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幼児編小話
駄々っ子美鈴~棗編~(日常:睦)
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困った。
あんまり困ってないけど、困った。
「…棗お兄ちゃん、行っちゃやだぁ…」
服の裾を掴んで、僕を引きとめる鈴が可愛すぎて…困った。
僕だって行きたくない。行きたくないけど…。
流石に学校をさぼる訳にはいかないんだ。
何より、鈴。鈴の後ろには般若と進化した佳織母さんがいる。
「いつまで駄々捏ねてるのっ、棗が学校に行けないでしょう?美鈴」
「だって、だってぇっ!!」
ぼふっと音を立てて僕に抱き着いてきた。…やばい、可愛すぎて悶えそう。
鈴の我儘。聞いてあげたい。出来るならさぼってあげたい。でも…さぼるなんて言ったら…。ちらっと視線を佳織母さんを盗み見ると、ぎろりと睨まれた。
うん、駄目みたい。
「ごめんね、鈴。僕、学校行かなきゃ…」
「うぅ…。分かってるの。分かってるけど…」
あぁ、廊下で騒いでるから寒さで鈴の鼻が真っ赤だ。
「棗お兄ちゃんが最後の砦なのぉ…」
砦?どう言う事?
「棗。鈴はほっといていいから、さっさと学校行きなさい」
べりっと鈴が僕から引き剥がされた。
「やーっ!棗お兄ちゃん、お兄ちゃんっ!」
ジタバタと暴れる鈴に後ろ髪引かれながらも僕は心を鬼にして行って来ますと家を出た。
外へ行くと葵が待っていてくれて、僕達は並んで歩きだした。
「鈴ちゃんの駄々っ子。珍しいよね」
「うん。…佳織母さんがいなきゃ、僕学校サボってた」
「うん。僕も」
けど、あんなに駄々捏ねてまで僕達の足を止めようとした理由はなんだろう?
「今日、鈴ちゃんに何があるんだろう?」
「僕も今それ考えてた」
「今日って何日だっけ?」
「一月の二十五日」
何かあったかな?
鈴が嫌がるとしたら男関係だとは思うんだけど、クリスマスは終わったし、バレンタインはまだだし?
坂道を下りながら考える。同じく考えている葵もぼんやりとしながら足だけは動いている。
うぅ~ん?
何も思い至らなくて首を傾げていると。
「棗お兄ちゃーんっ!葵お兄ちゃーんっ!」
「えっ!?」
「鈴ちゃんの声っ!?」
全身で驚き慌てて振り返ると、そこには全力で駆け下りてくる鈴がいた。
ぼふっと僕に抱き着いてくる。さっきよりも坂道全力疾走の反動もあって衝撃がだいぶキツイ。
それでも何とか踏みとどまって、腕の中にいる鈴を見た。
「やっぱりやだよーっ、棗お兄ちゃんっ、行っちゃやだぁっ!」
「うっ……」
可愛い…。どうしよう。可愛すぎる…。
「でも、鈴。僕、学校が…」
「分かってるよっ、でも、でもぉ…」
うるうると瞳が潤み始めた。これが計算だったら恐ろしいけど、素なんだから可愛い過ぎる。
「ねぇ、鈴ちゃん?何をそんなに嫌がってるの?」
葵が鈴の頭を撫でながら優しく訊ねる。それにバッと顔を上げた鈴が口を開いた瞬間、
「美鈴っ!!」
佳織母さん降臨。
「ふにゃああああっ!!」
完全に明王様に最終進化を遂げた佳織母さんがそこにいた。
「いい加減にしなさいっ!!いつまでもそうやって逃げれる訳ないでしょうっ!!」
そしてまたもや僕からべりっと引き剥がされる。
「棗お兄ちゃん、棗お兄ちゃぁん…」
あっという間に連行されていった鈴をぽかんと呆けながら見送る。
「…ねぇ、棗?」
「なに…?」
「せめて、出来るだけ早く帰ってあげたら?」
「…うん。今日部活ないし、そうするよ」
頷いて、足を動かした。
鈴の様子を知っているから落ち着かず、そわそわした一日が過ぎて。
帰りのHRが終わったと同時に僕は駆け出した。
全力で家へと走る。
こういう時坂道の上に家があるのが悔やまれる。
坂道を駆け上がり、家へ辿り着くと躊躇もなく玄関のドアを開けてただいまと叫ぶ。
瞬間、僕の胸に本日三度目の衝撃が来た。
「棗お兄ちゃんっ、お帰りっ、お帰りぃーっ」
すりすりと抱き着く鈴に、僕は違和感を覚える。
玄関で帰宅を待機していたこともだけど、それ以上に。……なに?この可愛い恰好?ドレス姿の鈴なんて佳織母さん達の結婚式以来見た事なかったんだけど…?
