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波瀾万丈ピクニック
2人の仲
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庭をぐるりと回り込んだ先に、湖畔のような休憩場所がある。
木が適度な影を落とし、水上を通る風が心地よい涼を運ぶ。
ここが目的地だ。
果樹をもいで食える木も植えてあるから、デザートは食べ放題である。
ひらりと馬から降りた俺は、とんでもないことに気がついた。
場所を伝えてねえわ!
まあ、敷地内なんだからたかがしれている。
ゆっくり乗馬を楽しみながら散策すれば辿り着くだろう。
とりあえず地面にシートをひき、バスケットから出した皿、サンドイッチ、タペストリーを並べてゆく。
あとは水筒を置いたら完成だ!
「…あいつ、うまくやってるかなー?」
無表情だから、誤解されねえといいが。
まあ、エリアナなら大丈夫か。
意外と話も出来てたもんな。
シートに横になってとりとめもないことを考える。
これでアイツとエリアナがうまくいけば、俺はお払い箱だか…。
ルーの言うように、魔王だかなんだかの呪いからアイツを救うにはこの方がいいんだ。
でなきゃ、俺のかわいいわんこが血染め公爵みてえになっちまう!
俺でなんとかできることならしてやりたかった。
実際、ルーに聞くと俺のヒールでもある程度は効果があり、ヤツの魔王化を食い止めているのだという。
だが、ヒールでは昔から溜め込んでいた全ての浄化にまでは至らないのだそうだ。
無敵だといわれる最強のヒールをもってしてもダメな負の魔力ってなんなんだよ!
そもそも、なんでアイツばかりそんな重いもん背負わされてるんだよ!
いや。よそう。考えたって仕方ねえ。
エリアナに賭けるしかねえんだ。
「あーあ。
女に生まれてりゃアイツを癒してやれたのに…?」
て!クッソ!何考えてんだ俺は!
俺は俺が好きだ。
絶対的能力にも自信があるが、自分で選び、学んで来た医者としての自分が好きなのだ。
俺が女ならこんな道は選べなかっただろう。
伯爵家当主でありながら、医者でありヒーラーでもある。
貴族から金をむしりとり、平民の治療は格安で行う。
そんな自分を気に入っているし、この人生に後悔は無い。
てか、アイツが女なら良かったんじゃねーの⁈
いや、魔王になるのは男だけだっけか。
あーーー!!!
もう知るか!
なるようになるだろう。
頬を撫でる風が心地いい。
サラサラとなる木立の音を聞きながらぼうっとしていたら、いつの間にかうとうとしていたようだ。
2人もとうに到着いていたらしくエリアナの声がする。
「うふふ。お兄様ったら寝てしまわれてるわ。
見て!寝ている時は存外かわいいお顔をしているでしょう?」
耳元で衣擦れの音。
「ふふ。そうですね。
昔からいつも長年生きた大人のような表情をされていましたが…眠っている時は存外いとけない表情になるのです」
ボルゾイの優しい指が俺の前髪をかきあげた。
顔に視線を感じる。
「…よく眠っていますね。
最近疲れていたようですし、このまま寝かせておいて良いですか?」
「そうね。では私たちは先にいただいちゃいましょう!
ほら!あなた少し痩せすぎじゃない?
もっと肉をつけなきゃ。沢山召し上がって!」
「ゲイルにもいつも言われています。
これでもかなり食事を摂るようにはなったのですが…」
「まだまだ足りないわ!
うちの家系はね。食いしん坊ばかりなの。
ゲイルなんて食いしん坊すぎて自分で料理するようになったのよ」
「ああ!ゲイルの料理はとても美味しい。
ゲイルのところに通わせていただくようになって、私は初めて食事が美味しいと思うようになりました」
「うふふ。お兄様に餌付けされちゃったのねえ」
「……そうかもしれません。
ゲイルが私を拾ってくれたのです。ゲイルが私に食事の楽しさを教えてくれました」
「沢山食べさせてもらいなさい。
お兄様には拾った責任があるんですから」
クスクスとエリアナが笑う。
その間も優しい指は俺を撫で続けている。
2人はとても気があっているようだ。
これなら…俺が居なくても…
このまま眠ったふりをしてやるか、ら
「あのね。お兄様って強い人でしょう?」
「ええ。とても…とても強い人だ。強くて美しい」
「でもね。とっても寂しがり屋さんなの」
「ええ。知っています」
「なんでも出来て、なんでも持っているお兄様なのに。
だからかしら?みんなから必要とされて。でもお兄様はなにも必要としないの。
お兄様にはね、どこかに穴があいているの。でも私たちではお兄様のその穴を埋めてあげることはできなかった」
「………」
「でもね。どこかで拾ったわんこがその穴を埋めたわ。
うふふ。
お会いしたときお話したわよね?
