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いざ帝国!

船員、吠える!

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それから船長さんは、船員さんたちを集めて俺たちが帝国に行く本当の目的、そして、これからの計画を話してくれた。

「帝国海軍軍団長としてお前たちに問う!俺はサフィたちに協力して聖女を救う!それこそが、帝国軍人としてすべきことだと信じるからだ!帝国を他国から来た側妃の好きにはさせない!聖女を救うのだ!お前たちはどうする?」

すると船員さんたちはお互いに頷きあい、叫んだ。

「聖女を救うぞーーー!」
「側妃を倒せーーー!!」
「俺たちも協力するぞーーー!!」
「「「「「おーーーーーーーー!!!」」」」」

おおお!海の男たちの心がひとつになった!

思わず俺も端っこにならんで「おーーーーーー!!!」と叫ぶ。

そしたらひょいっと傍にいた船員さんに肩車されてしもうた。

「サンダーエンジェルに続けーーーーーー!!!」
「「「「おーーーーーー!」」」
「聖女を救えーーーーーー!!」
「「「おーーーーーーーー!!!」」」」

そのまんま、なんだかわからぬがお祭りみたいになって、俺をおみこしみたいにワッショイわっしょいしながら、みんなで甲板を練り歩き始めた。
な、なにこのノリ!


…………たのしーーーーーー!!!


「わっしょいわっしょい、側妃を倒せ!わっしょいわっしょい、聖女を救え!」

ノリノリで肩車されてる俺を取り返そうとお兄様がせっせと手を伸ばすも、船員軍団に流されてなかなか俺に手が届かない。

「サ、サフィ!サフィ!!」

「お兄様もごいっしょにーー!ワッショイわっしょい!」



俺は楽しかったのだけれど、お兄様はそれどころじゃなかったみたい。
後からしこたま怒られた。げせぬ。


祭りの後、船長さんと船員さんたちは急に真面目な顔になって俺たちの前に整列した。

「帝国の問題に巻き込んでしまったことを謝罪する。また、ご協力に感謝する。我々は今後君たちに何かあれば必ず力を貸すと約束する。この約束は君たちが王国に帰ってからも有効だ。
帝国海軍一同、王国の皆様に敬礼!」
「「「「は!!」」」」

ビシッと敬礼。
海軍としてのみんなの顔は、最高にカッコ良かった。



とにもかくにも、俺たちの仲間、ナージャの味方は一気に増えた。
海の上、しかも海軍の城である船の上には間諜の耳もないから安心だよね!
いかつい海の男たちという心強い味方とともに、さあ、帝国へ!

到着まであと2日!長いようであっという間の船旅もあと少しだ。
待っててね、ナージャ!


********

ちょっと短いのですが、キリがいいので本日はここまで……。
いつもご拝読頂きありがとうございます。
よろしければイイネをぽちっとお願いいたしまするー!

ゲイルのスピンオフ「俺が聖女?!いや、ねえわ!全力回避!(ゲイルの話)」もぜひ♡←こちらは闇おちしてない公爵×ゲイルのお話です。基本的にゲイルがオトコマエ。ふたりでらぶらぶイチャイチャしております。
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