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8章『星合編』
151「俺を……、殺してください」
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そんなことを思い出してしまった俺は、十分あり得ると、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
(普段から天王寺に酷い事言ってたし、大学でのおさわり禁止を言い渡したのが一番新しい……)
日頃の行いを振り返った俺は、もうちょっと優しくしておけばよかったと、激しい後悔に飲まれた。いずれは飽きられるかもとは思ってたけど、まさか消されるなんて想像すらしなかった。
天王寺家三男が男の子に恋して、身体の関係までもったなんてことが明るみにならないように、俺は口封じされるのか……。絶対に言わないって誓ってもきっと無理かもしれない。
そんな恐ろしいことを考えながら、怯えて待つこと数十分。
尚政が言った通り、尚希が部屋に姿を見せた。
俺は二人が揃ったことで、恐怖倍増。顔を引き攣らせて身体を震わせる。
「待たせたね、姫ちゃん」
明るいいつも声でやってきた尚希に、俺はピクピクと頬を痙攣させて、瞳を震わせながら見つめた。声が一切出てこない。
「そんなに怯えなくても大丈夫だって」
明らかに怯えている俺を覗き込んだ尚希は、にっこりと笑ったが、俺にはそれが悪魔の笑みにしか見えず、涙が滲んできていた。
「あらぁ、可愛い男の子。やりがいがあるわぁ~」
野太い甘い声が響き、女装した体格のいい男性が現れた。化粧が濃く、衣装も奇抜、髪は長く無造作に纏めてあった。
はっきり言って、至近距離で直視はできない。
だけど、その人は俺に近づくと太い指で俺の顎を掬って、顔を上げさせると、まじまじと顔を見てくる。
さすがに尚政も驚いたのか、少し震える声で尚希に声をかけていた。
「尚希、この方は……」
「僕の一番の推薦者うららちゃん。口が堅いのもお墨付きだからね」
「そうなのか……」
「大丈夫、腕は確実だよ」
見た目は怖いけど、その腕は間違いないと、尚希は尚政に心配しないでと肩に手を置く。
じっと俺の顔を見つめるうららちゃんと呼ばれた方は、しばらく真面目な顔で眺めていたが、不意に指を引き俺を解放すると、今度は全身を舐めるように見てきた。
一通り眺め終わると、うららちゃんはその顔を俺に近づけてくる。
「大きな瞳に小柄な体、唇も小さくて可愛いわ」
と、喜びの声をあげた。
もちろん、俺は恐怖のあまり声が出せなかったが、うららちゃんの次の台詞に俺は完全に凍りついた。
「私が、あなたを完璧な女の子にしてあげるわね」
濃いウインクつきで言われた台詞に「襲われる!」そう思った俺の瞳からはついに涙が……。
俺はきっとそういう趣味のある男の元へ売られるんだ。この人に仕込まれて、遠い異国の地へ売り飛ばされる。そう考えたらもう涙が止まらなくなっていた。
「姫ちゃん?!」
いきなり泣き出した俺に、尚希が慌ててやってくる。
「うっ……う、……」
「どうしたの? どこか痛い?」
「俺を……、殺してください……ひ、くっ……」
見知らぬ国の見知らぬ誰かに売られるくらいなら、いっそ死にたいと、俺は懇願した。
奴隷のように生かされるなら、海の底に沈んだ方がいいと。
「ちょっと待って、なんでそうなるの?!」
「姫木、落ち着け」
近寄ってきた尚希と尚政が、泣きじゃくる俺の頭を撫でる。
「……っ、俺が邪魔になったんなら、殺してください」
声をあげて叫んでいた。もう嗚咽も止まらない。
「邪魔って、なんでそうなるの?!」
「尚希、お前が誘拐なんかするからだ」
「だって、姫ちゃん絶対断るでしょう」
「だとしても、怯えさせて、泣かせてどうするんだ」
泣きじゃくる俺の頭上で交わされる会話は、殆ど俺の耳には入ってこない。俺の頭にあったのは売られるか、殺されるか、選択肢はどちらかしかないだけだったから。
