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第七 偶数 奇数 ルーレット その五

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どこかにヒントが隠されてるかもしれない、探してみよう。

とは言え、情報がありそうなのはルーレットとロボ位だし。

ルーレット盤に近付き観察している。

白い球が四つ入っている。

4・9・11・33。

投げ入れた四人はもう居ない、リタイアしたから。

ルーレットの目は赤が奇数で、黒が偶数、緑が零。

零?

零?

零。

零ってひょっとしてアレか?

それにしても一人になってから結構経つけど、ロボに何も言われないな。

時間制限はないって事らしい。

相談は禁止だけど、質問は禁止されてないよな。

ロボットに近付いた。特に反応はないが。

「零は偶数ですか、奇数ですか?」

ロボ「今回競技中定義。
   零非偶数、零非奇数」

「ありがとうございます」

良かった質問は禁止されてなかった。

零は偶数でも奇数でもない扱いか。

これで勝ち残る道筋が出来た。

狙って零を出す方法も思いついたし。

ボタンを押してルーレットを回転させた。

頭の中で数を数えながら、ルーレット盤の傍に移動した。

九十過ぎた辺りで、ルーレットの回転は非常に遅くなった。

止まる寸前に、球を零の目の真上から投げ入れると、零の目に収まった。

電光掲示板には。

33×9×11×4×0=0

ロボ「五番、勝ち抜け」

良かった、どうにか生き残る事が出来た。

偶数以外の条件を満たせた。

この競技、零が出れば勝ち残り決定だったんだ。

零を偶数だと捉えた人物をリタイアさせるのが狙いだったっぽい。

球もボタン付近から投げ入れないで、どこから放っても良かったんだ。

ルールに書かれて無い事は、禁止じゃない。

単純なお話しだ。

ロボ「五番隠し条件達成。
   特別話し提供」

なんだろう、良い事を教えてくれるのか?

隠し条件達成がなんなのかは教えてくれないみたいだけど。

「はい、お願いします」

ロボ「デスゲーム参加人数」

それは気になっていたよ。

七回戦終わったんだから、結構な人数が参加してたんだろうな。

この七回戦だけでも相当な人数が脱落したんだろうけど。

最初の参加人数は何人だったんだ?

ロボ「凡そ八十億人」
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