紋章という名の物語

彩城あやと

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「行ってまいりますね。旦那様」

 アルヴィンがクローディア城へと行ってしまうと、俺は何もすることがない。
 意味もなく、ぼんやりと窓の外を眺めていると、ケレスに肩を叩かれた。

「オルランド、天気もいいことだ。ローズガーデンでのんびりと過ごしてみればどうだ?」

 ローズ。薔薇。
 ふと王の紋章を思い出した。
 あまり薔薇にいい思い入れがないな。
 そう思っていると、穏やかに微笑んでいるケレスと目が合った。
 灰蒼色の瞳は奥の奥まで澄んでいて、まるで宝石のようだ。
 これなら薔薇よりもケレスの瞳を見ていたほうが、目の保養になるかもしれない。
 じっとケレスの灰蒼色の瞳を眺めていると、 ケレスが俺から目を逸らした。

 しまった。
 精霊たちの呪いのせいで俺はまれに見る、冷徹非道顔をしていたのだ。
 最近、忘れがちだが、注意しておかなければ。

 ケレスから顔をそむけると、ケレスの声が追いかけてきた。

「じ、自慢の庭だ。よければ案内する」

 何故、どもる。
 俺の顔がそんなに怖いか。
 アルヴィンの不在中。たとえ俺がまれに見る冷徹非道顏でも、ケレスは俺をもてなそうとしてくれていのが分かるが……逆に気をつかう。

「……ありがとう。せっかくの誘いを断って申し訳ないが、ひとりで散策してきても構わないか?」

「だが迷子になる恐れが」

 ケレスの眉根に綺麗な縦じわが寄っているが。
 迷い子、とは。
 どれだけ広い庭だ。
 ばっと窓の外を覗くと、庭は確かに広い。広いことは広いが。
 所詮は庭は庭。山や森で育った俺が迷子になるとは思えない。

「そんな顔をするな……ひとりが、いいか?」

 コクリと頷いた。
 ケレスは今のところ、俺の顔を見て怯え、下げずむことはないが、今後、その瞬間が来ないとも限らない。
 出来ればそんなもの、見たくない。

「そうか」

 苦笑を浮かべるケレスに見送られ、ひとりローズガーデンへ来てみれば、なるほど。
 ケレスが自慢だと言うだけのことはある。
 ローズガーデンは見事なものだった。
 薔薇の花の色は可憐という言葉がピタリと似合うパステルカラーで統一され、アーチやオベリスクに絡めて飾られてある。

 もしかすると、ケレスは意外と可憐なものが好きなのかもしれない。
 このローズガーデンは、うさぎが「遅刻だ、遅刻だ」と騒ぎ立てる絵本の中の一枚絵のように、可憐で愛らしい造りになっている。

 こんな可憐で愛らしい庭を、全身黒ずくめ。冥府の主のような男が造り、それを冷徹非道顏の男がひとりで眺めている。
 ……ある意味笑える。


 青い空を見上げればどこまでも澄んでいて、空気は清々しかった。
 俺は誰もいないローズガーデンで、噴水を眺めたり、あずまやで休んだり、とのんびりと過ごしていたが、ふと、アルヴィンが帰ってきたと確信にも似た感覚が走り抜けた。
 何故、アルヴィンが帰ってきたのが分かったのか、そんな疑問が一瞬湧いたが、そんなこと、すぐにどうでもよくなった。
 半身に、半心に、会いたいと心がザワザワと騒ぎ、じっとしていられなくなってくる。
 気が付けばアルヴィンを求めて走り出していた。玄関の扉を開けてアルヴィンの気配を探してみる。
 二階。奥。ケレスのプライベートルーム。
 アルヴィンはそこにいる。

「そんなにお急ぎで、どちらまで」

 執事のマーロウの声でピタリと立ち止まった。

 屋敷内を走りまわるなど、言語道断。

 マーロウの瞳がそう言っている。
 そこで我に返った。
 半身に、半心に、会いたいと求め、逸る心のまま、アルヴィンの胸に飛び込んでいかんばかりの勢いで走っていた。
 頬は紅潮し、胸は張り裂けんばかりに鼓動を刻んでいる。 
 ……落ち着け。いや、落ち着かない。落ち着けない。
 会いたい。アルヴィンに会いたい。一秒でも早く、会いたい。 
 何だ? この感情は?
 いや、今はそんなことどうでもいい。

