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第四章 首都遠征編
第36話 押しかけ勇者さん
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「そんな訳で私、ラングの家に住むから」
「どういう訳でそうなった」
どうやらチェルトは俺にべったりなだけでなく、同居も始めるつもりらしい。
一体どうなったらそんな結論に落ち着くんだ?
「実は私がいないたった一日の間にさ、ギルドが家を売り払っちゃって」
「なら買い戻してもらえよ。あの二人の分の没収資産だってあるだろ」
「ギルドもそう進言してきたわ。だけど断ったの」
「どうして!?」
「だって私にはこの愛の巣があるもの」
「行き当たりばったりだなおい!」
思っていた以上にチェルトは勢いがすごかった。
というか思い切りがすごすぎてついていけそうにない。
こんな人だったの、チェルトって……。
「でも取り返した資産分をお金に換えてもらったから、あなたに貢ぐわ」
「申し出は嬉しいけどそれは自分で使おう?」
「ううん、もう決めた事だから! 結納金だと思って!」
「もうめちゃくちゃだよこの人!」
貰われに来たのに結納金まで出すとか、どれだけ尽くすタイプなんだよ。
そういえば殺そうとしてきた二人にも謝ってお金を渡したそうだし、そういう事に糸目をつけないタイプなんだろうなぁ……。
「……まぁ別に家に住むくらいはいいさ。でも俺達の邪魔はしないでくれよ?」
「わかってる。むしろダンジョンブレイカーとしての仕事を手伝うつもりでもあるよ」
おまけに俺達の手伝いもしてくれる、か。
気持ちは嬉しいんだが、それってチェルトの儲けを奪う事にもなるんだよな。
だからあまり気乗りはしないんだが。
「いいのか? それはチェルトにとってもマイナスになるぞ?」
「ううん、そんな事ないよ。私は普通の報酬だけで充分。だから私は宝はあまり取らなくて、魔物を倒す事を優先しているの」
「そうだったのか」
「ええ。だってそれが勇者の役目でしょう?」
思った以上にしっかりした娘だ。
こんな勇者がいたのかって驚くくらいに。
いや、むしろそれがある意味で正解なのかもな。
だからチェルトはA級に近いとされているんだ。
だって宝探しに躍起になっている奴らと違い、率先して魔物をたおして純粋な評価を上げているんだから。
でも他の奴らは気付かない。だって宝を狙うのが当たり前だと思っているから。
たしかに、そんなチェルトなら俺達の手伝いをするには最適かもな。
「ならよろしく頼むよ。俺が取った財宝は君にも分けるからさ」
「うん、ありがとっ!」
「それと一つ提案なんだが、いいか?」
「ええ、いいわよ」
だったらチェルトにはもっとも最適な役割を担ってもらおう。
俺ではどうしようもない所を補ってもらうんだ。
勇者だからこそできる事ってのがあるからな。
「コイツを質に入れて欲しい」
「え、どれ――わわっ、剣に鎧が何も無い所から出てきたぁ!?」
そう、それはダンジョン産の装備や薬品を売る事。
ハーベスターが売ったら間違いなく怪しまれるからな。
だけど勇者なら「ダンジョンで手に入れた」と言えばまかり通るはず。
その点ではチェルトがまさに適任なのだ。
「こ、これ魔剣に霊鎧……どれも魔王を倒して得られる物じゃない!? ラングって本当にダンジョンブレイカーだったんだね……」
「まだ信じてなかったのか?」
「そうじゃないけど、ここまでやれるのってすごいなって。てか魔剣と霊鎧なんて、A級じゃないとほぼ手に入らないのにこんな間近で見られるなんてぇ!」
目の前に出してやった装備を前に、チェルトがもう目を輝かせている。
やっぱりこういう物の価値は勇者じゃないとわからない事もあるよな。
「なんならやるぞ。どうせ俺は使うつもりないし」
