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第124話 自分本位な奴はかならずいる
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楠がついに倒れた。
弾丸の嵐と、俺の魔拳を喰らった事で、完全に。
残った体もとうとうぐずりと崩れ、すでに腐臭を放ち始めている。
ただ、遥のように掻き出したいとは思わないな。
あんな奴、もう助けようとさえ思えない。
ま、どうせ助からないだろうけど。
「間宮君、無事か!?」
「うす、なんとかですが」
そんな奴の死体を眺めていたらたくさんの自衛隊員達が走ってやって来た。
ただ彼等は魔物を直に見るのが初めてなのか、まだ戦々恐々のようだが。
杉浦三佐も俺の事を心配してくれていたらしい。
たしかに合図を出したとはいえ、まだ近くにいたからな。跳弾も怖いし。
とはいえ俺は幸いにも無事だ。
だから笑顔で頷いて応えてあげた。
「しかし君の戦い方には驚かされた。まるでエリート戦士のようだったよ。どうかね、高校を卒業したら士官学校に入らないか? 君のような有望な生徒なら大歓迎だ」
「そうですね、それもいいかも」
「おお!」
「……けど、今は今の事だけ考えて生きたいんで」
「そうか。まぁまだ急く必要もあるまい。ただ、心に決めたらぜひ志願して欲しい。私が背中を押させてもらおう」
「格好よかったぞ!」「すごい奴だ!」「子どもとは思えない動きだったな」
褒めてくれたのは杉浦三佐だけじゃない。
周りの自衛隊員達もこぞって俺にエールを送ってくれている。
ああ、やっぱりこういうのはいいよな。
やって良かったって思えるから。
人を救う、守る事が大事だって一番実感できる瞬間だ。
なら俺もいつかそういう職に就く日が来るのだろうか。
だとすればきっと天職になるんだろうな。
「お願い待ってぇ! 息子を、息子を助けてあげてくださいぃぃ!」
「頼むぅ! 止めないでくれぇ!」
「む、なんだ?」
「あれってもしかして……楠の両親?」
そう感傷に浸っていた時、突然場にこんな叫び声が上がる。
それで振り向いてみれば、自衛隊を強引に振り切ろうとする中年男女の姿が。
自衛隊員が手を出せないのを良い事に、手足を出して押し通ろうとしている。
「容疑者の両親か。なら彼等をこちらへ」
なんだか厄介そうな感じだ。
見た目は優しそうな様相なのだが、必死だし言う事も目に見えているから。
だけど杉浦三佐が通してしまった以上、居合わせないといけないよな……。
「お願いですぅ! 衛琉ちゃんの命を救ってくださいっ! あなたならそれができるんでしょう!?」
「あの子は本当はいい子なんだ! 私達の可愛い息子なんだ! だから頼む!」
案の定、こう言われると思った。
人の理屈とか感情とか抜きに、自分の意見を押し通してくるって。
初見からそんな図々しさを醸し出していたし。
「あの子は私達に楽させたいってダンジョンに入り始めた良い子なんですよぉ!」
「それなのにこんな事になったのはきっと何かの間違いなんだ! 話せばきっとわかってくれる! だから!」
……こういう人達は少なからずいる。
レッドオーク戦で蘇生した事が明るみになった時もそうだったんだ。
あの時も、俺やつくしが蘇生魔法を使えると知って、ダンジョン被害者が学校にやってきた時があった。
しかも事情を知らないくせに「蘇生できないなんてどういう事だ! この差別主義者め!」なんて罵声まで浴びせてきたし。
できる訳がないじゃないか。
その被害者も、楠も〝今〟〝ダンジョンの中で〟死んだ訳じゃないのだから。
蘇生魔法も回復魔法と同じで、ダンジョンの中で受けた傷にしか反応しない。
それなのでたとえ死体を持ち寄ろうとも意味が無いんだよ。
でもそんな理屈なんて彼等にはわからない。
自分達の事ばかり考えていて、理解しようともしないんだ。
だから今もこうしてまた妙な事を言い始める。
「それとも、もしかしてこの子もあの司条遥みたいに生き返るんでしょうか……?」
「そうなのか!? どうなんだ!?」
「……」
そんな訳がない。
遥の件はあくまで遥自身があの形で蘇るのを望んだから叶った事だ。
しかし楠は俺への復讐心で魔物化した。
それは自分を魔物化するのもいとわない覚悟で挑んだという事だ。
そんな奴が都合よく蘇るなんてある訳がないだろう。
「お願いします! なんとかしてください! お金なら払いますから!」
「頼むよ! 君だけが頼りなんだ!」
……ああ、もう面倒だ。
人の都合も考えない奴らの相手なんて。
こいつらも委員会のおっさんと同じ匂いしか感じないから。
「……ならその金で奴をずっと引き留めていればよかったじゃないですか」
「「えっ」」
「そんなに愛しているなら、ダンジョンになんて行かせなければよかったじゃないですか……ッ!」
御託ばかり並べる相手に、もう黙って突っ立ってなんていられない。
放っておけばいつまでたっても喚き散らすだけで、理解しようともしないから。
だったらもう、トコトンまで言ってやるよッ!!!
