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最終章 数多の未来への選択編

※※※

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勢いよく駆け上がったのは良いとして。
私、メダル持ってないんだった…。思えば道具関係も樹先輩が殆ど持ってくれていた。
…と言う事は。
「ドア開けられないじゃーんっ!!」
って事なんだよね…。
二階のドアの前で腕を組む。
……もう、いっか。
本当は何があるか解らないから、慎重に進みたかったけど。ここまで来たら気にしなくてもいいよね?
だって樹先輩の無事がかかってるんだもん。
…男の人は怖いけど、あれはクローン。あれはクローンなんだ。人じゃない。
だから、―――手加減しないっ!
足に気合を込めてっ!

「破壊するっ!」

ガァンッ!!

全力でドアを蹴る。勿論一回で開けられるなんて思ってない。

ガァンッ!ガァンッ!!

ガタンとドアが傾く。

「もういっちょーっ!」

ドガァンッ!!

「はい、開いたーっ!破壊したとも言うけどねーっ!」
ふんっ。
勝ち誇りつつ、私は二階へと進んだ。
樹先輩が探索した場所を改めて私が探索する。
何か手がかりがある筈だもの。
先輩が話してくれた内容や地図を照らし合わせると、一番怪しいのは書斎。
書斎はここから真反対の位置にある。
クローンの姿は見えないけど…用心して行こう。
止まってる時間はない。
私は足を動かす。一気に駆け抜けて書斎のドアを開けた。
左手側奥に何かあるけど…どうしてかな?私は右手側の方が気になる。
入口の位置から考えると左側の方が広いし何かありそうだけど…あっちはきっと樹先輩が調べたと思うの。
だから…右に進んでみよう。直ぐに行き止まりだろうけど。
右に足を向け歩みつつ、手近な本棚の本を一冊手に取ってみた。
…この本の表紙おかしくね?
ドイツ語なのは間違いないけど、何で逆さま?本の帯が定位置にあるからきちんと本を見ないと違和感をあまり感じないけど、良く見ると表紙カバーが逆さまになっている。
これだけなのかな?
あ、違う。結構まちまちにある。って言うか、これはもしかして…。
ちょっと思い立って、表紙カバーを剥がすと中の本は…。
「……【濡れた人妻、火照る身体】……エロ本やんけ」
思わず突っ込み入れちゃったよ。
ちょっと待ってよ。ここの棚、日本発行のエロ本だけ並んでるんじゃないの?
私が抜き出した本を元の位置に戻して、隣の本もカバーを外してみる。……エロ本。…正しくは官能小説。
その後何冊か取りだしてカバー外してみたけれど、皆官能小説だった。
「……官能小説だらけとか、なんで…あ、そっか」
子供を作らせる勉強をクローンにさせる為か…ってんな訳あるかーいっ!
これは絶対都貴社長の趣味っ!絶対そうっ!
恐らくこの書斎、表向きドイツ語の本と見せかけて、中身全てエロ本だ。そうに決まってる。
右手側は奥と言う程奥は無い。
直ぐに行き止まりになって、壁に沿って進むと突き当りにドでかい本棚が。
「本棚…。本棚…?いやいや、絶対普通の本棚じゃないっしょ」
この建物にまともな所なんて一つもないんだから、この本棚だって何かあるに決まってる。
どっかにスイッチとかないかな?
本棚の周囲をくまなく探してみる。
「あーあるある。あるじゃん、スイッチ」
本棚の一番下の一番右端角。本を数冊抜くとそこにわっかりやすい、押すな危険と書かれたスイッチがあった。
バリッバリの日本語で。しかもご丁寧に黄色のテープでバッテンされている。
「えいっ」
テープを剥いで、ついでにスイッチをポチッとなっ。
ゴゴゴゴゴッ。
何かが動いた音がした。
ホラーゲームとかで良くある文言。まさか私が直に体験する事になるとは、だよ、ほんと。
音がしたのは左側奥。
急いで左側へと向かう。
あれが、樹先輩の言ってたノートパソコンね。
…一応調べて置こうか。
私がパソコンへ近づくと、パソコンは勝手に起動した。
これは…動画?
『おぉ、良く辿り着いたね』
……都貴社長ね。
私は動画を眺め続ける。
動画の中の都貴社長はにっこりと万人受けする笑みを浮かべて話を続けた。
『さて、私が誰か解るかな?』
間があいて、それから。
『もう一度言ってごらん?』
再度問いかけがあり、都貴社長が満足そうに笑った。
『そうだ。私が社長だ。素晴らしい。良く言えたね。さぁ、次の事がを覚えようか。私が今言った『社長』というタイトルの本を持って来たまえ。出来るかい?』
社長と言うタイトルの本…?
気になるな…。ちょっと探してみよう。
言葉を覚えさせるのが目的なら、それこそ絵本とかの方が良いよね?
だけど、この部屋のしかも『社長』と言うタイトルの本を持ってこいって言ってる。絶対何かあるでしょ。
ドイツ語の表紙カバーされている中で日本語のタイトルの本を探すとか簡単過ぎるのも怪しい。
私は周囲に視線を巡らせて、日本語タイトルの本を探す。
あ、見つけた。パソコンのすぐ側にある本棚の上から二番目の左から四冊目。
本を引き抜いて本を開く。
「……ある種のエロ本だった…」
パラパラとページを送って見ても内容は一緒。
【社長】と言う本の中身は保健体育の教科書だった。いや、保健体育の教科書をエロ本と言うのは語弊かもしれない。が、だってこれ、手書きなのよ?ましてや、愛撫の仕方とか教科書には書かないでしょう?
これは所謂【社長が書いた保健体育の教科書に似せた妄想込みのエロ本】だ。
こんなのをクローンに見せてたんかいっ。
何か重要な事でも書いてるのかと思って一通り読んだけど大した事書かれてなかったわ。
んで?
この本を持って帰るとどうなるの?
「白鳥総帥っ!何て物を持ってるんですかっ!」
「ふえ?」
パソコンの前に持って行こうと思っていた本を勢いよく奪い取られた。
しかもそれはポイッと近くのゴミ箱に投げ捨てられる。
突然の事に一体何が何やら解らなかったけど、冷静に考えたらこの建物内にいるまともに会話出来る人間と言えば私と樹先輩の他には、
「心愛さん?」
しかいないのである。
「こんな汚らしい豚が書いた本なんて読んではいけませんっ!」
「……えーっと…一応、貴女の父親著書の本だよね?」
「ケッ!」
「ケッて、あの、もしもし?心愛さん?」
「そんな屑なアホの事よりもっ、白鳥総帥っ。こんな所で何をしてるんですっ!?早く脱出しないとっ!樹総帥と合流する所だったんですかっ?」
目の前に心愛さんのドアップが映る。って言うか近い近い。まさか顔だけでこんな圧を与えてくるとは。
思わず背が仰け反る。
「ちょ、ちょっと落ち着いて貰えるかな?心愛さん」
「これが落ち着いて何ていられませんっ!私は一刻も早くお二方を外へ連れ出さなければいけないんですっ!」
「い、意気込みは感謝しますけど、ちょっと落ち着いて貰えると非常に助かります。何より腰が痛い」
圧が強過ぎて、仰け反った背がみしみし言ってるからさ。取りあえず離れてー。
「あ、あ、ごめんなさいっ」
『……時間がかかっているな。やはり…』
あれ?動画が勝手に動き始めた?
心愛さんがどいたと同時に動画が流れ始めた。
続きを見よう。そう思ったんだけど、心愛さんの行動が早かった。
ノートパソコンを閉じて、そぉいっと本棚に投げつけてパソコンを破壊してしまった。
「あぁー…外への連絡手段がー…」
「必要ないですっ!このパソコンは外に繋がっていませんっ!」
「え?そうなの?」
「はいっ!一度撮った動画が流れているだけですっ!クローンが近づいたら起動するようになってますっ!」
「そうなんだ…」
あれ?だとしたら…。
「それより、樹総帥はどうされたんですかっ!?」
一瞬何か思い浮かびそうだったんだけど、心愛さんの声に思考は流された。
「樹先輩は…」
私はさっきの出来事を心愛さんに説明した。
すると、心愛さんの表情は徐々に険しくなって行く。
「穴に落ちた…?だとしたら、行き先は【ゴミ捨て場】だわ」
「【ゴミ捨て場】って?」
「……クローンの廃棄場所です。毎日、失敗作のクローンをそこに捨てて液化させる場所があるんです」
「そこに樹先輩が落ちたのね?」
「恐らく」
彼女の目が険しくなった理由を私も理解した。
「クローンが液化したあの液体は私達生身の人間が触れても問題はないの?」
「……直ぐには問題はないと思います。ただ、以前あそこに落ちた人間は3日後、死にました」
「それは、何故?」
「…あの液体は、クローンの原液でもあります。クローンの【記憶】が生身の人間の意識を浸食するんです」
「浸食…」
「浸食が開始されると、クローンの原液が活性化され変異を始めます。すると原液は生身の人間を溶かし液状化させます」
「……まるでゲームに出てくるスライムみたいね」
「あぁ、正しくそんな感じです。最終的には一体化させられるんです」
「タイムリミットは3日、なのね?」
「はい」
彼女は力強く肯定した。
なら増々ここでこんな事をしている場合じゃない。
「助けに行かなきゃ」
「協力しますっ!クローン相手は任せて下さいっ!」
そう言って彼女は銃を取りだした。玩具の銃ではない。……小型の麻酔銃?
「白鳥総帥にもこれを」
「え?」
「クローンの動きを止める薬液の入った銃です。そんなに量は無いですが」
「…ありがたく貰っておくね。でも、私は一先ずこちらで」
言って取り出したのは樹先輩と作り上げた薬液の銃だ。見た目は完全に水鉄砲だけどね。
「……流石…」
「心愛さんには聞きたい事が2、3あるんだけど、今は先に樹先輩を助けたいから。こっちを優先して聞くね」
「何でしょうっ?」
「心愛さんはその【ゴミ捨て場】に行く方法は知っているの?」
「……申し訳ありません。私はそこへ【近づいてはいけない】んです。なので…」
【近づいてはいけない】…?
含みのある言い方だ。どうして近づいてはいけないのだろう?
いや、それは今は後回しだ。
心愛さんが知らないのであれば、やっぱり怪しいこの書斎の奥へ進むしかない。
「心愛さん。一緒に付いて来て貰える?」
「勿論ですっ!」
がっつり頷く彼女に頷きで返し、私は書斎の奥へと向かった。
床を見ると、何かが擦れた跡がある。
恐らくここに本棚かもしくは壁があり行き止まりとなっていたんだろう。けど私が押したスイッチによって壁が動き奥への道が出来た。
奥へ進むとやはり本棚が続いているが、こちらの本はカバーなどされていない。
【クローン技術の進歩】【クローンの精製とは】等々。
クローンに関する事ばかりだ。報告書などもファイリングされて並んでいる。
「ここは…?」
「どうやらクローンについての情報の隠し場所って所ね」
更に奥に進むと、黒いドアが見えた。
ノブには鍵穴がある。
……ここか。
私はポケットから黒猫の鍵を取り出し、その鍵穴に差し込む。
すると、鍵はすんなりと回りドアは開いた。
中は壁一面にモニターが埋め込まれており、その手前には何やら機会が所狭しと並んでいた。
「こ、れは…っ!?」
「……この建物全域の監視システムでしょうね。監視以外の何かは出来るのかしら?」
「どうなんでしょう?」
私が手を伸ばす前に心愛さんが機械へ手を伸ばして、
バチッ。
「痛っ!?」
何か電気の様な物に弾かれた。
「大丈夫っ?怪我はっ!?」
慌てて私が駆け寄ると、彼女は大丈夫と手を隠す。問答無用で見てくれようとだいぶ粘ったんだけど彼女は最後まで手をみせてはくれなかった。
「この機械は触れると危険みたいです」
「そうね。この機械に触れれるようにしなきゃいけないね。…でもまずは樹先輩を助けなきゃ」
幸いモニターは映像を映してくれている。
左側の下。そのモニターに私は彼の姿を見つけた。
「樹先輩が動いてるっ!あぁ、良かった…生きてるっ!」
彼は動き回っては壁が動かないか確認をしている。と言う事は…出口がないってことね。
まずはあそこまで別のルートで行かなくては。
そして出来るならあの液体を抜く必要がある。
「…あっ!そうだ、ここはっ」
「心愛さん?」
「あそこへ行くにはスタッフルームを通るんですっ!」
「スタッフルームって一階の?」
「そうですっ!」
「でもあそこは鍵が…いえ、ちょっと待って」
ここが監視モニタールームなのであれば、所謂警備室って事で…電子ロックの解除が出来るのでは?
手近な機械には触れられなくても…。
私は周囲をくまなく探す。すると見つけた。
一つだけモニターと繋がっていない壁にくっ付いている鉄の箱を。明らかにキーケースだ。
私はそれに駆け寄り、キーケースの横にあるパネルを操作した。
『カミガ ミノドウ グハツキヲ ミチビ ク』
…ここに来てまた謎解き…。
でもこんなの私の敵ではない。
私は、直ぐに答えを導き出し、入力をした。
すると、キーケースの鍵は開き、中には数カ所の電子ロックのカードキーがあった。
私は直ぐさまスタッフルームの電子カードを引き抜いた。これで鍵は解除されるはずだ。
ついでだ。その部屋が何処にあるかは解らないけれど、全てカードキーを引き抜いてポケットに詰めておく。
これで、全て鍵は開いた。
「行こう、心愛さんっ」
「は、はいっ!」
私と心愛さんは一気に駆け出した。
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