「冗談でしょ!? この二つなんて売ったら半生くらいは遊んで暮らせるのよ!?」
「俺が売れるならばな」
「あー……それで私の出番ってワケ」
「そういう事だ」
ま、売値は正直いくらでもいい。売れさえすればそれだけで。
ただ、ダンジョンブレイカーの名が広まっているこの街じゃ売るのは厳しいだろう。
だから必然と首都などに赴いて売ってもらうしかない。
その点でもチェルトなら余裕でできるだろうと踏んでいる。
「でもさ、このランクの装備を売るのはさすがに私でもまだキツいかな。たぶん装備するのも。せめてA級になれば話は別なんだけど」
「う……そうか、チェルトでもこの装備の扱いは難しいかー」
――が、その答えについガクリと頭を落としてしまった。
勇者にも世間体があるんだな、そこは考えていなかった……。
ただチェルトはまだニコリと笑みを向けてくれている。
どうやら希望がないって訳じゃなさそうだ。
「ま、ツテが無い訳じゃないけどね」
「ほう?」
「ただその代わり、ラングも来てもらう事になるけど」
「なぬ!?」
「でも保証するよ。そのツテなら何の疑いも無くこの装備を買い取ってもらえるって」
むう、そういう事なら仕方ないか。
家を空けるとなるとこの街でのダンジョンブレイカーの仕事もできなくなるが、仕方がない。
それならまた別の所で大暴れすればいいだけだからな。
遠征、という意味ではいいかもしれない。
「そんな訳で決まりね! じゃあ明日出発って事で!」
「明日……まぁいいか。食費はすまん、チェルトに甘えていいか?」
「ええ、もっちろん! ずっと面倒見ちゃうっ!」
「おーなんなのら、旅行か!? 旅行なのかーっ!?」
「うんっ、三人で首都〝アラルガン〟へ行きましょうー!」
なんだ、そのツテとやらは結局首都にあるのか。
だったら好都合かもしれないな。
装備を売るだけでなく、ダンジョンブレイカーの名を売るのにも。
そうさ、こうやって少しずつ広めていくんだ。
ダンジョンは何も勇者達だけのモノじゃないって事をな……!
「どういう訳でそうなった」
どうやらチェルトは俺にべったりなだけでなく、同居も始めるつもりらしい。
一体どうなったらそんな結論に落ち着くんだ?
「実は私がいないたった一日の間にさ、ギルドが家を売り払っちゃって」
「なら買い戻してもらえよ。あの二人の分の没収資産だってあるだろ」
「ギルドもそう進言してきたわ。だけど断ったの」
「どうして!?」
「だって私にはこの愛の巣があるもの」
「行き当たりばったりだなおい!」
思っていた以上にチェルトは勢いがすごかった。
というか思い切りがすごすぎてついていけそうにない。
こんな人だったの、チェルトって……。
「でも取り返した資産分をお金に換えてもらったから、あなたに貢ぐわ」
「申し出は嬉しいけどそれは自分で使おう?」
「ううん、もう決めた事だから! 結納金だと思って!」
「もうめちゃくちゃだよこの人!」
貰われに来たのに結納金まで出すとか、どれだけ尽くすタイプなんだよ。
そういえば殺そうとしてきた二人にも謝ってお金を渡したそうだし、そういう事に糸目をつけないタイプなんだろうなぁ……。
「……まぁ別に家に住むくらいはいいさ。でも俺達の邪魔はしないでくれよ?」
「わかってる。むしろダンジョンブレイカーとしての仕事を手伝うつもりでもあるよ」
おまけに俺達の手伝いもしてくれる、か。
気持ちは嬉しいんだが、それってチェルトの儲けを奪う事にもなるんだよな。
だからあまり気乗りはしないんだが。
「いいのか? それはチェルトにとってもマイナスになるぞ?」
「ううん、そんな事ないよ。私は普通の報酬だけで充分。だから私は宝はあまり取らなくて、魔物を倒す事を優先しているの」
「そうだったのか」
「ええ。だってそれが勇者の役目でしょう?」
思った以上にしっかりした娘だ。
