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正論耳に痛し
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「大人になったら自然に人見知りが治ると思ったら大間違いだからね。
自転車に乗れるようになった時の事を思い出してみなさいよ」
自転車に乗れるようになった時?
どんなだったっけ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
母親と公園で自転車の補助輪を取って練習。
一日目、何度も転び、夕方になったので諦めた。
あちこちにこまかい擦り傷があり、風呂に入るとしみた。
二日目、朝から練習し、なんども諦めかけたが続行。
夕方になる頃にどうにか乗れるようになった。
晩御飯はハンバーグだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「思い出した?
それと、掛け算の九九だって自然に身についた訳じゃないでしょ。
ひーひー言いながら繰り返し練習して暗記して覚えた筈よ」
たしかに言われるとそんな気がしてくる。
そんな気がしてきた。
と言うか、事実なんだろう。
確かに九九を覚えるのはつらかった。
特に三の段と七の段、素数だね。
三の段と七の段が辛かった。
奇数よりも偶数のが好きのは、その辺のイメージが頭に残ってるからだろう。
「どうしても行きたくないのなら、行かなくてもいいのよ。
その代わり……」
「その代わり?」
オウム返し。
「父さんの小遣いも無しにするから。
あんた、一生恨まれるわね」
え?
ええ?
自転車に乗れるようになった時の事を思い出してみなさいよ」
自転車に乗れるようになった時?
どんなだったっけ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
母親と公園で自転車の補助輪を取って練習。
一日目、何度も転び、夕方になったので諦めた。
あちこちにこまかい擦り傷があり、風呂に入るとしみた。
二日目、朝から練習し、なんども諦めかけたが続行。
夕方になる頃にどうにか乗れるようになった。
晩御飯はハンバーグだった。
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「思い出した?
それと、掛け算の九九だって自然に身についた訳じゃないでしょ。
ひーひー言いながら繰り返し練習して暗記して覚えた筈よ」
たしかに言われるとそんな気がしてくる。
そんな気がしてきた。
と言うか、事実なんだろう。
確かに九九を覚えるのはつらかった。
特に三の段と七の段、素数だね。
三の段と七の段が辛かった。
奇数よりも偶数のが好きのは、その辺のイメージが頭に残ってるからだろう。
「どうしても行きたくないのなら、行かなくてもいいのよ。
その代わり……」
「その代わり?」
オウム返し。
「父さんの小遣いも無しにするから。
あんた、一生恨まれるわね」
え?
ええ?
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