妖艶幽玄奇譚

樹々

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第一幕

奇ノ二十九『北条兄弟』

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 俺と七海は、感動している。

 清次郎の料理の腕は確かで、何でも美味しく食べてきた俺達だけれど。

「……すげー! 家で寿司が食えるなんて思わなかったぜ!」

 大きな手で握られていく寿司。手際よく皿に並べられていく。

 マグロも、エビも、ウニもある。包丁さばきも手慣れたもので、まるで寿司屋に行った気分になる。

 俺と七海はキッチンカウンターに椅子を運んでいた。そこで握っている一希を見ていると、寿司屋の大将にしか見えない。

 大きな体に青いエプロンを付けた一希は、笑いながら次々に握ってくれた。興奮している俺と七海は、光沢のある新鮮なネタに喉が鳴る。

「清次郎さんに頼まれていたんだ。達也君はまだ家を出られないから、気分だけでも寿司屋に連れて行ってやりたいと」

「北条さんって寿司屋の息子だったりすんのか!?」

「ああ。実家が寿司屋だ。本来なら家業を継ぐはずだったんだが……父がまだ現役で働けるうちは、この霊感を活かせる職業でやっていこうと思ってな」

 新たに握られたマグロが皿に置かれた。大きな皿に盛りつけされた寿司から視線が外せない。

「七海君はわさびは大丈夫かな?」

「……少し苦手です」

「そうか。なら、量を減らした物も握っておこうな」

 清次郎に聞いていたのだろう。ほんの少しだけわさびを入れた物も握り始めている。俺は平気だ。滅多に食べることができない寿司だ。ツンッとくるわさびの感覚が、むしろ嬉しいくらいで。

