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第37話 大阪ダンジョンスイーパーズ
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学校に行ってつくし達と合流した訳だが、その後待っていたのは思わぬ歓迎っぷりだった。
まさかのヘリコプターによる送迎である。これで空港まで直接送ってくれるらしい。
聞く話によると、トップオブトップスとは日本が誇る特別精鋭チームとしての称号。
ランキング上位に君臨するものの、基本的には不可侵領域とされる指名制実力派集団なのだそう。
なので待遇も別格で、今回のような遠方出張に対してはダンジョン攻略委員会から送迎対応までしてくれる。
おかげで俺は初ヘリコプター搭乗と初飛行機搭乗を同時にキメる事ができた。
飛行機もチャーター機らしく、コンも同乗させてもらえて助かったよ。
とはいえ乗せるのは俺達だけではないらしい。
この後は新大阪空港にも降りて大阪チームを乗せるとのこと。
なので先にダンジョン内における俺の力をすべて説明する事にした。
コンとの連携も彼女達にもあらかじめ知っておいてもらいたいからな。
いざという時に互いが足を引っ張らないためにも。
そんな説明に夢中となったおかげで、あっという間に大阪へ到着。
すぐにでも例の大阪チームとやらが機内へと姿を現した。
全員で八人と、結構な人数のチームだ。
「おっ、君らが噂の新トップスメンバーやな」
「どうもー宝春学園ダンジョン部でぇっす!」
「なんやかわいい子だらけでええなぁ! がはは!」
「ちょっとタク、それセクハラやん」
「おおスマンスマン」
でも思っていたよりずっと軽い人達だな。
初対面でもかまわず笑顔を向けて来てくれた。
精鋭っていうから厳つそうなイメージだったんだけど、そうでもないのか?
「こっちは大阪ダンジョンスイーパーズっつうチームでな、ワシはリーダーの芦原 匠美や。よろしくな!」
「副リーダーの舞姫 凜です。今日はお世話になります」
先頭を歩く匠美という男は短髪で大柄。
性格からしても大柄そうだ。いい人みが溢れている。
その後に続く凜という女性は清楚な感じ。
ストレートな長髪が綺麗に整っていてお似合いだ。
「あーしってる! トップオブトップスのナンバーツーやーん!」
「お、ノリええな君! 名前とせっかくだからRAINも教えたってや!」
「ほらタクもう、しれっとナンパせぇへんの!」
「いだだだ! 耳ひっぱんなや伸びてまうやろ二倍くらいに! アンバランスになるぅ!」
「タクはそれくらいでちょうどええねん」
「「「アハハハ!」」」
しかもなんかコントみたいなのまで始めてしまったし。
なんというか愉快な人達だなぁ、なんか憎めなさそうな感じだ。
そんな人達を乗せてまた機体が大空へ。
それで落ち着いた所でまた彼等が俺達に絡み始めてきた。
もちろんいい形でだけども。
あのリーダーの人も座席を立って俺の下にやってくる。
「君知っとるで。間宮彼方やろ」
「え? ああ、そうです」
特にこの匠美という人はとても人当たりがいい。
以前争った楠と違って、裏表を一切感じないし。
プレイヤー特有のギスギス感もあまりなくて、逆に戸惑ってしまう。
「肩の子かわええなぁ、さすがビーストテイマーって感じするわ」
「え? ああ、コイツは親友なんですよ。今回はちょっと気が抜けないんで付いてきてくれる事になったんです」
「キュ!」
「親友! ええやん! よろしくなァ~」
そうか、そうだった。
俺は一般世間じゃ忍者ビーストテイマー斧使いだったな。
設定盛り過ぎてちょっと実感が薄れてきていたよ。
「ま、司条との事は聞いとる。面倒な事に巻き込まれたなぁ」
「え、昨日の話なのに情報回るの早くないっすか?」
「あの女が直に流布してたんや。彼方を言い逃れさせへんようにな」
「まったくアイツ……そういう所だけは相変わらず抜け目ないんだな」
「なんや知り合いなんか?」
「大昔の縁って奴です」
「はぁー難儀やなぁ。でもあの調子だと彼方の事もう覚えてへんで」
「うん、そうでしょうね。はぁ~……」
やっぱり司条遥の話題は避けられないか。
今テンション高いとはいえ、あまり抵触したくなかったんだよなぁ……。
しかも奴は用意周到に策を巡らせているみたいだし。
ほんとしんどいな、奴に関わると。
「あの調子だと委員会の方にも手を回してるやろし、勝つのも難儀モンやな。なんだかんだでスポンサー的な面もあるし、贔屓は避けられへん」
「なら勝つにはそれを越えるくらい徹底的にやる必要があるって事っすね」
「な、なんや彼方、ホントに勝つつもりなんか……!?」
「当然ですよ。俺はもうあいつに振り回されるのは御免なんで」
「おぉマジかいな。そこまで意気込み見せる奴そうそうおらんで」
ん、なんだ?
匠美さんがいきなり首を上げて周囲を見渡し始めたぞ。
誰か探している……?
「よしよし、あのドリルロールここにおらんな」
「え、あ、はい。ここには宝春と大阪チームしか乗ってないですよ」
「なら地声で言わせてもらうわ。決めたで! ワシら大阪チームはお前ら宝春に手を貸したる!」
「えっ!?」
な、いきなり何を言い出すんだこの人は!?
嬉しい申し出だけど、一体どうして!?
まさかのヘリコプターによる送迎である。これで空港まで直接送ってくれるらしい。
聞く話によると、トップオブトップスとは日本が誇る特別精鋭チームとしての称号。
ランキング上位に君臨するものの、基本的には不可侵領域とされる指名制実力派集団なのだそう。
なので待遇も別格で、今回のような遠方出張に対してはダンジョン攻略委員会から送迎対応までしてくれる。
おかげで俺は初ヘリコプター搭乗と初飛行機搭乗を同時にキメる事ができた。
飛行機もチャーター機らしく、コンも同乗させてもらえて助かったよ。
とはいえ乗せるのは俺達だけではないらしい。
この後は新大阪空港にも降りて大阪チームを乗せるとのこと。
なので先にダンジョン内における俺の力をすべて説明する事にした。
コンとの連携も彼女達にもあらかじめ知っておいてもらいたいからな。
いざという時に互いが足を引っ張らないためにも。
そんな説明に夢中となったおかげで、あっという間に大阪へ到着。
すぐにでも例の大阪チームとやらが機内へと姿を現した。
全員で八人と、結構な人数のチームだ。
「おっ、君らが噂の新トップスメンバーやな」
「どうもー宝春学園ダンジョン部でぇっす!」
「なんやかわいい子だらけでええなぁ! がはは!」
「ちょっとタク、それセクハラやん」
「おおスマンスマン」
でも思っていたよりずっと軽い人達だな。
初対面でもかまわず笑顔を向けて来てくれた。
精鋭っていうから厳つそうなイメージだったんだけど、そうでもないのか?
「こっちは大阪ダンジョンスイーパーズっつうチームでな、ワシはリーダーの芦原 匠美や。よろしくな!」
「副リーダーの舞姫 凜です。今日はお世話になります」
先頭を歩く匠美という男は短髪で大柄。
性格からしても大柄そうだ。いい人みが溢れている。
その後に続く凜という女性は清楚な感じ。
ストレートな長髪が綺麗に整っていてお似合いだ。
「あーしってる! トップオブトップスのナンバーツーやーん!」
「お、ノリええな君! 名前とせっかくだからRAINも教えたってや!」
「ほらタクもう、しれっとナンパせぇへんの!」
「いだだだ! 耳ひっぱんなや伸びてまうやろ二倍くらいに! アンバランスになるぅ!」
「タクはそれくらいでちょうどええねん」
「「「アハハハ!」」」
しかもなんかコントみたいなのまで始めてしまったし。
なんというか愉快な人達だなぁ、なんか憎めなさそうな感じだ。
そんな人達を乗せてまた機体が大空へ。
それで落ち着いた所でまた彼等が俺達に絡み始めてきた。
もちろんいい形でだけども。
あのリーダーの人も座席を立って俺の下にやってくる。
「君知っとるで。間宮彼方やろ」
「え? ああ、そうです」
特にこの匠美という人はとても人当たりがいい。
以前争った楠と違って、裏表を一切感じないし。
プレイヤー特有のギスギス感もあまりなくて、逆に戸惑ってしまう。
「肩の子かわええなぁ、さすがビーストテイマーって感じするわ」
「え? ああ、コイツは親友なんですよ。今回はちょっと気が抜けないんで付いてきてくれる事になったんです」
「キュ!」
「親友! ええやん! よろしくなァ~」
そうか、そうだった。
俺は一般世間じゃ忍者ビーストテイマー斧使いだったな。
設定盛り過ぎてちょっと実感が薄れてきていたよ。
「ま、司条との事は聞いとる。面倒な事に巻き込まれたなぁ」
「え、昨日の話なのに情報回るの早くないっすか?」
「あの女が直に流布してたんや。彼方を言い逃れさせへんようにな」
「まったくアイツ……そういう所だけは相変わらず抜け目ないんだな」
「なんや知り合いなんか?」
「大昔の縁って奴です」
「はぁー難儀やなぁ。でもあの調子だと彼方の事もう覚えてへんで」
「うん、そうでしょうね。はぁ~……」
やっぱり司条遥の話題は避けられないか。
今テンション高いとはいえ、あまり抵触したくなかったんだよなぁ……。
しかも奴は用意周到に策を巡らせているみたいだし。
ほんとしんどいな、奴に関わると。
「あの調子だと委員会の方にも手を回してるやろし、勝つのも難儀モンやな。なんだかんだでスポンサー的な面もあるし、贔屓は避けられへん」
「なら勝つにはそれを越えるくらい徹底的にやる必要があるって事っすね」
「な、なんや彼方、ホントに勝つつもりなんか……!?」
「当然ですよ。俺はもうあいつに振り回されるのは御免なんで」
「おぉマジかいな。そこまで意気込み見せる奴そうそうおらんで」
ん、なんだ?
匠美さんがいきなり首を上げて周囲を見渡し始めたぞ。
誰か探している……?
「よしよし、あのドリルロールここにおらんな」
「え、あ、はい。ここには宝春と大阪チームしか乗ってないですよ」
「なら地声で言わせてもらうわ。決めたで! ワシら大阪チームはお前ら宝春に手を貸したる!」
「えっ!?」
な、いきなり何を言い出すんだこの人は!?
嬉しい申し出だけど、一体どうして!?
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