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中学生編小話
☆ 888なんですっ!
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「鴇お兄ちゃーんっ!」
足下から声がする。
正直色々思う事がある。…が、現実を受け入れる事も人生では必要だと知っている。
はぁ…。
向けばいいんだろう?向けば…。
俺は腕を組んでゆっくりと下を見る。
するとそこには既に高校生になっている筈の妹が足にしがみついていた。
「……美鈴?俺はどこから突っ込んだらいい?」
「まずはどうして、私だけミニマムで鴇お兄ちゃん達が本編年齢な事かな…」
遠い目をしてしまう美鈴。同情する。
足下にいる美鈴を抱き上げた。…初めてあった時くらいの幼さだな。昔はこんなに軽かったのか?
「あぁっ!?鴇兄さんっ!羨ましいっ!」
「僕達にも鈴を抱っこさせてっ!」
「そう言えばこの年齢の時は美鈴を抱っこ出来るのは俺の特権だったな」
「特権って。鴇お兄ちゃん、今でも私を抱っこしてくれるじゃん」
確かに。納得すると美鈴がふわりと微笑んだ。相変わらずこの時の美鈴はこうグリグリしたい可愛さと言うか…。
「うっ!姫可愛いなっ!」
「姫ちゃんの微笑み、プライスレスー」
「鴇。お姫さん抱っこしてもええ?」
「断る」
昔良く見た光景だが…。お前ら相変わらずだな。
透馬、大地、奏輔。三人揃って美鈴の微笑みを見て崩れ落ちる。
「う、うわー…美鈴ちゃん、可愛い…」
「優兎くん?」
「美鈴ちゃんと僕が出会ったのって、あの姿の一年後だよね?」
「うん。そうだね」
………うん?
抱き上げてるはずの美鈴からは声が聞こえず、何故か優兎の後ろから声がした。
「ふみっ!?」
「ふみみっ!?」
『私がいるっ!?』
俺の腕の中にいる美鈴と優兎に隠れてる美鈴が互いに指さし合って驚いている。
って言っても正直俺達も驚きを隠せない。
何で美鈴が二人いるんだ?
「…あー。良く見比べると優兎の後ろにいる鈴ちゃんの方が少し成長してる?」
「って事は、鴇兄さんの腕の中にいる鈴が、僕達と出会った当初『幼児編の鈴』で、優兎の後ろに隠れてるのが『小学生編の鈴』って事かな?」
成程な。…全く納得出来ない現象だが、この空間に至っては何でもありだから納得するしかない。
「鈴おいでー」
葵が両手を広げて小学生の美鈴を呼ぶと、美鈴は嬉しそうにその腕の中へ飛び込んだ。
「うわー…こんなに軽かったんだなぁ、鈴ちゃん」
「葵、抜け駆け」
「抜け駆けとか以前に。小学生の美鈴だけでも俺達に譲れよ」
「うぅ…白鳥さーん…」
樹の御曹司に猪塚グループの跡取りか。
「何を言ってるの?譲る訳ないよね?そもそも何で樹ここにいるの?出口はあっちだよ?」
「猪塚も。帰る道はあっちだよ」
「流れる様に人を追いだそうとするなっ」
「え?力技にしとく?」
「そう言う問題じゃないっ!」
周囲で体のデカい男達が言い争いをしている所為か、腕の中の美鈴が震えている。
あぁ、そうか。この時はまだ、俺にすらたまに震えていた頃だからな。
「棗」
「?、どうかした?鴇兄さん」
「パス」
「あ、うんっ」
腕の中にいた美鈴を棗に預け、俺は一旦その輪を離れた。
多分、俺の予想だと…。
「あぁ、やっぱりいたな。美鈴っ」
セーラー服姿の美鈴がいた。
「あ、鴇お兄ちゃーん」
両手を突きだして走ってくるその姿は、良く考えてみたら幼い時と変わらない。
抱き着いてくる美鈴を抱きとめて片腕に抱き上げる。
「えへへ…って、ふみっ!?あそこにいるの私っ!?しかも二匹っ!!」
「匹って…せめて人で数えろ」
『中学生編の美鈴』が驚いている背後で、施設のガキ共が地面に崩れてバンバンと地面を叩いていた。
「くっそーっ!今なら、ここでなら美鈴センパイを抱っこ出来ると思ったのにっ!」
「く、悔しいっ。この場所なら抱きしめても許されたのに…」
「……………………無念っ!…………」
…早く気付いて正解だった。
しかし…。何で美鈴が三人?しかも年齢が皆違う。
「どう言う事だ?」
「さっぱり~」
美鈴本人も分からない。まぁ解ってたらこんな事になってないな。
とにかく、ちっこい美鈴とこいつも合流させるか。
双子の名を呼んで呼び寄せる。
すると俺の腕に座ってる中学生の美鈴を見てフリーズした。
「鈴ちゃん、小さい時はとにかく可愛いけど」
「うん。成長する毎に可愛いと綺麗が混ざり始めて…やばいね」
大きく頷く双子に軽く同意しかけてしまった。
「どうして私分裂したの?」
「分裂なの?分裂と言うか各章から私を連れ出したって感じじゃない?」
「でもだったら高校生編の私がいてもおかしくないじゃん?」
『確かに』
……美鈴会議が始まったらしい。
「あ、でもお兄ちゃん達が全員高校生編の年齢だよね」
「そう言えばっ」
「じゃあ高校生編からお兄ちゃん達攻略対象者。私は各章からって事?」
『でも、何で?』
再び行き詰った。
「……どうしよう、鴇兄さん」
「葵?」
「鈴が可愛くて、僕達どうしたら…」
「棗…」
最近双子の美鈴への溺愛度が半端ない。…頼むから犯罪に手を出す事だけはしないでくれよ。
兄として心からそう思う。
「そう言えば、女子組がいなくない?」
「華菜ちゃんがいない」
「四聖の皆もいないね」
『…どうして?』
小首を傾げる三人は当然と言えば当然だが全く同じ動きをしている。
「あ、あれ?上から何か落ちてくるよ?」
「え?あ…ホントだ?」
「何だろう、あれ」
パシッと俺の腕にいる美鈴が紙を受け取った。
内容が気になるから俺も当然その紙を覗き込む。
「…うん?美鈴検定?」
しかも俺の名前が書いてるな。
出題者は…三木猫?作者じゃねぇか。
「ちょ、ちょちょちょっ、このご褒美の所見てっ!」
「どうしたの?幼美鈴」
「全問正解した人は私を一日レンタル出来るんだってっ!」
「ふみっ!?」
成程。理解した。その為の三通りの美鈴か。
双子は美鈴を降ろして早速落ちてきた検定用紙に書き込みを始めた。
周りを見ると他の男達も既に検定に挑んでいる。
…あいつらに美鈴を一日レンタルとか、普通に考えても駄目だろう。…仕方ない。俺もやるか。
美鈴を降ろして俺もペンを持って検定へと挑んだ。
結果は、全問正解は誰一人としていなかった。ホッとした美鈴が喜々として踊ったのは言うまでもない。
因みに満点ではなかったものの、成績トップは俺だった。
「あぁ、そうだ。美鈴検定の紙。お前らにも置いて行くから興味があったらやってみてくれ」
「感想の方に答えを記入してくれた人へ『全問正解の人に限り』お望みの章の私から『お祝いの○○』が届きますっ♪是非楽しんでくださいね~♪」
【美鈴検定】
第一問 美鈴と鴇が初めて出会った場所は?
1)服屋 2)本屋 3)車の中
第二問 美鈴が白鳥家の面々と食べに入った焼肉バイキング。美鈴が食べたいと言ったスープは?
1)コンソメスープ 2)豆腐の味噌汁 3)ワカメの味噌汁
第三問 美鈴の前世の名前は?
1)西園寺花 2)西園寺華 3)西園寺華菜
第四問 美鈴が透馬に追いかけられて、寝るのが怖くなった時、棗を頼った。その理由を美鈴は一番に何て言っていた?