 待ちきれなくて腹が鳴ってしまう。耳が良いのか、一希に気付かれた。

「あはは! そんなに楽しみにしてもらえると私も嬉しいよ。さ、できた物から食べてくれ」

「マジで!? 良いの!?」

「ああ。どんどん食べてくれ」

 俺はパンッと両手を合わせると、軽く頭を下げた。

「頂きます!」

「僕も頂きます」

 七海も手を合わせ、立派な寿司をそれぞれ手にした。マグロから攻める俺の隣では、七海がエビを手にしている。少しだけ醤油を付け、口に頬張った。

 ツンッと突き抜けるわさびの感覚と、溶けるように口の中で程良く崩れるマグロとすし飯にジタバタしてしまう。

「うんめ――!」

「美味しい!」

「ありがとう。嬉しいよ」

 にこりと笑った一希は、イカを握っている。

「寿司屋の方が似合ってると思うぜ! つか、どっからどう見ても大将じゃん!」

 スーツの上着を脱ぎ、ネクタイを解いた一希の姿は、そのまま寿司屋のカウンターに立っても違和感が無いだろう。こだわり寿司屋の若大将の方がよほど似合っている。

「霊感があったってさ、寿司屋は継げんじゃね?」

「…………まあ、色々とあってな」

 何かを思い出すように数秒、手を止めた一希は、気を取り直したように握っている。

 彼の色々が気になった。

「何? 特別機関に入らなきゃならなかった理由でもあんの?」

「……大したことじゃない」

「すんげー気になるし。な、七海も気になんだろ?」

 玉子をほう張っていた七海に促せば、ゴクンと飲み込み、慌てて頷いている。

「う、うん」


《キキタイ》


 キンッと耳鳴りが鳴り、頭を押さえた一希がすぐに口を開いた。

「放っておけない方が居るからだ。その方の側に居た……!」

 自分の口を押さえ、言霊の力に逆らうように口を閉じようとしている。七海がもう一度口を開いた。


《ハナサナイデ!》


 再度鳴った耳鳴りの後、勝手に話し始めた一希の口が大人しくなる。自由になったと分かったのか、口を押さえ込んでいた手を離した。ホッと息を吐き出している。

「ご、ごめんなさい!」

「……大丈夫だよ。気にしないで」

「でも……」

「気にする! 誰! 誰だよ!」

 身を乗り出した俺に、一希はもう、冷静な顔に戻っていた。行儀が悪いと、椅子に戻されてしまう。

 じっと顔を見上げても、表情からは読みとれない。力に逆らってまで、隠そうとした相手は誰なのか。

 特別機関の中で俺が知っているのは、紫藤に清次郎、それと電話の声だけ聞いた隊長くらいで。

「蘭兄じゃねぇよな?」

 美人なのは紫藤しか思い当たらない。男の中でも、女の中でも、紫藤ほどの美人はそう居ない。

 まさか、と思いながら言ってみれば、一希の眉がピクリと動いた。気を取り直したように握っていたエビがぐしゃっと崩れている。

「……え、マジで?」

「……な、何のことだ?」

「マジで!? 蘭兄が好きなんだ!!」

 思わず立ち上がった俺の隣で、七海もまた目を丸くした。握り潰してしまったエビをそっと置き、一希が顔を背けている。

 その顔が真っ赤になっていた。何て分かりやすい人だろう。鋭い目元もしっかり赤く染まっている。

「そっか~蘭兄が好きだから特別機関に居るんだ」

「ち、違う。理由は他にある」

「隠すなって。良いじゃん、蘭兄美人だし。清兄が居るから割り込めないけどさ、目の保養には良いんじゃね?」

「だから、違うんだ。紫藤様の事は……確かに慕っている。あの方が持つ力は美しいと思っている。だがそれだけのために特別機関に入った訳では……」

 一希の動きが止まった。虚空の一点を見つめている。

 かと思えば、にこりと、満面の笑みを浮かべた。

「【兄さん、駄目だよ。顔に出やすいんだから気を付けないと】」

「……は? 何だ? 兄さんって誰のことだよ」

 いきなり何を言い出すのだろう。照れすぎておかしくなったのだろうか。

 にこにこと笑っている一希は、鋭い目元を緩めている。

「【ああ、ごめん。まだ話してなかったんだね。僕は弟の克二だよ。宜しくね、達也君、七海君】」

 大きな手が差し出され、ますます訳がわからない。挨拶なら最初に済ませたはずだ。

「あんた、どうしたんだ? おかしくなっちまったのか?」

「……こら、克二。急に入ってくるな。二人が混乱するだろう?」

「【だって兄さん、もうばれてるんだもん。気になるよ】」

「説明をしていないんだ。私がおかしくなったと思われるだろう」

「つか、充分変だし。芝居でもしてんの?」

 七海共々、少し引いた。ブツブツ、ブツブツ、一人で何をしているのか。一人二役の役者じゃあるまいし。

 寿司が盛られた皿だけは持っていこうと握った俺に、一希は困ったように首を横へ振っている。

「私と弟の克二は、少し変わった体質を持っている。その体質こそが、紫藤様が私を選んだ理由でもある」

「体質? 二重人格とか?」

「人格が変わる訳ではない。弟は今、幽体離脱をして私の中に居る」

 自分の胸に手を乗せ、そう言った一希に首を傾げた。七海もコクンと唾を飲み込んでいる。

「幽体離脱って何だよ」

「【簡単に言えば、体から魂が抜け出してる状態だね。僕、すぐに抜けちゃうんだ。気が付いたら兄さんになってて、最初はびっくりしたよ】」

 一希の表情が変わり、鋭い目元が緩む。確かに別人みたいだ。

「【僕達、霊力の種類が似ているせいか魂が抜けた後、兄さんの体に吸い寄せられるみたいで。兄さんが拒めば自然に体に戻るんだけど。今みたいに無防備だと入っちゃうんだ】」

「克二。それはそうと、何故、今来たんだ? お前に見張ってもらうのは、午後十一時からのはずだぞ」

 同じ人間が二種類の表情で、二種類の話し方をするのは奇妙だった。芸人技のようだ。

 鋭い一希の目元が、弟になると緩くなるのは見物だ。

「【紫藤さんが心配していたから。ちょっと様子を見に来たんだ。さっき一つ目の悪霊を送ったところなんだよ】」

「そうか。元気にしていると伝えてくれ」

「【分かった。あんまり長居しても悪いから、またね。夜に来るから】」

「ああ。気を付けて戻れよ」

 一人演技のような状態が続いた後、弟の克二は戻ったのか、出てくることはなかった。

 手を拭いた一希が、改めて俺達を見つめて話してくれた。

「私が特別機関に入った理由だ。弟は体から魂が抜けやすい。大抵は私の体に入ってしまうようだが、時々、浮遊してしまう」

「え、それってまずいじゃん」

「そうだ。だが特別機関に居れば、稀に弟の魂が行方知れずになったとしても、追い掛けることができる。弟も霊感は強いから、一緒に入れたしな」

「……あの、不思議だったんですけど」

 七海が話しに割って入ってきた。一希を見上げながら、言葉を繋げている。

「どうして、魂の状態になった弟さんが入ってこれたんですか?」

「あ、そういやそうだよな。蘭兄の結界は、幽霊入れないはずじゃん」

 生きた人間は許可した人だけ、霊は庭までは入れても、家の中に入ることはできないはずだ。

 いきなり一希の体に入った克二は、どこからどうやって入ってきたのだろう。疑問に思う俺達を見た一希は、にこりと笑っている。

「克二は死んでいる訳ではないし、生きている訳でもない。つまり、どちらでもないということだ」

「魂にはなっていても、俺が見てた霊とは違うってことか?」

「そういうことだ。紫藤様の結界は霊を遮断している。だから通ってこれたんだよ」

「……それって、あの影も同じってことじゃねぇ?」

 だから入ってこられたのでは、そう思った俺に、静かに首を横に振っている。

「達也君の場合、君の中の悪鬼が原因だ。影はもともと悪鬼から溢れているものだ。だから外から来た訳ではないとおっしゃっていた」

 説明してくれる一希を見上げ、紫藤はどこまで話しているのだろうと思った。

 悪鬼の影についても知識があるようだし、俺や七海に起こったできごとも、細かに知っているのかもしれない。

 もっとも、説明したのは清次郎だろうけれど。面倒くさがりの紫藤が、細かに話すとは思えない。

「……夜、さっきの人が来るの?」

「ああ。私が就寝している間、弟が私の目になって君たちを見守る。万が一、悪鬼に動きがあればすぐに私を起こし、紫藤様に伝える。だから安心してくれ」

 大きな手が、わし掴むように頭に乗せられた。グリグリと撫でられる。

「さ、食べてくれ!」

「……おう!」

 再びす飯を握った一希は、適度な大きさに握りながらマグロを重ね、形を整えた。できたばかりの寿司を口に頬張り、冷めてしまったお茶をぐいっと飲んだ。

「やっぱうめ――!」

「ありがとう」

 鋭い目を緩めて笑った一希は、七海のためにわさび少量のマグロも握った。美味しそうに頬張った七海と目が合うと、ニッと笑い合った。

 見掛けによらず優しい一希が、気に入った俺達だった。

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