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小学生編小話

作文のお題は家族について。

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宿題の作文。
うちの学校は時期は違えど、毎年家族について作文を書かせられる。ハッキリ言って面倒だ。
はぁと僕は大きくため息をついた。
「何だよ、棗。溜息なんてついて」
「お前最近毎日楽しそうにしてたのに、なんでそんな顔してんだ?」
クラスで比較的に仲の良い二人が僕の側に来て机の上に上がってる原稿用紙を見て首を捻った。
「作文?」
「お前、出来たって提出してたじゃねーか」
「再提出だって。本当の事しか書いてないのに」
一体何がいけなかったんだろう…?
「読んでみてもいいか?」
「良いよ」
「声だして読むぞ?」
「別に構わないよ。恥ずかしい事なんて書いてないし」
ケロッという僕に二人が逆に肩透かしを食らったような不満げな顔をした。意味が分からない。
一瞬迷った風にしてから、二人は読み出した。
「なになに?えーっと…『僕の妹』………ん?」
「これって、タイトルだよな?」
「そうだよ。ちゃんと一番最初、名前の前に書いてあるでしょ?」
二人が沈黙した。何故?
「なぁ、お前、何て書いた?」
「俺は『僕の家族』って書いたぞ」
「おれも『家族とおれ』って書いた」
へぇ。二人共家族っておっきなくくりで書いたんだ。じゃあ僕がリテイク喰らったのは家族全員の事を書いていなかったからかな?
小首を傾げていると、二人は何か意を決したように続きを読み始めた。
「『僕の妹は、僕にとって目に入れても痛くない程可愛い妹です。何処が可愛いかと言われたら書ききれない程ですが、一番はやっぱり僕に大好きと微笑みながら抱き着いてくれる時です。僕の妹の微笑みは日本、世界一…いや、宇宙…銀河一ですっ!』…ってなんだこれ…」
「事実だよ」
「いやいやいや。おい、棗。お前ちょっと冷静になれ。作文の文体ですら崩れてるぞ。しかも銀河一って…」
「白鳥。一体どうした?熱でもあるのか?」
むっ。二人共ちょっと失礼だよ。鈴が可愛いのは事実だし、銀河一だ。
あからさまにこうしてむっとしているのに、二人は気にした様子もなく、むしろ何故か僕の額に手を当てて熱がないか確認している。ほんとに意味が分からない。
二人はまた僕の作文を読む。
「『僕は妹と暮らすようになって、知った事が一杯あります。家族で過ごす暖かさ。父の偉大さ、母の強靭さ、兄達の優しさ、そして新たに増えた家族、弟への慈しみの心』…うん。ここは普通、かな?」
「ええっ!?ちょっと待てってっ!!お前騙されてんぞっ!!母と兄の所逆だろ。母の強靭さってなんだよっ!!しかも一番最後、弟の後に『妹の超絶的な愛らしさ』って書いてるしっ!!」
「事実だよ?」
「事実ならなおさら怖ぇよっ!」
むむ…?鈴が可愛いのは事実だと言ってるのに。はぁ…。
「もういい。僕が書いた作文が一般的じゃないって事は良く解った。書きなおすから返してくれる?」
僕は溜息をつきつつ、原稿用紙を取り返す。
すると二人は、何故かポンッと僕の肩を叩くと何とも微妙な笑みを浮かべ言った。
「妹への愛を除けば一発でオッケー貰えると思うぞ」
「頑張れ」
鈴への愛を抜いたら何も残らないのがこの作文なんだけど…。
結局何も得るものがなかったな。二人に見せても。
はぁともう一度溜息をつく。
「にしても、白鳥がそんなに可愛いって言う妹、ちょっと見てみたいな」
「あぁ、それは俺も思った。だってこの顔の白鳥が可愛いって言うんだぜ?」
「もしかしたら中身だけって可能性もあるし」
「身内の人間は良く見えるって言うしな」
ちょっと待って。それは聞き捨てならないんだけど。
「言っとくけど、鈴は見た目も中身も可愛いから。君達が鈴の可愛さに引く位には可愛いから」
僕がきっぱりはっきりと言い退けてやると、二人は何故かにやりと笑った。
「へぇー。じゃあなおさら見てみないとなー」
「そうそう。実際に目で見て確かめないとー」
「ははっ。やだなぁ、二人共」
スッと笑みを消して睨み付ける。
「僕が鈴を君達に見せる訳がないじゃないか」
