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8.二人の真実

世界一幸せな花嫁 ★

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「きゃっ、あ、あの……、んっ」


 高鳴ったままのクリスティーナの胸は、レスターの手に揉み込まれ、形を変えた。
 それにつれて、鼓動も熱く激しくなっていく。
 乳房に与えられた甘く激しい刺激に、クリスティーナは身をのけ反らせた。

「あ、あんっ……、や、待って……! ま、まだ、わたし、あなたにちゃんと、大事なこと、言ってな……っ」

 こうなる前に、向かい合って、瞳を見て、想いを伝えたい。
 そう思ってじたばたと体をよじらせたのだが、レスターは首を振った。


「嫌だ。君の大事な話を聞いて、いい目にった試しがない。だから、クリスティーナ。さっきの君の小さな呟きだけを、俺に信じさせてくれ。心から愛しい君が、この俺を、本当に愛しているのだと」


「そんなっ……! ご自分ばかり想いを口にして、ずるいですっ……。わ、わたしも、あ、やぁ……っ!」


 クリスティーナの必死の声は、レスターの愛撫によって掻き消されていった。
 レスターの手によって握るように揉み上げられ、つんと突き出るようにして差し出された薄紅色の胸の頂に、彼の薄い唇が寄せられる。すでに固くなっているそこは、濡れた柔らかな舌の刺激に敏感に反応した。

「あ、あぁんっ……!」

 ちろちろと舌先で乳首を舐められ、お腹の奥がきゅっと熱くなる。それをわかっているかのように、レスターは乳首を深々と唇の中に咥え込んだ。
 ちゅっと音を立てて胸の先を吸われ、同時にもう一方の手で右の乳房が揉まれると、クリスティーナはあっという間に、彼に与えられる刺激にすべてを支配されていった。

「ひ、あ、あぁっ……。だ、駄目、ですっ……。わたしも、言いたっ……」

 何とか抗おうとそう言ったのだが、胸を揉み込まれ、首筋の弱いところを舌で攻められ、耳朶をしゃぶられるうちに、固いはずのクリスティーナの意思は次々と陥落されていってしまう。

 ずっとすぐには絶頂に導いてもらえず、反応の柔らかなところから薄く愛撫が始まっていたこれまでとは違い、次々と酷く感じやすいところばかりを愛撫され、クリスティーナは身悶えた。

「や、お、お願……、やめてぇ……。レスター、様ぁ……」
 
 ふるふると首を振って懇願するクリスティーナに、レスターは囁いた。


「手を緩めたら、君の大事な話がまた始まってしまう。だから、駄目だ。クリスティーナ」


「ずるい、そんなのっ……。あん、やあぁんっ……!」

 
 とうとう太腿の付け根にレスターの手が滑り込み、クリスティーナは甘く声を上げた。
 ほんの少しクリスティーナが意味のあることを口にできたと思ったら、すぐに体に抗いようもない淫らな刺激が与えられてしまう。
 大きな手にまさぐられ、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立て始めた自らの陰部から、何とか彼の気を逸らせようと、クリスティーナは、懸命にレスターの体に縋りついた。

「ひぁ、あぁんっ……。……レスター様ぁ……っ」

 けれど、必死の抵抗も虚しく、クリスティーナの秘部はどんどん濡れた音を激しくさせていった。
 レスターの太い指が内部深くに挿入ってくると、それだけでクリスティーナは身を激しく反らした。

「ふあぁんっ!」

 そのまま中を指でかき混ぜられ、クリスティーナはこらえきれずにビクビクと身を震わせた。
 もう、クリスティーナにはこの先に続く行為の他には何も考えられなくなっていた。
 秘裂の内部の感触を楽しむようにして指を抜き差しし、レスターは囁いた。

「こんなに濡れて、まるで指に吸いついてくるみたいだ。……俺が欲しいか? クリスティーナ」

「あ、や、だって……、こんな」

 首を振ろうとしたのに、意思に反して体が言うことを聞かない。
 まるで言い訳のように、クリスティーナは呟いていた。


「わ、わたしの、身体、い、淫乱、だから……」


 奥深くまで挿入されたレスターの指に与えられる刺激を、クリスティーナの淫らな秘裂は勝手に楽しんでいる。
 それどころか、自ら意思を持ったようにきゅうきゅうと蠢き、『もっと悦ばせてほしい』とレスターにねだってさえいるようだった。
 レスターは、優しく微笑んで囁いた。


「俺は君を心から愛している。優しい君も、純粋な君も、……淫らな君も。君には、何一つ引け目を感じるべきところなどない。君のすべてが愛しいんだ。クリスティーナ」


 膣深くのレスターの指の動きに神経を集中させながら、それでもクリスティーナは必死に彼に訊いた。

「あぅ……。ほ、本当、に……?」

 間近で見つめ合いながら、それでも手は止めずにレスターは頷いた。

「ああ、本当だ。だから、もっともっと知らない君を、俺に見せてくれ。クリスティーナ。君のすべてが知りたい、君のすべてを俺のものにさせてくれ」

 そう言うと、レスターはクリスティーナに優しく口づけた。
 唇に触れたキスは優しいものだったのに、体を愛撫する手は激しい。そのちぐはぐな刺激が、ますますクリスティーナを昂ぶらせていく。

「ひ、ひぅっ。も、我慢、できな、は、早、くっ……!」

「わかってる、俺もだ、クリスティーナ」

 こらえきれずに先をねだったクリスティーナに、レスターは腰を浮かせて圧し掛かった。
 そのまま、火のついたように熱いレスターの肉棒が取り出され、濡れそぼったクリスティーナの小さな秘裂の奥を押し割り、ずぶずぶと挿入されていく。

「あ、ふぁ、ああぁぁ……!」

 挿入った瞬間の恍惚に脳天まで貫かれた直後、クリスティーナの秘部はレスターによって激しく掻きまわされた。

「ふ、深ぁっ……。……あ、ああ、あんんっ!」

 ぐちゃぐちゃと愛液が白く泡立つほどに濡れた陰部を連続して突かれ、クリスティーナの喘ぎ声はすぐに引き攣るように短くなった。
 レスターの額にも、汗がすぐに浮かんでくる。
 二人の性器がいやらしく絡み合い、止めようもなく腰がうねる。レスターに陰部を貫かれる度に、クリスティーナは淫らに絶頂した。
 引き抜く瞬間に膣内の浅いところを擦り上げられ、奥深くを貫かれると、最奥の一番感じるところを抉られる。
 あまりの快楽と官能に、クリスティーナはもう耐えられなかった。
 気づけばクリスティーナの唇は、勝手にレスターに叫んでいた。

「あ、はぁ……、レ、レスター様ぁ……っ。わ、わたしを、全部っ……、ふ、あうぅ……、あなたのものに、してぇっ……」

「クリスティーナ……! 君のすべては、俺のものだ……っ」

 一番深いところで繋がりながら、レスターとクリスティーナは熱く見つめ合った。
 激しい官能の果てに、クリスティーナは心のままを口にしていた。

「あ、愛してますっ、レスター様っ! あ、あなたのことだけ、ずっと、前からっ……!」

「俺も、君を愛してる! クリスティーナ……!」

 レスターの愛を証明するような熱い精が、素晴らしく激しい絶頂に達したクリスティーナの奥深くで弾けた。
 貪るようなキスを唇に受けながら、クリスティーナの頭は真っ白になっていった。


 ♢ 〇 ♢


 ――クレフティス王国とエルザス王国の絆をかつてないほどに固く結ぶ二人の結婚式は、両国を挙げて盛大に開かれた。
 舞い散る祝福の花びらに包まれながら、クリスティーナはレスターとともに、パルセノス王宮を有するクレフティス王国の首都を豪奢な馬車でまわった。
 この日のために作られた純白のウェディングドレスは、クリスティーナが誰よりも美しく幸せな花嫁であることを国中に知らしめていた。
 街の者たちが赤面してしまうほどに、往来おうらいの中で、レスターは無数に花嫁に熱く深く口づけを落としたのだった。




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 ここまでお読みくださって、本当にありがとうございます!
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 励みになっています。

 また、エールをくださった方、ありがとうございます!
 同人活動の支えになります、凄く嬉しいです。

 残すところはエピローグだけなので、ここまで読んでくださった皆様への感謝の気持ちを込めて、なるべく今夜のうちにはアップしたいと思っています…!


 また、本日から新作も連載開始いたしましたので、今回とは公開形式が違うのですが、読んでいただけたら嬉しいです!

 タイトル:【目が覚めたら世界が崩壊していて、女に飢えたイケメンアスリート達に助けられました】


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