「もう、今日は絶対棗お兄ちゃんから離れないんだからっ。離さないんだからっ」
ぎゅぎゅーっと抱き着いてくる。可愛いけど、それより僕は何でこんなお洒落をしてるのか聞きたい。
「鈴?その恰好どうしたの?」
「……………お見合い」
「…………ん?」
今、鈴はお見合いって言った?言ってないよね?僕の気の所為だよね?うん。もう一度確認してみよう。
「鈴。今なんて?」
「お見合いっ。ママが内緒だって言ってたけど、言っちゃうんだからっ。誠パパの上司のセッティングだから断れなかったらしいけどっ。でもっ、怖かったんだからっ」
…鈴が見合い?見合いって、あれだよね?結婚前提でお付き合いがどうのって言うあれ。
え?鈴まだ六歳だよ?それがお見合い?…馬鹿なの?
なんにしても、学校サボれば良かった…サボれば良かったっ!
「しかも、お見合いだって言うから、和室で相手方の親と子、で2対2だと思ってたのに、お見合いパーティに変わっててっ。男が群がって来て、こ、こ、こわ、怖かったんだからっ」
がたがたと鈴の体が震え出す。
「直ぐに誠パパが抗議して、ママが助け出してくれたけど。でもっ、やっぱり行きたくなかったよぉ…」
涙目で僕に縋りつく。
佳織母さんが僕達に伝えなかった理由はきっと言った瞬間、僕達が絶対学校をさぼると分かっていたからだね。
でもね…見合いなんて、僕聞いてなかったなぁ…。
沸いてくる苛立ちをぐっと堪え、とりあえずは震える鈴を抱きしめ宥める。
「鈴、頑張ったね。怖かったね。もう、大丈夫だからね」
「棗お兄ちゃぁん…。癒しぃー…。私の癒しぃー…」
両手で鈴を抱き上げて、僕はリビングへ向かう。リビングに入る為にドアノブへ手をかけると、
「だからっ、ちゃんと確認してねってあれほど言ったのにっ」
「す、すまないっ。だが、上司の言い分も…」
「そんなの知った事かっ!場所が変わった地点で幾らでも言い訳で来たでしょうっ!?」
「……悪かった」
「私に謝ってどうするのっ!いえ、私にも当然謝るとしてっ、美鈴にもちゃんと謝ってっ!怖い思いしたのはあの子なのよっ!」
中から言い争いが聞こえる。
あぁ、でも、今はそんな言い争いも関係ないかな。
「棗お兄ちゃん?」
「うん?なに?鈴?」
「……怒ってる?」
びくびくと震える鈴。そんな鈴を安心させる為に優しく微笑む。大丈夫。鈴には怒ってないよ、鈴にはね。
僕は鈴を降ろして、ドアを開けた。
「棗?おかえ……り…」
「ただいま、父さん」
「………美鈴、まさか……」
「うん。聞いたよ?佳織母さん」
にっこり微笑む僕とは真逆に青褪める二人。
「二人共。僕、鈴がお見合いするなんて話、初耳なんだけど」
「そ、それは、ね?そのー…」
「それとも教えてくれてたけど、僕の記憶力が悪くて覚えてなかっただけかな?」
「いや。お前の記憶力は相当いいはずだ、が…な。棗。あのな、これには、理由が…」
「うん。どんな理由があるのかな?」
一歩二歩と二人に近寄る。正座をして怒られていた父さんの後ろに逃げ隠れる様に佳織母さんも正座した。
「ちゃんと聞くよ。ちゃんと説明してくれるんだよね?…じゃないと…ヨネお祖母ちゃんに報告するから」
「ま、待ってっ!それだけは許してちょうだいっ!」
「説明する、よね?」
こくこくと必死に頷く二人。
結局、父さんが恩義を感じている上司が自分の子と鈴を会わせてみたかったらしく、冗談で見合いの場を設けたらしい。ただ、それが他の上司達にもバレて、他にも自分の子に会わせたいと言う連中が出て来て、お見合いパーティに変化したそうだ。父さんは見た目も良いし身分も申し分ない。その所為で皆関係を持ちたくて必死らしい。自分の娘を嫁に出すより、息子の嫁に貰った方がより良いと思ったんだろう。それはそれとして…鈴のお見合い何て許せるものじゃないよねっ!
一通り事情は聞いたけれど、当然こんこんと説教をした。遅れて帰って来た葵に状況を説明すると目の端を釣り上げ僕と一緒に説教に加わり、更に帰宅した鴇兄さんも事情を知るとそれに加わった。
流石に二人を可哀想に思った鈴が僕達を止めてその場は収まったけれど。
どうにも腹の虫が収まらない僕は密かにヨネお祖母ちゃんに電話で報告した。この位の報復は良いと思う。
そう、思ったんだけど…。
後日佳織母さんが涙目になっていたのを見てちょっとやり過ぎたかな、と反省した。
あんまり困ってないけど、困った。
「…棗お兄ちゃん、行っちゃやだぁ…」
服の裾を掴んで、僕を引きとめる鈴が可愛すぎて…困った。
僕だって行きたくない。行きたくないけど…。
流石に学校をさぼる訳にはいかないんだ。
何より、鈴。鈴の後ろには般若と進化した佳織母さんがいる。
「いつまで駄々捏ねてるのっ、棗が学校に行けないでしょう?美鈴」
「だって、だってぇっ!!」
ぼふっと音を立てて僕に抱き着いてきた。…やばい、可愛すぎて悶えそう。
鈴の我儘。聞いてあげたい。出来るならさぼってあげたい。でも…さぼるなんて言ったら…。ちらっと視線を佳織母さんを盗み見ると、ぎろりと睨まれた。
うん、駄目みたい。
「ごめんね、鈴。僕、学校行かなきゃ…」
「うぅ…。分かってるの。分かってるけど…」
あぁ、廊下で騒いでるから寒さで鈴の鼻が真っ赤だ。
「棗お兄ちゃんが最後の砦なのぉ…」
砦?どう言う事?
「棗。鈴はほっといていいから、さっさと学校行きなさい」
べりっと鈴が僕から引き剥がされた。
「やーっ!棗お兄ちゃん、お兄ちゃんっ!」
ジタバタと暴れる鈴に後ろ髪引かれながらも僕は心を鬼にして行って来ますと家を出た。
外へ行くと葵が待っていてくれて、僕達は並んで歩きだした。
「鈴ちゃんの駄々っ子。珍しいよね」
「うん。…佳織母さんがいなきゃ、僕学校サボってた」
「うん。僕も」
けど、あんなに駄々捏ねてまで僕達の足を止めようとした理由はなんだろう?
「今日、鈴ちゃんに何があるんだろう?」
「僕も今それ考えてた」
「今日って何日だっけ?」
「一月の二十五日」
何かあったかな?
鈴が嫌がるとしたら男関係だとは思うんだけど、クリスマスは終わったし、バレンタインはまだだし?
坂道を下りながら考える。同じく考えている葵もぼんやりとしながら足だけは動いている。
うぅ~ん?
何も思い至らなくて首を傾げていると。
「棗お兄ちゃーんっ!葵お兄ちゃーんっ!」
「えっ!?」
「鈴ちゃんの声っ!?」
全身で驚き慌てて振り返ると、そこには全力で駆け下りてくる鈴がいた。
ぼふっと僕に抱き着いてくる。さっきよりも坂道全力疾走の反動もあって衝撃がだいぶキツイ。
それでも何とか踏みとどまって、腕の中にいる鈴を見た。
「やっぱりやだよーっ、棗お兄ちゃんっ、行っちゃやだぁっ!」
「うっ……」
可愛い…。どうしよう。可愛すぎる…。
「でも、鈴。僕、学校が…」
「分かってるよっ、でも、でもぉ…」
うるうると瞳が潤み始めた。これが計算だったら恐ろしいけど、素なんだから可愛い過ぎる。
「ねぇ、鈴ちゃん?何をそんなに嫌がってるの?」
葵が鈴の頭を撫でながら優しく訊ねる。それにバッと顔を上げた鈴が口を開いた瞬間、
「美鈴っ!!」
佳織母さん降臨。
「ふにゃああああっ!!」
完全に明王様に最終進化を遂げた佳織母さんがそこにいた。
「いい加減にしなさいっ!!いつまでもそうやって逃げれる訳ないでしょうっ!!」
そしてまたもや僕からべりっと引き剥がされる。
「棗お兄ちゃん、棗お兄ちゃぁん…」
あっという間に連行されていった鈴をぽかんと呆けながら見送る。
「…ねぇ、棗?」
「なに…?」
「せめて、出来るだけ早く帰ってあげたら?」
「…うん。今日部活ないし、そうするよ」
頷いて、足を動かした。
鈴の様子を知っているから落ち着かず、そわそわした一日が過ぎて。
帰りのHRが終わったと同時に僕は駆け出した。
全力で家へと走る。
こういう時坂道の上に家があるのが悔やまれる。
坂道を駆け上がり、家へ辿り着くと躊躇もなく玄関のドアを開けてただいまと叫ぶ。
瞬間、僕の胸に本日三度目の衝撃が来た。
「棗お兄ちゃんっ、お帰りっ、お帰りぃーっ」
すりすりと抱き着く鈴に、僕は違和感を覚える。
玄関で帰宅を待機していたこともだけど、それ以上に。……なに?この可愛い恰好?ドレス姿の鈴なんて佳織母さん達の結婚式以来見た事なかったんだけど…?
