39 / 84
第一幕
奇ノ三十六『爽やかな朝』
しおりを挟む頬に当たる風が、気持ち良い。
誰かに撫でられているような、温かい風だ。
「う~ん……」
背伸びをし、眠たい瞼を開けた。高い天井が見える。
「……あれ?」
和室の部屋は、こんなに天井が高かっただろうか。もぞもぞと起き上がった俺に、声が掛かる。
「おはよう、達也君」
広げていた新聞を畳んだ一希は、俺の側まで歩いてくると額に手を当てた。
「体はどうだい? 変化はないかい?」
「……俺?」
「まだ寝ぼけているみたいだね」
鋭い目を緩めて笑った一希は、大股で戻っていく。
ここはリビングだった。俺がいつも座っている場所で眠っていたらしい。紫藤と清次郎が座る場所には、七海も寝かされていた。
夜中に俺の中に居た悪鬼が暴走したことを思い出す。七海の言霊でどうにか押し込み、汗だくの体にシャワーを浴びたところまでは覚えている。
三人でリビングに居て、ゲームをして、そのまま眠ったらしい。
一人起きていたのか、一希が向かいに座っている。
「……大丈夫か?」
「ん?」
「寝てないんだろう?」
「なに、後二日だ」
「……二日?」
紫藤と清次郎は今日の夕方に帰ってくる予定だ。それなのに二日とはどういうことだろう?
「一日、帰るのが遅れるそうだ。もう一つの悪鬼の状況を見に行かれている。悪霊も数体、発生してしまってね」
「……悪鬼のせいか?」
「そう、かもしれないな。メンバー総出で対処しているところだ。それに比べれば、私は楽な方さ」
笑った一希の目の下には、濃い隈ができている。一人で起きているのは大変だろうに。
俺達が寝ている間、ずっと見張っていたのか。
「少し寝て良いぜ。七海が起きてる間だけでもさ」
「そうはいかない。私は任務で来ている。君を置いて寝ることはできない」
濃い隈には似合わず、強い眼差しに見つめられた。
どうやったらこんなに強い男になれるのだろう? 体もきつくなっているはずだし、悪鬼を見て怖いと思った心もあるはずだ。
全部押し込めて、守ってくれている。
俺には無い強さを、一希から感じだ。
「……あんたみたいに強くなれたら良いな」
紫藤は居ないし、七海も寝ているから、少しだけ素直になれた。項垂れた俺を見つめていた一希が笑っている。
「私はまだまださ。清次郎さんに比べれば、未熟もいいところだ」
「清兄?」
「ずっと、長い間ずっと、紫藤様を支え続けている。紫藤様が変わってしまわないよう、心を支え続けるのは並大抵のことではない」
新聞をテーブルに置いた一希は、両手を組み合わせた。物思いにふけるように、テーブルの上にあったマグカップを見つめている。
「特別機関に入ってすぐに、二人にお会いした。そこで紫藤様の、少し特別な姿を見せて頂いた」
「……白い?」
「君たちも見せて頂いたのか。そうだ、白いお姿だ」
思い出しているのだろう、一希の目が緩んでいる。
「信じられないほど美しいお姿だった。二人が死なずに生き続けていることも、容易に信じることができたよ」
「で、惚れた?」
身を乗り出した俺に、苦笑している。
「ああ、想いを寄せた。だが、紫藤様には清次郎さんが必要だ。あの方が居るからこそ、紫藤様が純粋なままでいられるのだからな」
「エッチはしてるぜ?」
純粋、というのはどうだろう? 子供っぽいけれど、体は立派な大人だ。
深く考えずに教えてやれば、一希の顔が仄かに赤くなっている。
「……そ、それでも純粋なお方だ」
「あんたの方がよっぽど純粋だと思うけどさ」
「君は少し、ませているようだね」
ジロリと睨まれ、肩をすくめた。清次郎にもよく言われている。
「……それだけ話せるなら、大丈夫なようだ。紫藤様の帰りが一日遅れると聞いて、動揺するかと思っていたよ」
「あんたと七海が居るから平気」
眠っている七海を見つめ、一希に向き直った。
「怖いけど、怖くねぇ」
「……そうか。ありがとう」
「こっちこそ」
ニッと笑ってみせた。
一希も笑ってくれる。