「アルヴィンは、帰っているのか?」

 マーロウの目をまっすぐに見ると、マーロウが、たじろいだ。
 ……そうだ。俺は人から冷徹非道顔だった。焦るあまり、うっかりしていた。めんどくさい。
 呼吸を整え、マーロウからすっと目を逸らすと、マーロウの食い入るような眼差しが顔に突き刺さる。俺はここでも珍しい顔なのだろう。
 マーロウがかすれた声を出した。

「アルヴィン王太子は……旦那様のお部屋に」

「そうか。ありがとう」

 突き刺さるマーロウの視線をよそに、今度はゆっくりと歩き、ケレスのプライベートルームにたどり着くと扉をノックした。
 返事は待てない。待てそうにない。
 ノブを回し、扉を開ける。

「オルランド様、お待ち下さい……! 今は誰も近寄らないようにと、旦那様から申しつかっておりました……!」

 マーロウの悲痛な叫びは遅かった。
 扉はもう、完全に開いてしまっている。

「あ」

 バザバサバサ。
 扉の向こうでは羊皮紙がひらひら宙を舞い、ティーテーブルの上。アルヴィンがケレスにおおいかぶさるように乗っかっている。
 ふたり、ティーテーブルの上にある羊皮紙を隠そうとしているようにも見えるが。
 
「何を、している?」

「旦那様……ええっと」

 たとえアルヴィンが人形のように綺麗な顔をしていても、今回ばかりは見惚ない。むしろイラっとくる。
 足元にひらり、羊皮紙が舞い落ちてきた。ふたりが暴れ、宙を舞っていたものだ。羊皮紙を拾い上げる。
 ふたりの息を飲む気配を感じた。

 何なんだ。
 
 拾い上げた羊皮紙にはブレスレットが描かれてあった。見覚えのあるものだ。

「これは?」

「ええっと、ただいま旦那様」

 アルヴィンは礼儀を重んじてそう言ったのか。
 それとも、何かを誤魔化そうとしてそう言ったのか。
 イマイチ判断がつかない。

「……おかえり」

 アルヴィンは俺の視線を集めるように、ゆったりと優雅な仕草で俺に向かって歩いてくるが。
 アルヴィンの後ろにいるケレスが、らしくなく、焦りながらティーテーブルの上の羊皮紙を片付けている。
 ふたりは何を隠そうとしているのか。
 俺に向かって歩いてくるアルヴィンの身体が邪魔で、よく見えない。

「旦那様」

 ぐっと腰を強く引き寄せられた。
 アルヴィンから漂う嗅ぎ慣れた爽やかな香りに、くらっとめまいがした。
 懐かしい香り。匂いでアルヴィンだと確認できる。視覚でも確認できていたのだが、匂いはひどく、身近に感じる。
 金の髪が頬に。アルヴィンの低く響く声が耳朶をくすぐった。

「そんなに息を乱して……そんな顔して……らしくなくマナーも守らず……さみしかったんですか?」

「まさか!」

 アルヴィンの絡みつく腕を振り払おうとすれば、さらに強く引き寄せられた。

「私に会いたかった?」

「違う! それよりもこれは何だ?」

 拾い上げた羊皮紙をアルヴィンに突きつけた。

「グリモワール城で見つけたものです。その羊皮紙に描いてあるブレスレットがあれば、迷える森へとたどり着くことができるかもしれません。
 ですが、今、そのブレスレットは行方不明です。ですからどう探そうかとケレスと相談していました」

 それにしては、何かよからぬことを相談していたようにも見えたが。羊皮紙を見直した。

「行方不明と言ったか? このブレスレッドが」

「はい」

「そうか……だが、このブレスレットがどこにあるのか、俺は知っているぞ」 

「え!?」

「俺のオヤジが持っている」

 ふたりが驚愕の表情を浮かべた。
 オヤジはもしかして持ち出してはいけないものを人間の国に持ち込んだのではないのだろうか。
 …………ありえるな。あのオヤジなら。






 ☆




 人間の住む国からナサニエルに行った人間の話を聞けないのは、人間の住む国とナサニエルは迷える森によって阻まれ、物理的に行き来できないせいだ。
 それなら、どうやってオヤジの住む村(リーベンハント)にまで戻り、クリスタルブレスレッドを借りればいいのか。
 と、言うよりも俺はどうやってオヤジの元に帰ればいいのか。
 今更だがそんな悩みを抱えていると、アルヴィンがそんな俺の悩みを打ち消した。

「ナサニエルから人間の国に行くのは、簡単ですよ。これを使えば」

 アルヴィンがそう言って取り出したのは一枚の地図だった。
 その地図には迷える森を挟み、ナサニエルと人間の住む国々が描かれてある。村(リーベンハント)ももちろんのこと。
 今回に限り関係のない話だが、地図には神殿の場所も克明に描かれてあった。
 だが、この地図があっても迷える森の神殿に、たどり着ける者は『選ばれし者』だけになるらしい。
 オヤジからクリスタルブレスレッドを借り、どうして『選ばれし者』になるのかは分からないが、迷える森についてよく分からない俺はアルヴィンとケレスに従う他、ないだろう。

 アルヴィンの持っていた地図を使えば、オヤジの住む村(リーベンハント)までたやすい道のりだった。
 だが、俺とアルヴィン、それから同行を申し出たケレスは、村(リーベンハント)を目の前にして、迷える森から抜け出せなかった。
 少し前の俺なら気が付かなかっただろう。
 人間の住む土地には魔力が満ち足りていなかったせいだ。
 少し前の俺なら気付かなかっただろうし、体感もしなかっただろう。
 
 境界線、とでも言うのだろうか。
 迷える森から一歩でも踏み出せば、めまい、頭痛、吐き気など襲われ、立てなくなってしまうのだ。
 俺は小さな木にもたれかかり、重いため息をついた。

 アルヴィンもケレスも俺と同じようにめまい、頭痛、吐き気に襲われているようだが、俺のように立てない、というほどでもない。

 身体が唸る。
 すみやかに魔力の満ちる土地に帰れと身体が唸る。
 
 アルヴィンが持っていた地図を思い出せば、地図には迷える森の境界線に沿った国々しか描かれておらず、魔法使いは、人間の住む土地で、生きていくことが出来ないと知る。
 俺はもう、人間ではなくなってしまったということも。

 それでも俺はオヤジからクリスタルブレスレッドを借りて、迷える森の神殿にまでたどり着き、人間に戻らなければならない。

 大きく息を吸って立ち上がろうとすると、ひんやりとした手が額に当てられた。ケレスだ。

「オルランド、無理をしなくていい。少し、発熱している」

 俺を心配そうに覗き込むケレスは、大きな羽根飾りのついた真っ黒な帽子に、真っ黒なマントを羽織り、真っ黒なタブレットに真っ黒なボーズ、真っ黒な絹の靴下で、その上、靴ですら真っ黒なものを履いていた。
 野暮ったく見えないのは、それらすべてが上質の素材で出来ていて、ディテールも凝っているせいだろう。洒落て見える。
 いや、それどころか。
 金の柄を持つ長剣。金の髪。灰蒼色の瞳。
 初見してケレスがナサニエルの王だと言われても納得出来るほど、華々しく、威風堂々として見えた。

「どうした、オルランド?」

 こんな魔力のない土地でケレスが一番、涼しい顔をしているせいか。

「いや……アルヴィンは?」

「アルヴィンは少しでも魔力のある道を探しに行った。得意だからな、アルヴィンはそう言ったことが。さあ、それよりこれを少し飲め。少し気分が安らぐ」

 ケレスが差し出したのは小瓶に入ったワインだった。

「いらない」

 首を横に振った。
 乗り物酔いしたかのように気分が悪い。その上でワインなんか、飲めるはずがない。

 ケレスの綺麗な眉が片方上がった。

「このワインはナサニエルの国で作られたものだ。土地から魔力が少し宿っている。さあ、手間を取らせないでくれ」

 顎を長い指先で掬われ、小瓶が口につけられる。
 唇が濡れる程度にワインが触れると、ケレスは一度小瓶を唇から遠のけた。
 唇を濡らしたワインをゆっくりと舐めてみる。

「どうだ?」

「すっと……する」

 ような気がする。

「そうか。良かった」

 ケレスが俺の頭をぐしゃぐしゃとまぜ、いたわりの眼差しでワインを差し出してくる。
 それを一口、二口と、含み、元気を取り戻したような顔をした。
 アルヴィンもケレスも魔力の少ない土地で、耐え忍んでいる。
 俺も耐えなければ。

 立ち上がろうとすれば、ケレスが俺の肩をやんわりと抑え、首を横に振った。

「無理をするな。顔色がまだ良くない」

「もう、大丈夫だ。オヤジのところまで、案内する」

「オルランド、無理をしなくていい。見たところ、オルランドは魔力の少ない土地に耐性がない。
 アルヴィンが戻るのを待て……そしてオルランドの口から……魔力交換したいと、ねだれ」

 魔力交換すれば魔力を増幅し合うから、それで……いや、待て。

「そんなもの、自分からねだれない」

 唖然としてケレスを見上げる。

「心配するな。覗き見する趣味などない。場所は外す。アルヴィンもそれが手っ取り早い方法だと知っていながら、俺がいる手前、気を使っているようだ。
 だからオルランドから、ねだれ。俺はもうふたりを見ていられない」

「馬鹿なことを言うな。俺はそのうち慣れる……元々ここに住んでいたんだ」

「……そうか、そうだな。黒い瞳に黒い髪。オルランドは人間で、ここに住んでいた。それは間違いないことだろうが……オルランドは今、駄目なようだ」

 何故、魔法を使えるようになったのか。
 ケレスにそう聞かれた時の言い訳を用意していなかった。
 瞳を閉じる。
 身体がだるい。何も考えられない。言い訳を見つけられない。
 大きくため息をついた。

「オルランド、アルヴィンに魔力交換をねだるんだ。アルヴィンもオルランドが気が気でないようで、落ち着きがない。俺はふたりの邪魔をしたくて、ついてきた訳じゃない」

 ケレスがぐしゃぐしゃと頭をかき混ぜた。
 不思議とワインを口にするよりもケレスに触れられる方が、身体が楽になれるような気がする。
 
 怪訝な表情を隠さずに、ケレスを見上げた。
 金の髪に灰蒼色の瞳。冷たい印象を与える精悍な顔立ちを、豪奢な黒が引き立てる。
 ケレスの表情がふと、引き締まった。

「どうした?」

「何でもない」

 オヤジでさえ三秒ルールと言って俺の顔を三秒以上見ないというのに、何故、ケレスは俺の目を見て話をすることができるのか。
 ふと、目をそらすと、ケレスが口を開いた。

「迷える森の神殿で、オルランドは具体的に何を願うつもりだ?」

 唐突な質問にケレスを見れば、ケレスはまっすぐに俺を見ていた。灰蒼色の瞳。
 ケレスは嘘や誤魔化しを嫌う。はぐらかしても、何度も同じ質問を繰り返してくるだろう。
 そっと、ため息をついた。

「人間に……戻りたいと願うつもりだ。俺は黒髪に黒瞳だが……たぶん、もう、人間じゃない」

 パタパタパタパタ。
 小さな木から小鳥が青い空へと飛び立った。
 ケレスは目を見開いたまましばらく呆然としていたが、身体が揺れるほどの勢いで俺の肩を掴んできた。

「俺がアルヴィンから聞いた話と違う!」

「え!?」

「アルヴィンが俺に嘘をついたのか!? それとも……おまえがアルヴィンに嘘をついたのか!? 俺はアルヴィンからオルランドは不治の病を治したいと言っていたと聞いたのだが」

「何を言って……あ、そう言えばあの時、アルヴィンは勘違いして……しまった、訂正していない……」

「何てことだ! 俺はオルランドの口から不治の病の内容を聞き、治療方法を探そうかと……アルヴィンは……おまえが人間になりたいと思っていることを知らないのか」
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