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いざ帝国!
船上パーティー
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俺のイカを肴に、船上で急遽イカパーティーが行われた。
リオはイカのあまりの大きさにドン引きのようで
「僕はいいよ!サフィは好きなだけ食べな?」
と言って近寄ろうともしない。
こわくないよー、って俺が長い足をぐるぐると体に巻き付けて「ほらほら、見てみて!」したら、「絶対に近寄らないでね!」と言われてしまった。
ぶうぶう!
むくれる俺をキースが慰めてくれる。
「まあ、リオくんの反応が一般的な反応だよね。イカ自体、食材としてあまり一般的ではないからなあ。俺の国では割とみんな好んで食べてたんだけどね……」
ちょっと懐かしそうな目をしてる。口元がかすかに緩んでいるところを見ると、いい思い出なんだろうな。
「嫌な思い出しかないのかと思ってたんだけど、ちゃんといい思い出もあるんだね。よかったね」
言われて初めて気づいたみたいで、キースは少し驚いたみたいな顔をした。
祭りに行ったんだ。その祭りにイカ焼きの屋台があってさ。こっそり食べたんだよ。………あの味を今でも思い出す」
「屋台っておいしく感じるよねえ。俺も屋台のごはんって好き。てゆーか、いいお友達がいたんだ。大好きな人と一緒だとさらにおいしいよね。そういうことでしょ?」
「ああそうかもな。……とてもよい友だ。私が王級を出る手伝いをしてくれた。あれから彼はどうしているのだろうか……」
「………きっとどこかでイカ焼きを食べてるよ」
「はは!そうだな」
ふふふ、とイカを前に笑いあう。
思い出せてよかったね。キース。そういう想い出があれば人は生きていける。それは辛いときのよすがになる。
「またイカをとってあげるからさ。一緒に食べよう!」
「クラーケンにそんなに遭遇したくないけどな。そもそも、聖女には悪意のあるものは近づけないんじゃなかったか?」
聖女っていうのは帝国には内緒だからそこは小さな声で。
うーん……実は……俺はちょっとそこは大イカに申し訳ないと思っていた。
「かわいいイルカちゃんたちが追われてた!」
「……船を襲ってきた訳じゃなかったのか」
「イルカ襲われてたのは事実!弱肉強食!食ったものは食われるのが世界の理」
「本音は?」
「あれだけ大きければみんなで食べれるかなって思って。………大きなイカっておいしそうでしょ?」
「それにさ。ほら、見てよ。美味しいは正義!美味しいものってみんなの気持ちをひとつにするよね?」
俺の示した先には、ワハハと酒を片手にイカをむさぼる船長。楽しそうな船員たちと、俺の愉快な仲間たち。
お兄様たちも船員さんたちと和気あいあいとしている。
「なんだよ、クラーケン、旨いじゃねえか!」
「まさか、海の怪物を食べるだなんて考えもししなかったぜ!味はまんまイカだ!このデカさ!イカがステーキみってえだ!」
「このタレつけてみろよ!ミカエルさんがパパっと作ってくれたんだけどな。最高だぞ!」
「それな!レオンが好きなんだよ。オリーブオイルとレモン、塩、ブラックペッパーな!そこに少しだけハーブ入れるのが俺流!」
「高位のお貴族様なのに料理もするんですねえ」
「まあ、普通はしねえけど、ゲイルあたりはするんじゃねえかな。俺のは趣味!うまいだろ?」
「うちで雇いたいくらいだ!」
「ミカは私の侍従だからね。取られるわけにはいかないな。私もミカの料理がないと困る」
「ははは!レオン、俺に胃袋つかまれてるもんな!」
一方オルガ団長はといえば、ゲイルとオッサン船員とせっせとコンロでイカをあぶっている。
「ちょっとやりすぎかってくらいに焦がすとうまいんだよなあ」
「通ですね」
「酒と合うんだよ」
胡坐をかいてあぶっては飲み、飲んではあぶっている。親父だ。やってること、完全に居酒屋の親父。
なのにゲイルと団長のゾーンだけ顔がいいからかすんごい高級バーにいるみたいになってる。
イカが怖いリオには、親切な船員さんがお魚を串にさしてゲイルのとこで焼いてあげてる。リオってば串に刺さった魚って食べたことないからね。ワクワクしながら待ってるのがかわいい。
シンプルな調理が一番ってときもあるよね。それは今!
なんか、それまであった「王国のお客さん」「帝国の船員」っていう隔たりがなくなったみたいに楽しそう。
俺、こういうのが好きなんだよねー!
「うん。よきよき。大イカも焼かれた甲斐があったというもの」
「サフィってときどき大人みたいな口ぶりだよなあ」
キースが笑って、ひょいっと俺を膝に乗せた。
「ちょっとお!もう大きくなったから!」
「まあまあ。久しぶりにさせろって!依頼の時はさせてくれるだろ?」
「だって、みんながいるじゃん。誰もいないとこだけにして!」
「誰も見てないって。気分がいいんだ。ちょっとだけ……な?」
こてん、と首をかしげるとか!S級のこてん、頂きましたーーー!!
じゃないの!そんなかわいい顔もできるとかって、ずるいでしょ!
俺はしぶしぶ頷いた。
「ちょっとだけだよ?」
「はいはい。ちょっとだけ。ちょっとだけな?」
俺の頭頂に顎をのせ、キースがくすくす笑った。
海を渡る風が少し火照った肌に気持ちいい。
美味しいもの、楽しそうな人、初めての船旅。
海の向こうで待ってるナージャのために、聖女を救うための旅なんだけど、楽しんじゃってもいいはず。だって、せっかく行くのならばしんみりしてたって仕方ないでしょ。
明日からは、ちゃんと戦術とか立てたりするからさ。
旅の初日くらいは、思いっきりみんなで楽しんじゃおう!
ナージャのお母様。聖女様。帝国の人の楽しいって気持ち。幸せだなって気持ちは、聖女様の力にもなるでしょ?
みんなの幸せは、聖女様の幸せのはず。
この幸せパワーが海を越えて聖女様のもとへ届きますように。
リオはイカのあまりの大きさにドン引きのようで
「僕はいいよ!サフィは好きなだけ食べな?」
と言って近寄ろうともしない。
こわくないよー、って俺が長い足をぐるぐると体に巻き付けて「ほらほら、見てみて!」したら、「絶対に近寄らないでね!」と言われてしまった。
ぶうぶう!
むくれる俺をキースが慰めてくれる。
「まあ、リオくんの反応が一般的な反応だよね。イカ自体、食材としてあまり一般的ではないからなあ。俺の国では割とみんな好んで食べてたんだけどね……」
ちょっと懐かしそうな目をしてる。口元がかすかに緩んでいるところを見ると、いい思い出なんだろうな。
「嫌な思い出しかないのかと思ってたんだけど、ちゃんといい思い出もあるんだね。よかったね」
言われて初めて気づいたみたいで、キースは少し驚いたみたいな顔をした。
祭りに行ったんだ。その祭りにイカ焼きの屋台があってさ。こっそり食べたんだよ。………あの味を今でも思い出す」
「屋台っておいしく感じるよねえ。俺も屋台のごはんって好き。てゆーか、いいお友達がいたんだ。大好きな人と一緒だとさらにおいしいよね。そういうことでしょ?」
「ああそうかもな。……とてもよい友だ。私が王級を出る手伝いをしてくれた。あれから彼はどうしているのだろうか……」
「………きっとどこかでイカ焼きを食べてるよ」
「はは!そうだな」
ふふふ、とイカを前に笑いあう。
思い出せてよかったね。キース。そういう想い出があれば人は生きていける。それは辛いときのよすがになる。
「またイカをとってあげるからさ。一緒に食べよう!」
「クラーケンにそんなに遭遇したくないけどな。そもそも、聖女には悪意のあるものは近づけないんじゃなかったか?」
聖女っていうのは帝国には内緒だからそこは小さな声で。
うーん……実は……俺はちょっとそこは大イカに申し訳ないと思っていた。
「かわいいイルカちゃんたちが追われてた!」
「……船を襲ってきた訳じゃなかったのか」