1)…安心するから 2)大丈夫だって言ってくれたから 3)抱きしめて欲しかったから
第五問 鴇が透馬と大地を連れ帰って大地の補習をしていた時。美鈴は間違えた問題を指摘した。その問題は?
1)問2 2)問9 3)問5
第六問 葵を苛めた伯母達に美鈴は何を投げつけて逃亡を妨害した?
1)靴 2)バケツ 3)拳
第七問 奏輔と一緒に図書館へ行った美鈴。美鈴の借りてきた本は?
1)白雪姫といばら姫 2)いばら姫とシンデレラ 3)白雪姫とシンデレラ
第八問 悪夢ばかり見て寝不足になった美鈴。大地がその対処方法として勧めたのは?
1)誰かに話す 2)紙に書く 3)寝ない
第九問 恒例のアスレチックレース。透馬が美鈴を背負って越えた湖に愛の共存生活をしていたのは?
1)鮫とピラニア 2)鰐とピラニア 3)露見尾とピラニア
第十問 美鈴が進学した小学校。1年何組?
1)ローズ組 2)ミント組 3)ダリア組
第十一問 美鈴の親友の華菜。華菜の家は?
1)肉屋 2)八百屋 3)花屋
第十二問 美鈴に勉強を教えて貰おうと思った猪塚。教師と交渉した曜日は?
1)火曜日 2)水曜日 3)木曜日
第十三問 ハロウィンで商店街へ繰り出す美鈴達。その時の優兎の恰好は?
1)不思議の国のアリスのアリスコス 2)不思議の国のアリスの猫コス 3)不思議の国のアリスの兎コス
第十四問 襲名パーティでカルテットを組み演奏した美鈴、優兎、猪塚、樹。演奏した楽曲は?
1)ラ・カンパネッラ 2)死の舞踏 3)交響曲第一番
第十五問 爆弾解除をして走る美鈴と皆。けれど一つだけ解らない爆弾が。その時樹が美鈴に出した指示は?
1)黄色と青を同時に切れ 2)青と緑を同時に切れ 3)外に向かって投げろ
第十六問 美鈴が受験した中学校の名前は?
1)聖マリア女子中学校 2)聖カサブランカ女子中学校 3)聖カサブランカ女学院
第十七問 美鈴が最初に会った四聖は?
1)新田愛奈 2)向井円 3)花島優兎
第十八問 美鈴が作ったお手製クッション。円は何の形?
1)モモ 2)リンゴ 3)レモン
第十九問 美鈴を恩人と慕っている夢子。そんな夢子が美鈴に会った時に貰った食べ物は?
1)ビスケット 2)サブレ 3)クッキー
第二十問 桃が美鈴の弟達と勝負していつも勝てないものは?
1)テレビゲーム 2)勉強 3)トランプ
第二十一問 美鈴は料理が得意。そんな中でも陸実の好物は?
1)天ぷら 2)ハンバーグ 3)麻婆丼
第二十二問 海里が美鈴の為に交換したピンキーリング。リング一つ何ポイント?
1)100P 2)1000P 3)10000P
第二十三問 美鈴が誘拐された時。空良が美鈴より施設長を優先した理由は?
1)施設長に惚れてたから 2)血の繋がった母親だから 3)育ての親だから
第二十四問 中学校の体育祭。体調不良と男の襲撃で食欲が失せた美鈴。そんな美鈴に鴇が食べさせたものは?
1)タマゴサンド 2)ツナサンド 3)フルーツサンド
第二十五問 美鈴が鴇にステーキを食べさせられる前に、佳織ママがママ友の会をすると言っていた。明子さん、皐月さん、佳代さんの三人。佳代さんって?
1)透馬の母 2)猪塚の母 3)華菜の母
おまけ問題 一番好きな美鈴は?
A)幼児編の美鈴 B)小学生編の美鈴 C)中学生編の美鈴
【終了】
※※※
感想888ありがとうございますっ!!
という訳で今回は検定方式をとってみましたっ!!
全問正解の方はいるでしょうか?ワクワク
アップ速度は正直遅くなってしまって、自己嫌悪の真っ最中ですが。
どうぞこれからもお心許す限りお付き合いくださいませ~っ!!
