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10章『恋慕編』
214「悠久に私の腕に抱かれよ」(R)
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「……っあ」
「足を抱えるのだ」
「恥ずかしいっ……、あ、あっ……」
引き抜かれた指の喪失感を味わいながら、俺は自分の足を抱えさせられた。後ろの恥ずかしい場所が天王寺に丸見えになり、俺の羞恥は頂点を超え、慌てて足を閉じようとしたんだけど、それよりも早く天王寺が覆いかぶさってきて、後ろに滾る熱を宛がわれた。
「あ、あぁっん、……熱っ、い……」
押し入って来る入り口を圧迫する熱は、少しずつ、少しずつ滑るように奥へと進む。受け入れる場所じゃないところへ、それは慎重に侵入してくる。それは天王寺が、俺が痛みを感じないようにしているから。時間をかけて腰を進めながら、天王寺は俺の髪を撫でる。
「痛くはないか?」
俺が少しでも苦痛な表情を見せれば、天王寺は挿入を止めそう尋ねてくる。
「ぁは……、大丈夫、だか、ら……」
「……姫、私の私だけの姫である」
「はっ……あ、ん……ぁあ、入って……」
「二度と離さぬ、悠久に私の腕に抱かれよ」
「ぁあ…っ、やぁ……ッ、深……っい……あっ!」
大丈夫と言った俺に、天王寺は最深部を突くほど深く挿入してきた。埋め込まれた天王寺の熱の形で内壁が押し開かれる。俺のソコが狭いのか、それとも天王寺のが大きすぎるのか、息が詰まるほど圧迫される。
焼けつくような熱が入っていると実感するとともに、緩やかな振動を与えられ始める。
「ん…ぁ、あ、あっ、ぁあン……」
生々しい形と熱、それがゆっくりではあるが、抜き差しされると内壁が擦られ、甘美な痺れを生み出す。焦らしているのか、それとも煽っているのか、天王寺は時々奥を突き上げては、腰を引く。それでいて、俺の敏感な部分さえ掠めていく。
「んく……ぅ、はぁ……ン…ぁあ、や、あぁ……」
与えられる刺激に合わせるように、俺の声は途切れ途切れに発せられる。けど、波が寄せては引いていく、そんな感覚が繰り返されるばかりで、心地よい刺激だけを与えられる。
天王寺は緩やかに腰を動かしながら、俺の髪を顔を撫で、常に苦しくないかと声をかけてくる。
「天王寺……っ、ぁ、ンっ……」
「私は尚人だ」
「なお、と……?」
「そうだ、尚人だ」
悦に溺れていく俺は、天王寺に暗示をかけられるように名前を呼ばせられる。
「……尚人」
舌足らずに名前を呼べば、天王寺は嬉しそうに腰をグッと押し進めてきた。その瞬間、頭が白くなった。焦らされたせいもあるけど、届いたイイところがものすごく気持ちよかったんだ。
俺はもっと欲しいと天王寺の首に腕を絡め、しがみつくと、口が耳に触れた。
「ん、あ……欲し……ぃ。尚人が……欲しい……」
「そなたは私の耳を溶かすつもりなのか」
ほとんど無意識で甘ったるい声を出せば、天王寺が困ったような声をあげて抱きしめ返してきた。それから、今度は天王寺が俺の耳に口を寄せて、
「酷くしても構わぬか?」
そう伺いをしてきた。
中にいる天王寺がいっぱいまで大きくなっている感覚が伝わる。ドクドクと脈打つ音まで伝わってきそうなほど、圧迫している。俺も天王寺もきっと限界だ。
「していい……、酷くしていいからっ……あっあっ」
「姫っ」
「ぁあッ! やぁ……あぁあ……」
俺が許可をおろすと、天王寺は乱暴に腰を振り出し、荒々しくなる律動に快楽が引きずり出される。
激しく抜き差しされ、起こる摩擦が焼けるような熱さを生む。
「あ、あぁ……、尚人……ぉ……」
「姫、姫……」
互いに激しく求めあいながら、回した腕に力を入れた。下肢からはグチュグチュと卑猥な音が響き、天王寺が何度も何度も打ちつけてくる。
「やっ…ぁ……、イっ、……ちゃう! あああっ――ァ!」
背中が宙に浮き、俺は全身を跳ねさせて絶頂を味わう。
「く……」
それからすぐに、天王寺の小さなうめき声が聞こえ、中に熱い迸りを打たれた。
頭の中が真っ白になる。注ぎ込まれる熱が俺を満たす。
全身から力が抜ける。絶頂の余韻がさざ波みたいによせてはかえし……
「ひ、あ……っ、やぁッ、ダメッ……ひやぁ、ン」
「……ぅ、く、収まらぬ」
「ッああ……、も、抜いて……、天王寺っ!」
余韻に浸ったのは一瞬、すぐに元のサイズを取り戻した天王寺は、また腰を進めてきた。中に放たれた体液が、ジュブジュブと卑猥な音色を奏でて、僅かにできる隙間から零れていく。
内壁を擦って、抉って、天王寺は最深部を何度も突く。
敏感になってしまっている俺の身体は、心地いい快楽と気持ちいいをすでに通り越しており、嬌声と震えが止まらない。
「いやぁぁっ、も、も、無理だから……あッ、ぁアア……」
奥を突かれると、頭が白くなる感覚を味わいながら、俺は左右に投げ出した手でソファを掴んでいた。揺さぶられる身体が、跳ねるのを止めない。止められない。
「姫、……愛らしい、私の姫……」
「はぁ、あっあ、ぁ……、壊れちゃう……っ」
「すまぬ、……止められぬのだ……」
苦痛な声を漏らした天王寺は、欲望が制止できないと、抑えが利かないと、身体を起こすと俺の両足を思いっきり上に折り曲げて、その速度を速めてきた。
「……ぁ、く……ぅ、やぁっ……深いッ……ぁああ……」
綺麗な金髪を振り乱しながら、天王寺は露にした俺の後部に何度も何度も穿つ。背中がソファに擦られて痛みを伴う熱と摩擦を生むが、突き抜ける快感はそれよりも熱く、全部持っていかれそうだった。
「足を抱えるのだ」
「恥ずかしいっ……、あ、あっ……」
引き抜かれた指の喪失感を味わいながら、俺は自分の足を抱えさせられた。後ろの恥ずかしい場所が天王寺に丸見えになり、俺の羞恥は頂点を超え、慌てて足を閉じようとしたんだけど、それよりも早く天王寺が覆いかぶさってきて、後ろに滾る熱を宛がわれた。
「あ、あぁっん、……熱っ、い……」
押し入って来る入り口を圧迫する熱は、少しずつ、少しずつ滑るように奥へと進む。受け入れる場所じゃないところへ、それは慎重に侵入してくる。それは天王寺が、俺が痛みを感じないようにしているから。時間をかけて腰を進めながら、天王寺は俺の髪を撫でる。
「痛くはないか?」
俺が少しでも苦痛な表情を見せれば、天王寺は挿入を止めそう尋ねてくる。
「ぁは……、大丈夫、だか、ら……」
「……姫、私の私だけの姫である」
「はっ……あ、ん……ぁあ、入って……」
「二度と離さぬ、悠久に私の腕に抱かれよ」
「ぁあ…っ、やぁ……ッ、深……っい……あっ!」
大丈夫と言った俺に、天王寺は最深部を突くほど深く挿入してきた。埋め込まれた天王寺の熱の形で内壁が押し開かれる。俺のソコが狭いのか、それとも天王寺のが大きすぎるのか、息が詰まるほど圧迫される。
焼けつくような熱が入っていると実感するとともに、緩やかな振動を与えられ始める。
「ん…ぁ、あ、あっ、ぁあン……」
生々しい形と熱、それがゆっくりではあるが、抜き差しされると内壁が擦られ、甘美な痺れを生み出す。焦らしているのか、それとも煽っているのか、天王寺は時々奥を突き上げては、腰を引く。それでいて、俺の敏感な部分さえ掠めていく。
「んく……ぅ、はぁ……ン…ぁあ、や、あぁ……」
与えられる刺激に合わせるように、俺の声は途切れ途切れに発せられる。けど、波が寄せては引いていく、そんな感覚が繰り返されるばかりで、心地よい刺激だけを与えられる。
天王寺は緩やかに腰を動かしながら、俺の髪を顔を撫で、常に苦しくないかと声をかけてくる。
「天王寺……っ、ぁ、ンっ……」
「私は尚人だ」
「なお、と……?」
「そうだ、尚人だ」
悦に溺れていく俺は、天王寺に暗示をかけられるように名前を呼ばせられる。
「……尚人」
舌足らずに名前を呼べば、天王寺は嬉しそうに腰をグッと押し進めてきた。その瞬間、頭が白くなった。焦らされたせいもあるけど、届いたイイところがものすごく気持ちよかったんだ。
俺はもっと欲しいと天王寺の首に腕を絡め、しがみつくと、口が耳に触れた。
「ん、あ……欲し……ぃ。尚人が……欲しい……」
「そなたは私の耳を溶かすつもりなのか」
ほとんど無意識で甘ったるい声を出せば、天王寺が困ったような声をあげて抱きしめ返してきた。それから、今度は天王寺が俺の耳に口を寄せて、
「酷くしても構わぬか?」
そう伺いをしてきた。
中にいる天王寺がいっぱいまで大きくなっている感覚が伝わる。ドクドクと脈打つ音まで伝わってきそうなほど、圧迫している。俺も天王寺もきっと限界だ。
「していい……、酷くしていいからっ……あっあっ」
「姫っ」
「ぁあッ! やぁ……あぁあ……」
俺が許可をおろすと、天王寺は乱暴に腰を振り出し、荒々しくなる律動に快楽が引きずり出される。
激しく抜き差しされ、起こる摩擦が焼けるような熱さを生む。
「あ、あぁ……、尚人……ぉ……」
「姫、姫……」
互いに激しく求めあいながら、回した腕に力を入れた。下肢からはグチュグチュと卑猥な音が響き、天王寺が何度も何度も打ちつけてくる。
「やっ…ぁ……、イっ、……ちゃう! あああっ――ァ!」
背中が宙に浮き、俺は全身を跳ねさせて絶頂を味わう。
「く……」
それからすぐに、天王寺の小さなうめき声が聞こえ、中に熱い迸りを打たれた。
頭の中が真っ白になる。注ぎ込まれる熱が俺を満たす。
全身から力が抜ける。絶頂の余韻がさざ波みたいによせてはかえし……
「ひ、あ……っ、やぁッ、ダメッ……ひやぁ、ン」
「……ぅ、く、収まらぬ」
「ッああ……、も、抜いて……、天王寺っ!」
余韻に浸ったのは一瞬、すぐに元のサイズを取り戻した天王寺は、また腰を進めてきた。中に放たれた体液が、ジュブジュブと卑猥な音色を奏でて、僅かにできる隙間から零れていく。
内壁を擦って、抉って、天王寺は最深部を何度も突く。
敏感になってしまっている俺の身体は、心地いい快楽と気持ちいいをすでに通り越しており、嬌声と震えが止まらない。
「いやぁぁっ、も、も、無理だから……あッ、ぁアア……」
奥を突かれると、頭が白くなる感覚を味わいながら、俺は左右に投げ出した手でソファを掴んでいた。揺さぶられる身体が、跳ねるのを止めない。止められない。
「姫、……愛らしい、私の姫……」
「はぁ、あっあ、ぁ……、壊れちゃう……っ」
「すまぬ、……止められぬのだ……」
苦痛な声を漏らした天王寺は、欲望が制止できないと、抑えが利かないと、身体を起こすと俺の両足を思いっきり上に折り曲げて、その速度を速めてきた。
「……ぁ、く……ぅ、やぁっ……深いッ……ぁああ……」
綺麗な金髪を振り乱しながら、天王寺は露にした俺の後部に何度も何度も穿つ。背中がソファに擦られて痛みを伴う熱と摩擦を生むが、突き抜ける快感はそれよりも熱く、全部持っていかれそうだった。
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