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彼の事情 No.2〔七原 郁巳の場合〕
彼の事情 No.2〔七原 郁巳の場合〕5
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「はい、そう思ったから今俺は七原さんの前に居るんすよ。見込みなかったら最初からあんたの前には現れてませんって。」
だって裏切りは俺の十八番だからね。
にしても、裏切ったなんてさ、元幹部以外にはバレないように結構周到にやってきたつもりだったのになぁ。
やっぱ俺コイツ嫌いだなぁ。
「流石だね、俺の事がよく分かってる」
「昔イロイロとお世話になりましたからね」
ホントにね。
コイツのおかげで俺は色んな事を身につけたよ。
感謝なんてしてやんないけど。
敵に回してた時は本当に厄介極まりない存在だったよ桜崎は。
「それはお互い様だよね。で?少人数とは言っても俺だけではないんでしょ?他に誰がいるのかなー?もしかしてそれも秘密だったりする?」
まぁこっそり調べちゃうけどねー。
「あー、今居るのはBOXの相良と黒の八野です」
「あれー?言っちゃっていいのー?つか、は?いま八野って言った?あの八野まで協力してんの?黒の中じゃ1番のワンコちゃんでしょ?」
ワンコと言うのは忠犬の意だ。
彼は自分のチームの頭に対してかなりの信頼を寄せていると耳にしていたが、どうやら違ったらしい。
「あー、まぁ八野の場合は特別枠と言いますか…ちょっと諸事情がありましてね。最終的には自分から志願してきたって感じですよ。俺としては八野はその時点で除外したかったんすけどね…」
「…へー」
なんか桜崎の様子が一気に怒気を孕んだものに変わった。
八野の事が嫌いなのかもしれないけど、それだけでこの男がそれを態度に出すのは些か不自然な気がする。
これはなにかもっと他の理由があるのだろう。
「あ、因みに調べたって無駄ですよ?」
「うわぁ、一々俺の考えてるコト当てるのやめてくんないかなー?つーか、それは君が関わっているから、かな?」
「そーすっよ。八野が仲間に加わった時にちょこーっとだけ情報操作させてもらいました。八野のデータ調べてもいいっすけどね、殆ど消してあるし、あってもウィルス仕込んでおいたんでそう簡単には開けませんよ?」
「フーン……………この俺でも?」
「ええ、流石のセブンでも」
「その呼び方もやめてくんない?俺も捨てた名前だしー。今はRIZEのナナだからさ」
まぁ名前に固執はしない主義だから何でもいいんだけどさ。
セブンって何か某ヒーロー物を思い出すからあんまり好きじゃないんだよね。
この名前も前のチームの奴らが勝手に言ってただけだし。
だって裏切りは俺の十八番だからね。
にしても、裏切ったなんてさ、元幹部以外にはバレないように結構周到にやってきたつもりだったのになぁ。
やっぱ俺コイツ嫌いだなぁ。
「流石だね、俺の事がよく分かってる」
「昔イロイロとお世話になりましたからね」
ホントにね。
コイツのおかげで俺は色んな事を身につけたよ。
感謝なんてしてやんないけど。
敵に回してた時は本当に厄介極まりない存在だったよ桜崎は。
「それはお互い様だよね。で?少人数とは言っても俺だけではないんでしょ?他に誰がいるのかなー?もしかしてそれも秘密だったりする?」
まぁこっそり調べちゃうけどねー。
「あー、今居るのはBOXの相良と黒の八野です」
「あれー?言っちゃっていいのー?つか、は?いま八野って言った?あの八野まで協力してんの?黒の中じゃ1番のワンコちゃんでしょ?」
ワンコと言うのは忠犬の意だ。
彼は自分のチームの頭に対してかなりの信頼を寄せていると耳にしていたが、どうやら違ったらしい。
「あー、まぁ八野の場合は特別枠と言いますか…ちょっと諸事情がありましてね。最終的には自分から志願してきたって感じですよ。俺としては八野はその時点で除外したかったんすけどね…」
「…へー」
なんか桜崎の様子が一気に怒気を孕んだものに変わった。
八野の事が嫌いなのかもしれないけど、それだけでこの男がそれを態度に出すのは些か不自然な気がする。
これはなにかもっと他の理由があるのだろう。
「あ、因みに調べたって無駄ですよ?」
「うわぁ、一々俺の考えてるコト当てるのやめてくんないかなー?つーか、それは君が関わっているから、かな?」
「そーすっよ。八野が仲間に加わった時にちょこーっとだけ情報操作させてもらいました。八野のデータ調べてもいいっすけどね、殆ど消してあるし、あってもウィルス仕込んでおいたんでそう簡単には開けませんよ?」
「フーン……………この俺でも?」
「ええ、流石のセブンでも」
「その呼び方もやめてくんない?俺も捨てた名前だしー。今はRIZEのナナだからさ」
まぁ名前に固執はしない主義だから何でもいいんだけどさ。
セブンって何か某ヒーロー物を思い出すからあんまり好きじゃないんだよね。
この名前も前のチームの奴らが勝手に言ってただけだし。
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