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しおりを挟む11時を過ぎて立ち上がると、杉田君も見回りに付き合ってくれた。
寮内のことがわからないだろうからと彼はそう言ってくれたけど、本当はきっと謎のストーカー君のことがあるから。
戸じまりのチェックや各部屋の様子を見ながら、杉田君はいろんな話をしてくれた。
それだっておそらく私が幽霊を嫌っているのを知ったから、怖がらないように気を利かせてたんだと思う。
本当に優しい人だ。
杉田君の彼女って本当に幸せ者だと思う。
彼女がいるということはコンビニの帰りに聞いた。
なんでも付き合い始めてまだ1ヶ月だとかで、しかも相手は先輩の妹。
少し離れた短大に通っているとかでなかなか会えないと言っていた。
「俺、初めての彼女なんですよ。」
彼はそう言って照れていた。
初々しい彼の反応に、これはぜひ応援せねばという気になる。
それにしても杉田君のように優しくて頼りがいがあったら、女の子がほっとくはずないのに。
どうして今まで誰ともつきあわなかったのだろう。
その疑問を彼にぶつけると、
「俺、部活一筋だったんですよ。これでも高校の時は空手部の主将だったんです。」
そう答えが返ってきた。
なるほど。
だからこんなにしっかりしてるんだ。
納得。
初日の見回りも当然のことながら何事もなく終わり、青葉の部屋の前で杉田君が言った。
「これからも俺、見回りにつきあいますから。」
「いいよ!これ以上、迷惑かけられないし。」
「迷惑なんて。若葉さんを一人で見回らせるなんて、それこそ気が気じゃない。」
「でも・・・。」
反論しようとする私に杉田君は声をひそめて、
「それから青葉と同じ行動を取らないと不審に思われます。だから極力、俺がこの寮にいる間は俺の部屋に遊びに来てください。」
「うーん、だけど・・・。」
「ほら、彼女とのことも相談に乗って欲しいし。」
「わかった。じゃあ、半月間お世話になります。」
納得するまで帰してもらえない気がして、仕方なく杉田君の好意に甘えることにした。
杉田君もその言葉を聞いてほっとしたみたい。
「じゃあ、おやすみなさい。」
「うん、おやすみ。」
よし!
そう思って部屋のドアを開けた。
そして目に入ってきた風景で、一気に気が重くなった。
そうだった、青葉の相部屋の人がいたんだ・・・。
部屋の天井中心にある照明は消され、東條という人の机の明かりだけが点いていた。
彼は机に向かっていた。
それは彼の影と薄めのカーテンから見える彼の様子でわかった。
なるべく音をたてないようにゆっくりとドアを閉め、そのまま自分のスペースに向かった。
しかし視線をベッドの上に向けた瞬間、そのまま固まった。
幽霊の次に嫌いなものがそこに居座っていたから。
ベッドの中心にいる黒いそれは触角を持ち、しぶとい生命力と繁殖力を武器にふてぶてしくもベッドの中心を占領している。
思わず叫び声を上げそうになり、慌てて口を手でふさいだ。
ど、どうしよう・・・。
寝れないじゃない!
どこかに行ってくれることを祈ったが、それはそれでまた戻ってくるのではないかと気になって眠れない。
う・・・このまま朝までこれと睨めっこ?
悩みに悩んで、考えるだけ考えて。
でも解決方法は一つしか浮かばなかった。
後ろで何かをしている人物に頼み込むこと。
冷たく突き放されそうだけど。
でもそれ以外に方法はない。
それにほら、杉田君も言ってたしっ!
『東條さんは優しくて律儀で頼りがいがあって。何か困ってると絶対に助けてくれるんです。』
どうか、杉田君の言うような人物であって欲しい。
この数分だけでも!
そんな願いを胸にゴキちゃんを刺激しないようにそっとカーテンをずらし、東條サマの背中を視界に入れた。
彼は本を読んでいるらしく、背中越しに分厚い本が見えた。
私は一呼吸して、
「あ・・・あの・・・。」
本当に恐る恐る小さな声をかけた。
すると彼はピクっと反応した。
しかし彼が振り返ってくる事はない。
やっぱり。
一体、青葉は彼に何をしたんだろう。
諦めてカーテンを閉めようと手に力を込めた時、
「何だ。」
彼は言葉を返してきた。
それに驚いて、しばらく放心していると目の前で彼が大げさに溜息を吐いた。
そして、振り返って視線が合った気がした。
こちらからだと逆光でよくわからないけど。
「何か用かって聞いてるんだ。」
「あ・・・えっと、お願いが・・・。」
「さっさと言え。」
その声の鋭さに、思わず委縮してしまう。
おまけに内容が内容だけに。
ゴキブリを退治してほしい、なんて言ったらゴキちゃんが逃げ出すくらいの罵声が飛んできそう。
でもこれしか方法がないし・・・仕方ない。
「悪いんだけどアレを始末してほしいなぁ・・・なんて。」
そう言ってカーテンをサーっと引き、ベッドを指さした。
私の指が指し示す方向に目を向けた彼はより一層、眉間に皺を寄せた。
わかってる、わかってるよ言いたいことは。
だから何も言わなくていいから!
「わた・・・俺、虫が嫌いでさ。もう見ただけで鳥肌が立つくらいなんだ。ははっ」
女言葉を使いそうになって、慌てて誤魔化しながら相手の様子を見守る。
彼は無言で立ち上がり、近くにあった雑誌を手に持つとそのままベッドに近付きそれを振り上げた。
「ちょ、チョーっと待って!」
慌ててその腕を掴み、彼の行動を止めた。
まさかそのまま振り下ろさないわよね?ね?
そんなことしたらシーツにベットリとゴキちゃんの体液が付着するじゃない!
「で、出来れば圧死させず・・・外に追い出すとか・・・無理かな?」
「無理に決まってるだろ!だいたいゴキブリくらいで何ビビってんだよ!この寮には腐るほどいるんだぞ!」
ひぃぃ。
そんな情報いりません!
って言うか…
「お、落ち着いて。そんなに大声出したらゴキブリがどこかに・・・。」
「好都合だろ?どこかへ行ってくれるんなら。おい、その手を放せ。」
「あ・・・ご、ごめん。」
ぱっと手を放すと彼は再び溜息を吐いた。
「ホントにおまえ・・・・・・ムカつく。」
そう呟きながら彼がゴキブリを動かそうと雑誌を近づけた。
その瞬間、運悪くそのゴキちゃんがなんと飛び立ち、まっすぐに私の方にっ。
「きゃっ!や、やだー!」
思わず近くにいた彼に抱きつき、彼は体勢を崩し一緒にその場に倒れ込んだ。
「っ・・・。」
「おい・・・・おい!」
彼の声でようやく目を開くと、なんともアブナイ体勢に。
倒れた彼の胸に思いっきり抱かれていた。
し、しかもまずいことに彼の手が私のむ、む、胸に!
「うわっ、ご、ごめん!」
私は瞬風の如く飛び退いた。
き、気付いてないよね?
だって一応、コルセットしてるし。
彼に背中を向けて、とりあえずコルセットがずれていないかそっと確認。
ほっ、大丈夫。
すると後ろで人の動く気配が。
彼が立ち上がり、窓の方へ歩いていった。
そして彼の目指す先にさきほどのゴキちゃん発見!
彼は窓に向かって先ほどの雑誌を一振り。
チーン。ゴキちゃん、御臨終です。
びしゃりと潰れてます。
彼はそれに動じることなく、ささっと後片付けをしている。
後処理を終えた彼は、それら一連を座り込んだまま呆然と見ていた私に気づき、目の前までやってきた。
そして私の視線に合わせるように腰を下ろすと一言。
「お前、誰だ?」
その短い言葉に重大な意味が含まれていることにさすがの私も気付き、真っ青。
ば、ばれてる。
ここで惚けるのはアリ?
なんてことを考えながら相手を窺うようにチラッと目を上げると、ギロっという強く鋭い視線がかえってきた。
む、無理です。
この状況から逃れることなんてできない!
