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このあと、スタッフが美味しくいただきました
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シャルと一旦別れてから、食材の買い出しへ。
村人達と挨拶を交わしつつ、学問所に勤めさせていただくことを言うと、早速村人達からも「アルフ先生」と呼ばれ始めてしまった。
ちなみに、狩猟人の方々から餞別として、よく脂の乗った鹿肉をいただいた。ありがとうございます。
この村の狩猟人達は、近場の森を狩り場としているらしく、主に獲れるのがこのようなシカやウサギなのだそうだ。
ただ、極稀にレッドボアやキラーベアといった危険な魔物も出没するらしいため、そういった存在を刺激しないように細心の注意を必要とするらしい。
まぁ俺が狩りに出掛けることは無いんだが、もし森に入ることがあるなら知っておいて損はない。
さて、せっかくいただいた鹿肉だ。
今日の昼食と夕食に使わせてもらおう。
なかなかワイルドな食事になりそうだが、貴重なタンパク源だ。
昼食は、普通に焼いて塩胡椒で食べよう。
晩は早めに作り始めて、シチューにするのがいいな。
……いかん、想像するだけで口の中がヨダレの海になりそうだ。
シャルも農作業の手伝いでお腹を空かせてくるだろうし、少し張り切って作るか。
買ってきた野菜を早速刻んでサラダを作り、貰った鹿肉を食べやすいサイズにカットしたら、シャルを呼びに行く。
どうせなら焼き立てを一緒に食べたいからな。
ベン村長の畑に向かうと、シャルがクリスさんと並んでせっせと畑を耕している。
楽しそうなところに悪いが、そろそろお昼時が近いし、午後からも教材の確認や教室の掃除やらで忙しいからな。
「シャルー、そろそろ帰るぞー」
「あっ、お兄様。えぇと……クリスさん、そろそろ……」
俺の声に気付いたシャルは、申し訳無さそうにクリスさんに向き直る。
「あら、もうお昼時なのね」
「あのっ、もし迷惑でなければ、また畑を手伝いに来てもいいでしょうかっ」
「もちろん。シャルさんならいつでも歓迎よ」
「ありがとうございますっ」
ペコペコと頭を下げて感謝の意を示すシャル。
農具などをクリスさんに返してから、学問所と言う自宅に帰宅だ。
居住区に戻ってきたら、まずシャルは手洗いとうがいだ。畑って土まみれの場所にいただろうしな。
俺は石竈に火を付けて、やや強火になるように薪の量を調節する。
そうこうしている内にシャルが戻ってきた。
「お兄様、今日のお昼ごはんはなんでしょう?」
「それでなシャル、今日は鹿肉を貰ってきたんだ」
「鹿肉……お肉ですか?」
「そう。そして肉と言ったら、"コレ"だ」
「コレ?」
火が強くなってきたら、その石竈の上に網を敷く。
つまり、焼肉である!
しかも、前世の日本の焼肉屋ではまず出てこないだろう鹿肉だ。
「さっ、焼いていくぞー」
カットしておいた鹿肉をトングで挟み、火に包まれた網の上に敷く。
直火で焼かれ溢れ出る肉汁!肉汁が火に滴ってジュワジュワと立て!炭火の煙と共に広がる香ばしい香り!
なんだか語彙力に欠けた食レポみたいになったが、細かいことは気にしない。
「ほわぁ……」
シャルが目を目を輝かせて肉の焼ける様を眺めている。
そうだろうそうだろう、美味しそうだろう!
引っくり返して裏表ともしっかり焼いたら、皿に並べて塩胡椒をふりかけて……
「さぁ、出来たぞ」
食卓に並ぶは、豪快に炙られた肉々しい肉!
