30 / 84
第一幕
奇ノ二十七『侍の決意』
しおりを挟むヒサは目覚めると、ベッドに横になっていた。
「ここは?」
状況を飲み込めず、とにかく行動するため立ち上がろうとする。
だが点滴が右腕に刺さっていてむやみに動けない。
どうやらこの場所は病院の病室の様だ。
そこで彼はナースコールを鳴らし、看護士を呼んでみる。
すると私服のジャーミーが紙袋を持って部屋に入って来た。
彼女は紙袋を床に落とし、子どもの様にポロポロと涙を流す。
「良かった……本当に良かった……」
そう、ジャーミーにとってヒサは本物の六問日叉だ。
ここで事実を打ち明けるか。
それとも偽りの六問を演じるのか。
そんな悩みを抱えつつ、ヒサは心配をかけた彼女に「ただいま」と優しい笑みを浮かべた。
「もう! 1週間寝たっきりだったから心配したんだよ!」
「ごめん。心配かけたね」
泣きながら無邪気に怒る彼女に、謝罪するヒサ。
そんな時看護士が病室に慌てた様子で、次に男性の担当医が安心した様子で入って来た。
「六問くん、起きてくれて本当に良かった。君の状態ならすぐに退院していいよ」
「先生、幕昰さんに連絡していいですか。俺は戦いに戻らなきゃいけないんです」
ヒサの事情は担当医も理解している。
なぜなら20年前、ザーガとしてこの病院に運び込まれて来たからだ。
彼はもう人間ではない。
古代兵器の素体であることは十分理解していた。
しかし今いる六問が本物なのかと内心は思っている。
DNAは完全に一致しているが、20年も経ってこの若さを保っているのはおかしい。
ザーガの腕輪の力であると言ったらそれまでだが………担当医はそこで深読みをやめた。
こうしてヒサは電話ボックスで幕昰に連絡を取り、無事に合流することができた。
警察署に戻ると怪人科のお偉いさんが引き攣った表情で彼らを待ち受けていた。
「六問くん、君が撃破した堕天使の大爆発によって、街が1つ衰退した。この意味が分かるかね?」
「分かっています。もし俺が被害を出したら怪人科を辞める。十分承知です」
「その通り。強大すぎる力を保有し続ければいずれこうなることは分かっていたんだよ。それにZ3の量産化も完了している。幕昰くん、六問くん、君達はもう時代遅れなのさ」
そう言って立ち去っていく姿を見て、幕昰は怒りをグッと堪える。
左手を握りしめ、歯を噛み締める。
「ヒサ、俺達はあの時どうすれば良かった? あいつを倒すには3人の力が不可欠だった。だとしても世間が望むのは被害を出さずに現状維持をすることだ」
「自分を正当化するつもりはありません。でも俺は戦います。それより六問さんは無事でしょうか?」
自分の事より人の事、六問らしい言葉に振り向いて見せる。
「六問についてはゴアドと俺で交代交代で探してる。あいつならひょっこり出て来るさぁ」
「そっ、そうですよね。それならいいんですけど………」
ヒサに過ぎるいやな記憶。
行方不明になった人達は1人の怪人によって消されていたことを思い出す。
しかしそれは植え付けられた六問の過去に過ぎない。
(俺は六問であって六問じゃない。成り代わろうとしている自分が怖い………何を考えてるんだ。俺は俺、六問さんは六問さん。別の人生を歩むことができるはずなのに、ついあの人を演じようとするのは………)
さっきの発言も、心に秘めた正義感も、すべては六問の記憶があったからこそである。
なければ戦いにすら参加していない。
いや、六問に救われなければ軍事利用されていたことを考えるとどちらにせよ戦うしか選択肢がなかっただろう。
「どうしたヒサ? おーい」
幕昰の呼び声にハッとなるヒサ。
「あっ。すっ、すいません。ちょっと考えごとしてて」
慌てた様子で首を横に振りながら降参するような手振りをする彼に相棒は「とりあえず自販機でなんか買おうぜ」と提案する。
