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2.真夜中の訪い、初めての恍惚
王子の訪れ
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目が覚めると、……いつの間にかクリスティーナは、天蓋のついたベッドに寝かされていた。
塔の上のあの部屋に戻されたのかと思ったが、どうやら違うようだ。
この優美なベッドは、あの部屋にあった小さなベッドとは似ても似つかない。
ラベンダー色のドレスは脱がされ、いつの間にかクリスティーナは、胸のところに切り返しのある絹のナイトガウンに着替えさせられていた。
体に塗り込まれた精油の薔薇の香りが、今もクリスティーナの全身を包んでいる。
ベッドから身を起こすと、寝かされていた部屋の美しい装飾にクリスティーナは目を瞠った。
気を失っていたクリスティーナへの配慮か、天井から下がったクリスタルのシャンデリアには光がなく、室内に火の灯された燭台は少ない。
それでも、この寝室がとても豪奢なものであることはよくわかった。
ふかふかとした赤い絨毯には金の刺繍がちりばめられ、長椅子には光沢のある天鵞絨が張られている。
マホガニー材で作られた本棚や鏡台などの家具は、精緻な彫刻が施され、落ち着いた色合いながらも華やかで美しかった。
大きく取られた窓に引かれているのは、薔薇の刺繍が施された厚い金襴のカーテンだ。
光が微塵も漏れ出ていないところを見ると、もう夜なのだろうか……?
――窓。
クリスティーナは窓を見つめ、動きを止めた。
あの向こうには、五年間一度たりとも見ることのできなかった、外の世界が広がっているのだろうか……?
恐れと期待が入り混じり、クリスティーナが躊躇っていると、寝室への訪いを告げる音が響いた。
扉が開く。
入ってきた人物を見て、クリスティーナは息を呑んだ。
「……!」
寝室にやってきたのは、エルザス王国王子、――レスターだった。
ただでさえ長身の男が現れたことでこの広い部屋が狭くなったように感じるのに、……レスター王子の存在感は圧倒的だった。
部屋のささやかな光が、まるで彼だけを照らしているように感じられた。
「……起きていたのか」
少し驚いたように、レスターはクリスティーナを見た。
ただ一声投げかけられただけなのに、クリスティーナはびくりと身を縮めた。
レスターの威厳に満ちた鋭い瞳は、見る者を委縮させる力があった。
クリスティーナは、戸惑った。
起きた時のまま、クリスティーナは薄手のナイトガウン一枚の姿だった。
下着も身に着けておらず、体の線は薄い絹地にくっきりと浮き出している。
このような姿で彼の前に出るのは無礼なのではないかと思い当たると、……酷く不安になる。
(……王子様は、怒っていらっしゃるかしら……)
自分が、あまりに見苦しい姿をしているから……。
長い間虜囚の身だったクリスティーナは、怒鳴られ責められることに慣れきっている。
だからこのレスターも、当然自分を責めに現れたのだと判じていた。
クリスティーナは、怯えながらレスターを見つめた。
レスターの放つ視線が、訝るようなものに変わる。
その瞳を見て、クリスティーナはようやく思い出した。
『――この国の諸侯たちの要請を受け、エルザス王国はクレフティス王国へと攻め込んだ。その時起きた戦争により、君の叔父のギデオンは戦死した』
レスターは、謁見をした時、確かにそう言ったのだ。
そして、この国の支配者がレスター王子となったことと――クリスティーナが彼の妻になると告げられたことも。
……つまりは、国内の諸侯たちによって、国王であるギデオンへの反乱が起きたのだ。
憎まれていようが邪魔者として扱われていようが、主として傅き、命令に従うべきギデオンは、もうこの世にいない。
隣国の王子が我がもの顔でこのパルセノス王宮を使っているのだから、彼の言葉は冗談などではないのだろう。
捕らえられてからも蔑まれ続けてはいたが、たった一人残った肉親さえも亡くしてしまった衝撃に、クリスティーナは動揺した。
(わたし、どうしたらいいの……?)
このレスターに対し、どのような態度を取ることが、このクレフティス王国のためとなるのだろうか?
