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2.地属性で土は作れるか
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「あ、頭がおかしいですわ」
魔族の女――魔王軍【風の四天王】ヴェゼルフォルナは執務室の机の下に潜り、城外の風景を映す水晶板を覗いて震えていた。風属性魔族の証である緑色の髪は、その心情を表すように膨らみ逆立っている。
人族の女神が、勇者と呼ばれる四人の人間に加護を与えた。先程それぞれ王都から出発して、その内攻めてくると思うから頑張れ。そのような旨の通達が来たのは、十日程前のことだ。
人族など数が多いだけで、スペックとしては魔族に比べて何程のものではない。女神の加護といっても、せいぜい「睡眠の質が良くなる」とか「怪我の治りが早くなる」程度のもので、爆発的に強くなるというものでは、決してない。魔族領の奥地にあるこの城に乗り込んでくるにしても半年は後だろうし、適当に警備員補充でもしておくか、と思った矢先に、勇者が攻めて来た。四日前のことだ。
魔王城の結界を維持する四天王の任と共に、魔王によって存在ごと再構築され、魂に刻み込まれた【地属性以外完全無効】の耐性。【全属性完全無効】にすると仕様上食事が摂れなくて餓死するので、四大属性の一つだけは穴を設けざるを得ないこの耐性だが、幸いなことに、人族界では地属性の扱いは低く、高位の地属性魔導士というものがほとんどいない。また、そもそも飛行能力持ちで敏捷性の高い風の魔族は、基本的に地属性には強い。ということになっていた。
なっていたのだが、ヴェゼルフォルナは勇者に軽く殺されかけた。
風より速い打撃攻撃は、耐性がなければ城の壁と同じように、ヴェゼルフォルナの体も塵に変えていただろう。
発動の遅い地属性魔法は何とか回避できたが、狭い場所での弾幕攻撃には、狂気すら感じた。周囲の風から無限にエネルギーを得られるヴェゼルフォルナは、大気中では無尽蔵のスタミナを持つが、精神的にきつい。
攻撃が当たらないことに業を煮やした勇者が退いてくれたから良かったものの、あのまま続いていれば、どうなっていたかは知れない。
山が降ってきて城を潰されたのが、三日前のことだ。
気が付いたら瓦礫の下にいた。城の壁は普通の石だから、打撃属性、圧力属性として無効化されたが、瓦礫を吹き飛ばして外に出、城の跡を見て唖然とした。そして、見慣れた景色から山が二つ消えていることに気付き、慄然とした。誰がやったのか見ていたわけではないが、間違いなく、あの勇者の仕業だろう。
交流のあった魔王軍【地の四天王】イオルムの城に転がり込み、拝み倒し、世界最高峰の地属性魔法で、【地属性無効】の城を再建してもらったのが昨日のこと。
その城が地震と地割れに襲われているのが、今日現在のこととなる。
城自体は問題ないが、棚は倒れ、書物はひっくりかえり、食器は砕け、城主は転んで涙目である。耐性があるので、痛みはないが。
そして、城の四方は奈落へも届かんとする崖に囲まれていた。
「図らずも、この城の地属性耐性については証明できましたが、どうやって外に……あ、飛べば良いですわね」
石を投げ込まれることを恐れて窓一つない城だが、正面玄関と裏口の他にも、魔界消防法に準じて設けた非常口として、尖塔の屋根を開けば、飛んで出入りできるようにはなっている。
「四天王の仕事は、勇者を倒すことではなく、自身が死なないこと。そうして結界を守ることですもの。あの勇者が諦めるまで、どうにか耐え切ってみせますわ」
決意を新たに水晶板を覗き込んだヴェゼルフォルナは――勇者が、その隣に立つ黒髪の男の指示で、奈落を埋め戻している光景を見て。首を傾げた。
***
「物語の開始当初は搦め手や技術力で戦っていた主人公が、単純な破壊力、権力や人脈を手に入れた途端、最初の売りを全捨てにしてパワー押しになるような話は多い」
片手間に放出する土石流で四天王城の周りの崖を埋めながら、【地の勇者】ドリスは、【大陸一の賢者】の講義に耳を傾ける。
「物語の構成上、技巧派主人公が力を手に入れるのは、その力でより精密な技を操るためでなきゃいけない。とはいえ、現実問題、増えたパワーで妙な技巧を使うよりは、単純に力押しの方がロスも少なくて効率的なんだよ」
「ですよねぇ。あたしも、屋内とか、海の上とかで材料が少ない時は槍とか作りますけど、土がたくさんあったら固めてぶつけた方が楽だし強いですもん。自分に強化かけて殴るのが一番早いですけど」
「君の話は微妙に当てにならないけど、まぁそんな感じ」
四方にあった崖の二面は埋まり、徒歩で正面玄関に辿りつけるようにはなった。
「技巧派だけど火力の足りない風の勇者辺りが、物防だか魔防だかを抜けなくて地の四天王を倒せないっていうなら、言うことは決まってる。レベルを上げて魔力で殴れだ。でも、そんな仕事には、俺は一切関わらない。創造性がないからね」
崖の三面が埋まった。
「その点、最初から火力はあるのに攻撃が届かない君にならば、俺が口を出す意義がある。どうすれば当たるか。力の使い方を考えるってことだ」
「なるほど! どうすれば当たるか、ですか。当たれば勝てますもんね!」
「当たれば勝てるってのも、火力あってこそなんだけどね」
崖が埋まり切った所で、賢者は風の四天王城の正面玄関へ向けて歩き出した。
ドリスも魔力を畳んでその後を追う。
「あれ、正面突破ですか? でもまた避けられちゃいますよ。あと賢者様は余波で死にます」
「正面突破ではないし、今回は避けられないし、俺も余波で死なない方法だよ」
「馬鹿にしてます? あたしがこの距離から全力でぶっ放したら、少なくとも賢者様は死にますよ!」
「うーん。どう突っ込むのが正解なんだろう」
賢者は見上げるほどの巨大な扉、正面玄関の前に立つと、扉を開けるようドリスに促した。賢者の膂力では重くて開かないのだ。
「前回の失敗は、城を通して圧死させようとしたことだね。地属性じゃないから通用しない」
「そうですねぇ。あれはズルいですよ、やっぱり。お城だって石なのに、石で殴り殺すのは地属性じゃないみたいじゃないですか」
「石で殴り殺すのは、地属性じゃないからねぇ」
ドリスの扱いに慣れて来た賢者は妄言を適当に流すと、扉の奥に親指を向けた。
「だから、今回は土で直接圧死させよう」
「どういうことです?」
「さっき崖を埋めたみたいに、城の中を土で埋める。地属性でこの城は崩れないから、どんどん圧縮されて、中にいる連中は潰れて死ぬ」
それはとても物騒な提案だったが、ドリスは元より物騒な感性を持つ勇者だった。
「なるほど!」と相槌を打つなり、右手を心臓に添え、左手を扉の奥に翳す。
「見渡し、埋めよ。【隣人への殉葬】」
土は、城内を埋め尽くしてゆく。
***
しばらく魔法を放っていると、頭上で何かが弾けるような音がして、勇者と賢者は上を見上げる。
尖塔の屋根と思しきものが、その頭頂を向けて落ちてくるのが見えた。
「あ、死ぬ」
「舌噛みますよ」
賢者が死を覚悟した次の瞬間、ドリスに抱きかかえられた賢者は、城から五十歩程離れた位置で、屋根が地面に突き刺さる光景を知覚した。
城を見れば、屋根の抜けた部分から、圧縮されていた土が噴水のように溢れている。
足元を見れば、ちょうど埋め戻した崖の対岸辺りに移動しているらしい。
「全然揺れなかったんだけど、すごいね」
「地面を、こう、ふわって感じにしたんですよ」
「地属性って便利だねえ」
賢者は「高度に発展した魔法は大体何でもできるので、属性なんて飾りですよ」、というこの世界の格言を思い出していた。大昔の大賢者の言葉だ。「電気」で何でも片付ける世界もあることだし、理解はできるが、属性によるイメージの補正と言うのは馬鹿にならない。
物量攻めであっても、美しく物量攻めをしなければ。
賢者はドリスに抱えられていた身を地面に下ろしてもらうと、上方を警戒しつつ、地面に突き刺さった屋根に近付いた。
ほとんど埋まっていた屋根の縁、元々塔の先に繋がっていた部分を調べ、
「やっぱり。これ、元々取れるようになってた奴だな」
そう頷く。
「どういうことですか?」
「風の四天王が、圧死する前に抜け道から脱出したってことだよ。流石は四天王、こんな方法は事前に警戒して、対策もしてたってことか」
まぁ、智謀も糞もないっていうか、普通に誰でも思い付く話だもんなぁ。
賢者はそう独り言ち、肩を回して、伸びをした。
魔族の女――魔王軍【風の四天王】ヴェゼルフォルナは執務室の机の下に潜り、城外の風景を映す水晶板を覗いて震えていた。風属性魔族の証である緑色の髪は、その心情を表すように膨らみ逆立っている。
人族の女神が、勇者と呼ばれる四人の人間に加護を与えた。先程それぞれ王都から出発して、その内攻めてくると思うから頑張れ。そのような旨の通達が来たのは、十日程前のことだ。
人族など数が多いだけで、スペックとしては魔族に比べて何程のものではない。女神の加護といっても、せいぜい「睡眠の質が良くなる」とか「怪我の治りが早くなる」程度のもので、爆発的に強くなるというものでは、決してない。魔族領の奥地にあるこの城に乗り込んでくるにしても半年は後だろうし、適当に警備員補充でもしておくか、と思った矢先に、勇者が攻めて来た。四日前のことだ。
魔王城の結界を維持する四天王の任と共に、魔王によって存在ごと再構築され、魂に刻み込まれた【地属性以外完全無効】の耐性。【全属性完全無効】にすると仕様上食事が摂れなくて餓死するので、四大属性の一つだけは穴を設けざるを得ないこの耐性だが、幸いなことに、人族界では地属性の扱いは低く、高位の地属性魔導士というものがほとんどいない。また、そもそも飛行能力持ちで敏捷性の高い風の魔族は、基本的に地属性には強い。ということになっていた。
なっていたのだが、ヴェゼルフォルナは勇者に軽く殺されかけた。
風より速い打撃攻撃は、耐性がなければ城の壁と同じように、ヴェゼルフォルナの体も塵に変えていただろう。
発動の遅い地属性魔法は何とか回避できたが、狭い場所での弾幕攻撃には、狂気すら感じた。周囲の風から無限にエネルギーを得られるヴェゼルフォルナは、大気中では無尽蔵のスタミナを持つが、精神的にきつい。
攻撃が当たらないことに業を煮やした勇者が退いてくれたから良かったものの、あのまま続いていれば、どうなっていたかは知れない。
山が降ってきて城を潰されたのが、三日前のことだ。
気が付いたら瓦礫の下にいた。城の壁は普通の石だから、打撃属性、圧力属性として無効化されたが、瓦礫を吹き飛ばして外に出、城の跡を見て唖然とした。そして、見慣れた景色から山が二つ消えていることに気付き、慄然とした。誰がやったのか見ていたわけではないが、間違いなく、あの勇者の仕業だろう。
交流のあった魔王軍【地の四天王】イオルムの城に転がり込み、拝み倒し、世界最高峰の地属性魔法で、【地属性無効】の城を再建してもらったのが昨日のこと。
その城が地震と地割れに襲われているのが、今日現在のこととなる。
城自体は問題ないが、棚は倒れ、書物はひっくりかえり、食器は砕け、城主は転んで涙目である。耐性があるので、痛みはないが。
そして、城の四方は奈落へも届かんとする崖に囲まれていた。
「図らずも、この城の地属性耐性については証明できましたが、どうやって外に……あ、飛べば良いですわね」
石を投げ込まれることを恐れて窓一つない城だが、正面玄関と裏口の他にも、魔界消防法に準じて設けた非常口として、尖塔の屋根を開けば、飛んで出入りできるようにはなっている。
「四天王の仕事は、勇者を倒すことではなく、自身が死なないこと。そうして結界を守ることですもの。あの勇者が諦めるまで、どうにか耐え切ってみせますわ」
決意を新たに水晶板を覗き込んだヴェゼルフォルナは――勇者が、その隣に立つ黒髪の男の指示で、奈落を埋め戻している光景を見て。首を傾げた。
***
「物語の開始当初は搦め手や技術力で戦っていた主人公が、単純な破壊力、権力や人脈を手に入れた途端、最初の売りを全捨てにしてパワー押しになるような話は多い」
片手間に放出する土石流で四天王城の周りの崖を埋めながら、【地の勇者】ドリスは、【大陸一の賢者】の講義に耳を傾ける。
「物語の構成上、技巧派主人公が力を手に入れるのは、その力でより精密な技を操るためでなきゃいけない。とはいえ、現実問題、増えたパワーで妙な技巧を使うよりは、単純に力押しの方がロスも少なくて効率的なんだよ」
「ですよねぇ。あたしも、屋内とか、海の上とかで材料が少ない時は槍とか作りますけど、土がたくさんあったら固めてぶつけた方が楽だし強いですもん。自分に強化かけて殴るのが一番早いですけど」
「君の話は微妙に当てにならないけど、まぁそんな感じ」
四方にあった崖の二面は埋まり、徒歩で正面玄関に辿りつけるようにはなった。
「技巧派だけど火力の足りない風の勇者辺りが、物防だか魔防だかを抜けなくて地の四天王を倒せないっていうなら、言うことは決まってる。レベルを上げて魔力で殴れだ。でも、そんな仕事には、俺は一切関わらない。創造性がないからね」
崖の三面が埋まった。
「その点、最初から火力はあるのに攻撃が届かない君にならば、俺が口を出す意義がある。どうすれば当たるか。力の使い方を考えるってことだ」
「なるほど! どうすれば当たるか、ですか。当たれば勝てますもんね!」
「当たれば勝てるってのも、火力あってこそなんだけどね」
崖が埋まり切った所で、賢者は風の四天王城の正面玄関へ向けて歩き出した。
ドリスも魔力を畳んでその後を追う。
「あれ、正面突破ですか? でもまた避けられちゃいますよ。あと賢者様は余波で死にます」
「正面突破ではないし、今回は避けられないし、俺も余波で死なない方法だよ」
「馬鹿にしてます? あたしがこの距離から全力でぶっ放したら、少なくとも賢者様は死にますよ!」
「うーん。どう突っ込むのが正解なんだろう」
賢者は見上げるほどの巨大な扉、正面玄関の前に立つと、扉を開けるようドリスに促した。賢者の膂力では重くて開かないのだ。
「前回の失敗は、城を通して圧死させようとしたことだね。地属性じゃないから通用しない」
「そうですねぇ。あれはズルいですよ、やっぱり。お城だって石なのに、石で殴り殺すのは地属性じゃないみたいじゃないですか」
「石で殴り殺すのは、地属性じゃないからねぇ」
ドリスの扱いに慣れて来た賢者は妄言を適当に流すと、扉の奥に親指を向けた。
「だから、今回は土で直接圧死させよう」
「どういうことです?」
「さっき崖を埋めたみたいに、城の中を土で埋める。地属性でこの城は崩れないから、どんどん圧縮されて、中にいる連中は潰れて死ぬ」
それはとても物騒な提案だったが、ドリスは元より物騒な感性を持つ勇者だった。
「なるほど!」と相槌を打つなり、右手を心臓に添え、左手を扉の奥に翳す。
「見渡し、埋めよ。【隣人への殉葬】」
土は、城内を埋め尽くしてゆく。
***
しばらく魔法を放っていると、頭上で何かが弾けるような音がして、勇者と賢者は上を見上げる。
尖塔の屋根と思しきものが、その頭頂を向けて落ちてくるのが見えた。
「あ、死ぬ」
「舌噛みますよ」
賢者が死を覚悟した次の瞬間、ドリスに抱きかかえられた賢者は、城から五十歩程離れた位置で、屋根が地面に突き刺さる光景を知覚した。
城を見れば、屋根の抜けた部分から、圧縮されていた土が噴水のように溢れている。
足元を見れば、ちょうど埋め戻した崖の対岸辺りに移動しているらしい。
「全然揺れなかったんだけど、すごいね」
「地面を、こう、ふわって感じにしたんですよ」
「地属性って便利だねえ」
賢者は「高度に発展した魔法は大体何でもできるので、属性なんて飾りですよ」、というこの世界の格言を思い出していた。大昔の大賢者の言葉だ。「電気」で何でも片付ける世界もあることだし、理解はできるが、属性によるイメージの補正と言うのは馬鹿にならない。
物量攻めであっても、美しく物量攻めをしなければ。
賢者はドリスに抱えられていた身を地面に下ろしてもらうと、上方を警戒しつつ、地面に突き刺さった屋根に近付いた。
ほとんど埋まっていた屋根の縁、元々塔の先に繋がっていた部分を調べ、
「やっぱり。これ、元々取れるようになってた奴だな」
そう頷く。
「どういうことですか?」
「風の四天王が、圧死する前に抜け道から脱出したってことだよ。流石は四天王、こんな方法は事前に警戒して、対策もしてたってことか」
まぁ、智謀も糞もないっていうか、普通に誰でも思い付く話だもんなぁ。
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