大きな体を立たせ、キッチンへ向かっている。
「七海君を起こしてくれ。朝食にしよう。顔も洗っておいで」
「おう!」
パジャマの袖を捲っている一希の背中を見送り、すやすやと眠っている七海の肩を揺さぶった。
俺と同じで、七海も朝は弱い。揺すってもなかなか起きない。
「七海! 起きろ、な~な~み!」
「……ぅん」
「起きねぇと……」
そっと脇に手を添える。
両手で擽ってやった。
「ぶっ……!」
「ほら、ほらほらほら!」
「あは、あはは! やだ……ちょっと……達也君……!」
ソファーの上で悶えた七海が、ずるりと体を滑らせ落ちていく。背中から落ちた彼は、涙目になっていた。
「酷いよ、達也君」
「飯が待ってんだ。急ごうぜ!」
「もう……」
頬を膨らませた彼の手を握って引き起こした。洗面所まで歩いていく。眠たい目を擦る七海を連れて、手早く顔を洗ってしまう。
リビングに戻れば芳ばしいパンの匂いが立ちこめていた。焼きたてのパンが皿に置かれている。匂いに誘われ、テーブルまで歩く足が少し速くなった。
「バターとジャム、蜂蜜、チーズもあるがどうする?」
「俺はバターにチーズ派!」
「僕はジャムです」
「そうか。チーズは少し焼いた方が美味しいな」
そう言って、まだ焼いていないパンにバターを塗り、チーズを乗せてトースターに入れている。焼いていたパンにジャムを塗った一希は、七海の前に置いた。
清次郎に教えられていた俺と七海の好みに合わせたコーヒーも入れてくれる。
程なくして焼けたバターチーズのパンを俺の前に置いてくれた一希は、自分用にもバターを塗っている。三人でテーブルに着くと、手を合わせ食べていく。
「一つ、問題が発生してね」
パンを囓った一希が切り出した。とろけるチーズを伸ばしながら食べていた俺と、苺ジャムを口の端に付けた七海が顔を上げた。
「んだよ、問題って」
「非常に重要な問題だ」
もったいぶった一希は、ブラックコーヒーを一口飲んでいる。
持っていたパンを見つめ、俺達を見つめ、顔をグッと近づけてくる。俺達も思わず顔を寄せた。鋭い一希の目が、ますます鋭くなっている。
大きめの唇が、溜息とともに開いた。
「実は食料が底をつきそうなんだ」
「……は?」
「本来なら今日の夕方、清次郎さんが夕飯の材料とともに帰宅する予定だったからな。冷蔵庫の中味もギリギリ、昼までの分しかないと言う訳だ」
一希はスッと背筋を戻し、パンを囓っている。
「……それってまずいじゃん」
「うん、そうなんだよ」
「どうするんですか?」
「どうしようか」
パンを囓り続ける一希は、問題発生と言いながらも冷静だった。
「何か策があんだろう?」
「まあ、三択だがな」
一枚目を食べ終えた彼は、トースターにパンを入れている。俺も七海もまだ半分も食べていないのに、一口が大きいのだろう。あっと言う間に食べ終えている。
「一つ、七海君に買い出しに行ってもらう」
「七海、この辺、知らねぇよな?」
「うん。地図があれば行けると思うけど」
七海は悪鬼とは関係ないし、霊の姿も見えない。言霊さえ気を付けていれば、買い出しくらいはできるだろうけれど。まだ他の人に力を使ってしまうかもしれないと、怯えている彼を一人行かせるのは心配だった。
「二つ、今から節約して、おかずを減らして、白米を多めにするか」
「ええ――! そりゃないぜ!」
家を出られない俺の楽しみと言えば、清次郎や一希が作ってくれる美味しいご飯だけだ。おかずが減ってしまうのはたまらない。
「なあ、三つ目の選択肢って何だ?」
ようやく一枚目のパンを食べ終えた俺は、二枚目のパンにバターと蜂蜜を塗っている一希に訊ねた。彼は俺のためにともう一枚焼いてくれている。二枚目は俺も蜂蜜希望なので、先にバターだけ塗ってくれている。
「三つ目は……」
「三つ目は?」
俺と七海が見つめる中で、一希はクスッと笑った。
「出前を取るかだな」
「それだ!!」
「僕が買い出しに行っても……」