「なのになんで行かせた!? どうして戦わせた!? なんで魔物化する可能性があったのにまた出したんだよあんた達は!?」
「そ、それは……」
「し、仕方ないだろう! あの子はもう私達よりも強くて――」
「その事をやりきれなかった言い訳かよ!」
まさにこの親にしてこの子有り、だ!
この二人も楠と同じで、感情だけで反論してくる!
なら返しも奴に言った事と同じでいいくらいだ!
「だいたいその金も誰が稼いだんだ!? お前達の息子だろ!?」
「うっ!?」
「その金で好き放題して! その金づるが消えたから生き返してくれだと!?」
「ち、違うわ! 私達はそんなつもりじゃ――」
「違くないだろうが! あいつの恩恵にあやかっていたからそんな事が言える! あいつが今までどんな事をしてきたのか知ろうともしないでさッ!!」
「ううっ!?」
ここでこれみよがしにと色んな方を指差してみる。
亡くなった自衛隊員や報道員、ダンジョンや人質達がいたであろう場所へと向けて。
「あそこも、あそこもだ! 色んな所で人が死んで、困らされて、迷惑させられていた! そうして多くの犠牲を産んだ奴が、日本をも支配するなんて言ってた奴が良い奴だと!? どうして直近にいたあんたらがそこまで盲目的になれるんだよ!!!」
どうせこう言っても無駄だろう。
こいつらはきっと聞き入れはしない。
自分達の不都合を人のせいだと信じて疑わない奴らだから。
だから。
「なら金を払うべきは俺にじゃない、あんた達の息子が犯した罪に対してだ! そしてこう言われるまで理解できなかったあんた達にも、その罪を背負う責任があるッ!!!!!」
俺は彼等にも裁きを下すよ。
愚かな楠では償えない罪を、そう育てた親が清算するべきなのだと。
俺にできる手向けなんてこれくらいしかないさ。
「ああああこの偽善者! 詐欺師! アンタのせいで私の息子はああああ!!!」
「私達の息子を返せ、この人殺しがああああああ!!!!!」
「もういい、彼等を連行しろ。暴れるようなら拘束も許可する」
「「「ハッ!」」」
「うあああ!!! 離せぇ! この税金泥棒~~~!」
さすがに杉浦三佐も見るに堪えなかったらしい。
彼等が連れて行かれた直後には大きな溜息を吐いていた。
「あまり気にする事は無い。ああいう輩はいつどこにでもいるものだ」
「わかってますよ。この数ヶ月で随分と思い知りましたから」
「場合によっては彼等を精神病棟へと隔離する事もありうる。だから復讐などは気にしなくていい」
「大丈夫です。そんな事、できやしませんから」
「なかなかの自信じゃないか?」
「そういう訳じゃないですけどね」
そう、人間ってのは誰しもダンジョン部のみんなみたいとはいかない。
遥に従って俺を虐げた奴らみたいに、訳も知らずただ迫害する者もいるんだ。
自分本位であればそれでいい……そんな短絡的な奴らが。
なら俺はもうそんなのに負けたりしない。
今ならはっきり言えるよ。
だって、そんな横暴な奴らからみんなを守りたい――それが俺の今のダンジョンに潜るための理由なのだから。
弾丸の嵐と、俺の魔拳を喰らった事で、完全に。
残った体もとうとうぐずりと崩れ、すでに腐臭を放ち始めている。
ただ、遥のように掻き出したいとは思わないな。
あんな奴、もう助けようとさえ思えない。
ま、どうせ助からないだろうけど。
「間宮君、無事か!?」
「うす、なんとかですが」
そんな奴の死体を眺めていたらたくさんの自衛隊員達が走ってやって来た。
ただ彼等は魔物を直に見るのが初めてなのか、まだ戦々恐々のようだが。
杉浦三佐も俺の事を心配してくれていたらしい。
たしかに合図を出したとはいえ、まだ近くにいたからな。跳弾も怖いし。
とはいえ俺は幸いにも無事だ。
だから笑顔で頷いて応えてあげた。
「しかし君の戦い方には驚かされた。まるでエリート戦士のようだったよ。どうかね、高校を卒業したら士官学校に入らないか? 君のような有望な生徒なら大歓迎だ」