お兄様ね、あなたのこと『俺のかわいいわんこ』って言ってたのよ?
こんなに大きくなってもまだそう言ってるの。
きっとあなたが可愛くてたまらないのね」
エリアナ!バラしやがって!
くそ!俺の顔、赤くなるなよ!
「……そうでしょうか?
私は…ゲイルを大切に思っています。とても…とても大切に。
私にとってゲイルは唯一の特別な人なのです。
ゲイルも同じだと嬉しいのですが…」
「だからなのね。
ゲイルはみんなから愛されるの。誰もがゲイルを好きになるわ。素晴らしい人なんだもの。
だけどね。ゲイルは『みんなのゲイル』なの。特別すぎて、だれもゲイルに必要以上には近寄らない。
ゲイルを愛しても『ゲイルは手に入れてはならない特別な人だ』と距離を置く。
でもあなたは違う。ゲイルだけを必要としてひたすらに求めた。離れなかった。離さなかった。
だからゲイルの穴を埋めることができたんだわ」
お兄様をよろしくね、とエリアナは言った。
とても、とても柔らかく優しい声だった。
「はい」
真摯な声がした。
「私は、ずっとゲイルから離れません。
ゲイルが嫌がるまではずっと。必ず側に居ます」
…何だよ、それ。
まるで神への誓いみたいじゃないか。
俺を可愛がってくれた両親にも。
兄にも。
俺は1番じゃなかった。
俺が治療した患者も元気になれば帰っていく。
元気になっても、何度も何度も俺の元に帰って来る忠犬。
俺のかわいわんこだけは、ずっと俺の側にいた。
俺が寄り添ってやることはあれ、俺に寄り添ってきたのは、ボルゾイだけだった。
わかっちまった。
誰よりも、一緒に居たいと願っていたのは…俺だ。
俺はこいつにずっと俺のかわいいわんこで居て欲しかった。俺の腕の中にいて欲しかったんだ。
木が適度な影を落とし、水上を通る風が心地よい涼を運ぶ。
ここが目的地だ。
果樹をもいで食える木も植えてあるから、デザートは食べ放題である。
ひらりと馬から降りた俺は、とんでもないことに気がついた。
場所を伝えてねえわ!
まあ、敷地内なんだからたかがしれている。
ゆっくり乗馬を楽しみながら散策すれば辿り着くだろう。
とりあえず地面にシートをひき、バスケットから出した皿、サンドイッチ、タペストリーを並べてゆく。
あとは水筒を置いたら完成だ!
「…あいつ、うまくやってるかなー?」
無表情だから、誤解されねえといいが。
まあ、エリアナなら大丈夫か。
意外と話も出来てたもんな。
シートに横になってとりとめもないことを考える。
これでアイツとエリアナがうまくいけば、俺はお払い箱だか…。
ルーの言うように、魔王だかなんだかの呪いからアイツを救うにはこの方がいいんだ。
でなきゃ、俺のかわいいわんこが血染め公爵みてえになっちまう!
俺でなんとかできることならしてやりたかった。
実際、ルーに聞くと俺のヒールでもある程度は効果があり、ヤツの魔王化を食い止めているのだという。
だが、ヒールでは昔から溜め込んでいた全ての浄化にまでは至らないのだそうだ。
無敵だといわれる最強のヒールをもってしてもダメな負の魔力ってなんなんだよ!
そもそも、なんでアイツばかりそんな重いもん背負わされてるんだよ!
いや。よそう。考えたって仕方ねえ。
エリアナに賭けるしかねえんだ。
「あーあ。
女に生まれてりゃアイツを癒してやれたのに…?」
て!クッソ!何考えてんだ俺は!
俺は俺が好きだ。
絶対的能力にも自信があるが、自分で選び、学んで来た医者としての自分が好きなのだ。
俺が女ならこんな道は選べなかっただろう。
伯爵家当主でありながら、医者でありヒーラーでもある。
貴族から金をむしりとり、平民の治療は格安で行う。
そんな自分を気に入っているし、この人生に後悔は無い。
てか、アイツが女なら良かったんじゃねーの⁈
いや、魔王になるのは男だけだっけか。
あーーー!!!
もう知るか!
なるようになるだろう。
頬を撫でる風が心地いい。
サラサラとなる木立の音を聞きながらぼうっとしていたら、いつの間にかうとうとしていたようだ。
2人もとうに到着いていたらしくエリアナの声がする。
「うふふ。お兄様ったら寝てしまわれてるわ。
見て!寝ている時は存外かわいいお顔をしているでしょう?」
耳元で衣擦れの音。
「ふふ。そうですね。
昔からいつも長年生きた大人のような表情をされていましたが…眠っている時は存外いとけない表情になるのです」
ボルゾイの優しい指が俺の前髪をかきあげた。
顔に視線を感じる。
「…よく眠っていますね。
最近疲れていたようですし、このまま寝かせておいて良いですか?」
「そうね。では私たちは先にいただいちゃいましょう!
ほら!あなた少し痩せすぎじゃない?
もっと肉をつけなきゃ。沢山召し上がって!」
「ゲイルにもいつも言われています。
これでもかなり食事を摂るようにはなったのですが…」
「まだまだ足りないわ!
うちの家系はね。食いしん坊ばかりなの。
ゲイルなんて食いしん坊すぎて自分で料理するようになったのよ」
「ああ!ゲイルの料理はとても美味しい。
ゲイルのところに通わせていただくようになって、私は初めて食事が美味しいと思うようになりました」
「うふふ。お兄様に餌付けされちゃったのねえ」
「……そうかもしれません。
ゲイルが私を拾ってくれたのです。ゲイルが私に食事の楽しさを教えてくれました」
「沢山食べさせてもらいなさい。
お兄様には拾った責任があるんですから」
クスクスとエリアナが笑う。
その間も優しい指は俺を撫で続けている。
2人はとても気があっているようだ。
これなら…俺が居なくても…
このまま眠ったふりをしてやるか、ら
「あのね。お兄様って強い人でしょう?」
「ええ。とても…とても強い人だ。強くて美しい」
「でもね。とっても寂しがり屋さんなの」
「ええ。知っています」
「なんでも出来て、なんでも持っているお兄様なのに。
だからかしら?みんなから必要とされて。でもお兄様はなにも必要としないの。
お兄様にはね、どこかに穴があいているの。でも私たちではお兄様のその穴を埋めてあげることはできなかった」
「………」
「でもね。どこかで拾ったわんこがその穴を埋めたわ。
うふふ。
お会いしたときお話したわよね?
お兄様ね、あなたのこと『俺のかわいいわんこ』って言ってたのよ?
こんなに大きくなってもまだそう言ってるの。
きっとあなたが可愛くてたまらないのね」
エリアナ!バラしやがって!
くそ!俺の顔、赤くなるなよ!
「……そうでしょうか?
私は…ゲイルを大切に思っています。とても…とても大切に。
私にとってゲイルは唯一の特別な人なのです。
ゲイルも同じだと嬉しいのですが…」
「だからなのね。
ゲイルはみんなから愛されるの。誰もがゲイルを好きになるわ。素晴らしい人なんだもの。
だけどね。ゲイルは『みんなのゲイル』なの。特別すぎて、だれもゲイルに必要以上には近寄らない。
ゲイルを愛しても『ゲイルは手に入れてはならない特別な人だ』と距離を置く。
でもあなたは違う。ゲイルだけを必要としてひたすらに求めた。離れなかった。離さなかった。
だからゲイルの穴を埋めることができたんだわ」
お兄様をよろしくね、とエリアナは言った。
とても、とても柔らかく優しい声だった。
「はい」
真摯な声がした。
「私は、ずっとゲイルから離れません。
ゲイルが嫌がるまではずっと。必ず側に居ます」
…何だよ、それ。
まるで神への誓いみたいじゃないか。
俺を可愛がってくれた両親にも。
兄にも。
俺は1番じゃなかった。
俺が治療した患者も元気になれば帰っていく。
元気になっても、何度も何度も俺の元に帰って来る忠犬。
俺のかわいわんこだけは、ずっと俺の側にいた。
俺が寄り添ってやることはあれ、俺に寄り添ってきたのは、ボルゾイだけだった。
わかっちまった。
誰よりも、一緒に居たいと願っていたのは…俺だ。
俺はこいつにずっと俺のかわいいわんこで居て欲しかった。俺の腕の中にいて欲しかったんだ。
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