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不穏な影
ナージャの秘密
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ナージャの聖女発言は、幸いというかなんというか、その後の大騒ぎでうやむやになった。
「一目惚れにしても、いきなり聖女とかいいだすの、ヤバくね?」
「我が天使よ、とか言いそうよね。気持ちわる!」
「とにかく、危ない人だからサフィは近寄らないようにね!」
「そうだね。サフィは流されやすいから……」
良かったあ!マジモンの聖女なんだけど、バレてないみたい!ナージャのインパクト強すぎてなんか「サフィが好きなあまり聖女扱いするヤバい人」になってる!
よし!この流れに乗っておこう!
「うん。俺、女の子じゃないし!男の子ですしね!聖女とかゆわれても困るもん!」
「いや、サフィなら男の子でもいけるんじゃない?」
「そうね。それにナージャが男の子が好きな人かもしれないでしょ?」
ボソボソと話していると、ナージャが割り込んできた。
「君たち、目の前で私を貶めるのはやめてもらえるかな?」
「あら、ナージャ居たの?」
「最初から居たけどね。あと、君たちに名前呼びを許したつもりはないんだが……」
「じゃあ、変態さんって呼ぶね!」
「サフィはいいんだよ?ナージャと呼んでくれ」
「俺はサフィって呼ばれたくないから!変態さんって呼ぶね!」
「……みなもナージャと呼んでくれて構わない。だからサフィもナージャと呼んでくれ」
「わがままだなあ、もう!」
仕方ないのでみんなナージャと呼ぶことにした。サフィって呼ぶなと言っても呼ぶのはもう諦めた。
「あのさあ。ナージャはなんでわざわざ留学してきたわけ?」
聞いてみたら驚くべき事を言われた。
「ああ。我が国の聖獣がな、この国に聖女がいるというので娶ろうと思って」
しーん。
「はあ?ナージャのとこに聖獣がいるの?」
「?この国にもいるだろう?まああまり公にはしていないが、聖女になら話してもいいだろう。どのみち私の妻になるのだからな」
言って俺の頬に手を伸ばしてきたのでバシッと叩き落としてやった。
当たり前みたいに自国の秘密を話すなよ!あと、俺が聖女だってもう確定事項扱いすんなよ!あと、俺は妻にはなりませぬ!
俺もみんなもお口あんぐりしながら「とんでも王子じゃんこいつ!」と呆れ果てたのでした。
うちの王子様がお兄様で良かった!むちゃくちゃ優秀だもん!ナージャはお兄様を見習って欲しい。
そんなことを考えていたら、ミルくんがしれっと爆弾発言。
「あのね。念のために言っておくね。
サフィはもううちの殿下の家族みたいなものだから!王家にがっちり囲い込まれてるから!諦めた方がいいよ?」
「ちょっと違うけど、そんな感じ!ナージャの妻にはなりませんし!10000万歩譲って、俺がなるなら夫ですし!」
「いや、サフィ。そこじゃねえだろ?」
「もう少し考えて発言しましょうね?」
「ということだから。君は諦めて」
みんなの連携イヤイヤにさすがのナージャも少し考え込んだ。
いや、考える予知ないでしょ?諦めるしかないの!さっさと国にお帰りなさいませ!
「しかし、私は聖女を連れ帰らねばならないのだ。なんとしても」
その声にはことのほか真摯な想いが感じられた。
「なんか聖女が必要な理由があるの?
あ!俺は聖女じゃないですけど!一応聞くだけ聞いておこうかななんて!
だって、ナージャの国、聖獣がいるんなら聖女だっているでしょ?」
ナージャの表情に一瞬だけ悲痛な色が。だがすぐさまそれは消え、苦笑に変わった。
「聖獣と聖女はセットじゃない。聖女にも色々あるのだ」
うーん。変な子だけど、それだけじゃないのかも。なんか事情がありそう。
「一目惚れにしても、いきなり聖女とかいいだすの、ヤバくね?」
「我が天使よ、とか言いそうよね。気持ちわる!」
「とにかく、危ない人だからサフィは近寄らないようにね!」
「そうだね。サフィは流されやすいから……」
良かったあ!マジモンの聖女なんだけど、バレてないみたい!ナージャのインパクト強すぎてなんか「サフィが好きなあまり聖女扱いするヤバい人」になってる!
よし!この流れに乗っておこう!
「うん。俺、女の子じゃないし!男の子ですしね!聖女とかゆわれても困るもん!」
「いや、サフィなら男の子でもいけるんじゃない?」
「そうね。それにナージャが男の子が好きな人かもしれないでしょ?」
ボソボソと話していると、ナージャが割り込んできた。
「君たち、目の前で私を貶めるのはやめてもらえるかな?」
「あら、ナージャ居たの?」
「最初から居たけどね。あと、君たちに名前呼びを許したつもりはないんだが……」
「じゃあ、変態さんって呼ぶね!」
「サフィはいいんだよ?ナージャと呼んでくれ」
「俺はサフィって呼ばれたくないから!変態さんって呼ぶね!」
「……みなもナージャと呼んでくれて構わない。だからサフィもナージャと呼んでくれ」
「わがままだなあ、もう!」
仕方ないのでみんなナージャと呼ぶことにした。サフィって呼ぶなと言っても呼ぶのはもう諦めた。
「あのさあ。ナージャはなんでわざわざ留学してきたわけ?」
聞いてみたら驚くべき事を言われた。
「ああ。我が国の聖獣がな、この国に聖女がいるというので娶ろうと思って」
しーん。
「はあ?ナージャのとこに聖獣がいるの?」
「?この国にもいるだろう?まああまり公にはしていないが、聖女になら話してもいいだろう。どのみち私の妻になるのだからな」
言って俺の頬に手を伸ばしてきたのでバシッと叩き落としてやった。
当たり前みたいに自国の秘密を話すなよ!あと、俺が聖女だってもう確定事項扱いすんなよ!あと、俺は妻にはなりませぬ!
俺もみんなもお口あんぐりしながら「とんでも王子じゃんこいつ!」と呆れ果てたのでした。
うちの王子様がお兄様で良かった!むちゃくちゃ優秀だもん!ナージャはお兄様を見習って欲しい。
そんなことを考えていたら、ミルくんがしれっと爆弾発言。
「あのね。念のために言っておくね。
サフィはもううちの殿下の家族みたいなものだから!王家にがっちり囲い込まれてるから!諦めた方がいいよ?」
「ちょっと違うけど、そんな感じ!ナージャの妻にはなりませんし!10000万歩譲って、俺がなるなら夫ですし!」
「いや、サフィ。そこじゃねえだろ?」
「もう少し考えて発言しましょうね?」
「ということだから。君は諦めて」
みんなの連携イヤイヤにさすがのナージャも少し考え込んだ。
いや、考える予知ないでしょ?諦めるしかないの!さっさと国にお帰りなさいませ!
「しかし、私は聖女を連れ帰らねばならないのだ。なんとしても」
その声にはことのほか真摯な想いが感じられた。
「なんか聖女が必要な理由があるの?
あ!俺は聖女じゃないですけど!一応聞くだけ聞いておこうかななんて!
だって、ナージャの国、聖獣がいるんなら聖女だっているでしょ?」
ナージャの表情に一瞬だけ悲痛な色が。だがすぐさまそれは消え、苦笑に変わった。
「聖獣と聖女はセットじゃない。聖女にも色々あるのだ」
うーん。変な子だけど、それだけじゃないのかも。なんか事情がありそう。
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