「イルカ襲われてたのは事実!弱肉強食!食ったものは食われるのが世界の理」
「本音は?」
「あれだけ大きければみんなで食べれるかなって思って。………大きなイカっておいしそうでしょ?」
「それにさ。ほら、見てよ。美味しいは正義!美味しいものってみんなの気持ちをひとつにするよね?」
俺の示した先には、ワハハと酒を片手にイカをむさぼる船長。楽しそうな船員たちと、俺の愉快な仲間たち。
お兄様たちも船員さんたちと和気あいあいとしている。
「なんだよ、クラーケン、旨いじゃねえか!」
「まさか、海の怪物を食べるだなんて考えもししなかったぜ!味はまんまイカだ!このデカさ!イカがステーキみってえだ!」
「このタレつけてみろよ!ミカエルさんがパパっと作ってくれたんだけどな。最高だぞ!」
「それな!レオンが好きなんだよ。オリーブオイルとレモン、塩、ブラックペッパーな!そこに少しだけハーブ入れるのが俺流!」
「高位のお貴族様なのに料理もするんですねえ」
「まあ、普通はしねえけど、ゲイルあたりはするんじゃねえかな。俺のは趣味!うまいだろ?」
「うちで雇いたいくらいだ!」
「ミカは私の侍従だからね。取られるわけにはいかないな。私もミカの料理がないと困る」
「ははは!レオン、俺に胃袋つかまれてるもんな!」
一方オルガ団長はといえば、ゲイルとオッサン船員とせっせとコンロでイカをあぶっている。
「ちょっとやりすぎかってくらいに焦がすとうまいんだよなあ」
「通ですね」
「酒と合うんだよ」
胡坐をかいてあぶっては飲み、飲んではあぶっている。親父だ。やってること、完全に居酒屋の親父。
なのにゲイルと団長のゾーンだけ顔がいいからかすんごい高級バーにいるみたいになってる。
イカが怖いリオには、親切な船員さんがお魚を串にさしてゲイルのとこで焼いてあげてる。リオってば串に刺さった魚って食べたことないからね。ワクワクしながら待ってるのがかわいい。
シンプルな調理が一番ってときもあるよね。それは今!
なんか、それまであった「王国のお客さん」「帝国の船員」っていう隔たりがなくなったみたいに楽しそう。
俺、こういうのが好きなんだよねー!
「うん。よきよき。大イカも焼かれた甲斐があったというもの」
「サフィってときどき大人みたいな口ぶりだよなあ」
キースが笑って、ひょいっと俺を膝に乗せた。
「ちょっとお!もう大きくなったから!」
「まあまあ。久しぶりにさせろって!依頼の時はさせてくれるだろ?」
「だって、みんながいるじゃん。誰もいないとこだけにして!」
「誰も見てないって。気分がいいんだ。ちょっとだけ……な?」
こてん、と首をかしげるとか!S級のこてん、頂きましたーーー!!
じゃないの!そんなかわいい顔もできるとかって、ずるいでしょ!
俺はしぶしぶ頷いた。
「ちょっとだけだよ?」
「はいはい。ちょっとだけ。ちょっとだけな?」
俺の頭頂に顎をのせ、キースがくすくす笑った。
海を渡る風が少し火照った肌に気持ちいい。
美味しいもの、楽しそうな人、初めての船旅。
海の向こうで待ってるナージャのために、聖女を救うための旅なんだけど、楽しんじゃってもいいはず。だって、せっかく行くのならばしんみりしてたって仕方ないでしょ。
明日からは、ちゃんと戦術とか立てたりするからさ。
旅の初日くらいは、思いっきりみんなで楽しんじゃおう!
ナージャのお母様。聖女様。帝国の人の楽しいって気持ち。幸せだなって気持ちは、聖女様の力にもなるでしょ?
みんなの幸せは、聖女様の幸せのはず。
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