脅すように言ったのに、二人は更ににやにやと笑った。一年の時からの付き合いだから、こいつらには僕の睨みはあまり効かない。
まぁ、僕が本気で怒ってないってのもあるんだけど。
「けどそんなに可愛いなら直ぐに噂になるだろ」
「って言うか、もうなってるかもしれないしなー?」
「五月蠅いよ。二人共。…次は移動授業だ。さっさと行くよ」
言うと、二人は既に次の授業の教科書とノート、文房具を持っていた。僕も取り出し手に持つと廊下へ移動する。
「いっそ、少し遠回りして一年の教室見に行くか?」
「あー、いいな、それ」
「あのね、君達」
絶対見せて何てやらない。そう口にしようとした、その時。二人が何故か目を見開いた。
それと同時に背中に何かがぶつかる。
すりすりと背中に擦りつけられる感触。僕にこんな事をするのは、鈴しかいない。
鈴の名を呼んで、手を離すように言うと、そこには鈴の可愛い真っ赤なほっぺに貼られたおっきなガーゼ。
…誰かな?僕の鈴に、こんな傷をつけたのは…。
鈴に何があったのか詳細を聞いて、体中から怒りがふつふつと沸きあがる。絶対に―――殺すっ。
猪塚への制裁も勿論する。当り前だ。
だが、とりあえずは鈴を教室に戻して、鈴のクラスに脅しを入れておくべきだろう。
鈴を更衣室まで連れて行き、着替えさせる。そのまま制服に着替えた鈴を教室へ連れて行きしっかりと忠告と称した脅しをぶちまけといた。これで暫くは大丈夫だと思う。けど何かあったら次は鈴に手を出した連中皆消滅させよう。心に固く決意したその帰り道、葵とすれ違った。
「棗?なんでここに?次移動じゃなかった?」
葵ももしかしたら鈴の姿を見に来たのかな?と思ったけど、手に持っていたノートで職員室からの帰りだと分かる。
僕は葵の側へ近寄り、素直に怒りを顔に出した。葵も何かを察したのか真剣な顔で返す。
「……葵。鈴がボール投げつけられて頬に怪我をした」
「………………は?」
「鈴の話によると中に石が入れられてたらしいよ」
「………誰?僕達の可愛い妹にそんな事するふざけた奴は」
「狙いはどうやら鈴の友達。ほら華菜って子がいただろ?あの子だったみたい」
「それを鈴ちゃんが庇ったの?」
「うん。でも、それだけじゃないっぽい」
「……どう言う事?」
怪訝そうに眉を寄せる。多分今の僕と葵は完全な鏡移しだ。
「なんでもそのボールを投げつけた奴は、二つボールを持ってたんだって」
「二つ?なら、最初から鈴ちゃんと華菜ちゃんを狙ってたって事?」
「そう考えるのが妥当だと思う」
「棗。……消そうか」
にっこり。うん。僕もそれは考えてた。でも、鈴がだいぶ制裁したっぽいしなぁ…。
「一応クラスに行って牽制はしてきたよ。今はそれで様子を見よう」
「でも、棗」
「あまりやり過ぎてクラスで鈴が肩身が狭くなっても駄目だし」
「…分かった。なら今は我慢する事にするよ」
「うん。あ、そうだ。葵。僕今日部活があるから鈴をお願い。早く帰って鈴を安心させてやって」
「え?あ、うん。勿論早く帰るけど、棗?珍しいね。こんな状況で部活サボらずに帰るなんて」
「…うん。一人、潰さなきゃいけないのがいるから」
今度はボクがにっこり。すると葵は、気にする事なく頷いた。こういう時双子は便利だなと思う。何も言わず表情で理解し合える。
その後、葵と別れた僕は急いで移動教室先である理科室へ駆け込み、授業へと向かった。先生が来る前に着いた事にとりあえずホッとする。
理科の実験の授業が終わり、いつもの二人と一緒に教室へ戻る。
「にしても、棗の妹。マジに可愛かったな」
「あぁ、うんっ。おれもそう思ったっ。まさかあそこまでとはっ」
「だから事実だと言ったのに。あ、でも、鈴の姿は忘れてくれていいから」
「は?そんなん無理だって」
「うんうん。あんなに可愛かったら無理」
「……いいから忘れろって言ってるだろ」
ビクゥッ!!
優しく諭すように言ってやったのに、何で震えてるのかな?
「二人共、どうして遠ざかるんだい?次の授業に遅れるよ?」
「な、棗。お前が妹を傷つけられて怒ってるのは分かった。分かったから落ち着け」
「え?やだなぁ。落ち着いてるよ?」
「いやいやいやっ、落ち着いてないっ!滅茶苦茶怖ぇよっ!?」
ふふふふふ。全く心外だなぁ。こんなに微笑んでいるのに怖いだなんて。
取りあえず、彼らに鈴の事は忘れて貰うとして……あれ?あそこにいるの…まさか猪塚?
