな今だからこそ、街の外を開拓するには持ってこいなのだ。
他にも魔導人形の生産工場を国の北側に造る指示も出した。
より前線に近い方が補給もずっと早くなると見込んで。
――その判断は的確だった。
私達が出兵して一ヵ月が経った頃にその成果がもう現れたのだ。
その頃、グライオスの国土は既に九割がた解放できていた。
しかし物資が乏しく、兵糧も魔導人形も底を突き始めていて。
同じくグライオスの者達も疲弊していたために補給もままならなかったのだが。
そこでトゥルディーヨが自ら補給部隊として現れ、窮地を救ってくれた。
食料はおよそ一ヵ月で育つ早育ちの芋などを重点的に生産。
魔導人形も今あるだけの素材を使い、量をとにかく作ったそうだ。
おかげで、届けられた物資は私達だけでなくグライオスをも救ったのである。
その後、私達は早急にグライオスの上層部と話し合った。
ただしほんの数分だけ、私達の意思を伝えるだけにとどまったが。
「私達は見返りなど求めていない。世界を魔物から取り戻す、その為に貴方達も力を奮ってくれればそれでいい」
彼等は当然困惑していたものだ。
アウスティア王国といえば強権で強欲だなどと国外で噂されていたみたいだから。
けどその意志は充分に伝わったと思う。
グライオスの頭領はその私の言葉に頷き、強い握手を交わす事ができたから。
こうして一国を救えば、後はネズミ算式に事が進む。
グライオスを協力国として、二面作戦を展開した事によって。
グライオスにはまずアウスティア王国と同じ生産サイクルを構築してもらった。
食料と魔導人形の素材生成など、戦略物資の確保を基本として。
それと同時に、西と東にある隣接諸国の二面救助作戦も決行。
グライオス軍と競うかのようにして小国を次々と解放していく。
もちろん助けた者達に今なすべき事を伝えた上で。
すでに滅ぼされていた国もあった。
食料を求めた内紛で自ら命を絶った者達だっていた。
そんな痕の残る廃墟を見て、私達は自分達がどれだけ裕福であったかを知る。
しかしそれでも足は止まらなかった。
まだ救える国は世界にいくらでもあるのだから。
それからおおよそ三ヶ月後。
私は四歳となったが、家族の下に帰る事も無く戦いに明け暮れていた。
戦場で祝ってもらったし、芋ケーキはとてもおいしかったから満足だったけどね。
その頃にはもう十の国が解放できていた。
それと同時に、無事だった別の国からも援助を得る事ができたのだ。
私達の活躍を耳にして立ち上がったのだという。
とても嬉しい話だと思う。
なのでその足で、援助をしてくれた国をも救った。
その国もまた強国ではあったが半分も国土を奪われていたからこそ。
とはいえ、すでに連合軍と化していた今の私達を止められる敵などいなかったが。
国を救えば救うほど、私を取り巻く兵士が増えていく。
志なかばで倒れる者も多かったが、それでも戦いを望む者の方がずっと多かったのだ。
誰しもが魔物に抑圧され続けた感情を吐き出したくて。
そうして進撃を進め、生産力も増強し、更には季節が夏へと突入する。
大生産時代の到来である。
その頃にはもう誰しもが農業・工業に勤しんでいた。
大人のみならず、老若男女にかかわらずと。
アウスティア王国を中心に、多くの国々が遠征物資を整えようと意欲的に取り組み続けたのだ。
その結果、国土を開放した国々が一気に息を吹き返した。
報告によれば、王都周りが作物で覆われるくらいになっているらしい。
皆が全力で農業に取り組んだ成果である。
ただ、もちろん病害などもあるみたい。
作物の量が多いだけに、被害もそれなりに多いとか。
けどそこも叔母上ら錬成術士達が必死に対処しているらしく、解決は時間の問題だろう。
しかもそういった対策情報はすぐに各国へ広がる事になる。
そんなネットワークが構築されたというのだから私でも驚いたものよ。
救世計画は魔物との戦いだけではない。
生活を守る事もまた私達の役目でもあるのだから。
それで気付けば、救世計画が始まって一年。
たったそれだけで、現大陸のほぼ全土から魔物の脅威を払う事ができていた。
その頃には魔導人形ももう簡易量産から正規量産モデルに復元。
おかげでダンジョン攻略もはかどり、魔物の増殖もほぼほぼなくなっていたわ。
残っているのは食材になるような弱い魔物が産出される所だけね。
もちろんそういう所の管理も忘れない。
各地のダンジョンに関所を設け、防衛用の魔導人形も設置させたり。
ママ上からの手紙で「ライトウェイプイールが管理されちゃって残念」って小言が来てしまったけれど。
でもたった一年でここまで整備が進んだのならすごいものだ。
前までのぬるま湯に浸りきっていた世界とは思えないくらいに意欲的で。
だからこそもうこの大陸は大丈夫――そう思えたんだ。
なら次に進む事もできる、ってね。
そう、私達はまだ止まるつもりは無い。
別の大陸もまた魔物の脅威に晒されているからこそ。
その頃、私はひいおばあちゃまとも連絡が取れるようになっていた。
大妖精王国ペェルスタチアとの協力関係をも構築していたのだ。
そんな彼女達に望んだのは、別大陸の状況の情報提供。
実はペェルスタチアには各国に移動できるポータルがある。
孤島であったこの国に、デュランドゥが恩を返そうとして敷いたものが。
ゆえにどこよりも早く移動が叶うため、すぐに確実な状況を知る事ができる。
まずどこから海を渡って攻めるべきかを見極めるのに必要な情報ね。
そしてそのおかげで私達は渡るべき場所が見えた。
そこで私は一度国に帰り、隣国グライオスの頭領と共に協議。
各国の精鋭を集め、残り二大陸の解放を分割体制で一挙に推し進める事を決定する。
その結果、私達アウスティア王国軍は東の大陸――ガウリヨン帝国が支配していた地へと向かう事となった。
魔戦王デュランドゥの故郷の地である。
この時、私はもうすぐ五歳になろうとしていた。
時が流れるのは早いもので、鏡を見ればもう大人にも見える。
仲間達にはとても凛々しいとさえ言われたよ。
そう、可愛かった私はもういない。
今の私は〝救世の美女王〟などと呼ばれるほどの成長を果たしていたのだから。
ならばこの大きな胸を張って、かつて世界一と称された国へ赴くとしよう。
魔戦王デュランドゥ……貴方の想いも引き連れて。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる