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ゲイル、やらかし済み?
ルー、諦めない!
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断固としてお断りした俺に、ルーはあたふたと慌てだす。
「えええ?だって、国を救えるんだよ?
ちょっと魔王(予定)さんといちゃいちゃってするだけで、世界が平和なんだよ?
普通おっけーしない?
聖女なんだよね?どうしてそんなにやさぐれちゃってるの?」
「逆にどうして引き受けると思うんだ?
俺は男!
同じもん付けたやつとはいちゃいちゃしねーの!
百歩譲って美少年ならまああれだが、相手は「鉄仮面」だぞ?
ねえわ!絶対ねえ!
しかもお前の話ぶりだと俺が女役じゃねーか!
ふざけんな!男同士いちゃつかねーと維持できねーような脆弱な平和なんぞ、しらん!」
余計な希望など微塵も持たないように、きっちりキッパリと断る。
こういう人の話を聞かねーやつには、曖昧な断り方なんて意味がねーからな。
間違えようが無いくらいに、バシッと断ってやるのが正解だ。
するとルーは不満気に唇?口先?を尖らせた。
器用だな、おい!
「だってさあ…もう仲良ししてるじゃん…」
はあ?聞き捨てならん!
「グランディールなんぞ会ったこともねえわ!
親子二代で絶賛避けまくりだっての!」
「3年前に会ってるよー。
むちゃくちゃ懐かれてるくせに!」
「3年前も何年前も会ってねーから!」
「…銀色の。拾ったでしょ」
「ああん?」
「ゲイルんちの前に落ちてたの、拾って帰ったでしょ?」
3年前?銀色?
俺は記憶を巡らせた。
ん?
銀色?3年前?
さああああっと血の気が引くのがわかる。
「ま、まさか!ボルゾイか!」
「ボルゾイ?わんこ?それはわかんないけど。
そのゲイルが拾ったの、グランディールだよ」
う、う、う、うそだろおおおお!!!
あのボルゾイ、グランディールだって⁈
馬鹿か俺は!
避けるどころか拾っちまってるじゃねーか!!!
しかも思いっきり懐かれてる!
頭を抱える俺に、ルーが無邪気に言った。
「ね!もう遅いの。
諦めて番おう?」
「だが断る!!」
「えええ?だって、国を救えるんだよ?
ちょっと魔王(予定)さんといちゃいちゃってするだけで、世界が平和なんだよ?
普通おっけーしない?
聖女なんだよね?どうしてそんなにやさぐれちゃってるの?」
「逆にどうして引き受けると思うんだ?
俺は男!
同じもん付けたやつとはいちゃいちゃしねーの!
百歩譲って美少年ならまああれだが、相手は「鉄仮面」だぞ?
ねえわ!絶対ねえ!
しかもお前の話ぶりだと俺が女役じゃねーか!
ふざけんな!男同士いちゃつかねーと維持できねーような脆弱な平和なんぞ、しらん!」
余計な希望など微塵も持たないように、きっちりキッパリと断る。
こういう人の話を聞かねーやつには、曖昧な断り方なんて意味がねーからな。
間違えようが無いくらいに、バシッと断ってやるのが正解だ。
するとルーは不満気に唇?口先?を尖らせた。
器用だな、おい!
「だってさあ…もう仲良ししてるじゃん…」
はあ?聞き捨てならん!
「グランディールなんぞ会ったこともねえわ!
親子二代で絶賛避けまくりだっての!」
「3年前に会ってるよー。
むちゃくちゃ懐かれてるくせに!」
「3年前も何年前も会ってねーから!」
「…銀色の。拾ったでしょ」
「ああん?」
「ゲイルんちの前に落ちてたの、拾って帰ったでしょ?」
3年前?銀色?
俺は記憶を巡らせた。
ん?
銀色?3年前?
さああああっと血の気が引くのがわかる。
「ま、まさか!ボルゾイか!」
「ボルゾイ?わんこ?それはわかんないけど。
そのゲイルが拾ったの、グランディールだよ」
う、う、う、うそだろおおおお!!!
あのボルゾイ、グランディールだって⁈
馬鹿か俺は!
避けるどころか拾っちまってるじゃねーか!!!
しかも思いっきり懐かれてる!
頭を抱える俺に、ルーが無邪気に言った。
「ね!もう遅いの。
諦めて番おう?」
「だが断る!!」
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