27 / 126
第27話 彼方のおうちに行ったった!(つくし視点)
しおりを挟む
※※しばらくつくしちゃん視点になります! やったー!※※
待ちに待った土曜が、来たーーーっ!
彼方の家に押しかけ訪問、やったー!
車に乗って待ち合わせ場所までもうすぐって所だけど、楽しみが止まらないよーーー!
「つくしったらもうさっきからニヤニヤが止まらないみたいじゃん~。そんなに彼方っちの家に行くのが楽しみなのぉ?」
「そりゃもー! 彼方の秘密が満載の場所ですからなぁうへへへ!」
「かの地に魔王生誕の秘密が隠されているならば当然よね……!」
魔王? よくわかんない!
けど男子の家に行くの初めてだし、なんだかすっごい嬉しい!
「あたしね、実は夢があるんだー!」
「何さーつくし、いきなり」
「男子の家に遊びに行ったらベッド下を探るっていう夢がね!」
「やめたげてぇ! 彼方っちの心が壊れちゃうかもしれないからぁ!」
やっぱり男子の家といったらベッド下は調べなきゃだめだよね!
えっちな本とかあったら絶対楽しくなると思うんだ!
「まったく、つくしは男子を一体なんだと思っているんだ……何か発見したら先生にも見せてくれ」
「いえっさー!」
「やべーわ。彼方っち今日が命日かもしんない」
紅先生も楽しみみたいだし、モモパイセンもワクワクしてる。
なんで澪奈パイセンが落胆してるのかはわからないけど、心ではきっと楽しみにしているに違いない!
景色はもう見た事ない街並み。
お店も見えないし、住宅街なのかな? 楽しめる場所は少なそう。
だとしたら彼方の家で一杯楽しまなきゃ損だもんー!
「お、待ち合わせ場所が見えてきたぞ」
「あ、あれ彼方っちじゃね?」
「おーい、彼方ーっ!」
あ、彼方が気付いて手を振ってくれた!
待ち合わせ場所は公園みたいだ。
ちょっと大きいのか、駐車場もあるっぽい。
「車はここに停めていいのか?」
「父さんはそれでいいって言ってたから多分大丈夫っす」
でもなんで彼方の家に直接呼ばないんだろう?
車を停める所が無いとかなのかな。
車を降りて周りを見たら、どこの家も結構古いおうちばかりだ。
土地も広めの所ばかりだし、畑もいっぱい見えるからなんだか田舎って雰囲気。
昔百姓さんが暮らしていた場所なのかな?
「じゃあはぐれないように付いてきてください」
うーん、広々としているから迷いそうな感じは無いんだけどなー。
言われて付いていったら、たしかに石垣の多い場所にはきたけどさー。
といっても結構道を曲がるなぁ。
ずいぶんと入り組んだ場所に住んでいるのかな、帰り道がもうわからないや。
……あれ?
この標識、さっきも見たような?
ううん、これだけじゃない。あの先の標識もそうだ。
なんだかまるでずっと同じところをぐるぐると回っているような……。
パイセン達は気付いていないみたいだけど。
ま、いっか!
「あ、この表札! 間宮って書いてある!」
「あ、うん。ポストはちょっと遠目に置いてあるからさ」
「なぁんで家の前に置かないのぉ……」
「さぁ?」
なかなか不思議ですなぁ彼方の家は!
「まぁ遠目っていう割にはもう玄関じゃんー! あ、ワンちゃんいるー!」
「――え? ちょっと待って、あれ、なんでみんなここまで来れてるの!?」
「何言ってるんさー彼方っち。家があったら来られるもんじゃね?」
「え、ま、まぁそうだけどさ」
「いやーいい面構えですなーこの子! ちょっとワンちゃんにしてはシュッとしてモコォってる感じですが!」
「えッ!? つくし、コンが見えるのか!? つかいつの間にか撫でてるゥ!?」
何言ってるんだろ彼方?
見えない訳がないじゃないのーこのボリューミーな毛玉の塊が!
やだーなにこの子、近くで見たらちょーかわいいー!
膝下くらいの小ささなのに毛が長くてモッコモコでぇ!
それに何、よく見たら尻尾も三本くらいあるように見えるしー、体より大きいってどういう事ぉーーーッ!!!
「キュッ! キュッ!」
「鳴き声もかっわ!!! そしてたまりませんなぁこのボリューム!」
「コンは『やめろ小娘、ボクに馴れ馴れしく触るんじゃない!』って嫌がってるけど?」
「その割にはお腹を出して気持ちよさそうに撫でられていますが!?」
「ああああそうだった、コンはお腹を撫でられるのが大好きだったぁぁぁ!」
コンちゃんっていうのかぁ、とても素直な子でいいなぁ!
やっば、お持ち帰りしたいよぉー! なにこの愛くるしさ!
もう抱っこしたいぃぃぃ!!!
「という訳で抱っこしたらいい感じにフィットしました」
「どういう訳だよ。よしコン、一緒に行くからこっちに来い」
なるほど、コンちゃんは屋内もオーケーな子ときましたか。
これは彼方家、なかなかにポイントが高いですな!
あ、でも彼方の差し出した手をコンちゃんが肉球で押し返した。
「あ、コンてっめ!」
「ふふふ、どうやらあたしが抱いた方が居心地がいいようですなぁ! ぎゅーっ!」
「キュ!」
「このエロギツネめぇ……!」
ん、この子は犬じゃないの? キツネだったんだ。
もしかしたらキツネって初めて見るかも。
この辺りにもいるのかな? 関東だけど。
「ま、まぁいいや、みんながここまで来れただけで充分だし。じゃあみんなこっちにきて」
「「「はーい!」」」
あ、彼方が家の中に入っていく。
今どき珍しい木枠の引き戸式玄関だ。
家自体もちょっと歴史を感じるなぁ。
土地自体はそこまで広くなさそう。
玄関前は車が入れるくらいのスペースはあるみたいだけど。
なのになんでここまで呼ばないの? 謎過ぎる~!
待ちに待った土曜が、来たーーーっ!
彼方の家に押しかけ訪問、やったー!
車に乗って待ち合わせ場所までもうすぐって所だけど、楽しみが止まらないよーーー!
「つくしったらもうさっきからニヤニヤが止まらないみたいじゃん~。そんなに彼方っちの家に行くのが楽しみなのぉ?」
「そりゃもー! 彼方の秘密が満載の場所ですからなぁうへへへ!」
「かの地に魔王生誕の秘密が隠されているならば当然よね……!」
魔王? よくわかんない!
けど男子の家に行くの初めてだし、なんだかすっごい嬉しい!
「あたしね、実は夢があるんだー!」
「何さーつくし、いきなり」
「男子の家に遊びに行ったらベッド下を探るっていう夢がね!」
「やめたげてぇ! 彼方っちの心が壊れちゃうかもしれないからぁ!」
やっぱり男子の家といったらベッド下は調べなきゃだめだよね!
えっちな本とかあったら絶対楽しくなると思うんだ!
「まったく、つくしは男子を一体なんだと思っているんだ……何か発見したら先生にも見せてくれ」
「いえっさー!」
「やべーわ。彼方っち今日が命日かもしんない」
紅先生も楽しみみたいだし、モモパイセンもワクワクしてる。
なんで澪奈パイセンが落胆してるのかはわからないけど、心ではきっと楽しみにしているに違いない!
景色はもう見た事ない街並み。
お店も見えないし、住宅街なのかな? 楽しめる場所は少なそう。
だとしたら彼方の家で一杯楽しまなきゃ損だもんー!
「お、待ち合わせ場所が見えてきたぞ」
「あ、あれ彼方っちじゃね?」
「おーい、彼方ーっ!」
あ、彼方が気付いて手を振ってくれた!
待ち合わせ場所は公園みたいだ。
ちょっと大きいのか、駐車場もあるっぽい。
「車はここに停めていいのか?」
「父さんはそれでいいって言ってたから多分大丈夫っす」
でもなんで彼方の家に直接呼ばないんだろう?
車を停める所が無いとかなのかな。
車を降りて周りを見たら、どこの家も結構古いおうちばかりだ。
土地も広めの所ばかりだし、畑もいっぱい見えるからなんだか田舎って雰囲気。
昔百姓さんが暮らしていた場所なのかな?
「じゃあはぐれないように付いてきてください」
うーん、広々としているから迷いそうな感じは無いんだけどなー。
言われて付いていったら、たしかに石垣の多い場所にはきたけどさー。
といっても結構道を曲がるなぁ。
ずいぶんと入り組んだ場所に住んでいるのかな、帰り道がもうわからないや。
……あれ?
この標識、さっきも見たような?
ううん、これだけじゃない。あの先の標識もそうだ。
なんだかまるでずっと同じところをぐるぐると回っているような……。
パイセン達は気付いていないみたいだけど。
ま、いっか!
「あ、この表札! 間宮って書いてある!」
「あ、うん。ポストはちょっと遠目に置いてあるからさ」
「なぁんで家の前に置かないのぉ……」
「さぁ?」
なかなか不思議ですなぁ彼方の家は!
「まぁ遠目っていう割にはもう玄関じゃんー! あ、ワンちゃんいるー!」
「――え? ちょっと待って、あれ、なんでみんなここまで来れてるの!?」
「何言ってるんさー彼方っち。家があったら来られるもんじゃね?」
「え、ま、まぁそうだけどさ」
「いやーいい面構えですなーこの子! ちょっとワンちゃんにしてはシュッとしてモコォってる感じですが!」
「えッ!? つくし、コンが見えるのか!? つかいつの間にか撫でてるゥ!?」
何言ってるんだろ彼方?
見えない訳がないじゃないのーこのボリューミーな毛玉の塊が!
やだーなにこの子、近くで見たらちょーかわいいー!
膝下くらいの小ささなのに毛が長くてモッコモコでぇ!
それに何、よく見たら尻尾も三本くらいあるように見えるしー、体より大きいってどういう事ぉーーーッ!!!
「キュッ! キュッ!」
「鳴き声もかっわ!!! そしてたまりませんなぁこのボリューム!」
「コンは『やめろ小娘、ボクに馴れ馴れしく触るんじゃない!』って嫌がってるけど?」
「その割にはお腹を出して気持ちよさそうに撫でられていますが!?」
「ああああそうだった、コンはお腹を撫でられるのが大好きだったぁぁぁ!」
コンちゃんっていうのかぁ、とても素直な子でいいなぁ!
やっば、お持ち帰りしたいよぉー! なにこの愛くるしさ!
もう抱っこしたいぃぃぃ!!!
「という訳で抱っこしたらいい感じにフィットしました」
「どういう訳だよ。よしコン、一緒に行くからこっちに来い」
なるほど、コンちゃんは屋内もオーケーな子ときましたか。
これは彼方家、なかなかにポイントが高いですな!
あ、でも彼方の差し出した手をコンちゃんが肉球で押し返した。
「あ、コンてっめ!」
「ふふふ、どうやらあたしが抱いた方が居心地がいいようですなぁ! ぎゅーっ!」
「キュ!」
「このエロギツネめぇ……!」
ん、この子は犬じゃないの? キツネだったんだ。
もしかしたらキツネって初めて見るかも。
この辺りにもいるのかな? 関東だけど。
「ま、まぁいいや、みんながここまで来れただけで充分だし。じゃあみんなこっちにきて」
「「「はーい!」」」
あ、彼方が家の中に入っていく。
今どき珍しい木枠の引き戸式玄関だ。
家自体もちょっと歴史を感じるなぁ。
土地自体はそこまで広くなさそう。
玄関前は車が入れるくらいのスペースはあるみたいだけど。
なのになんでここまで呼ばないの? 謎過ぎる~!
0
お気に入りに追加
452
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
借金背負ったので死ぬ気でダンジョン行ったら人生変わった件 やけくそで潜った最凶の迷宮で瀕死の国民的美少女を救ってみた
羽黒 楓
ファンタジー
旧題:借金背負ったので兄妹で死のうと生還不可能の最難関ダンジョンに二人で潜ったら瀕死の人気美少女配信者を助けちゃったので連れて帰るしかない件
借金一億二千万円! もう駄目だ! 二人で心中しようと配信しながらSSS級ダンジョンに潜った俺たち兄妹。そしたらその下層階で国民的人気配信者の女の子が遭難していた! 助けてあげたらどんどんとスパチャが入ってくるじゃん! ってかもはや社会現象じゃん! 俺のスキルは【マネーインジェクション】! 預金残高を消費してパワーにし、それを自分や他人に注射してパワーアップさせる能力。ほらお前ら、この子を助けたければどんどんスパチャしまくれ! その金でパワーを女の子たちに注入注入! これだけ金あれば借金返せそう、もうこうなりゃ絶対に生還するぞ! 最難関ダンジョンだけど、絶対に生きて脱出するぞ! どんな手を使ってでも!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる