180 / 359
第五章 全面対決編(高校生)
閑話4 実は、頑張ってたんです。
しおりを挟む
学校内で乱闘騒ぎが起きてる。
けれど、ボク達は透馬兄達に外にいるように言われていた。
「なぁっ!オレ達も中で戦おうぜっ!ここで手をこまねいてたって、美鈴センパイを助けれねーよっ!」
「………………いてこます………」
陸と空がばっちり戦闘態勢に入って今にも学校内に突入しようとしている。
でも、ダメだ。
きっと透馬兄達は何か考えがあってボク達に外にいるように頼んだんだろうから。
かと言って、ここでじっとしてたって何の解決にもなりはしない。だったら、ボク達は今何が出来る?
戦う力は透馬兄達程ある訳じゃない。かと言って、頭脳を巡らせれる程賢い訳でもない。じゃあ、ボク達に出来るのは…?
「正しい情報を伝える事?」
「?、海?」
「行こうっ!陸、空っ!」
まずは校舎に入らずに、周りを一望出来る場所に移動だっ。
木の上が良いかなっ?それとも建物の屋上?学校の屋上より高い場所って言ったらやっぱり屋上だよね。確か学校の横にそこそこ高いビルがあった。あそこは確か外に螺旋階段があった筈。そこへゴーッ!!
ボク達は真っ直ぐ隣のビルへと向かい、三階建ての階段を駆け上る。
うん。予想通り学校の校庭全域を見降ろせるっ。
中はどうなってるか解らないけど、逃げ出してきたとか外に出て来た犯人を見張る事は出来るよねっ。
幸いボク達三人共目はいいから、多少遠くても解るし。
「…中はどうなってるんだろう」
「だな…」
「………………もどかしい……」
「全くでございます」
『うわぁっ!?』
今までいなかったのに、突然隣にいるってどう言う事っ!?金山さんっ!!
「今、我々が出来るのは、協力要請が来たら直ぐに動く事のみ…。このもどかしさたるや…っ」
まるでハンカチを咥えて泣きそうな感じですね…。
なんてことを思っていると、校舎から誰かが飛び出してきた。あれは、誰?
「…あいつっ!あの小学生っ!前に美鈴センパイを襲った奴だっ!」
「………………あっちは、星ノ茶の生徒会長……」
「虎太郎?何故、奴らを追っている…?」
三人が各々気になる事を呟いている。それと同時に僕達の携帯が一斉に鳴り響いた。
画面を見ると、透馬兄からのメールで。危なくない程度で今外に出た奴らを追う様にと書いてあった。
直ぐ様頷き合って四人で後を追い掛ける。足では不可能だからと金山さんが車(鈴先輩のお父さんの車らしい)を用意してくれて、がっつりと追跡体制に入った。
その途中、鈴先輩のお兄さん達が走ってる姿を見かけたり、樹先輩が捕まる姿を見かけ、各々で情報が必要な人に連絡する。
「……中々真っ直ぐ走りませんね」
「こっちに気付いてるって事か?」
「…可能性としては高いと思いますが。奴らは私達を敵と認識はしていないでしょうから。泳がされているが正しいかと思われます」
要するに馬鹿にされてるって事だよね?
でも、伝達係としてはそっちの方が有難いかも知れない。
「あ…」
「あ?どうかしたの?空」
助手席に座っていた僕は後ろを振り返ると、空は窓の外をじっと見ていた。
何があるって言うんだろ…?
「あ…」
その視線の先にあるものを見て、ボクも同じ反応をしてしまった。
「新田先輩?」
新田先輩が全力で走っている。どこへ向かってるんだろう?