「いただきます」
「いただきますっ」
ちゃんといただきますをしてから、炙りたての鹿肉を一口。
「あふあつっ……うん、美味い!」
「おふぁふっ……んーっ、もいひぃれふぅっ!」
あぁ、美味い、美味いぞシカさん。ありがとうございます。
村人達と挨拶を交わしつつ、学問所に勤めさせていただくことを言うと、早速村人達からも「アルフ先生」と呼ばれ始めてしまった。
ちなみに、狩猟人の方々から餞別として、よく脂の乗った鹿肉をいただいた。ありがとうございます。
この村の狩猟人達は、近場の森を狩り場としているらしく、主に獲れるのがこのようなシカやウサギなのだそうだ。
ただ、極稀にレッドボアやキラーベアといった危険な魔物も出没するらしいため、そういった存在を刺激しないように細心の注意を必要とするらしい。
まぁ俺が狩りに出掛けることは無いんだが、もし森に入ることがあるなら知っておいて損はない。
さて、せっかくいただいた鹿肉だ。
今日の昼食と夕食に使わせてもらおう。
なかなかワイルドな食事になりそうだが、貴重なタンパク源だ。
昼食は、普通に焼いて塩胡椒で食べよう。
晩は早めに作り始めて、シチューにするのがいいな。
……いかん、想像するだけで口の中がヨダレの海になりそうだ。
シャルも農作業の手伝いでお腹を空かせてくるだろうし、少し張り切って作るか。
買ってきた野菜を早速刻んでサラダを作り、貰った鹿肉を食べやすいサイズにカットしたら、シャルを呼びに行く。
どうせなら焼き立てを一緒に食べたいからな。
ベン村長の畑に向かうと、シャルがクリスさんと並んでせっせと畑を耕している。
楽しそうなところに悪いが、そろそろお昼時が近いし、午後からも教材の確認や教室の掃除やらで忙しいからな。
「シャルー、そろそろ帰るぞー」
「あっ、お兄様。えぇと……クリスさん、そろそろ……」
俺の声に気付いたシャルは、申し訳無さそうにクリスさんに向き直る。
「あら、もうお昼時なのね」
「あのっ、もし迷惑でなければ、また畑を手伝いに来てもいいでしょうかっ」
「もちろん。シャルさんならいつでも歓迎よ」
「ありがとうございますっ」
ペコペコと頭を下げて感謝の意を示すシャル。
農具などをクリスさんに返してから、学問所と言う自宅に帰宅だ。
居住区に戻ってきたら、まずシャルは手洗いとうがいだ。畑って土まみれの場所にいただろうしな。
俺は石竈に火を付けて、やや強火になるように薪の量を調節する。
そうこうしている内にシャルが戻ってきた。
「お兄様、今日のお昼ごはんはなんでしょう?」
「それでなシャル、今日は鹿肉を貰ってきたんだ」
「鹿肉……お肉ですか?」
「そう。そして肉と言ったら、"コレ"だ」
「コレ?」
火が強くなってきたら、その石竈の上に網を敷く。
つまり、焼肉である!
しかも、前世の日本の焼肉屋ではまず出てこないだろう鹿肉だ。
「さっ、焼いていくぞー」
カットしておいた鹿肉をトングで挟み、火に包まれた網の上に敷く。
直火で焼かれ溢れ出る肉汁!肉汁が火に滴ってジュワジュワと立て!炭火の煙と共に広がる香ばしい香り!
なんだか語彙力に欠けた食レポみたいになったが、細かいことは気にしない。
「ほわぁ……」
シャルが目を目を輝かせて肉の焼ける様を眺めている。
そうだろうそうだろう、美味しそうだろう!
引っくり返して裏表ともしっかり焼いたら、皿に並べて塩胡椒をふりかけて……
「さぁ、出来たぞ」
食卓に並ぶは、豪快に炙られた肉々しい肉!
「いただきます」
「いただきますっ」
ちゃんといただきますをしてから、炙りたての鹿肉を一口。
「あふあつっ……うん、美味い!」
「おふぁふっ……んーっ、もいひぃれふぅっ!」
あぁ、美味い、美味いぞシカさん。ありがとうございます。
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