ホラー小話

桃月熊

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ドッペルゲンガーのつづきのつづき

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次の日の夕方、リョウは母親と共に電車に乗り、塾前に到着。


「昨日、そっくりさんを見たのは塾の帰り道だったから、この時間にはいないかも」
「そうねぇ……あの子、アンタに似てるんじゃない?」

リョウが確認すると、確かにその少年は自身によく似ていた。

「昨日見たのはあの子だと思う」
「ちょっと話を聞いてくるわね」

リョウコ(リョウの母親)は、リョウのそっくりさんに近づき、
何やら会話をしている。
戻ってきて、リョウに情報を伝えた。

「あの子は坪裏ケンジって、子だったわ。
 あんたは塾に行きなさい」
「うん、分かった。これで安心したよ」

リョウコは無言で険しい表情をしていたが、その事にリョウは気付いていなかった。
リョウは軽い足取りで塾へと向かった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リョウが塾で学習していると、講師から呼び出されて帰宅準備をさせられた。
リョウの父親から電話があり、此処に向かっていると伝えられた。


リョウは塾を早退、父と合流し、父の車に乗り込んだ。
リョウの父親は憔悴しながらも平静を装っている。

「お父さんどうしたの? 何かあったの?」
「いいか冷静に聞きなさい。リョウコが病院に運ばれた」

「え? 病気、それとも交通事故なの?」
「警察の話だとリョウコは何処かの親子二人を殺害して、
 自身も自殺を図ったそうだ。
 詳しい事は病院で聞く事になっている。
 ここ最近、母さんの様子はどうだった?
 何か可笑しな所とかなかったか?」


リョウは昨日からのドッペルゲンガーの件について細かく話した。
「お母さんと最後に会ったのはその時だよ。
 その子の名前は坪裏ケンジ君だったと思う」

その名前を聞いたケンイチ(リョウの父親)は全身から血の気が引いた。
「リョウコはまだ許してくれてなかったのか」






ケンジは、ケンイチが他所で作った子供であった。
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