あぁ、でも今一人歩きは危ないよねっ。金山さんも同じ事を思ってはいたらしく、けれど、後続車の手前、急に止まる事も出来ずそのままトンネルの中に入ってしまった。
空は電話の途中だったのだが、トンネルに入って電波が通わなくなったのか、電話は切れてしまったそうだ。
トンネルを出てUターンした時には既に新田先輩の姿はなかった。
「一体何処に向かってるんだ?」
「…………ここらの近く……聖女、ある?」
「…あるね。だってここ、僕達の前の施設の近く」
「なら、新田先輩が向かったのって、聖女?」
「一応、連絡だけはしておきましょう」
金山さんの提案に陸が逸早く頷き連絡を取る。
車はどんどん進み、星ノ茶の生徒会長と小学生の姿しかなくなっていた事に気づく。
近江先輩はどこではぐれたのか…。
でも三人同時に追いかける事は不可能。だったら一番危険のありそうな小学生を追おう。
この判断が間違いだったのかもしれない。
「おぎゃあああああっ!!」
「うわああああああっ!!」
「………………死っ!!!」
「口を閉じていないと舌を噛みますよ」
車が上下左右に飛びまくる。
危ないとか言うレベルじゃない。
前方でカーチェイスを繰り広げている鈴先輩のお母さんや透馬兄達の後方を追い掛けているから、透馬兄達に倒されたであろう奴らの車が飛んで来て、それを回避する度に車があり得ない角度で動くんだ。
シートベルトじゃなくて、いっそジェットコースターとかにある安全ベルトが欲しいよっ!
確かに、僕達は一度小学生の行方を判明させて、星ノ茶の生徒会長の行動を金山さんと予測して、後は新田先輩が追い掛けた近江先輩の事とか色々調べて、それこそあちこち走り回って、最終的にもう一度小学生の場所へ向かおうとしたよ?
でもねっ!?もう居場所知ってるんだから、そこまできっちりついて行かなくてもいいんじゃないかなっ!?
「こ、こんな状況になるならっ、美鈴センパイに加勢した方が良かったんじゃねぇかっ!?」
「………この際、夢姉達の所でも良かった……ッ!!」
「た、確かにっ!でも、でも、一番危険そうで情報が欲しそうなのは、ここここだったとおおおおもうっ!!」
ギュルルンッ!!
車が一回転ーッ!!
「ぎゃああああっ!!」
「わあああああっ!!」
「………………サヨナラ」
さよなら?さよならって何っ!?
慌てて振り返ると、空の意識が旅立っていた。
えええっ!?ズルいよっ!!空っ!!一人だけ逃げるなんてっ!!
―――ガンッ!
今度は何っ!?天井から音がしたっ!?
「おや?……海里様。申し訳ありませんが、シートベルトを外して後ろに回って頂けますか?」
「この状態でっ!?」
―――ガンガンッ!!
天井からの音が増して、しかも隣からは「はい」と良い笑顔。
これは…やるしかなさそう。ガタガタと動き回っている車の中で、シートベルトを外して、真ん中から必死に後部座席に移動する。
ギュルンッ!
「うわぁっ!!」
「海里ッ!大丈夫かっ!?」
陸の伸ばしてくれた手に必死で捕まり、気を失っている空を真ん中にして座り、直ぐさま空ごとシートベルトを締める。
すると、突然、ドアが開き。
ザアアアアアッ!!
外から入り込む強風、むしろ風圧がボク達の顔にぶち当たる。
そして、スーツ姿の男性がひらりと中に入って来て、再びドアが閉められた。
「ふぅ。助かったよ。金山」
「いえ。そろそろいらっしゃる頃かと思っておりました。誠様」
嘘でしょ…?天井で音を響かせてたのって、もしかして鈴先輩のお父さん?
ちょっと待って?今時速何キロ…?100?……は?
「………本当に人間か?」
「…ボクもそう思ったよ…」
一体どうやって天井に乗ったの?とか、走ってる最中にどうやってドア開けたの?とか気になる事は一杯一杯あるけど…。
「さて。金山。運転代わってくれ」
この状況で運転まで変わるのっ!?
二人は器用に入れ替わり、そして―――。
「悪いが、もう少し急ぐ」
「かしこまりました」
「え?」
「えぇ?」
ギュオンッ!!
一気にアクセルがふかされて、スピードがガンガン上がって行くっ!Gがっ、Gがぁっ!!
何なら金山さんがボク達の為に避けていた車の破片や車そのものとかにも、多少ならぶつかって行く始末っ!!
「陸…」
「だなっ」
『これは、もう、無理ぃぃぃぃぃっ!!』
ボク達は喜んで意識を手放した。
目を覚ました時には、もう色々事件が解決してて。運転手も奏輔さんに変わっていた。
……安全運転万歳…。
こう言っちゃなんだけど、ボク達、平凡な人間の割には頑張ったと思うんだ―――絶対。
けれど、ボク達は透馬兄達に外にいるように言われていた。
「なぁっ!オレ達も中で戦おうぜっ!ここで手をこまねいてたって、美鈴センパイを助けれねーよっ!」
「………………いてこます………」
陸と空がばっちり戦闘態勢に入って今にも学校内に突入しようとしている。
でも、ダメだ。
きっと透馬兄達は何か考えがあってボク達に外にいるように頼んだんだろうから。
かと言って、ここでじっとしてたって何の解決にもなりはしない。だったら、ボク達は今何が出来る?
