【完結】マギアアームド・ファンタジア

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)

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謎の少女

51話 遺跡攻略再び

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 受けたクエストは、デゼルト砂漠の素材ツアー。
 参加者は、アロウ、ルナ、カノラ、フェルテ、そして、

「いやー、同行させてくれてありがとね」

 先程の翡翠色のショートヘアの少女である。



 数刻前。
 彼女が寄生プレイヤーの可能性があることを考えたアロウは、まずはプロフィールデータを閲覧させてもらうことにした。
 ランクや装備などを見て、自分達よりも下でなければ寄生ではないはずだと。

 プレイヤーネーム『メイプル』

 ランクは、アロウ達よりもひとつ上のDランク。

 装備面に関しても、恐らくはDランク相当だろう。



【陸戦タイプ】

 ・ラプタスクロウズII

 ・リザードヘッドI
 ・リザードボディI
 ・リザードアームI
 ・リザードコイルI
 ・リザードレッグI

 スキル

 ・カウンターアタック+1…ダメージを受けると、短時間だけ与えるダメージが少し増える。

 ・物理防御+1…無属性攻撃に対するダメージが少し減る。



 武装に関しては、ラプタスクロウズという近接武器しか装備していないが、メイプル曰くは「格闘特化型だから」とのこと。
 射撃や防御を犠牲にして、近接武器を両手に持つという攻撃的なスタイルということだろう。
 これならば、ただの寄生プレイヤーと言うことはあるまい、とアロウが判断し、ルナとカノラ、フェルテの了承も得てから、五人で素材ツアー――もとい、遺跡の攻略に向かったのだ。

 ちなみに、一度にクエストに参加できる人数は、特殊なクエストなどを除けば、基本的に五人まで。



 再び訪れた遺跡。

「Dランクのメイプルさんが勝てないほどとなると、五人いても簡単にはいかないかもしれませんね」

 ルナは声に緊張感を走らせる。

 装備を強化し、人数を増やしたとは言え、ボーンナイトが強敵に変わりはないし、祭壇の間に控えているガーディアンも生半な相手ではないだろう。

「そうだねぇ、ボクもあの遺跡の最奥部にボスがいるかもしれないってことは、考えてなかったな」

 メイプルも頷く。
 むしろボーンナイトが遺跡のボスで、最奥部はボーナスエリアだと思っていたらしい。

「今更恐れても仕方あるまい。邪魔立てするならば蹴散らすまでだ」

 一度ボーンナイトに敗れているフェルテとしても、今回はリベンジも兼ねているため、その闘志に揺らぎはない。

「うんうん、ちゃんとみんなで頑張れば、きっと勝てるよ」

 以前は遺跡を怖がっていたカノラも、一度入って慣れたのか、前向きになっている。

 前と同じポイントで、レイスがべーっと脅かしに来るが、やはりカノラから「おばけちゃん」呼ばわりされ、しょんぼりと消えていく。

 そして、その先の部屋。
 ボーンナイトが待ち構えているだろう場所だ。

「よし、行くぞ……」

 アロウは意を決して、扉のドアを開ける。

 ドアを開けた先には、ボーンナイトがサーベルを石畳に突き立てて堂々と待ち構えていた。
 アロウ達が部屋に入ってきたことを察知すると、サーベルと盾を構え直し、ケタケタと嗤うように骨を擦り鳴らす。

 戦闘開始だ。
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