尚希は裏社会との繋がりがあるなんて噂も耳にしたこともあり、消されるなら俺の死体は永遠に見つからないし、最悪家族も一緒に……。
「家族は関係ない……、消すなら俺だけにしてください」
お願いしますと、俺はただただ切実に願う。
「殺すとか消すとか、物騒なこと言わないで姫ちゃん」
「姫木、大丈夫だ。そんなことするわけないだろう」
「そんなことしたら、僕たちが尚ちゃんに殺されちゃうよ」
二人は慌てふためいて、俺を宥めてくる。
もう何が何だか分からなくなった俺は、声をあげて泣き出していた。恥ずかしいとか、男なのに、なんて構っていられなかったんだ。消されるかもなんて考えたら、誰だって怖くて泣くだろう。
子供みたいに泣き出した俺を、尚政が胸に抱き寄せて抱きしめ、尚希はそっと頭を撫でていた。
「泣くな姫木、俺たちはお前を泣かせたいわけじゃないんだ」
強く抱きしめてくる尚政は、そう言いながら俺の涙と鼻水をその服で受け止め、
「姫ちゃん泣かないで。怖い事なんか何もないから……、ね」
くしゃくしゃと髪を掴む尚希は、優しく声をかけてきた。
「どうするんだ、尚希」
「姫ちゃんをこんなに泣かせたなんて、尚ちゃんに知れたら、僕たちどうなるのかな?」
「二度と口をきいてもらえないかもしれないな」
尚政にそう言われ、尚希は俺の耳元に口を寄せた。
「お願い、姫ちゃん、怖いことも痛いこともしないから、泣き止んで」
と、両手を合わせてお願いしてきた。
結局、気が済むまで泣き続けた俺が事情を聞かされたのは、連行されてから5時間30分後。
「お断りします」
泣きはらした目がまだ赤いまま、俺は一言でその申し出を断った。
天王寺家のお爺様が、天王寺尚人の想い人である『姫』に一目会いに一時帰国するから、女の子に成りすまして会って欲しいと頼まれたのだ。
それで尚希推薦のうららちゃんに、化粧や髪をセットしてもらい、完璧な女装を作り上げると説明された。
「姫ちゃん、お願い」
「嫌です」
「なんでダメなの?」
「そんなことしたら、俺が一生女装で過ごすはめになるじゃないですか」
お爺様に会うたびに、俺は女装しなければならなくなる。そんなの冗談じゃないだろう。
(普段から天王寺に酷い事言ってたし、大学でのおさわり禁止を言い渡したのが一番新しい……)
日頃の行いを振り返った俺は、もうちょっと優しくしておけばよかったと、激しい後悔に飲まれた。いずれは飽きられるかもとは思ってたけど、まさか消されるなんて想像すらしなかった。
天王寺家三男が男の子に恋して、身体の関係までもったなんてことが明るみにならないように、俺は口封じされるのか……。絶対に言わないって誓ってもきっと無理かもしれない。
そんな恐ろしいことを考えながら、怯えて待つこと数十分。
尚政が言った通り、尚希が部屋に姿を見せた。
俺は二人が揃ったことで、恐怖倍増。顔を引き攣らせて身体を震わせる。
「待たせたね、姫ちゃん」
明るいいつも声でやってきた尚希に、俺はピクピクと頬を痙攣させて、瞳を震わせながら見つめた。声が一切出てこない。
「そんなに怯えなくても大丈夫だって」
明らかに怯えている俺を覗き込んだ尚希は、にっこりと笑ったが、俺にはそれが悪魔の笑みにしか見えず、涙が滲んできていた。
「あらぁ、可愛い男の子。やりがいがあるわぁ~」
野太い甘い声が響き、女装した体格のいい男性が現れた。化粧が濃く、衣装も奇抜、髪は長く無造作に纏めてあった。
はっきり言って、至近距離で直視はできない。
だけど、その人は俺に近づくと太い指で俺の顎を掬って、顔を上げさせると、まじまじと顔を見てくる。
さすがに尚政も驚いたのか、少し震える声で尚希に声をかけていた。
「尚希、この方は……」
「僕の一番の推薦者うららちゃん。口が堅いのもお墨付きだからね」
「そうなのか……」
「大丈夫、腕は確実だよ」
見た目は怖いけど、その腕は間違いないと、尚希は尚政に心配しないでと肩に手を置く。
じっと俺の顔を見つめるうららちゃんと呼ばれた方は、しばらく真面目な顔で眺めていたが、不意に指を引き俺を解放すると、今度は全身を舐めるように見てきた。
一通り眺め終わると、うららちゃんはその顔を俺に近づけてくる。
「大きな瞳に小柄な体、唇も小さくて可愛いわ」
と、喜びの声をあげた。
もちろん、俺は恐怖のあまり声が出せなかったが、うららちゃんの次の台詞に俺は完全に凍りついた。
「私が、あなたを完璧な女の子にしてあげるわね」
濃いウインクつきで言われた台詞に「襲われる!」そう思った俺の瞳からはついに涙が……。
俺はきっとそういう趣味のある男の元へ売られるんだ。この人に仕込まれて、遠い異国の地へ売り飛ばされる。そう考えたらもう涙が止まらなくなっていた。
「姫ちゃん?!」
いきなり泣き出した俺に、尚希が慌ててやってくる。
「うっ……う、……」
「どうしたの? どこか痛い?」
「俺を……、殺してください……ひ、くっ……」
見知らぬ国の見知らぬ誰かに売られるくらいなら、いっそ死にたいと、俺は懇願した。
奴隷のように生かされるなら、海の底に沈んだ方がいいと。
「ちょっと待って、なんでそうなるの?!」
「姫木、落ち着け」
近寄ってきた尚希と尚政が、泣きじゃくる俺の頭を撫でる。
「……っ、俺が邪魔になったんなら、殺してください」
声をあげて叫んでいた。もう嗚咽も止まらない。
「邪魔って、なんでそうなるの?!」
「尚希、お前が誘拐なんかするからだ」
「だって、姫ちゃん絶対断るでしょう」
「だとしても、怯えさせて、泣かせてどうするんだ」
泣きじゃくる俺の頭上で交わされる会話は、殆ど俺の耳には入ってこない。俺の頭にあったのは売られるか、殺されるか、選択肢はどちらかしかないだけだったから。
尚希は裏社会との繋がりがあるなんて噂も耳にしたこともあり、消されるなら俺の死体は永遠に見つからないし、最悪家族も一緒に……。
「家族は関係ない……、消すなら俺だけにしてください」
お願いしますと、俺はただただ切実に願う。
「殺すとか消すとか、物騒なこと言わないで姫ちゃん」
「姫木、大丈夫だ。そんなことするわけないだろう」
「そんなことしたら、僕たちが尚ちゃんに殺されちゃうよ」
二人は慌てふためいて、俺を宥めてくる。
もう何が何だか分からなくなった俺は、声をあげて泣き出していた。恥ずかしいとか、男なのに、なんて構っていられなかったんだ。消されるかもなんて考えたら、誰だって怖くて泣くだろう。
子供みたいに泣き出した俺を、尚政が胸に抱き寄せて抱きしめ、尚希はそっと頭を撫でていた。
「泣くな姫木、俺たちはお前を泣かせたいわけじゃないんだ」
強く抱きしめてくる尚政は、そう言いながら俺の涙と鼻水をその服で受け止め、
「姫ちゃん泣かないで。怖い事なんか何もないから……、ね」
くしゃくしゃと髪を掴む尚希は、優しく声をかけてきた。
「どうするんだ、尚希」
「姫ちゃんをこんなに泣かせたなんて、尚ちゃんに知れたら、僕たちどうなるのかな?」
「二度と口をきいてもらえないかもしれないな」
尚政にそう言われ、尚希は俺の耳元に口を寄せた。
「お願い、姫ちゃん、怖いことも痛いこともしないから、泣き止んで」
と、両手を合わせてお願いしてきた。
結局、気が済むまで泣き続けた俺が事情を聞かされたのは、連行されてから5時間30分後。
「お断りします」
泣きはらした目がまだ赤いまま、俺は一言でその申し出を断った。
天王寺家のお爺様が、天王寺尚人の想い人である『姫』に一目会いに一時帰国するから、女の子に成りすまして会って欲しいと頼まれたのだ。
それで尚希推薦のうららちゃんに、化粧や髪をセットしてもらい、完璧な女装を作り上げると説明された。
「姫ちゃん、お願い」
「嫌です」
「なんでダメなの?」
「そんなことしたら、俺が一生女装で過ごすはめになるじゃないですか」
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