戦う力は透馬兄達程ある訳じゃない。かと言って、頭脳を巡らせれる程賢い訳でもない。じゃあ、ボク達に出来るのは…?
「正しい情報を伝える事?」
「?、海?」
「行こうっ!陸、空っ!」
まずは校舎に入らずに、周りを一望出来る場所に移動だっ。
木の上が良いかなっ?それとも建物の屋上?学校の屋上より高い場所って言ったらやっぱり屋上だよね。確か学校の横にそこそこ高いビルがあった。あそこは確か外に螺旋階段があった筈。そこへゴーッ!!
ボク達は真っ直ぐ隣のビルへと向かい、三階建ての階段を駆け上る。
うん。予想通り学校の校庭全域を見降ろせるっ。
中はどうなってるか解らないけど、逃げ出してきたとか外に出て来た犯人を見張る事は出来るよねっ。
幸いボク達三人共目はいいから、多少遠くても解るし。
「…中はどうなってるんだろう」
「だな…」
「………………もどかしい……」
「全くでございます」
『うわぁっ!?』
今までいなかったのに、突然隣にいるってどう言う事っ!?金山さんっ!!
「今、我々が出来るのは、協力要請が来たら直ぐに動く事のみ…。このもどかしさたるや…っ」
まるでハンカチを咥えて泣きそうな感じですね…。
なんてことを思っていると、校舎から誰かが飛び出してきた。あれは、誰?
「…あいつっ!あの小学生っ!前に美鈴センパイを襲った奴だっ!」
「………………あっちは、星ノ茶の生徒会長……」
「虎太郎?何故、奴らを追っている…?」
三人が各々気になる事を呟いている。それと同時に僕達の携帯が一斉に鳴り響いた。
画面を見ると、透馬兄からのメールで。危なくない程度で今外に出た奴らを追う様にと書いてあった。
直ぐ様頷き合って四人で後を追い掛ける。足では不可能だからと金山さんが車(鈴先輩のお父さんの車らしい)を用意してくれて、がっつりと追跡体制に入った。
その途中、鈴先輩のお兄さん達が走ってる姿を見かけたり、樹先輩が捕まる姿を見かけ、各々で情報が必要な人に連絡する。
「……中々真っ直ぐ走りませんね」
「こっちに気付いてるって事か?」
「…可能性としては高いと思いますが。奴らは私達を敵と認識はしていないでしょうから。泳がされているが正しいかと思われます」
要するに馬鹿にされてるって事だよね?
でも、伝達係としてはそっちの方が有難いかも知れない。
「あ…」
「あ?どうかしたの?空」
助手席に座っていた僕は後ろを振り返ると、空は窓の外をじっと見ていた。
何があるって言うんだろ…?
「あ…」
その視線の先にあるものを見て、ボクも同じ反応をしてしまった。
「新田先輩?」
新田先輩が全力で走っている。どこへ向かってるんだろう?
あぁ、でも今一人歩きは危ないよねっ。金山さんも同じ事を思ってはいたらしく、けれど、後続車の手前、急に止まる事も出来ずそのままトンネルの中に入ってしまった。
空は電話の途中だったのだが、トンネルに入って電波が通わなくなったのか、電話は切れてしまったそうだ。
トンネルを出てUターンした時には既に新田先輩の姿はなかった。
「一体何処に向かってるんだ?」
「…………ここらの近く……聖女、ある?」
「…あるね。だってここ、僕達の前の施設の近く」
「なら、新田先輩が向かったのって、聖女?」
「一応、連絡だけはしておきましょう」
金山さんの提案に陸が逸早く頷き連絡を取る。
車はどんどん進み、星ノ茶の生徒会長と小学生の姿しかなくなっていた事に気づく。
近江先輩はどこではぐれたのか…。
でも三人同時に追いかける事は不可能。だったら一番危険のありそうな小学生を追おう。
この判断が間違いだったのかもしれない。
「おぎゃあああああっ!!」
「うわああああああっ!!」
「………………死っ!!!」
「口を閉じていないと舌を噛みますよ」
車が上下左右に飛びまくる。
危ないとか言うレベルじゃない。
前方でカーチェイスを繰り広げている鈴先輩のお母さんや透馬兄達の後方を追い掛けているから、透馬兄達に倒されたであろう奴らの車が飛んで来て、それを回避する度に車があり得ない角度で動くんだ。
シートベルトじゃなくて、いっそジェットコースターとかにある安全ベルトが欲しいよっ!
確かに、僕達は一度小学生の行方を判明させて、星ノ茶の生徒会長の行動を金山さんと予測して、後は新田先輩が追い掛けた近江先輩の事とか色々調べて、それこそあちこち走り回って、最終的にもう一度小学生の場所へ向かおうとしたよ?
でもねっ!?もう居場所知ってるんだから、そこまできっちりついて行かなくてもいいんじゃないかなっ!?
「こ、こんな状況になるならっ、美鈴センパイに加勢した方が良かったんじゃねぇかっ!?」
「………この際、夢姉達の所でも良かった……ッ!!」
「た、確かにっ!でも、でも、一番危険そうで情報が欲しそうなのは、ここここだったとおおおおもうっ!!」
ギュルルンッ!!
車が一回転ーッ!!
「ぎゃああああっ!!」
「わあああああっ!!」
「………………サヨナラ」
さよなら?さよならって何っ!?
慌てて振り返ると、空の意識が旅立っていた。
えええっ!?ズルいよっ!!空っ!!一人だけ逃げるなんてっ!!
―――ガンッ!
今度は何っ!?天井から音がしたっ!?
「おや?……海里様。申し訳ありませんが、シートベルトを外して後ろに回って頂けますか?」
「この状態でっ!?」
―――ガンガンッ!!
天井からの音が増して、しかも隣からは「はい」と良い笑顔。
これは…やるしかなさそう。ガタガタと動き回っている車の中で、シートベルトを外して、真ん中から必死に後部座席に移動する。
ギュルンッ!
「うわぁっ!!」
「海里ッ!大丈夫かっ!?」
陸の伸ばしてくれた手に必死で捕まり、気を失っている空を真ん中にして座り、直ぐさま空ごとシートベルトを締める。
すると、突然、ドアが開き。
ザアアアアアッ!!
外から入り込む強風、むしろ風圧がボク達の顔にぶち当たる。
そして、スーツ姿の男性がひらりと中に入って来て、再びドアが閉められた。
「ふぅ。助かったよ。金山」
「いえ。そろそろいらっしゃる頃かと思っておりました。誠様」
嘘でしょ…?天井で音を響かせてたのって、もしかして鈴先輩のお父さん?
ちょっと待って?今時速何キロ…?100?……は?
「………本当に人間か?」
「…ボクもそう思ったよ…」
一体どうやって天井に乗ったの?とか、走ってる最中にどうやってドア開けたの?とか気になる事は一杯一杯あるけど…。
「さて。金山。運転代わってくれ」
この状況で運転まで変わるのっ!?
二人は器用に入れ替わり、そして―――。
「悪いが、もう少し急ぐ」
「かしこまりました」
「え?」
「えぇ?」
ギュオンッ!!
一気にアクセルがふかされて、スピードがガンガン上がって行くっ!Gがっ、Gがぁっ!!
何なら金山さんがボク達の為に避けていた車の破片や車そのものとかにも、多少ならぶつかって行く始末っ!!
「陸…」
「だなっ」
『これは、もう、無理ぃぃぃぃぃっ!!』
ボク達は喜んで意識を手放した。
目を覚ました時には、もう色々事件が解決してて。運転手も奏輔さんに変わっていた。
……安全運転万歳…。
こう言っちゃなんだけど、ボク達、平凡な人間の割には頑張ったと思うんだ―――絶対。
10
お気に入りに追加
3,733
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍化決定
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
中途半端な私が異世界へ
波間柏
恋愛
全てが中途半端な 木ノ下 楓(19)
そんな彼女は最近、目覚める前に「助けて」と声がきこえる。
課題のせいでの寝不足か、上手くいかない就活にとうとう病んだか。いやいや、もっと不味かった。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
続編もあるので後ほど。
読んで頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる