サンタに恨み

年少組のクリスマス

幼稚園の年少組。

十二月になって、先生が教えてくれた。
「いい子にしていたら、サンタさんが来てプレゼントをくれます。
　だからみんなはいい子にしましょうね」
「はーーーーーーい」

なんでサンタさんがプレゼントをくれるのかは分からなかったけど、
いい子にしてたら、プレゼントがもらえる、ってのだけは分かったので
いい子にしてた。




十二月二十四日。（クリスマスイブ）
ワクワクしながら布団に入った。
布団に入ると、ワクワクは更に大きくなった。
サンタさんは何をプレゼントしてくれるのかな？
あれかな？
それともあれかな？
そうだ、お礼の手紙も書かなくちゃ。
字はまだあんまり書けないけど、そうだ絵でお礼の手紙を書こう。
そうしたらサンタさんにも分かるよね。





十二月二十五日。（クリスマス）
枕元に靴下を置いておいたが、プレゼントは入って無かった。

……どうして、プレゼントが無いんだろう？
そうか、サンタさんが来るのはクリスマスイブの夜じゃなくって、
クリスマスの夜に来るんだ。
だから明日の朝になったら、きっと靴下の中に
プレゼントが入ってるんだ。




クリスマスの夜は前日以上にワクワクが止まらなかった。