どれくらい時間が経っただろう。
この沈黙が嫌だ。
結局、嘘も冗談も通用しない人物に今回の件を全て白状することになった。
そして話が終って今は相手の宣告を受けるのを待っている状態。
彼はずっと顎に手を当て、考え込んでいる。
何でもいいからしゃべって欲しい。
良く考えたら、ホントに私って馬鹿だ。
たった1日でばれるなんて。
だって青葉も胸張って言ってたのよ?
『俺って存在感ゼロだからさ、まずばれることないよ。それに相部屋の東條と話したのって今までで3回くらいだしさ。俺の顔、覚えてないんじゃないかなぁ。ほら、印象に残らない顔っていうの?俺ってたぶんそんな顔だし。』
そんなことを胸張って言われても困るんだけど。
というか、悲しすぎる。
わが弟にはプライドというものが存在しないのだろうか。
「・・・い、おい!」
気がついたら目の前で声を掛けられていた。
はたと現実に戻ると呆れたような表情で私を見る彼がいた。
「あ、ごめんなさい。ちょっと考え事してて。」
「いや。こっちもちょっと頭の中で整理してたし。その・・・つまり、あんたはあの佐脇のお姉さんで、弟の代わりとしてやってきたってことか?」
「はい。」
「わざわざ?」
「ええ。」
「見回りのために?」
「はい。」
「男に扮装してまで?」
「そうです!」
さすがにそこまでしつこいとカチンとくる。
でも、言いたいこともよくわかる。
普通じゃ考えられないもの、こんな事。
弟の身代わりなんて。
しかもその弟が小学生ならまだしも、大学生だし。
「ちなみに二人は双子なのか?」
「いいえ、よく似てますけどこれでも私は1歳年上です。」
「じゃあ俺とタメか。」
「そういうことに・・・なりますね。」
それを聞いた彼はまた黙りこんで思い耽る。
一体、何を考えているのだろう。
もしかして私はこのまま追い出されるのかしら?
まさかそんな事はしないわよね?
ははは・・はは・・は・・・・・。
不吉な想像が頭を巡って我慢が出来なくなってしまった。
「あの!迷惑はかけないつもりだから!弟が逃げた、基、やり残した分はちゃんとします。だから他の人には黙ってて!」
拝むように両手を合わせて、彼に頼む。
すると、
「別に他の奴に言うつもりはない。それに言おうにもほとんど寮には残ってないしな。」
「ありがとう!」
ああ、やっぱりこの人は杉田君が言ってた通り優しい人だわ。
青葉限定の冷たい態度だったのよ、あれは。
「あんた・・・・えっと若葉さんって言ったっけ?」
「はい。あ、若葉でいいですよ。周りの男友達にもそう呼ばれてるんで。」
「じゃあ、俺のことは真志・・・って駄目か。佐脇と同じ呼び方しないとまずいよな。あいつ、俺のこと何て呼んでたっけ?」
それは知らない。
と言うか、そのまえに名前を呼んだことはあったのだろうか。
だって3回くらいしか話してないって言ってたし。
「青葉から見たら先輩だから、やっぱり東條さん、じゃないかな。」
「そうか。でも若葉とはタメなのにさんづけも変だな。」
そう言ってはにかんだ笑顔を見せた。
この人はこんな表情もするんだ。
青葉から聞いていた印象とは大違いだ。
「うーん。私も男の人にさん付けってあまり経験がないかな。」
「だったらやっぱり真志でいい。どうせ半月だけのことだし。気付く奴なんていないだろ。」
「そう願いたい。」
「そうと決まれば若葉、ルールを作ろう。」
「ルール?」
「そう。その・・・色々と困ることが出てくるだろ?例えば着替える時とか、シャワーを使う時とか。」
「なるほど。」
「シャワー室には脱衣所がないんだ。つまりここで脱ぐか、濡れるのを覚悟でシャワー室で着替えるか。」
それはもう知ってる。だって数時間前にシャワー使ったし。
「着替えはカーテンがあるし、シャワーも真志がいない間に入るよ。そうすれば真志も気にしなくていいでしょ?」
「わかった。あと、トイレだが、できるだけ消灯前に行っておけ。もし夜中に行きたくなったら俺を起こせ。部屋の前でおまえが出てくるまで見張っといてやる。」
「そ、そんな。いい!一人でトイレくらい行けるし!」
「そういう意味じゃない。」
真剣な顔でそう言われ、頭の中に一つ思い当たるものが浮かんだ。
ひょっとして・・・
「真志、まさか知ってるの?青葉にストーカーがいること。」
今の言い方を考えるとそれしかない。
「噂で聞いただけだ。でも用心することにこしたことはないだろ。」
「でも、青葉に対してはそんなことしてなかったでしょ?」
「当たり前だ。男だったらそのくらい一人で対処できないでどうする。と言っても佐脇はずっと杉田に頼りっぱなしだがな。」
真志の言ってる事は正論だけど・・・でも青葉だしねぇ。
青葉が一人で出来ることって何があるんだろう。
きっと片手で足りるくらいのことしかできない気がする。
「狙われてるのが佐脇でも、今は若葉が佐脇になりすましてる。佐脇としてここにいる限り、若葉が狙われるのは必至だろ。」
「そう・・・よね。やっぱり。」
「それに若葉がここに来る羽目になった原因は少なからず俺にもある。俺があいつに一人で回るように言わなければこんなことにはならなかったはずだ。」
「それは違うと思う。元はと言えば、青葉のくじ運が悪いだけだし。」
「確かに。それは否定しない。」
「う・・・。」
真志もそう思ってたのね。
そうよね。
だってすごい確率だもの。
さっき見回りに行った時、すごい部屋数でびっくり。
青葉はそのうちの4部屋のしかもその1つを引いたのよね。
「起きてしまったことは仕方がないとしても、これから起きることは未然に防ぐべきだろ。若葉はなるべく一人で行動しないこと。それと部屋の鍵は必ず閉めること。たとえ誰かが来ても絶対に出るなよ。」
「そこまでする?」
「当然。それに若葉はここの人間の顔なんて全く知らないだろ?人が来て、そいつが佐脇の知ってる奴だったらどう話すつもりだ。」
「そ、そっか。」
「俺はいつも鍵は持ち歩いているから自分で鍵を開けて部屋に入る。そう言えば・・・佐脇と入れ替わってるのを知ってる人間は?」
「あ、杉田君だけ。今日も一緒に見回りに行ってくれたの。」
「そうか・・・。杉田が知ってるのは心強いな。」
私もそう思う。
今日だって何度感謝したことかわかならいくらいだもの。
「見回りは、俺が一緒に回る。」
「え?いいの?」
「ああ。ただバイトが終わってからになるから、12時近くになる。それまで待つことになるけどいいか?」
「うん、それはいいけど・・・ごめんね、結局、迷惑かけちゃうね。」
「見回りは元々おれと佐脇がやることになってたんだ。だから迷惑をかけてるのは俺の方だろ。若葉は何も悪くないし、謝る必要もない。」
彼なりの気遣いなのだろう。
素っ気ない口調だけど、でも私に気を使わせないようにしてる。
なんか・・・初めてかも。
私の周りのどの男達とも違う。
優しくて、でも少し不器用で。
そして凛とした男らしさが前面に出てる。
そういうところが彼の魅力なのかもしれない。
そう言えば・・・
「いつから気付いてたの?私が青葉じゃないって。」
もう寝ようということでお互いに自分のベッドに向かおうとして、ふと私は素朴な疑問を彼にぶつけてみた。
これからのためにもなるべく青葉に見えないといけないし、言われたところを改善しようと思って。
だって1日目でばれちゃったんだもの。
さすがにまずいと思うものじゃない?
「ああ、それは・・・まぁ、おかしいと思ったのは俺がこの部屋に帰ってきた時。普段のあいつならまず俺のスペースに入ろうとしない。それに俺が帰って来た時、目が合っただろ?佐脇なら目も合わせず逃げ出すし。おまけに声。似てると言えば似てるが、あいつの声はもう少し低くて弱々しい。何を言ってるか聞き取れないくらいにな。」
あぁ、目に浮かぶわ。
あの弟のビクビクした姿が。
そんな想像中の私を真志は振り返って不敵に微笑むと
「あとは抱き心地だな。」
なんてことを言い放ち、それが耳に入ってきた瞬間、私の手が彼の顔にヒット!
「変態!」
前言撤回!
こいつも周りの男達と変わんないわ!
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