三木猫
足下から声がする。
正直色々思う事がある。…が、現実を受け入れる事も人生では必要だと知っている。
はぁ…。
向けばいいんだろう?向けば…。
俺は腕を組んでゆっくりと下を見る。
するとそこには既に高校生になっている筈の妹が足にしがみついていた。
「……美鈴?俺はどこから突っ込んだらいい?」
「まずはどうして、私だけミニマムで鴇お兄ちゃん達が本編年齢な事かな…」
遠い目をしてしまう美鈴。同情する。
足下にいる美鈴を抱き上げた。…初めてあった時くらいの幼さだな。昔はこんなに軽かったのか?
「あぁっ!?鴇兄さんっ!羨ましいっ!」
「僕達にも鈴を抱っこさせてっ!」
「そう言えばこの年齢の時は美鈴を抱っこ出来るのは俺の特権だったな」
「特権って。鴇お兄ちゃん、今でも私を抱っこしてくれるじゃん」
確かに。納得すると美鈴がふわりと微笑んだ。相変わらずこの時の美鈴はこうグリグリしたい可愛さと言うか…。
「うっ!姫可愛いなっ!」
「姫ちゃんの微笑み、プライスレスー」
「鴇。お姫さん抱っこしてもええ?」
「断る」
昔良く見た光景だが…。お前ら相変わらずだな。
透馬、大地、奏輔。三人揃って美鈴の微笑みを見て崩れ落ちる。
「う、うわー…美鈴ちゃん、可愛い…」
「優兎くん?」
「美鈴ちゃんと僕が出会ったのって、あの姿の一年後だよね?」
「うん。そうだね」
………うん?
抱き上げてるはずの美鈴からは声が聞こえず、何故か優兎の後ろから声がした。
「ふみっ!?」
「ふみみっ!?」
『私がいるっ!?』
俺の腕の中にいる美鈴と優兎に隠れてる美鈴が互いに指さし合って驚いている。
って言っても正直俺達も驚きを隠せない。
何で美鈴が二人いるんだ?
「…あー。良く見比べると優兎の後ろにいる鈴ちゃんの方が少し成長してる?」
「って事は、鴇兄さんの腕の中にいる鈴が、僕達と出会った当初『幼児編の鈴』で、優兎の後ろに隠れてるのが『小学生編の鈴』って事かな?」
成程な。…全く納得出来ない現象だが、この空間に至っては何でもありだから納得するしかない。
「鈴おいでー」
葵が両手を広げて小学生の美鈴を呼ぶと、美鈴は嬉しそうにその腕の中へ飛び込んだ。
「うわー…こんなに軽かったんだなぁ、鈴ちゃん」
「葵、抜け駆け」
「抜け駆けとか以前に。小学生の美鈴だけでも俺達に譲れよ」
「うぅ…白鳥さーん…」
樹の御曹司に猪塚グループの跡取りか。
「何を言ってるの?譲る訳ないよね?そもそも何で樹ここにいるの?出口はあっちだよ?」
「猪塚も。帰る道はあっちだよ」
「流れる様に人を追いだそうとするなっ」
「え?力技にしとく?」
「そう言う問題じゃないっ!」
周囲で体のデカい男達が言い争いをしている所為か、腕の中の美鈴が震えている。
あぁ、そうか。この時はまだ、俺にすらたまに震えていた頃だからな。
「棗」
「?、どうかした?鴇兄さん」
「パス」
「あ、うんっ」
腕の中にいた美鈴を棗に預け、俺は一旦その輪を離れた。
多分、俺の予想だと…。
「あぁ、やっぱりいたな。美鈴っ」
セーラー服姿の美鈴がいた。
「あ、鴇お兄ちゃーん」
両手を突きだして走ってくるその姿は、良く考えてみたら幼い時と変わらない。
抱き着いてくる美鈴を抱きとめて片腕に抱き上げる。
「えへへ…って、ふみっ!?あそこにいるの私っ!?しかも二匹っ!!」
「匹って…せめて人で数えろ」
『中学生編の美鈴』が驚いている背後で、施設のガキ共が地面に崩れてバンバンと地面を叩いていた。
「くっそーっ!今なら、ここでなら美鈴センパイを抱っこ出来ると思ったのにっ!」
「く、悔しいっ。この場所なら抱きしめても許されたのに…」
「……………………無念っ!…………」
…早く気付いて正解だった。
しかし…。何で美鈴が三人?しかも年齢が皆違う。
「どう言う事だ?」
「さっぱり~」
美鈴本人も分からない。まぁ解ってたらこんな事になってないな。
とにかく、ちっこい美鈴とこいつも合流させるか。
双子の名を呼んで呼び寄せる。
すると俺の腕に座ってる中学生の美鈴を見てフリーズした。
「鈴ちゃん、小さい時はとにかく可愛いけど」
「うん。成長する毎に可愛いと綺麗が混ざり始めて…やばいね」
大きく頷く双子に軽く同意しかけてしまった。
「どうして私分裂したの?」
「分裂なの?分裂と言うか各章から私を連れ出したって感じじゃない?」
「でもだったら高校生編の私がいてもおかしくないじゃん?」
『確かに』
……美鈴会議が始まったらしい。
「あ、でもお兄ちゃん達が全員高校生編の年齢だよね」
「そう言えばっ」
「じゃあ高校生編からお兄ちゃん達攻略対象者。私は各章からって事?」
『でも、何で?』
再び行き詰った。
「……どうしよう、鴇兄さん」
「葵?」
「鈴が可愛くて、僕達どうしたら…」
「棗…」
最近双子の美鈴への溺愛度が半端ない。…頼むから犯罪に手を出す事だけはしないでくれよ。
兄として心からそう思う。
「そう言えば、女子組がいなくない?」
「華菜ちゃんがいない」
「四聖の皆もいないね」
『…どうして?』
小首を傾げる三人は当然と言えば当然だが全く同じ動きをしている。
「あ、あれ?上から何か落ちてくるよ?」
「え?あ…ホントだ?」
「何だろう、あれ」
パシッと俺の腕にいる美鈴が紙を受け取った。
内容が気になるから俺も当然その紙を覗き込む。
「…うん?美鈴検定?」
しかも俺の名前が書いてるな。
出題者は…三木猫?作者じゃねぇか。
「ちょ、ちょちょちょっ、このご褒美の所見てっ!」
「どうしたの?幼美鈴」
「全問正解した人は私を一日レンタル出来るんだってっ!」
「ふみっ!?」
成程。理解した。その為の三通りの美鈴か。
双子は美鈴を降ろして早速落ちてきた検定用紙に書き込みを始めた。
周りを見ると他の男達も既に検定に挑んでいる。
…あいつらに美鈴を一日レンタルとか、普通に考えても駄目だろう。…仕方ない。俺もやるか。
美鈴を降ろして俺もペンを持って検定へと挑んだ。
結果は、全問正解は誰一人としていなかった。ホッとした美鈴が喜々として踊ったのは言うまでもない。
因みに満点ではなかったものの、成績トップは俺だった。
「あぁ、そうだ。美鈴検定の紙。お前らにも置いて行くから興味があったらやってみてくれ」
「感想の方に答えを記入してくれた人へ『全問正解の人に限り』お望みの章の私から『お祝いの○○』が届きますっ♪是非楽しんでくださいね~♪」
【美鈴検定】
第一問 美鈴と鴇が初めて出会った場所は?
1)服屋 2)本屋 3)車の中
第二問 美鈴が白鳥家の面々と食べに入った焼肉バイキング。美鈴が食べたいと言ったスープは?
1)コンソメスープ 2)豆腐の味噌汁 3)ワカメの味噌汁
第三問 美鈴の前世の名前は?
1)西園寺花 2)西園寺華 3)西園寺華菜
第四問 美鈴が透馬に追いかけられて、寝るのが怖くなった時、棗を頼った。その理由を美鈴は一番に何て言っていた?
1)…安心するから 2)大丈夫だって言ってくれたから 3)抱きしめて欲しかったから
第五問 鴇が透馬と大地を連れ帰って大地の補習をしていた時。美鈴は間違えた問題を指摘した。その問題は?
1)問2 2)問9 3)問5
第六問 葵を苛めた伯母達に美鈴は何を投げつけて逃亡を妨害した?
1)靴 2)バケツ 3)拳
第七問 奏輔と一緒に図書館へ行った美鈴。美鈴の借りてきた本は?
1)白雪姫といばら姫 2)いばら姫とシンデレラ 3)白雪姫とシンデレラ
第八問 悪夢ばかり見て寝不足になった美鈴。大地がその対処方法として勧めたのは?
1)誰かに話す 2)紙に書く 3)寝ない
第九問 恒例のアスレチックレース。透馬が美鈴を背負って越えた湖に愛の共存生活をしていたのは?
1)鮫とピラニア 2)鰐とピラニア 3)露見尾とピラニア
第十問 美鈴が進学した小学校。1年何組?
1)ローズ組 2)ミント組 3)ダリア組
第十一問 美鈴の親友の華菜。華菜の家は?
1)肉屋 2)八百屋 3)花屋
第十二問 美鈴に勉強を教えて貰おうと思った猪塚。教師と交渉した曜日は?
1)火曜日 2)水曜日 3)木曜日
第十三問 ハロウィンで商店街へ繰り出す美鈴達。その時の優兎の恰好は?
1)不思議の国のアリスのアリスコス 2)不思議の国のアリスの猫コス 3)不思議の国のアリスの兎コス
第十四問 襲名パーティでカルテットを組み演奏した美鈴、優兎、猪塚、樹。演奏した楽曲は?
1)ラ・カンパネッラ 2)死の舞踏 3)交響曲第一番
第十五問 爆弾解除をして走る美鈴と皆。けれど一つだけ解らない爆弾が。その時樹が美鈴に出した指示は?
1)黄色と青を同時に切れ 2)青と緑を同時に切れ 3)外に向かって投げろ
第十六問 美鈴が受験した中学校の名前は?
1)聖マリア女子中学校 2)聖カサブランカ女子中学校 3)聖カサブランカ女学院
第十七問 美鈴が最初に会った四聖は?
1)新田愛奈 2)向井円 3)花島優兎
第十八問 美鈴が作ったお手製クッション。円は何の形?
1)モモ 2)リンゴ 3)レモン
第十九問 美鈴を恩人と慕っている夢子。そんな夢子が美鈴に会った時に貰った食べ物は?
1)ビスケット 2)サブレ 3)クッキー
第二十問 桃が美鈴の弟達と勝負していつも勝てないものは?
1)テレビゲーム 2)勉強 3)トランプ
第二十一問 美鈴は料理が得意。そんな中でも陸実の好物は?
1)天ぷら 2)ハンバーグ 3)麻婆丼
第二十二問 海里が美鈴の為に交換したピンキーリング。リング一つ何ポイント?
1)100P 2)1000P 3)10000P
第二十三問 美鈴が誘拐された時。空良が美鈴より施設長を優先した理由は?
1)施設長に惚れてたから 2)血の繋がった母親だから 3)育ての親だから
第二十四問 中学校の体育祭。体調不良と男の襲撃で食欲が失せた美鈴。そんな美鈴に鴇が食べさせたものは?
1)タマゴサンド 2)ツナサンド 3)フルーツサンド
第二十五問 美鈴が鴇にステーキを食べさせられる前に、佳織ママがママ友の会をすると言っていた。明子さん、皐月さん、佳代さんの三人。佳代さんって?
1)透馬の母 2)猪塚の母 3)華菜の母
おまけ問題 一番好きな美鈴は?
A)幼児編の美鈴 B)小学生編の美鈴 C)中学生編の美鈴
【終了】
※※※
感想888ありがとうございますっ!!
という訳で今回は検定方式をとってみましたっ!!
全問正解の方はいるでしょうか?ワクワク
アップ速度は正直遅くなってしまって、自己嫌悪の真っ最中ですが。
どうぞこれからもお心許す限りお付き合いくださいませ~っ!!
三木猫
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私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
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