「馬鹿! 出前だぞ! ラーメンとか、ピザとか、中華とか!」
この辺で美味しい店はどこだろう。昼はピザが食べたい。ついでに肉まんとか、カレーまんとかも食べたい。
「なあ、一希さん! どんなのがあるんだ?」
「……すっごい嬉しそう」
「何かワクワクしねぇか?」
美味しい手料理も良いけれど、たまに食べる出前も好きだ。
出前が届くまでのドキドキ感も重要だ。
「この辺ではピザが美味しいらしいぞ。夜は栄養面も考えて私の手料理で我慢してもらうが、今日と明日の昼は出前にしよう」
「一希さんの手料理も好きだぜ?」
「ありがとう」
本心だった。彼が作る料理も美味いものばかりだ。
ただ、出前のドキドキ感を味わいたい。今日と明日、届く楽しみが増えた。
「俺チーズたっぷりピザが良い!」
「ちょうど広告が入っていたんだ。ほら」
隠していたのだろう、俺が読まない新聞の下から広告を出している。七海と二人で見てみれば、色とりどりのピザが載っている。基本ベースにトッピングも出来るらしい。
パンを食べたばかりなのに腹が減ってきた。今から昼が待ち遠しい。
「チーズ増量な!」
「僕、ソーセージが良いな」
「色々と頼んでみよう。食べ比べてみるのも……」
「【なんだか楽しそうだね、兄さん】」
にこにこと笑っていた一希の顔が、ほわんと緩んだ。急に出てきた克二は、俺の手にある広告を見てクスッと笑った。
「【心配ないみたいだね。清次郎さんが冷蔵庫の中味を心配していたんだ】」
「なんとか明日まで食いつなげるさ。いよいよの時は夜も出前になるがな」
「【そう、伝えておくよ。達也君、七海君、元気?】」
「つか、なんか微妙だから二人で話すの止めてくれ。気味わりぃし」
一希の表情がコロコロ変わるので、妙に落ち着かない。どっちが一希で、どっちが克二なのか、時々分からなくなる。
「【じゃ、兄さん、暫く黙っててね。紫藤さんと清次郎さんが心配してるんだ。顔を見て来てくれって頼まれたんだよ】」
「それでこっちに来たのか」
「【そう。電話だと分からないからね。……兄さんが居るから、大丈夫かな?】」
頬杖をついた一希の顔が微笑んでいる。
やっぱり奇妙だった。
一希は頬杖をついたりしないだろう。
ぞわっと背筋に鳥肌をたてながらも頷いた。
「ああ。蘭兄達に伝えてくれ。元気にしてるって」
「僕も。北条さんと一緒に達也君を守るから」
珍しく強い口調になった七海を振り返る。七海は一希の目を見つめていた。にこにこと笑った一希の顔は、本人の意思とは関係なく緩んでいる。
「【心配ないって伝えておくね。じゃ、またね……ちゅっ】」
瞼を閉じ、唇を窄め、キスを飛ばした一希の顔に、俺は思い切り仰け反った。隣の七海がビクッと硬直している。
当の本人一希は、キス顔から瞬時に鋭い目と真面目な顔に戻り、俺達と視線が合うと俯せに項垂れた。
「……す、すまない!」
大きな体を丸めた一希は、恥ずかしそうに小さくなった。キス顔を見られたのがよほど堪えたのだろう。フルフル、フルフル、肩が震えている。
七海と顔を見合わせると、ブッと吹き出した。
「気にすんなよ! 良いキス顔だったぜ!」
「……言わないでくれ」
ますます小さくなった一希は、暫く復活できなかった。
そんな純情な一希の存在は、俺たちを安心させてくれていた。
11
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…
東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で……
だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?!
ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に?
攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる