抱き締めても良いですか?

樹々

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抱き締めても良いですか?

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「仮に、ですよ。二人が付き合うことになったとして。真澄君、大丈夫でしょうか?」
「何が?」
「体格差ですよ。男Ωが番になってヒートを止めるには、後ろに受け入れて項を噛んでもらわないといけないから。愛歩君、瑛太さんと同じくらいですよね」
「ああ、何だ、大丈夫だよ」
 茜の腰を掴むと私に跨がるように座らせた。
「ね?」
「え?」
「こうやって、愛歩君が真澄に乗れば良いんだよ」
 腰を引き寄せ密着してやる。私の肩に手を乗せた茜の白い肌に赤味が差していった。
「今夜は、ゆっくり寝ようって……」
「だって。茜さん、さっきから誘ってくるから」
「さ、誘ってなんか……」
「そう? ここ、腫れてるよ?」
「……意地悪しないで」
 茜の下は腫れて私に当たっている。着ていたパジャマのボタンを外し、胸にキスをしながら後ろを探った。下着の中に手を差し込めば、もう濡れていた。
「茜さん、どんどんエッチになるね」
「……誰のせいですか」
「私、だね。嬉しいよ、騎乗位のおねだりされるなんて」
「お、おねだりしたわけじゃ……ぅん」
 指で解してやる。解しながら下をずり下げた。後ろだけ出させると、茜のフェロモンにつられて立ち上がっていた私のモノを差し込んでいく。
「ぁ……ぁ……」
「良いね。しっかり掴まっていてね」
「何……を!?」
 茜の両腕を私の首に回させ、腰を支えると立ち上がった。茜の下を脱がせていないため、中途半端な足の開きだからか、後ろの締め付けが強かった。
「やだ……! 落ちるから……!」
「落とさないって。ね?」
「あっ! うご、動かないで……!」
「締め付け、すっごい」
 茜を支えたまま腰を振ると、夢中で抱きついてくる。後ろに力が入って、いつもより私を感じるのか快感に涙が流れてきている。
「瑛太さん……やだ! ちゃんと……して……!」
「ごめんごめん。泣かないで、茜さん」
 両腕が震えている。鍛えていない茜の腕では限界だろう。一度抜くと、肩に担ぎ上げた。中途半端に脱がせていた下着とズボンを脱がせると、ベッドに下ろしてやった。
「どうして欲しい?」
「後ろ……抱いて……!」
「おねだりして欲しいな?」
 今夜はちょっと、意地悪な気分だ。泣いている茜が愛しい反面、もっと泣かせてみたくなる。あまりやると拗ねるので、ギリギリラインで攻めていく。
「ぼ、僕の後ろに……入れて下さい」
「入れて……それから?」
 赤い唇を噛み締めている。涙を手の甲で拭った茜は、細い背中を見せて丸まってしまった。
「も、良いです。意地悪な瑛太さんは嫌いです」
「ああ、ごめんって! 許して、茜さん!」
 攻めすぎた。丸まってしまった体を抱き締める。私はすぐに茜に完敗してしまう。ダークモードはおしまいだ。
「ちゃんと抱くから。拗ねないで」
「……やだ」
「もう、良い子だから」
「子供扱いしないで」
 涙を溜めた瞳、涙で濡れた唇、汗で貼り付く柔らかい髪。
 同じ言葉でも、こんなに色気が違うとは。分かっていてやっているのだろうか。育ってしまった私のモノを、丸まっていた茜の背後から入れていく。
「やだって……言って……!」
「無理、我慢できない」
「やぁっ……!」
 背後から一気に奥まで入れた。仰け反った白い体を抱き締める。胸に手を這わせると、しっとりと体が汗ばんでいる。細い片足を抱え上げ、より深く入っていく。
「背後からでも、良いかもね」
「なに……?」
「バックからなら、真澄でもやれそうってこと」
 柔らかい髪を鼻先でかき分け、溢れているΩのフェロモンを吸った。跡を残すといけないので、首筋を舐めていく。
 胸の突起をコリコリ弄ってやると、後ろが良く締まる。そうすると私を感じて、よりしなやかに、美しく開花する。
 腫れている茜のモノに手を添えると、少し握っただけでイッた。ピンッと張った体を抱き締めながら中に注いでやる。フルフル震えている体は、私の全てを受け止めた。
「う~ん、色っぽい」
「……僕、やだって言いました」
「体は準備オッケー、めちゃくちゃ抱いて、って言ってたよ」
「……知りません」
 今夜はずいぶん怒らせてしまった。宥めるように頭を撫でてあげる。その手を払った茜は、私のモノを自ら抜いて、布団に丸まってしまった。
「茜さーん、ごめんよー?」
「こっち来ないで下さい。やだ、嫌い、絶好です」
「絶好は駄目。許さない」
 布団を掴むと引きはがした。丸まっている体を正面から抱き締める。
「絶好は取り消して」
「……取り消します」
「うん。良かった」
 まだ怒っているけれど、私の言葉は聞いてくれている。滑らかなお肌に吸い付くと、大きな溜息をもらしている。
「嫌いも取り消します」
「うん、知ってる」
「……もう」
 ようやく機嫌を直した茜が私に抱きついた。細い背中を撫でてやる。ススッと手を下ろしていくと、尻の割れ目から指を入れた。
「仲直りしないとね?」
「……意地悪しないで下さいね」
「しないよ。素直に感じてて」
 私の首に両腕を回した茜は、赤い唇を重ねてきた。差し込まれた舌を受け止めながら、細い両足を抱え上げる。濡れている場所へ、ゆっくり入っていく。腰を振ると、重ねている唇が喘いでいる。
「気持ち良いかい?」
「はい……」
「激しいのと、ゆっくりと、どっちが良い?」
「ゆっくり……ちゃんとして」
「オッケー」
 唇から顎、細い肩にキスをしていく。奥を抉っては、ギリギリまで抜いてやる。息を乱していく茜は、感じ入ったように目を潤ませた。
 私の美しい番の茜は、赤い唇で微笑むように笑った。
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