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最終決戦!

やったのはあの人です!

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聖女様が一緒に来てくれたら話が早いよねー、って思ったんだけど。
そこにキースが待ったをかけた。

「確かにそうすれば話は早い。だが、宰相が毒を盛ったことを証明するだけでは、宰相を捕えて終わりだろ?側妃はどうするんだ?まあ、あれはある意味分かりやすいバ……考えの浅い女性だから、宰相さえいなければ扱いやすくはなるだろうが」

はい、今バカって言いかけましたね?
確かにねえ。宰相関係なく、側妃さんってば間違いなく問題起こすタイプ。側妃がいるかぎり公国がいつ牙をむいてもおかしくない。しかも。あのゲイルへの態度みると、ぜったいに浮気してる。

うーん……と考え込む。
スピード解決して、あとは側妃は運任せにする?
それともほかに方法あったりするのかな?

側妃と宰相が繋がってたってことが証明できればいいんだけど……。



するとリオが突然叫んだ。

「ちょっと待って!あの宿!あそこって、側妃のおすすめを宰相が紹介してきたんでしょ?支配人には宰相の息がかかってるみたいだったよね?支配人を叩いたら何かでるんじゃない?」

「おお!すっかり忘れてた!
お兄様にふけーした人!確かに「側妃様の紹介」「側妃様の後ろ盾」ってしつこいくらいに自慢してたもんね。
他国の要人を迎えるのにまともな礼儀も知らない支配人っておかしいよね?ね?
ここは正妃である聖女様の回復と同時に、恩人である王国の後継に対するふけーを先導したとして側妃様と宰相の失態を追求。ついでに宰相の毒をばらして、側妃様も絡んでいるのではと匂わしましょー!
薬草ももう必要なくなったんだし、王国の後ろ盾があれば公国を切り捨てても問題なっしんぐ。
他国の王族に対する不敬&聖女暗殺未遂で側妃を送り返せば、持参金の返還も必要なし。なんなら賠償金もむしり取れるかも……ふけー追求しといて良かったあ!」

ご機嫌の俺の言葉にゲイルとキースがふるりと身を震わせる。

「サフィ……お前すげえ悪いかおしてんぞ?お父様、そこまでお前に教えたっけ?エリアスか?そうか、エリアスだな?!くっそお、すっかり腹黒くなっちまったじゃねえか!そこも可愛いけども!俺の息子、優秀だけども!」
「サフィってまだ10歳なんだよ…な……?マジか……」

ん?エリアス?ぶっちゃけ、エリアスじゃなくて俺のこのあたりの知識の先生は前世の異世界ラノベなんですけれどね。エリアスってことにしとこ!

名付けて「ふけーだけでは弱いけど、宰相の毒への関与を匂わせれば立派な切り札に早変わり!」

「リオ!ナイス!」




※※※※※※

いつも楽しみにしてくださる皆様。ご拝読頂きありがとうございますー!
短くて申し訳ないっ!
キリがよきなので本日はここまでー……

決して!決して眠いからではありませぬ。ありませぬのでねっ!!!(ストックがつき本日リアルタイム更新でございまする)
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