こんな勇者がいたのかって驚くくらいに。
いや、むしろそれがある意味で正解なのかもな。
だからチェルトはA級に近いとされているんだ。
だって宝探しに躍起になっている奴らと違い、率先して魔物をたおして純粋な評価を上げているんだから。
でも他の奴らは気付かない。だって宝を狙うのが当たり前だと思っているから。
たしかに、そんなチェルトなら俺達の手伝いをするには最適かもな。
「ならよろしく頼むよ。俺が取った財宝は君にも分けるからさ」
「うん、ありがとっ!」
「それと一つ提案なんだが、いいか?」
「ええ、いいわよ」
だったらチェルトにはもっとも最適な役割を担ってもらおう。
俺ではどうしようもない所を補ってもらうんだ。
勇者だからこそできる事ってのがあるからな。
「コイツを質に入れて欲しい」
「え、どれ――わわっ、剣に鎧が何も無い所から出てきたぁ!?」
そう、それはダンジョン産の装備や薬品を売る事。
ハーベスターが売ったら間違いなく怪しまれるからな。
だけど勇者なら「ダンジョンで手に入れた」と言えばまかり通るはず。
その点ではチェルトがまさに適任なのだ。
「こ、これ魔剣に霊鎧……どれも魔王を倒して得られる物じゃない!? ラングって本当にダンジョンブレイカーだったんだね……」
「まだ信じてなかったのか?」
「そうじゃないけど、ここまでやれるのってすごいなって。てか魔剣と霊鎧なんて、A級じゃないとほぼ手に入らないのにこんな間近で見られるなんてぇ!」
目の前に出してやった装備を前に、チェルトがもう目を輝かせている。
やっぱりこういう物の価値は勇者じゃないとわからない事もあるよな。
「なんならやるぞ。どうせ俺は使うつもりないし」
「冗談でしょ!? この二つなんて売ったら半生くらいは遊んで暮らせるのよ!?」
「俺が売れるならばな」
「あー……それで私の出番ってワケ」
「そういう事だ」
ま、売値は正直いくらでもいい。売れさえすればそれだけで。
ただ、ダンジョンブレイカーの名が広まっているこの街じゃ売るのは厳しいだろう。
だから必然と首都などに赴いて売ってもらうしかない。
その点でもチェルトなら余裕でできるだろうと踏んでいる。
「でもさ、このランクの装備を売るのはさすがに私でもまだキツいかな。たぶん装備するのも。せめてA級になれば話は別なんだけど」
「う……そうか、チェルトでもこの装備の扱いは難しいかー」
――が、その答えについガクリと頭を落としてしまった。
勇者にも世間体があるんだな、そこは考えていなかった……。
ただチェルトはまだニコリと笑みを向けてくれている。
どうやら希望がないって訳じゃなさそうだ。
「ま、ツテが無い訳じゃないけどね」
「ほう?」
「ただその代わり、ラングも来てもらう事になるけど」
「なぬ!?」
「でも保証するよ。そのツテなら何の疑いも無くこの装備を買い取ってもらえるって」
むう、そういう事なら仕方ないか。
家を空けるとなるとこの街でのダンジョンブレイカーの仕事もできなくなるが、仕方がない。
それならまた別の所で大暴れすればいいだけだからな。
遠征、という意味ではいいかもしれない。
「そんな訳で決まりね! じゃあ明日出発って事で!」
「明日……まぁいいか。食費はすまん、チェルトに甘えていいか?」
「ええ、もっちろん! ずっと面倒見ちゃうっ!」
「おーなんなのら、旅行か!? 旅行なのかーっ!?」
「うんっ、三人で首都〝アラルガン〟へ行きましょうー!」
なんだ、そのツテとやらは結局首都にあるのか。
だったら好都合かもしれないな。
装備を売るだけでなく、ダンジョンブレイカーの名を売るのにも。
そうさ、こうやって少しずつ広めていくんだ。
ダンジョンは何も勇者達だけのモノじゃないって事をな……!
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