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聖女を救え!
俺は婚約者?
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ついに俺のご紹介となりました。どきどき。
「そして、グリフィス伯爵の息子であり、私の婚約者でもあるサフィラス。サフィがナージャ殿下とクラスメートなのです。その縁で私はナージャ殿下と知り合うことができました。ありがとう、サフィ」
なぬ?!婚約者、俺?! 婚約したっけ? いつの間に? しかも、なんか全部俺のおかげみたいになってる! ものすごいボールを投げてきましたね、お兄様!ちょっと暴投しすぎじゃないですかあああ?
お兄様をちらりと見れば、涼しい顔でにこにこしている。ゲイルは渋ーいお顔。お、お父様。気持ちは分かるけど、耐えてえええ!
内心の動揺を押し隠して俺は頑張った。
「……ご挨拶申し上げます。お会いできて光栄に存じます、サフィラス・グリフィスです。ナージャ殿下には学院で大変よくして頂き感謝しております。私のような子供まで同行をお許しくださりありがとうございます。素晴らしい帝国の文化を学ぶのを楽しみにしておりました。このように素晴らしい機会をお与え頂き、感謝いたします」
とりあえず婚約者の件には一切触れずにきちんとボウアンドなんちゃらでご挨拶。最後の必殺スマイルも忘れずに。すると、王様がにこにこしながら
「素晴らしい挨拶だ。グリフィス殿、ご立派なご子息をお持ちだ」
と拍手してくれた。褒めてくれたから言うわけじゃないけど、悪い人じゃないのかもね。周りの貴族からも「なんと可愛らしい!」「ナージャ殿下も良いご学友に恵まれたな」だの誉め言葉が聞こえる。掴みはおっけー?
「過分なお言葉、ありがとうございます」というゲイルの言葉をきっかけに、お兄様の紹介再開。
「その横は、宰相であるグランディール公爵の次男、グリフィス伯爵の甥でもあるリオネルです」
「お会いできて光栄に存じます。私はリオネル・グランディールと申します。ナージャ殿下の通われた学院の生徒会長をしており、殿下とも親しくさせて頂いておりました。サフィラスとともに帝国の学院を見学させていただく機会を頂きましたこと、感謝申し上げます」
「うむ。息子がお世話になったようだな。今後とも力になってやって欲しい。よろしく頼む」
「喜んで承ります。このご縁が王国と帝国にとってよきものとなるよう尽力いたします」
こちらも好意的な拍手で迎えらえた。
最後はキースだ。
「最後になりましたが、彼はキース。王国随一の腕を誇るS級冒険者です。長旅になりますので、護衛のため同行させました」
これはさすがというべきか。武力を売りにする国なだけあって、S級冒険者のキースという名をみんな知っていたようだ。「あのキース?」「まさか!」とざわめきが起きた。
皆を代表して王様が口を開く。
「キースとは、あの最年少でS級になったというドラゴンスレイヤーのキース殿か?」
「名乗ったことはありませんが、一部で私をドラゴンスレイヤーと呼ぶものも居るようです。今回は王家よりお子様お二人の護衛にとのご依頼があり、同行させて頂いております。このように王にお目にかかるような身分ではございませんが、そのような事情ゆえどうかご容赦願いたい」
キースにはキラッキラのオッサンたちの視線が集中した。あれはファンの目。キースのことは守らなくても良さそうだね。
「そして、グリフィス伯爵の息子であり、私の婚約者でもあるサフィラス。サフィがナージャ殿下とクラスメートなのです。その縁で私はナージャ殿下と知り合うことができました。ありがとう、サフィ」
なぬ?!婚約者、俺?! 婚約したっけ? いつの間に? しかも、なんか全部俺のおかげみたいになってる! ものすごいボールを投げてきましたね、お兄様!ちょっと暴投しすぎじゃないですかあああ?
お兄様をちらりと見れば、涼しい顔でにこにこしている。ゲイルは渋ーいお顔。お、お父様。気持ちは分かるけど、耐えてえええ!
内心の動揺を押し隠して俺は頑張った。
「……ご挨拶申し上げます。お会いできて光栄に存じます、サフィラス・グリフィスです。ナージャ殿下には学院で大変よくして頂き感謝しております。私のような子供まで同行をお許しくださりありがとうございます。素晴らしい帝国の文化を学ぶのを楽しみにしておりました。このように素晴らしい機会をお与え頂き、感謝いたします」
とりあえず婚約者の件には一切触れずにきちんとボウアンドなんちゃらでご挨拶。最後の必殺スマイルも忘れずに。すると、王様がにこにこしながら
「素晴らしい挨拶だ。グリフィス殿、ご立派なご子息をお持ちだ」
と拍手してくれた。褒めてくれたから言うわけじゃないけど、悪い人じゃないのかもね。周りの貴族からも「なんと可愛らしい!」「ナージャ殿下も良いご学友に恵まれたな」だの誉め言葉が聞こえる。掴みはおっけー?
「過分なお言葉、ありがとうございます」というゲイルの言葉をきっかけに、お兄様の紹介再開。
「その横は、宰相であるグランディール公爵の次男、グリフィス伯爵の甥でもあるリオネルです」
「お会いできて光栄に存じます。私はリオネル・グランディールと申します。ナージャ殿下の通われた学院の生徒会長をしており、殿下とも親しくさせて頂いておりました。サフィラスとともに帝国の学院を見学させていただく機会を頂きましたこと、感謝申し上げます」
「うむ。息子がお世話になったようだな。今後とも力になってやって欲しい。よろしく頼む」
「喜んで承ります。このご縁が王国と帝国にとってよきものとなるよう尽力いたします」
こちらも好意的な拍手で迎えらえた。
最後はキースだ。
「最後になりましたが、彼はキース。王国随一の腕を誇るS級冒険者です。長旅になりますので、護衛のため同行させました」
これはさすがというべきか。武力を売りにする国なだけあって、S級冒険者のキースという名をみんな知っていたようだ。「あのキース?」「まさか!」とざわめきが起きた。
皆を代表して王様が口を開く。
「キースとは、あの最年少でS級になったというドラゴンスレイヤーのキース殿か?」
「名乗ったことはありませんが、一部で私をドラゴンスレイヤーと呼ぶものも居るようです。今回は王家よりお子様お二人の護衛にとのご依頼があり、同行させて頂いております。このように王にお目にかかるような身分ではございませんが、そのような事情ゆえどうかご容赦願いたい」
キースにはキラッキラのオッサンたちの視線が集中した。あれはファンの目。キースのことは守らなくても良さそうだね。
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