「もう、今日は絶対棗お兄ちゃんから離れないんだからっ。離さないんだからっ」
ぎゅぎゅーっと抱き着いてくる。可愛いけど、それより僕は何でこんなお洒落をしてるのか聞きたい。
「鈴?その恰好どうしたの?」
「……………お見合い」
「…………ん?」
今、鈴はお見合いって言った?言ってないよね?僕の気の所為だよね?うん。もう一度確認してみよう。
「鈴。今なんて?」
「お見合いっ。ママが内緒だって言ってたけど、言っちゃうんだからっ。誠パパの上司のセッティングだから断れなかったらしいけどっ。でもっ、怖かったんだからっ」
…鈴が見合い?見合いって、あれだよね?結婚前提でお付き合いがどうのって言うあれ。
え?鈴まだ六歳だよ?それがお見合い?…馬鹿なの?
なんにしても、学校サボれば良かった…サボれば良かったっ!
「しかも、お見合いだって言うから、和室で相手方の親と子、で2対2だと思ってたのに、お見合いパーティに変わっててっ。男が群がって来て、こ、こ、こわ、怖かったんだからっ」
がたがたと鈴の体が震え出す。
「直ぐに誠パパが抗議して、ママが助け出してくれたけど。でもっ、やっぱり行きたくなかったよぉ…」
涙目で僕に縋りつく。
佳織母さんが僕達に伝えなかった理由はきっと言った瞬間、僕達が絶対学校をさぼると分かっていたからだね。
でもね…見合いなんて、僕聞いてなかったなぁ…。
沸いてくる苛立ちをぐっと堪え、とりあえずは震える鈴を抱きしめ宥める。
「鈴、頑張ったね。怖かったね。もう、大丈夫だからね」
「棗お兄ちゃぁん…。癒しぃー…。私の癒しぃー…」
両手で鈴を抱き上げて、僕はリビングへ向かう。リビングに入る為にドアノブへ手をかけると、
「だからっ、ちゃんと確認してねってあれほど言ったのにっ」
「す、すまないっ。だが、上司の言い分も…」
「そんなの知った事かっ!場所が変わった地点で幾らでも言い訳で来たでしょうっ!?」
「……悪かった」
「私に謝ってどうするのっ!いえ、私にも当然謝るとしてっ、美鈴にもちゃんと謝ってっ!怖い思いしたのはあの子なのよっ!」
中から言い争いが聞こえる。
あぁ、でも、今はそんな言い争いも関係ないかな。
「棗お兄ちゃん?」
「うん?なに?鈴?」
「……怒ってる?」
びくびくと震える鈴。そんな鈴を安心させる為に優しく微笑む。大丈夫。鈴には怒ってないよ、鈴にはね。
僕は鈴を降ろして、ドアを開けた。
「棗?おかえ……り…」
「ただいま、父さん」
「………美鈴、まさか……」
「うん。聞いたよ?佳織母さん」
にっこり微笑む僕とは真逆に青褪める二人。
「二人共。僕、鈴がお見合いするなんて話、初耳なんだけど」
「そ、それは、ね?そのー…」
「それとも教えてくれてたけど、僕の記憶力が悪くて覚えてなかっただけかな?」
「いや。お前の記憶力は相当いいはずだ、が…な。棗。あのな、これには、理由が…」
「うん。どんな理由があるのかな?」
一歩二歩と二人に近寄る。正座をして怒られていた父さんの後ろに逃げ隠れる様に佳織母さんも正座した。
「ちゃんと聞くよ。ちゃんと説明してくれるんだよね?…じゃないと…ヨネお祖母ちゃんに報告するから」
「ま、待ってっ!それだけは許してちょうだいっ!」
「説明する、よね?」
こくこくと必死に頷く二人。
結局、父さんが恩義を感じている上司が自分の子と鈴を会わせてみたかったらしく、冗談で見合いの場を設けたらしい。ただ、それが他の上司達にもバレて、他にも自分の子に会わせたいと言う連中が出て来て、お見合いパーティに変化したそうだ。父さんは見た目も良いし身分も申し分ない。その所為で皆関係を持ちたくて必死らしい。自分の娘を嫁に出すより、息子の嫁に貰った方がより良いと思ったんだろう。それはそれとして…鈴のお見合い何て許せるものじゃないよねっ!
一通り事情は聞いたけれど、当然こんこんと説教をした。遅れて帰って来た葵に状況を説明すると目の端を釣り上げ僕と一緒に説教に加わり、更に帰宅した鴇兄さんも事情を知るとそれに加わった。
流石に二人を可哀想に思った鈴が僕達を止めてその場は収まったけれど。
どうにも腹の虫が収まらない僕は密かにヨネお祖母ちゃんに電話で報告した。この位の報復は良いと思う。
そう、思ったんだけど…。
後日佳織母さんが涙目になっていたのを見てちょっとやり過ぎたかな、と反省した。
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