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第九章 同志達よ集え編
第115話 それでも優しいのが神
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「吾人はね、すでに人を見限ったのだよ」
「「「なッ!?」」」
ダンタネルヴがモーリアンの手により復活をはたしていた。
そしてかつての古代のごとき高発達文明をもたらしていたというのだから驚きだ。
だがその知恵はあくまでもモーリアン達のためだけに。
その理由を、他でもないダンタネルヴがもったいぶる事なく答えてくれた。
ただそれは半ば真面目でもありながら、余裕ある微笑みを浮かべたままに。
「吾人もかつての神々同様、いつかは人に対し多くの恩恵を与えてきた。ディストピアと化した世界を復興し、失われた技術の代わりを生み出して与え、次代の文明の礎を築こうと誠心誠意で向き合ったものだ」
「――だが、そんな吾人達を彼等は平気で裏切った。不要だとして殺し、封印し、その力と恩恵だけを利用し続けようとしたのだ」
「「「……」」」
「そう至った事に対しての怒りは無いよ。封印された事に気付いてから色々と考え、〝ああ、それが人間の選択か〟と落胆しただけさ。それ以上の感情は沸かなかった」
そうか、ダンタネルヴもまた神だからな。
だから人間は好きでも、〝行い〟には興味が持てないんだ。
それが封神という自身を縛るような行為であろうとも。
「しかしモーリアン達に救われた後、これからどうするかと悩んだ時に思ったんだ。〝また人前に出ればいつかまた封印されてしまいかねない〟とね」
「……そうらな、そうかもしれぬ」
「そこで吾人はふと閃いた。〝ならば恩人たるモーリアンにだけ寄与すればいいじゃないか〟と。人間に恩恵を与える意味がないと悟ったからね」
なるほどな、それで人間を見限ったという事になったって訳か。
たしかに、普通ならそう考えも仕方ねぇって思うよ。
とはいえ、それで「見限った」か。
俺達が使うよりもずっと優しい言葉の使い方だとも思う。
本当に見限っているなら、外部からの人を優しく迎え入れる施設なんて作らんだろうしな。
そこん所に神らしい思いやりを感じる気がするよ。
「幸い、今なおモーリアン達は吾人を慕い続けてくれている。だから十二分に満足しているよ。そこのドネドネ君もそうさ。吾人の指示に従い、しっかりと君達を誘導してきてくれたからね」
「お褒めに預かりン光栄なんだナー」
「お主……わらわ達が来ると気付いていたのか!?」
「まさかウーティリスとは思わなかったがね。神判定機を渡していたから〝もし反応ある者から誘いを受けたら乗れ〟と伝えていた。ドネドネはその道のプロだからな、信頼しているから不安はなかったよ」
「マジかよ、気付かなかったぜ……」
「エッヘン!」
こんな俺の膝ちょっと上みたいな背丈の奴だが、相当に優秀だったらしい。
ただのエロモグラかと思っていたが意外なもんだぜ。
「おおかたウーティリス達は神の復活を目指しているといった所だろう? そして神達の封印されている地も知っていて、ここにも吾人を復活させるつもりでやってきた訳だ」
「うむ、察しがいいのはあいかわらずなのら」
「それにウーティリスが連れてきた人間なのだから、みなきっと悪い人物ではないのだろうね」
それにダンタネルヴも人を見る目はたしかなのだろう。
大した理由も話していないのにこうも見抜いてきた洞察力はすごい。
それに見つめてくる眼は優しくて、ウーティリス達にも通じる所があるから。
……だけど。
「でも、それでも協力する事はできない」
当然の答えだな。
神の復活という事は、今の時代に抗う事。
その戦いに参じてくれって安易に尋ねているようなもんなんだから。
そして正直に言えば、俺達にその意思を覆せる答えはない。
それどころか彼を勧誘する資格も権利もないのだ。
なんたってこれも結局は自分達、人のためにやろうとしている事なのだから。
「……そうか、なら仕方なかろう。そういう事だディマーユよ、こやつにはもう外の世界で力を奮う気概はあるまい」
「残念だがそのようだ。しかし我としても強制するつもりはないさ」
「すまんな」
「気にするなダンタネルヴ。そなたの思考の方がマトモなのら」
俺もそう思う。
むしろウーティリスがここまでやる気を出してくれている方が気になるくらいだ。
ニルナナカでさえ普段は人に否定的な所がある。
それは彼女が暗に人を信用していないって事の表れなのだろう。
性格はこの際置いといて。
なのにウーティリスはなんだかんだで俺達にずっと親身になってくれている。
それはあいつが〝供与〟を象徴しているからなのかもしれないけれど、でもそれ以上の何かを感じてならないんだ。
まるで「人を助ける事が使命である」と言いたげなくらいに。
普段はエロくて生意気なクセに、時に聖女みたいな面を見せやがる。
これが〝迷宮神〟ってのがなんとも言い難い違和感を感じさせてたまらん。
『フフン、それがわらわ自身の持ち味なのら』
チッ、そんでもってこうはぐらかしてくるから手に負えねぇよなぁ、まったく。
だから俺もお手上げを示しては、ウーティリスの頭をくしゃりと撫でてやる。
俺も同意見だからな、ダンタネルヴには何も言う事はねーわ。
蘇ってくれてるなら、まぁそれで充分だ。
「君達もどうやら想像以上に人の良い者達のようだ。そんな君達ならきっとウーティリス達を任せられるね」
「おう。だが時には手を貸してくれてもいいんだぜ?」
「はは、気が向いたらそうさせてもらうよ」
「お?」
するとダンタネルヴが机から降りて歩み寄り、俺に手を差し出してきた。
どうやらそこまで人間嫌いとなった訳でもなさそうだ。
だから俺も同じくらいに太い手を遠慮なく差し出し、力強く握手を交わす。
「ラングだ。覚えておいてくれ」
「なに、ウーティリスのパートナーなら忘れはしないだろう。それに、さっきから君の熱い想いが駄々洩れすぎて印象的だったからね。こっちが恥ずかしいと思えるくらいに」
「……ったく、神さんは気を抜くとすぅぐ盗聴しやがるから堪らんね」
ま、俺に裏表がないって事くらいはわかってもらえて助かる。
この出会いが後々助けになるかもしれんしな。
それで握手を終えて手を離すと、ウーティリス達も踵を返し始めた。
他のみんなも同じく、やれる事はもう無いと判断したようだ。
「送ろう」
ダンタネルヴもしつこく迫られずに済んでご機嫌なのだろう。
足早に出入口へと先回りし、扉を開いて俺達を誘ってくれた。
紳士らしい立ち振る舞いには学べそうな所もありそうだぜ。
『はぁ~~~~~~! まったくぅ、黙って聞いていればお前達はあいかわらず回りくどい事ばかりしているのよさ』
「ッ!!?」
だがこんな声が聞こえた途端、澄ましていたダンタネルヴの顔がピクッと歪んだ。
なんか掴んでいるドアノブも少し歪んでしまっているようにも見えるんだが?
「……もしかして君達は、あの魚類まで復活させたのかな?」
「うむ。肉体が消滅してしまったゆえ今は思念体に戻ってしもうたが」
「……そうか」
待って? おかしい。
さっきまでナイスミドルだったダンタネルヴが鬼の形相なんだけど?
たった一言で紳士どころか殺意まみれで歯をカチカチ打ち鳴らしてるんだけど?
ドアノブが千切れ取れたんですけどォォォ!!?
「いっそ封印したままで捨ておけばよかったものをォォォ……!」
「いやでも誘いの象徴の力は大事かなって」
「それくらい吾人が機運変換装置くらい造ってあげるし?」
『ギャッハハハ! たった今こやつらの誘いを断ったアホがなぁに言うておるのかぁ~! 思念がよじれてたまんないのよさ、笑かすでないよクソアホンタネルヴ! まったく、とんだ傑作なのよさ~~~! キィ~~~ッヒッヒヒ!!!』
「ギュリィィィ!!!!!!!!!」
ああ、もうノブが潰れて跡形もねぇ。
リブレーの奴、ダンタネルヴに相当恨まれてやがんな……。
「ならば吾人自らが貴様の思念を真っ白に改造してやろうかァァァァァァ!!!!!」
『テメーごとき脳筋があちしにどうこうできるもんかやってみろボケェェェ!!!』
そしてついに始まる第二次スーパー神舌大戦。
俺達はその熱気と寒気が入り乱れる壮絶バトルを前にただただドン引きするしかなかったのだ。
二人の戦いの模様がわからない一部の者達が寂しそうにする中で。
「「「なッ!?」」」
ダンタネルヴがモーリアンの手により復活をはたしていた。
そしてかつての古代のごとき高発達文明をもたらしていたというのだから驚きだ。
だがその知恵はあくまでもモーリアン達のためだけに。
その理由を、他でもないダンタネルヴがもったいぶる事なく答えてくれた。
ただそれは半ば真面目でもありながら、余裕ある微笑みを浮かべたままに。
「吾人もかつての神々同様、いつかは人に対し多くの恩恵を与えてきた。ディストピアと化した世界を復興し、失われた技術の代わりを生み出して与え、次代の文明の礎を築こうと誠心誠意で向き合ったものだ」
「――だが、そんな吾人達を彼等は平気で裏切った。不要だとして殺し、封印し、その力と恩恵だけを利用し続けようとしたのだ」
「「「……」」」
「そう至った事に対しての怒りは無いよ。封印された事に気付いてから色々と考え、〝ああ、それが人間の選択か〟と落胆しただけさ。それ以上の感情は沸かなかった」
そうか、ダンタネルヴもまた神だからな。
だから人間は好きでも、〝行い〟には興味が持てないんだ。
それが封神という自身を縛るような行為であろうとも。
「しかしモーリアン達に救われた後、これからどうするかと悩んだ時に思ったんだ。〝また人前に出ればいつかまた封印されてしまいかねない〟とね」
「……そうらな、そうかもしれぬ」
「そこで吾人はふと閃いた。〝ならば恩人たるモーリアンにだけ寄与すればいいじゃないか〟と。人間に恩恵を与える意味がないと悟ったからね」
なるほどな、それで人間を見限ったという事になったって訳か。
たしかに、普通ならそう考えも仕方ねぇって思うよ。
とはいえ、それで「見限った」か。
俺達が使うよりもずっと優しい言葉の使い方だとも思う。
本当に見限っているなら、外部からの人を優しく迎え入れる施設なんて作らんだろうしな。
そこん所に神らしい思いやりを感じる気がするよ。
「幸い、今なおモーリアン達は吾人を慕い続けてくれている。だから十二分に満足しているよ。そこのドネドネ君もそうさ。吾人の指示に従い、しっかりと君達を誘導してきてくれたからね」
「お褒めに預かりン光栄なんだナー」
「お主……わらわ達が来ると気付いていたのか!?」
「まさかウーティリスとは思わなかったがね。神判定機を渡していたから〝もし反応ある者から誘いを受けたら乗れ〟と伝えていた。ドネドネはその道のプロだからな、信頼しているから不安はなかったよ」
「マジかよ、気付かなかったぜ……」
「エッヘン!」
こんな俺の膝ちょっと上みたいな背丈の奴だが、相当に優秀だったらしい。
ただのエロモグラかと思っていたが意外なもんだぜ。
「おおかたウーティリス達は神の復活を目指しているといった所だろう? そして神達の封印されている地も知っていて、ここにも吾人を復活させるつもりでやってきた訳だ」
「うむ、察しがいいのはあいかわらずなのら」
「それにウーティリスが連れてきた人間なのだから、みなきっと悪い人物ではないのだろうね」
それにダンタネルヴも人を見る目はたしかなのだろう。
大した理由も話していないのにこうも見抜いてきた洞察力はすごい。
それに見つめてくる眼は優しくて、ウーティリス達にも通じる所があるから。
……だけど。
「でも、それでも協力する事はできない」
当然の答えだな。
神の復活という事は、今の時代に抗う事。
その戦いに参じてくれって安易に尋ねているようなもんなんだから。
そして正直に言えば、俺達にその意思を覆せる答えはない。
それどころか彼を勧誘する資格も権利もないのだ。
なんたってこれも結局は自分達、人のためにやろうとしている事なのだから。
「……そうか、なら仕方なかろう。そういう事だディマーユよ、こやつにはもう外の世界で力を奮う気概はあるまい」
「残念だがそのようだ。しかし我としても強制するつもりはないさ」
「すまんな」
「気にするなダンタネルヴ。そなたの思考の方がマトモなのら」
俺もそう思う。
むしろウーティリスがここまでやる気を出してくれている方が気になるくらいだ。
ニルナナカでさえ普段は人に否定的な所がある。
それは彼女が暗に人を信用していないって事の表れなのだろう。
性格はこの際置いといて。
なのにウーティリスはなんだかんだで俺達にずっと親身になってくれている。
それはあいつが〝供与〟を象徴しているからなのかもしれないけれど、でもそれ以上の何かを感じてならないんだ。
まるで「人を助ける事が使命である」と言いたげなくらいに。
普段はエロくて生意気なクセに、時に聖女みたいな面を見せやがる。
これが〝迷宮神〟ってのがなんとも言い難い違和感を感じさせてたまらん。
『フフン、それがわらわ自身の持ち味なのら』
チッ、そんでもってこうはぐらかしてくるから手に負えねぇよなぁ、まったく。
だから俺もお手上げを示しては、ウーティリスの頭をくしゃりと撫でてやる。
俺も同意見だからな、ダンタネルヴには何も言う事はねーわ。
蘇ってくれてるなら、まぁそれで充分だ。
「君達もどうやら想像以上に人の良い者達のようだ。そんな君達ならきっとウーティリス達を任せられるね」
「おう。だが時には手を貸してくれてもいいんだぜ?」
「はは、気が向いたらそうさせてもらうよ」
「お?」
するとダンタネルヴが机から降りて歩み寄り、俺に手を差し出してきた。
どうやらそこまで人間嫌いとなった訳でもなさそうだ。
だから俺も同じくらいに太い手を遠慮なく差し出し、力強く握手を交わす。
「ラングだ。覚えておいてくれ」
「なに、ウーティリスのパートナーなら忘れはしないだろう。それに、さっきから君の熱い想いが駄々洩れすぎて印象的だったからね。こっちが恥ずかしいと思えるくらいに」
「……ったく、神さんは気を抜くとすぅぐ盗聴しやがるから堪らんね」
ま、俺に裏表がないって事くらいはわかってもらえて助かる。
この出会いが後々助けになるかもしれんしな。
それで握手を終えて手を離すと、ウーティリス達も踵を返し始めた。
他のみんなも同じく、やれる事はもう無いと判断したようだ。
「送ろう」
ダンタネルヴもしつこく迫られずに済んでご機嫌なのだろう。
足早に出入口へと先回りし、扉を開いて俺達を誘ってくれた。
紳士らしい立ち振る舞いには学べそうな所もありそうだぜ。
『はぁ~~~~~~! まったくぅ、黙って聞いていればお前達はあいかわらず回りくどい事ばかりしているのよさ』
「ッ!!?」
だがこんな声が聞こえた途端、澄ましていたダンタネルヴの顔がピクッと歪んだ。
なんか掴んでいるドアノブも少し歪んでしまっているようにも見えるんだが?
「……もしかして君達は、あの魚類まで復活させたのかな?」
「うむ。肉体が消滅してしまったゆえ今は思念体に戻ってしもうたが」
「……そうか」
待って? おかしい。
さっきまでナイスミドルだったダンタネルヴが鬼の形相なんだけど?
たった一言で紳士どころか殺意まみれで歯をカチカチ打ち鳴らしてるんだけど?
ドアノブが千切れ取れたんですけどォォォ!!?
「いっそ封印したままで捨ておけばよかったものをォォォ……!」
「いやでも誘いの象徴の力は大事かなって」
「それくらい吾人が機運変換装置くらい造ってあげるし?」
『ギャッハハハ! たった今こやつらの誘いを断ったアホがなぁに言うておるのかぁ~! 思念がよじれてたまんないのよさ、笑かすでないよクソアホンタネルヴ! まったく、とんだ傑作なのよさ~~~! キィ~~~ッヒッヒヒ!!!』
「ギュリィィィ!!!!!!!!!」
ああ、もうノブが潰れて跡形もねぇ。
リブレーの奴、ダンタネルヴに相当恨まれてやがんな……。
「ならば吾人自らが貴様の思念を真っ白に改造してやろうかァァァァァァ!!!!!」
『テメーごとき脳筋があちしにどうこうできるもんかやってみろボケェェェ!!!』
そしてついに始まる第二次スーパー神舌大戦。
俺達はその熱気と寒気が入り乱れる壮絶バトルを前にただただドン引きするしかなかったのだ。
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