あっちは…保健室?あいつはまた授業をさぼる気なのか?………まぁ、鈴に害を及ぼさなければ別にあいつがどう動こうがどうでもいいけど。
猪塚を無視して教室へ戻り、四時間目の授業を受ける。
それでも何か嫌な予感がして、念の為に四時間目が終わり次第鈴の教室へ行ってみたら案の定、猪塚がいた。
問答無用で鈴の教室から連れ出して猪塚の教室へと猪塚を放り投げる。
給食を食べて、午後の授業を受けて、放課後猪塚と鈴のクラスのクソガキを捻り潰し、帰宅。
怪我を負った鈴の側に家族みんなで心配しながら張り付いて。流石に父さんが学校へ戦いを挑もうとしたのは止めたけれど。
その日の夜。
鈴がお風呂に入っている間。僕の部屋に葵が来た。枕と原稿用紙を持って。
「葵?」
「今日は鈴ちゃんと一緒に寝ようと思って。それから棗に聞きたい事があった」
「聞きたい事?」
「実は、作文のリテイクを受けてさ」
「え?葵も?」
「そう言うってことは棗も?」
「うん」
実際僕は今机に向かって作文を書いていた。最初に提出した作文を手に取って葵に渡すと反対に葵から葵の作文が手渡された。
受け取って内容を読みこむ。………………双子だ。全く同じ事を書いている。
ははっと僕達は互いに乾いた笑みを浮かべた。
「うぅ~ん…。どうしようか」
「どうしようね」
二人で溜息をつく。
「お兄ちゃ~ん。あのね~」
ノックと同時に鈴が部屋に入って来た。その手には何故か原稿用紙。
「鈴?それ、どうしたの?」
「作文のリテイク、受けちゃって…えへへ」
まさかの鈴もだったようだ。鈴が僕達の手に持っていた作文を見て目を丸くする。
「って、あれ?お兄ちゃん達も?」
ドアをゆっくりと閉めて、鈴は真っ直ぐ僕達の方へ来る。僕だけ椅子に座るのもあれだから、僕は机の電気を消してベッドへ移動する。三人でベッドの上に座って鈴の持って来た原稿用紙を覗くとそこには『私のお兄ちゃん達』と書いた作文があった。
「えへへ…。お兄ちゃん達が大好き過ぎだって先生に言われちゃった」
「鈴…」
「鈴ちゃん…」
可愛いっ!!
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いっ!!
照れる鈴が可愛すぎて堪らないっ!衝動のまま、ぎゅーっと葵と二人で鈴を抱きしめる。
…にしても考える事が三人共一緒とは…。
「どうしよう…お兄ちゃん達の事書いちゃ駄目って言われたら、私書く事がなくなっちゃうー…」
何で僕達にぎゅーされてるのか分からずに、それでも嫌がる事なくむしろ手元の作文に書く事で悩む鈴はやっぱり可愛い。
けど、他人事じゃない僕達もうーんと一緒に唸る。
「……いっそ兄さんの事書こうか」
「なら僕は父さんの事を書くよ」
同じ事を書くとまたリテイクが来そうだし。
「じゃあ、私はママの事を書こうかな…。ありのままに」
それはあんまり勧めたくない。けど、仕方ない。もうリテイクは嫌だし。
僕達は下敷きを敷いてベッドの上で急いで作文を仕上げた。
暫し鉛筆の音だけが響く。
………これで、良しっと。
出来上がって顔を上げると、二人も同時に顔を上げた。
三人で笑い合って。
出来上がった作文を僕の机の上に置いて、鈴を真ん中にベッドへ潜りこむ。
「鈴ちゃん…。頬、大丈夫?」
「うん。大丈夫だよっ。金山さんの薬が効いてるのっ………効きすぎて若干怖い…」
また沈黙。
「…………鈴、葵。寝ようかっ」
君子は危うきに近寄らない。話を逸らし僕は鈴を抱きしめる。
おやすみなさいと三人で挨拶をして、擦り寄って来た鈴の頭を撫でながら瞳を閉じた。
鈴の寝息が聞こえた頃にそっと目を開く。
すると鈴の向うからこっちを向いていた葵と視線があう。
「ねぇ、棗。知ってる?」
「葵?」
葵が鈴を挟んだ向こうでくすくすと笑っている。
「鴇兄さんも今日家族とはって作文を学校で書かされたそうだよ」
「へぇー」
「僕達弟妹の事を書いてリテイク喰らったんだって」
僕は驚き、でも兄弟そろってリテイクを喰らった事に笑いが込み上げる。
葵と顔を見合わせてまたくすくす笑い、二人でそっと鈴を撫でて、今度こそ僕達は静かに眠りに落ちた。
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