クリスティーナには、皆目わからなかった。
「あ、の……」
アイスブルーの瞳から目を逸らし、クリスティーナはわずかに口を開いた。
もじもじとしているうちに目が捕らえたのは、ちょこんと揃えられて絨毯を踏む自分の白い爪先だった。
戸惑いながらも、胸によみがえった事実を目の前の男に確認する。
「へ、陛下は……。わたしの叔父は、戦場で亡くなってしまったのですね……?」
視界の端で、レスターが頷くのが見える。
クリスティーナは、歎息とともに小さく声を床に落とした。
「そうですか……」
あらためて叔父の死を胸に受け止め、クリスティーナは唇を噛んだ。
あの叔父によくしてもらった思い出など、一つもない。
それでも、亡くなってしまった事実には深い悲しみを覚えた。
(陛下は……ギデオン叔父様は、自ら戦地に赴かれるほどに、追い詰められておられたのね……)
クリスティーナの前に立つ叔父は、いつも恐ろしい形相をしていて、誰よりも強く尊大だった。
何者も、王たる彼に敵うことなどないのだとクリスティーナは思っていた。
あの叔父がそこまで追い詰められる様子など、クリスティーナには今も想像もつかない。
……しかし、叔父が亡くなってしまった以上、クリスティーナは自分の判断で動かねばならない。
クリスティーナは、がたがたと震える小さな手をきゅっと握りしめた。
「あの……、殿下」
「俺のことか? なら、名で呼んでくれ。レスターと」
「は、はい。……では、レスター様」
その命令を、疑問に思う余裕はなかった。
命じられたままに王子の名を呼び、クリスティーナは顔を上げた。
政治のことなどわからないし、前国王だった亡き父の記憶もほとんどない。
だが、母の遺した言葉がある。
――『あなたは国王たるお父様の子なのだから、この国のために尽くしなさい』。
クリスティーナは、レスターに訊ねた。
「このクレフティス王国の諸侯たちは、あなたを支持しているのですね……?」
ややあって、レスターは頷いた。
「その通りだ。彼らの協力なくしては、挙兵からこれほどまでに短期間でこのパルセノス王宮へ辿り着くことはできない」
「……」
このクレフティス王国とエルザス王国の王家は、家系図を遡れば血縁関係にある。
クレフティス王国内にも王家の血を継ぐ有力な貴族はいるはずだが、彼らの支持があるのであれば、レスター王子による治世には正当性がつく。
(それでは、やっぱり……。本当にこれからは、このレスター王子がクレフティス王国を治められるのね……)
けれどもまだ、一つ大きな疑問が残っている。
おずおずと、クリスティーナは重ねて訊いた。
「あの……。それではなぜ、あなたとわたしが結婚する必要があるのですか……?」
その問いを口にした瞬間、レスター王子の眉間がわずかに寄せられた。
何か彼の機嫌を損ねるようなことを言ってしまったのかと、クリスティーナは再び不安を覚えた。
ギデオンに長く虐げられ続けた日々は、クリスティーナの心身の奥まで恐怖と服従を浸み込ませていた。
自分は、向かい合う者を不快にしてしまう人間なのだ。
ギデオンに罵られ続けるうちに、クリスティーナはいつもどこかでそう思っていた。
眉間を寄せたまま、レスターはクリスティーナに問い返した。
「……なぜ、そのようなことを訊く?」
---
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
もしよろしければ、♥やお気に入り登録などなどをいただけたら大喜びします!
今後の活動の励みになりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
今日は8話分アップしようと思っていたんですが、それだと凄く中途半端なところで終わってしまうので、やっぱり10話分アップすることにしました!
お時間がありましたら、ぜひお付き合いください。
また、5/26~別作品のアップも開始する予定ですので、そちらも読んでいただけたら嬉しいです。
そちらは、現代舞台の逆ハー物です!
塔の上のあの部屋に戻されたのかと思ったが、どうやら違うようだ。
この優美なベッドは、あの部屋にあった小さなベッドとは似ても似つかない。
ラベンダー色のドレスは脱がされ、いつの間にかクリスティーナは、胸のところに切り返しのある絹のナイトガウンに着替えさせられていた。
体に塗り込まれた精油の薔薇の香りが、今もクリスティーナの全身を包んでいる。
ベッドから身を起こすと、寝かされていた部屋の美しい装飾にクリスティーナは目を瞠った。
気を失っていたクリスティーナへの配慮か、天井から下がったクリスタルのシャンデリアには光がなく、室内に火の灯された燭台は少ない。
それでも、この寝室がとても豪奢なものであることはよくわかった。
ふかふかとした赤い絨毯には金の刺繍がちりばめられ、長椅子には光沢のある天鵞絨が張られている。
マホガニー材で作られた本棚や鏡台などの家具は、精緻な彫刻が施され、落ち着いた色合いながらも華やかで美しかった。
大きく取られた窓に引かれているのは、薔薇の刺繍が施された厚い金襴のカーテンだ。
光が微塵も漏れ出ていないところを見ると、もう夜なのだろうか……?
――窓。
クリスティーナは窓を見つめ、動きを止めた。
あの向こうには、五年間一度たりとも見ることのできなかった、外の世界が広がっているのだろうか……?
恐れと期待が入り混じり、クリスティーナが躊躇っていると、寝室への訪いを告げる音が響いた。
扉が開く。
入ってきた人物を見て、クリスティーナは息を呑んだ。
「……!」
寝室にやってきたのは、エルザス王国王子、――レスターだった。
ただでさえ長身の男が現れたことでこの広い部屋が狭くなったように感じるのに、……レスター王子の存在感は圧倒的だった。
部屋のささやかな光が、まるで彼だけを照らしているように感じられた。
「……起きていたのか」
少し驚いたように、レスターはクリスティーナを見た。
ただ一声投げかけられただけなのに、クリスティーナはびくりと身を縮めた。
レスターの威厳に満ちた鋭い瞳は、見る者を委縮させる力があった。
クリスティーナは、戸惑った。
起きた時のまま、クリスティーナは薄手のナイトガウン一枚の姿だった。
下着も身に着けておらず、体の線は薄い絹地にくっきりと浮き出している。
このような姿で彼の前に出るのは無礼なのではないかと思い当たると、……酷く不安になる。
(……王子様は、怒っていらっしゃるかしら……)
自分が、あまりに見苦しい姿をしているから……。
長い間虜囚の身だったクリスティーナは、怒鳴られ責められることに慣れきっている。
だからこのレスターも、当然自分を責めに現れたのだと判じていた。
クリスティーナは、怯えながらレスターを見つめた。
レスターの放つ視線が、訝るようなものに変わる。
その瞳を見て、クリスティーナはようやく思い出した。
『――この国の諸侯たちの要請を受け、エルザス王国はクレフティス王国へと攻め込んだ。その時起きた戦争により、君の叔父のギデオンは戦死した』
レスターは、謁見をした時、確かにそう言ったのだ。
そして、この国の支配者がレスター王子となったことと――クリスティーナが彼の妻になると告げられたことも。
……つまりは、国内の諸侯たちによって、国王であるギデオンへの反乱が起きたのだ。
憎まれていようが邪魔者として扱われていようが、主として傅き、命令に従うべきギデオンは、もうこの世にいない。
隣国の王子が我がもの顔でこのパルセノス王宮を使っているのだから、彼の言葉は冗談などではないのだろう。
捕らえられてからも蔑まれ続けてはいたが、たった一人残った肉親さえも亡くしてしまった衝撃に、クリスティーナは動揺した。
(わたし、どうしたらいいの……?)
このレスターに対し、どのような態度を取ることが、このクレフティス王国のためとなるのだろうか?
クリスティーナには、皆目わからなかった。
「あ、の……」
アイスブルーの瞳から目を逸らし、クリスティーナはわずかに口を開いた。
もじもじとしているうちに目が捕らえたのは、ちょこんと揃えられて絨毯を踏む自分の白い爪先だった。
戸惑いながらも、胸によみがえった事実を目の前の男に確認する。
「へ、陛下は……。わたしの叔父は、戦場で亡くなってしまったのですね……?」
視界の端で、レスターが頷くのが見える。
クリスティーナは、歎息とともに小さく声を床に落とした。
「そうですか……」
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だが、母の遺した言葉がある。
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クリスティーナは、レスターに訊ねた。
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ややあって、レスターは頷いた。
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「……」
このクレフティス王国とエルザス王国の王家は、家系図を遡れば血縁関係にある。
クレフティス王国内にも王家の血を継ぐ有力な貴族はいるはずだが、彼らの支持があるのであれば、レスター王子による治世には正当性がつく。
(それでは、やっぱり……。本当にこれからは、このレスター王子がクレフティス王国を治められるのね……)
けれどもまだ、一つ大きな疑問が残っている。
おずおずと、クリスティーナは重ねて訊いた。
「あの……。それではなぜ、あなたとわたしが結婚する必要があるのですか……?」
その問いを口にした瞬間、レスター王子の眉間がわずかに寄せられた。
何か彼の機嫌を損ねるようなことを言ってしまったのかと、クリスティーナは再び不安を覚えた。
ギデオンに長く虐げられ続けた日々は、クリスティーナの心身の奥まで恐怖と服従を浸み込ませていた。
自分は、向かい合う者を不快にしてしまう人間なのだ。
ギデオンに罵られ続けるうちに、クリスティーナはいつもどこかでそう思っていた。
眉間を寄せたまま、レスターはクリスティーナに問い返した。
「……なぜ、そのようなことを訊く?」
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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