「はっ、はい………」
「………なにかあったらじゃ遅いんだ。相談に乗ってやるから。ほら、行くぞ」
ヒサの返事に悩み事があることを察するとため息を吐く。
そして後ろを振り向き歩き出すと、自販機がある1階に向かうのだった。
一方その頃ゴアドの変身者である西前は、六問がいると思われる倒壊したビルの後地に侵入していた。
(六問らしき人物を見たってのはここで間違いない。さて、探すとするか)
両手を鳴らし、探し始める西前。
数分歩き続けていると、六問がまるで何かに追われるように走って来た。
「君、こんなところで何してるんだ!」
六問はまだ西前がゴアドだと言うことを知らない。
それを理解した彼は「落ち着け、俺はゴアドだ。一体なにがあった?」と正体を明かす。
「ゴアドくん? そうか、君が。それよりここは堕天使の巣窟だ。俺と戦ってくれるね」
「あぁ、もちろんだ。でっ、相手は?」
2人が会話していると、追いついた堕天使5人が姿を現した。
白く禍々しいパワードスーツに身を包み、背中には黒き光の翼が放出、ビームソードをそれぞれ利き手に持っている。
「なんだこいつ。Z3に似ているが」
「おそらく量産化しているZシリーズのどれかを堕天使が入手、そして分析して作り出したものだよ。あいつらも人間の技術を頼るぐらいには焦っているのかもしれない。でなきゃこんな悪魔は作らない」
六問は粒子化したザーガの腕輪を呼び出し添える。
そして西前も両腕を突き出し、金色の宝石が取り付けられた腕輪〈ゴッドアークリング〉をクロスした。
「変身をさせるな! 2人とも皆殺しにしろ!」
リーダーの命令を堕天使達は黒き光の翼を羽ばたかせ、ビームソードを突き刺すべく一気に加速する。
「「変身!!」」
掛け声と共に全身が光に包まれ六問はオリジンザーガに、西前はゴアド・カオスウィングに変身を完了する。
ビームソードの光の刃をゴアドはしゃがんで躱すと、〈スピアーグリフォン〉強化態である黒き槍先に白き刃を搭載した〈カオスグリフォン〉を召喚、堕天使を突き、吹き飛ばす。
しかし装甲が硬く貫くことができず、さらにダメージがパワーに変換されてしまう。
「なんだと?」
「神の力を持ちながら堕天使の力を持つなど許されない。覚悟しろ!」
堕天使はパワーをビームソードの出力に変換、刀身をさらに長くなる。
(まさか、こいつらもイナゴ野郎の付けてたあのベルトみたいに………)
パワードスーツにゴアドは弱点を探すため複眼から分析しようとする。
だが光の剣による連続攻撃を避けるのに必死でそれどころじゃなくなった。
「最初の
ザーガ気をつけろ! あの堕天使達はダメージを力に変換するぞ!」
「そうと分かれば弱点を探すしかないね」
最初の戦士は仲間のアドバイスを聞き、赤き複眼でハイスピードの低空飛行を行う堕天使達を観察する。
「ふっふっふっ、我々アームド・ダークエンジェルに弱点など存在しない」
「2人で仲良く倒されるがいい」
不敵に笑うアームド・ダークエンジェルを名乗る堕天使はビームソードを構え直し、2組に分かれ突っ込んでいく。
対してゴアドとオリジンザーガは弱点を探りつつ、パワーアップしないよう手加減しながら戦うのだった。
「ここは?」
状況を飲み込めず、とにかく行動するため立ち上がろうとする。
だが点滴が右腕に刺さっていてむやみに動けない。
どうやらこの場所は病院の病室の様だ。
そこで彼はナースコールを鳴らし、看護士を呼んでみる。
すると私服のジャーミーが紙袋を持って部屋に入って来た。
彼女は紙袋を床に落とし、子どもの様にポロポロと涙を流す。
「良かった……本当に良かった……」
そう、ジャーミーにとってヒサは本物の六問日叉だ。
ここで事実を打ち明けるか。
それとも偽りの六問を演じるのか。
そんな悩みを抱えつつ、ヒサは心配をかけた彼女に「ただいま」と優しい笑みを浮かべた。
「もう! 1週間寝たっきりだったから心配したんだよ!」
「ごめん。心配かけたね」
泣きながら無邪気に怒る彼女に、謝罪するヒサ。
そんな時看護士が病室に慌てた様子で、次に男性の担当医が安心した様子で入って来た。
「六問くん、起きてくれて本当に良かった。君の状態ならすぐに退院していいよ」
「先生、幕昰さんに連絡していいですか。俺は戦いに戻らなきゃいけないんです」
ヒサの事情は担当医も理解している。
なぜなら20年前、ザーガとしてこの病院に運び込まれて来たからだ。
彼はもう人間ではない。
古代兵器の素体であることは十分理解していた。
しかし今いる六問が本物なのかと内心は思っている。
DNAは完全に一致しているが、20年も経ってこの若さを保っているのはおかしい。
ザーガの腕輪の力であると言ったらそれまでだが………担当医はそこで深読みをやめた。
こうしてヒサは電話ボックスで幕昰に連絡を取り、無事に合流することができた。
警察署に戻ると怪人科のお偉いさんが引き攣った表情で彼らを待ち受けていた。
「六問くん、君が撃破した堕天使の大爆発によって、街が1つ衰退した。この意味が分かるかね?」
「分かっています。もし俺が被害を出したら怪人科を辞める。十分承知です」
「その通り。強大すぎる力を保有し続ければいずれこうなることは分かっていたんだよ。それにZ3の量産化も完了している。幕昰くん、六問くん、君達はもう時代遅れなのさ」
そう言って立ち去っていく姿を見て、幕昰は怒りをグッと堪える。
左手を握りしめ、歯を噛み締める。
「ヒサ、俺達はあの時どうすれば良かった? あいつを倒すには3人の力が不可欠だった。だとしても世間が望むのは被害を出さずに現状維持をすることだ」
「自分を正当化するつもりはありません。でも俺は戦います。それより六問さんは無事でしょうか?」
自分の事より人の事、六問らしい言葉に振り向いて見せる。
「六問についてはゴアドと俺で交代交代で探してる。あいつならひょっこり出て来るさぁ」
「そっ、そうですよね。それならいいんですけど………」
ヒサに過ぎるいやな記憶。
行方不明になった人達は1人の怪人によって消されていたことを思い出す。
しかしそれは植え付けられた六問の過去に過ぎない。
(俺は六問であって六問じゃない。成り代わろうとしている自分が怖い………何を考えてるんだ。俺は俺、六問さんは六問さん。別の人生を歩むことができるはずなのに、ついあの人を演じようとするのは………)
さっきの発言も、心に秘めた正義感も、すべては六問の記憶があったからこそである。
なければ戦いにすら参加していない。
いや、六問に救われなければ軍事利用されていたことを考えるとどちらにせよ戦うしか選択肢がなかっただろう。
「どうしたヒサ? おーい」
幕昰の呼び声にハッとなるヒサ。
「あっ。すっ、すいません。ちょっと考えごとしてて」
慌てた様子で首を横に振りながら降参するような手振りをする彼に相棒は「とりあえず自販機でなんか買おうぜ」と提案する。
「はっ、はい………」
「………なにかあったらじゃ遅いんだ。相談に乗ってやるから。ほら、行くぞ」
ヒサの返事に悩み事があることを察するとため息を吐く。
そして後ろを振り向き歩き出すと、自販機がある1階に向かうのだった。
一方その頃ゴアドの変身者である西前は、六問がいると思われる倒壊したビルの後地に侵入していた。
(六問らしき人物を見たってのはここで間違いない。さて、探すとするか)
両手を鳴らし、探し始める西前。
数分歩き続けていると、六問がまるで何かに追われるように走って来た。
「君、こんなところで何してるんだ!」
六問はまだ西前がゴアドだと言うことを知らない。
それを理解した彼は「落ち着け、俺はゴアドだ。一体なにがあった?」と正体を明かす。
「ゴアドくん? そうか、君が。それよりここは堕天使の巣窟だ。俺と戦ってくれるね」
「あぁ、もちろんだ。でっ、相手は?」
2人が会話していると、追いついた堕天使5人が姿を現した。
白く禍々しいパワードスーツに身を包み、背中には黒き光の翼が放出、ビームソードをそれぞれ利き手に持っている。
「なんだこいつ。Z3に似ているが」
「おそらく量産化しているZシリーズのどれかを堕天使が入手、そして分析して作り出したものだよ。あいつらも人間の技術を頼るぐらいには焦っているのかもしれない。でなきゃこんな悪魔は作らない」
六問は粒子化したザーガの腕輪を呼び出し添える。
そして西前も両腕を突き出し、金色の宝石が取り付けられた腕輪〈ゴッドアークリング〉をクロスした。
「変身をさせるな! 2人とも皆殺しにしろ!」
リーダーの命令を堕天使達は黒き光の翼を羽ばたかせ、ビームソードを突き刺すべく一気に加速する。
「「変身!!」」
掛け声と共に全身が光に包まれ六問はオリジンザーガに、西前はゴアド・カオスウィングに変身を完了する。
ビームソードの光の刃をゴアドはしゃがんで躱すと、〈スピアーグリフォン〉強化態である黒き槍先に白き刃を搭載した〈カオスグリフォン〉を召喚、堕天使を突き、吹き飛ばす。
しかし装甲が硬く貫くことができず、さらにダメージがパワーに変換されてしまう。
「なんだと?」
「神の力を持ちながら堕天使の力を持つなど許されない。覚悟しろ!」
堕天使はパワーをビームソードの出力に変換、刀身をさらに長くなる。
(まさか、こいつらもイナゴ野郎の付けてたあのベルトみたいに………)
パワードスーツにゴアドは弱点を探すため複眼から分析しようとする。
だが光の剣による連続攻撃を避けるのに必死でそれどころじゃなくなった。
「最初の
ザーガ気をつけろ! あの堕天使達はダメージを力に変換するぞ!」
「そうと分かれば弱点を探すしかないね」
最初の戦士は仲間のアドバイスを聞き、赤き複眼でハイスピードの低空飛行を行う堕天使達を観察する。
「ふっふっふっ、我々アームド・ダークエンジェルに弱点など存在しない」
「2人で仲良く倒されるがいい」
不敵に笑うアームド・ダークエンジェルを名乗る堕天使はビームソードを構え直し、2組に分かれ突っ込んでいく。
対してゴアドとオリジンザーガは弱点を探りつつ、パワーアップしないよう手加減しながら戦うのだった。
11
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

負けず嫌いオメガは、幼なじみアルファの腕のなか
こたま
BL
お隣同士のベータ家庭に、同じ頃二人の男の子が産まれた。何でも一緒に競いあって育った二人だが、アルファとオメガであると診断され、関係が変わっていく。包容美形アルファ攻×頑張るかわいいオメガ受

真面目な部下に開発されました
佐久間たけのこ
BL
社会人BL、年下攻め。甘め。完結までは毎日更新。
※お仕事の描写など、厳密には正しくない箇所もございます。フィクションとしてお楽しみいただける方のみ読まれることをお勧めします。
救急隊で働く高槻隼人は、真面目だが人と打ち解けない部下、長尾旭を気にかけていた。
日頃の努力の甲斐あって、隼人には心を開きかけている様子の長尾。
ある日の飲み会帰り、隼人を部屋まで送った長尾は、いきなり隼人に「好きです」と告白してくる。

推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる