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第一幕
奇ノ四『夢』
しおりを挟む俺に用意された部屋は、客間の一室だった。といっても、誰も泊めたことはないらしい。俺が初めて泊まると言っていた。
紫藤と清次郎の部屋は二階にあり、洋室と和室と、両方使っているらしい。
俺は一階のリビング横の和室をもらった。ベッドは無いので、予備の布団を干して敷いてくれた。
「朝は自分で上げられるな?」
「分かってる。そんくらいやるさ」
「掃除は簡単にしたが、埃が気になれば……」
「それも自分でやれる。俺がもらった部屋だ、俺がやる」
そう言えば、嬉しそうに笑っている。
「家具は好きに使って良い。達也の家具は明日届く予定になっているからな」
「ああ」
「さ、おいで。家の事で少し説明せねばならぬ事があってな」
清次郎に引かれ、歩いていく。一度リビングに出ると、丁度二階から紫藤が降りてきていた。
「こっちだ。上がって来い」
いつ見ても偉そうな紫藤に舌打ちを堪える。清次郎に続いて、リビングにある階段から二階へ上がった。
リビングのある場所は吹き抜けになっていて、俺が貰った和室の上には部屋がある。階段側が和室、その隣が洋室で、気分によって二つ使い分けているらしい。
長い廊下を歩いていくと、突き当たりの左横に重たそうなドアがある。清次郎が説明してくれた。
「ここがテラスに通じていてな。洗濯物を干したり、焼き肉をする時に使っている。隣は物置だ」
「へ~」
「おっと、まだ出るでないぞ。清次郎、説明してやれ」
ついてきたくせに、話すのは清次郎なのか。
だいぶん慣れてきた俺は清次郎を見た。彼は俺の背中を叩くと顔を引き締めた。
「この世に彷徨っている霊が多く居ることは話したな」
「ああ」
「家に結界を張り巡らせているが、このテラスだけは結界を張っておらぬ。故に、外に出れば多くの霊が集まっていると言う訳だ」
「じゃ、俺が外に出たら……」
「悪霊を呼ぶ。故に、まだ出てはならぬ。庭も同様だ。良いな?」
念押しは紫藤だった。頷き、頭を掻いて俯いた。
「俺……一生出れねぇってことはないよな?」
「その溢れてくる原因を突き止めれば、対策を講じられる。暫し待て」
腕を組んでふんぞり返った紫藤を見ながら溜息をついた。
「一生、あんたらのラブラブ見るなんてごめんだぜ?」
「ふふ、羨ましいのだろう! だが清次郎はやらぬからな!」
「いらねぇし」
「何だと!? 清次郎だぞ!!」
要ると言っても、要らないと言っても、怒る紫藤に溜息はますます大きくなった。吹き出した清次郎が俺の頭を撫で、紫藤の背中をさすって宥めると一階へと促していく。
「さ、風呂へ入って寝ましょう」
「俺は最後でいいかんな」
先に言っておく。清次郎が何か言いたそうにしたけれど、階段へ足早に歩いた。
「居候だし、部屋も片付けたいし。適当に入って、適当に寝るから」
「……分かった。夜更かしは駄目だからな?」
「分かってる」
トントンと階段を下りて、自分の部屋に入った。テレビが無いため、少し寂しい気がする。携帯を取り出すと、テーブルに置いてワンセグを試した。辛うじて画像が流れてくる。
ホッとしながら畳の上に寝転んだ。俺の安アパートよりよほど広い部屋。
「……ほんっと、お人好しだな」
物置を使えと言われても仕方がないと思っていたけれど。立派な部屋を一つくれた清次郎。それを黙って見逃した紫藤は、本気で俺を引き取ってくれるようだ。
家の中に居ても見えていた霊が、見えなくなったことでずいぶん気持ちが落ち着いた。寝ている間に体に乗られたり、電車に乗っている時に肩に貼り付かれたりしていたのが嘘のように静かだ。
恐らく、紫藤も日常的に見えているのだろう。あの人は声まで聞こえるらしい。だから家の中くらいは静かに過ごしたくて、結界というのを張っているのだろう。俺にも張れるだろうか。結界を覚えれば、一人で生きることもできるだろう。
携帯から流れてくる音を耳で拾いながら、うとうとと眠った。
スッと沈み込んだ世界は、暗かった。
~*~
暗くて、足下も見えなかった。金髪に染めた髪も、全然光らなかった。
歩いているのか、走っているのか。
息苦しさに胸を押さえたけれど。自分の手さえ、暗がりに溶け込んだように見えない。
ここは何処だろう?
必死に目を凝らした。でも、何も見えない。自分さえも見えなくなる。
意識だけがポツンと浮かんでいるようで。
もがいて、もがいて、もがいた。
やがてもがくのも疲れてしまう。暗い闇の中を漂い、どうすることもできずに流された。
夢、だろうか。
ぼんやり思っていた俺の体が締め付けられる。何処に体があるのかも分からないのに、苦しくてたまらない。
誰か、呼び掛けようにも声も出なくて。
闇に押し潰されてしまう。
【……ミ……タ……】
闇の世界に声が響く。
嫌な声だ。
言葉として、聞き取れないほどざわめいて聞こえる。
【……ミツケタ……】
握り潰されてしまいそうなほど、力を込められた。冷や汗が噴き出してくる。
逃げたいのに、体が分からない。
振り解こうにも、体が分からない。
【トキ……ワ……ミチタ……】
声が、近くなった気がする。必死に体と思える感覚を動かした。
闇を払いたい。
ただそれだけを思い、渾身の力を込めた。
【……モウ……ニドト……! ……ハヤ……ク……オマ……ノ……バニ……!】
息が、止まった。
喉が握り潰されそうなほど強い力で押されている。
苦しくて、たまらなく苦しくて。
涙が溢れていた。
~*~
見開いた目には、掃除の行き届いた天井が見える。俺の部屋として与えられた和室の天井だ。
飛び起きた体が軋んだ。息苦しくて、喉に触れた時、ざらりとした。
恐る恐る見た喉には、黒い痣が浮かんでいる。
体が震えた。
声が喉の奥へ引っ込んでしまう。
フラつきながら部屋を飛び出した。
「紫藤……さん!! 清次郎さん!!」
階段を駆け上がり、二人の部屋である和室と洋室を叩いて回ったけれど返事が無い。
「紫藤さん!! 清次郎さん!!」
何度呼んでも出てこない。何かを感じて後ろを振り返ったけれど、誰も居なかった。
震えた体がしゃがみ込んだ。カタカタ、カタカタ、震えてしまう。
今までどんなに霊に会った日でも、こんな事は無かった。夢の出来事が、現実になるなんて。
頭を抱えて蹲る。単純に怖かった。俺は一体、どうしてしまったのか。
喉の痛みに涙が止まらない。そこから締め上げられている気がして。
廊下に突っ伏した俺の体を、誰かが引っ張った。
思わずその手を払い退けてしまう。
「何があった! どうしたのだ!」
払い退けた手は、すぐに戻ってくる。俺の肩を捕まえるように抱いてくれた。
「しっかりしろ! 達也!」
二人とも、濡れた体に浴衣をひっかけているだけだった。紫藤の長い髪からはポタポタと雫が滴っている。
夢の事を話したいのに、喉が上手く動かない。声が出てくれない。
気付いて欲しくて、紫藤の目を見つめた。彼の目が見開いている。
「清次郎、シャツを脱がせよ!」
紫藤に命令された清次郎が俺のつなぎの胸元を広げ、シャツを引っ張り上げた。息を飲んでいる。
「これは……!」
「動くでないぞ!」
右手が当てられた。俺の背後に回った清次郎が、動かないよう腰を抱き寄せてくる。呼吸が乱れていた俺をあやすように、頭を撫でてくれた。
紫藤の右手から白い光が漏れてくる。俺の首にくっきりと残っていた黒い痣を光りで覆った。そうすると、じわじわと温かくなり、痛みと息苦しさが引いていく。強張っていた体も力が抜けた。
ぐったりと力を抜いた俺を支えた清次郎が、ホッと息をついた。
「……やはり」
光を収めた紫藤がそう、呟いた。俺の顔を見ながら、表情を曇らせている。
「紫藤様? 心当たりが?」
「……いや。それよりも達也。これはいつ、浮かんだ?」
俺の首を撫で、胸まで確認している。清次郎に支えられたまま、腕で目を擦った。
「さ、さっき……寝てる時に夢を見て」
「夢……黒い、世界か?」
「何で知ってんだよ」
「何か言っていたか?」
俺の質問には答えず、次々に聞いてくる。震える唇を誤魔化しながら、そっぽを向いた。
「よく……わかんねぇ……。なんか……いっぱい声が震えてるみたいに聞こえたから」
「……清次郎」
紫藤が俺の後ろに居る清次郎を見つめている。頷いた彼が俺の両脇に腕を通すと抱き上げた。
「さ、風呂に入ってこい。温まれば落ち着くぞ」
「なあ、何か知ってんだろう? 俺にも教えてくれよ!」
自分の夢だ。絶対に、俺に関わりがあるはずだ。
紫藤を振り返れば、腕を組み、眉を潜めている。
「今はまだ、確証が無い。はっきりすれば教えてやる。さっさと風呂に入って来い」
「ちょ……おいってば!」
「案ずるな。策を講じてやる故、大人しく入ってまいれ」
清次郎が俺を半ば引きずった。階段で踏み止まろうとする俺を軽々と横抱きにしてしまう。聞きたいことがあるのに、遠ざけられてしまった。
「おいってば!」
叫んでも、紫藤は俺の方を見なかった。何かを考えるように腕を組み続ける。
廊下を歩いた清次郎が、浴室の前になってようやく降ろしてくれた。
「さ、風呂に入って、ゆっくりしてこい。着替えは持ってきてやるから」
「……どうなったんだよ、俺」
「俺にも分からぬ。だが、紫藤様はお前を見捨てたりはせぬ。必ず助けて下さる。あのお方が風呂に入れと言ったのだ、安心して入ってこい」
くしゃくしゃ頭を撫でられて俯いた。独りになるのが怖い、とは口が裂けでも言えないけれど。きっと清次郎にはお見通しなのだろう。
ふいっと顔を背けてドアを閉めた。二人が入った後なのか、湯気が立ち上っている。慌ただしく拭いた跡が残っていた。俺の声を聞いて駆け出してきてくれたのだろう。
怖いけれど、何かあれば来てくれる。
情けないほど震える手で、つなぎのチャックを全て降ろした。脱ぎ捨て、浴室に入る。広い浴室にある鏡に思わずヒクついて、奥歯を噛み締めた。
情けない。小刻みに震える体に熱いシャワーを浴び、気合いを入れた。
***
簡単に体を洗ってリビングに戻ると、二人は揃っていた。テーブルの上に、頑丈そうなケースが置かれている。
「さ、こちらへ」
清次郎に呼ばれ、空いていたソファーに腰を下ろそうとした俺に、首を横へ振っている。
「紫藤様の隣だ」
「……でも」
「さ、はよう」
促され、人一人分空けて座る。二人とも浴衣を着替えたのか、髪も乾かしている。濡れたままの俺の髪を清次郎が拭き始めた。
「髪はきちんと乾かさねば風邪をひくぞ。せっかくドライヤーという便利な物があるのだからな」
「……分かってるよ」
自分で拭こうとしても、大きな手がすり抜けながら拭き上げてしまう。短い髪だ、拭き上げれば勝手に乾くだろう、とは言わず、沈み込むお尻に身を任せた。
チラリと紫藤を窺っても、彼は俺をじっと見たまま何も言わない。きっと、何かを掴んだはずなのに。
拭き終えた清次郎が紫藤の隣に戻ると、重い口を開いた。
「お主を霊媒師にする」
「……は?」
「と言えども、仕事はせんで良い。珠を与えるだけだ」
紫藤の言葉に清次郎がケースを開けている。鍵で封じられていたケースが開くと、緑の珠六つと、赤い珠が四つ、入っている。少し大きな真珠みたいだった。
「手を翳せ」
「……意味わかんねぇし」
「後で説明してやる。はよう翳せ」
促され、腑に落ちないまでも右手を翳した。すると珠が一斉に光り出す。弱い光だったり、強い光だったり。
「ふむ。三郎の珠が相性が良いようだの」
「松田殿の珠も反応が強いようですが」
「破壊の珠は与えぬ。封印の珠のみ、使わせてやろう」
俺を置いて話が進んでいく。一番強く光っていた緑の珠を取り出した紫藤は、俺の体にピタリと寄り添った。
「口を開けよ」
「嫌だ。訳わかんねぇのに、何する気だよ!」
「……清次郎」
またか、目の前にある綺麗な顔を睨んでやる。負けじと彼も睨んでくる。
「喧嘩は後になさいませ。それは封印の珠だ。お前の中から力を封じることにしたそうだ」
「力を封じる?」
「お前の中に、居てはならぬ者が居る。それを封じるのだ」
紫藤の向こうから、大丈夫だ、と頷いている清次郎。本当だろうかと紫藤を見た。
黒い瞳が俺を見据えている。
俺の中に、居てはならない者が居る?
「……そいつが、俺を変にしてんのか?」
「恐らくは。このままでは内側から喰われるぞ」
「そいつ、何?」
「……知らぬ方が良い」
「俺の事だ! 知りてぇに決まってる!」
立ち上がった俺を見上げた紫藤。清次郎が腰を浮かし掛けたのを手で制している。
「……覚悟はあるか?」
「無くてもつけなきゃならねぇだろう!」
「……分かった。話してやる故座れ」
紫藤に言われ、腰を下ろした。綺麗な顔が真正面から見つめてくる。
「宜しいのですか? 紫藤様」
「いずれ知らねばなるまい。ならば今知ったとて、変わりはなかろう」
紫藤の白い手が伸びてくる。俺の胸と腹の間に触れた。
「お主の中に、悪鬼がおる」
「……悪鬼? 何だよ、それ。悪霊じゃねぇのか?」
また、聞きなれない言葉が出てきた。綺麗な顔を少し歪めた紫藤は、静かに目を伏せた。
「江戸を壊滅寸前にまで追いやった、悪しき者だ。その者が、お主の魂と一つになっておる」
「……一つ……って?」
意味が分からない。白い手を思わず掴んだ。
伏せていた目を開けた紫藤は、俺の目を真っ直ぐに見つめた。
「一つなのだ。悪しき者の気配は、お主の魂そのものからしておる」
つまり。
あの黒い奴は、俺そのものという事なのだろうか?
あんなに苦しくて、禍々しいものが、俺なのか?
ふらりと傾いた体を、紫藤が受け止めた。清次郎ではなく、紫藤が受け止めてくれた。
「……案ずるな」
力強い声に、顔を上げた。
「お主を渡しはせぬ」
「……紫藤……さん」
「必ず封じる」
俺の体を真っ直ぐにさせた紫藤は、緑の珠を掲げた。
「何も考えるでない。良いな?」
言葉にできなくて、頷いた。清次郎がそっと立ち上がっている。俺の背後に寄ると、背中を支えてくれた。
黙って顔を天井へ向けた。開いた口に、紫藤が緑の珠を転がり入れる。
「一気に飲み込め」
少し大きな封印の珠を何とか飲み込んだ。喉を通り、落ちていく。こんな物を入れたら消化できなくなるのでは、と心配した俺は。
じわりと、熱を持ち始めた体に戸惑った。胸と腹の間がとても熱い。そこへ紫藤の手が触れる。
「拒絶反応は出ておらぬようだ。これなら封じれる」
俺の胸と腹の間が強く光ってくる。緑色の光を放ち、紫藤の手もまた、白い光を輝かせ、やがて共鳴するように緑の光へと変わっていく。
緑色の光が眩く輝いた。窓の外まで光が漏れていく。紫藤の顔も、清次郎の顔も、光に浮かび上がった。
「……ぁ……ぁ……はぁ……!」
体が熱くてたまらない。何かを搾り取られているようだ。体が揺れてしまう。
「辛抱せい! 清次郎、支えてやれ!」
「はっ!」
後ろから羽交い絞めにされてしまう。揺れようとする度に押さえ込まれた。
「くる……しっ……!」
「今少しだ!」
光はますます輝いた。体が引っ張られそうになる。
「……あああ……!!」
叫んだ俺を、清次郎が抱きこんだ。暴れたくても暴れられない。
「紫藤様……! これ以上は……!」
「…………捕らえた!!」
腸を引き抜かれているような、奇妙な感覚だった。ずるずると、何かを引っ張られている。
腰に回っていた清次郎の腕を引っ掻いた。苦しくて、辛くて、涙が噴き出してしまう。
【……オノレ……! ジャマヲスルナ……!】
頭の中に、夢の中の声が響いた。ざわざわと、気持ちの悪い声が。
【ハナセ……ハナセ……! ……イカセテクレ……!】
頭の中で何度も反響し、吐き気がしてきた。頭を殴り飛ばされているような、激しい眩暈に襲われる。
「しど……さ……!」
「達也に手を出すでない!」
無意識に伸ばした手を握ってくれた。ますます引っ張られていく。
引っ張る力が強くなると、声の反響も強くなっている。頭の中が掻き回れている。
「うあ……あ……あ……!」
紫藤の手と清次郎の腕を握り締めた俺は、一際強く引っ張られ、同じくらいの反動で押し戻された。後ろに清次郎が居なければ、転がり落ちていただろう。
「……うぐうぅぅ……!!」
急激に戻ってくる何かに、体が軋む。清次郎が力いっぱい、抱き締めた。
強い反動が止むと、もう、引っ張られることも、押し戻されることもなかった。清次郎の腕の中で倒れ込んでしまう。噴き出した汗が額や頬を滑り落ち、首筋を伝って落ちていった。
がくりと崩れ落ちた俺は、清次郎の腕の中で気を失った。
頭の中に響いていた声は、聞こえなくなっていた。
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