「そうですね、それもいいかも」
「おお!」
「……けど、今は今の事だけ考えて生きたいんで」
「そうか。まぁまだ急く必要もあるまい。ただ、心に決めたらぜひ志願して欲しい。私が背中を押させてもらおう」
「格好よかったぞ!」「すごい奴だ!」「子どもとは思えない動きだったな」
褒めてくれたのは杉浦三佐だけじゃない。
周りの自衛隊員達もこぞって俺にエールを送ってくれている。
ああ、やっぱりこういうのはいいよな。
やって良かったって思えるから。
人を救う、守る事が大事だって一番実感できる瞬間だ。
なら俺もいつかそういう職に就く日が来るのだろうか。
だとすればきっと天職になるんだろうな。
「お願い待ってぇ! 息子を、息子を助けてあげてくださいぃぃ!」
「頼むぅ! 止めないでくれぇ!」
「む、なんだ?」
「あれってもしかして……楠の両親?」
そう感傷に浸っていた時、突然場にこんな叫び声が上がる。
それで振り向いてみれば、自衛隊を強引に振り切ろうとする中年男女の姿が。
自衛隊員が手を出せないのを良い事に、手足を出して押し通ろうとしている。
「容疑者の両親か。なら彼等をこちらへ」
なんだか厄介そうな感じだ。
見た目は優しそうな様相なのだが、必死だし言う事も目に見えているから。
だけど杉浦三佐が通してしまった以上、居合わせないといけないよな……。
「お願いですぅ! 衛琉ちゃんの命を救ってくださいっ! あなたならそれができるんでしょう!?」
「あの子は本当はいい子なんだ! 私達の可愛い息子なんだ! だから頼む!」
案の定、こう言われると思った。
人の理屈とか感情とか抜きに、自分の意見を押し通してくるって。
初見からそんな図々しさを醸し出していたし。
「あの子は私達に楽させたいってダンジョンに入り始めた良い子なんですよぉ!」
「それなのにこんな事になったのはきっと何かの間違いなんだ! 話せばきっとわかってくれる! だから!」
……こういう人達は少なからずいる。
レッドオーク戦で蘇生した事が明るみになった時もそうだったんだ。
あの時も、俺やつくしが蘇生魔法を使えると知って、ダンジョン被害者が学校にやってきた時があった。
しかも事情を知らないくせに「蘇生できないなんてどういう事だ! この差別主義者め!」なんて罵声まで浴びせてきたし。
できる訳がないじゃないか。
その被害者も、楠も〝今〟〝ダンジョンの中で〟死んだ訳じゃないのだから。
蘇生魔法も回復魔法と同じで、ダンジョンの中で受けた傷にしか反応しない。
それなのでたとえ死体を持ち寄ろうとも意味が無いんだよ。
でもそんな理屈なんて彼等にはわからない。
自分達の事ばかり考えていて、理解しようともしないんだ。
だから今もこうしてまた妙な事を言い始める。
「それとも、もしかしてこの子もあの司条遥みたいに生き返るんでしょうか……?」
「そうなのか!? どうなんだ!?」
「……」
そんな訳がない。
遥の件はあくまで遥自身があの形で蘇るのを望んだから叶った事だ。
しかし楠は俺への復讐心で魔物化した。
それは自分を魔物化するのもいとわない覚悟で挑んだという事だ。
そんな奴が都合よく蘇るなんてある訳がないだろう。
「お願いします! なんとかしてください! お金なら払いますから!」
「頼むよ! 君だけが頼りなんだ!」
……ああ、もう面倒だ。
人の都合も考えない奴らの相手なんて。
こいつらも委員会のおっさんと同じ匂いしか感じないから。
「……ならその金で奴をずっと引き留めていればよかったじゃないですか」
「「えっ」」
「そんなに愛しているなら、ダンジョンになんて行かせなければよかったじゃないですか……ッ!」
御託ばかり並べる相手に、もう黙って突っ立ってなんていられない。
放っておけばいつまでたっても喚き散らすだけで、理解しようともしないから。
だったらもう、トコトンまで言ってやるよッ!!!
「なのになんで行かせた!? どうして戦わせた!? なんで魔物化する可能性があったのにまた出したんだよあんた達は!?」
「そ、それは……」
「し、仕方ないだろう! あの子はもう私達よりも強くて――」
「その事をやりきれなかった言い訳かよ!」
まさにこの親にしてこの子有り、だ!
この二人も楠と同じで、感情だけで反論してくる!
なら返しも奴に言った事と同じでいいくらいだ!
「だいたいその金も誰が稼いだんだ!? お前達の息子だろ!?」
「うっ!?」
「その金で好き放題して! その金づるが消えたから生き返してくれだと!?」
「ち、違うわ! 私達はそんなつもりじゃ――」
「違くないだろうが! あいつの恩恵にあやかっていたからそんな事が言える! あいつが今までどんな事をしてきたのか知ろうともしないでさッ!!」
「ううっ!?」
ここでこれみよがしにと色んな方を指差してみる。
亡くなった自衛隊員や報道員、ダンジョンや人質達がいたであろう場所へと向けて。
「あそこも、あそこもだ! 色んな所で人が死んで、困らされて、迷惑させられていた! そうして多くの犠牲を産んだ奴が、日本をも支配するなんて言ってた奴が良い奴だと!? どうして直近にいたあんたらがそこまで盲目的になれるんだよ!!!」
どうせこう言っても無駄だろう。
こいつらはきっと聞き入れはしない。
自分達の不都合を人のせいだと信じて疑わない奴らだから。
だから。
「なら金を払うべきは俺にじゃない、あんた達の息子が犯した罪に対してだ! そしてこう言われるまで理解できなかったあんた達にも、その罪を背負う責任があるッ!!!!!」
俺は彼等にも裁きを下すよ。
愚かな楠では償えない罪を、そう育てた親が清算するべきなのだと。
俺にできる手向けなんてこれくらいしかないさ。
「ああああこの偽善者! 詐欺師! アンタのせいで私の息子はああああ!!!」
「私達の息子を返せ、この人殺しがああああああ!!!!!」
「もういい、彼等を連行しろ。暴れるようなら拘束も許可する」
「「「ハッ!」」」
「うあああ!!! 離せぇ! この税金泥棒~~~!」
さすがに杉浦三佐も見るに堪えなかったらしい。
彼等が連れて行かれた直後には大きな溜息を吐いていた。
「あまり気にする事は無い。ああいう輩はいつどこにでもいるものだ」
「わかってますよ。この数ヶ月で随分と思い知りましたから」
「場合によっては彼等を精神病棟へと隔離する事もありうる。だから復讐などは気にしなくていい」
「大丈夫です。そんな事、できやしませんから」
「なかなかの自信じゃないか?」
「そういう訳じゃないですけどね」
そう、人間ってのは誰しもダンジョン部のみんなみたいとはいかない。
遥に従って俺を虐げた奴らみたいに、訳も知らずただ迫害する者もいるんだ。
自分本位であればそれでいい……そんな短絡的な奴らが。
なら俺はもうそんなのに負けたりしない。
今ならはっきり言えるよ。
だって、そんな横暴な奴らからみんなを守りたい――それが俺の今のダンジョンに潜るための理由なのだから。
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