224 / 358
みんなの愛が重い件
俺の常識はみんなの非常識
しおりを挟む
翌日迎えに来たリオが呆れ顔。
「レオン、何やってんの?」
前は「レオン様」とか「殿下」とか言ってたのに、もうすっかりレオン扱い。お兄様もそれでいいんだって。
「義兄みたいなものだからね」ってことらしい。
「これはやりすぎじゃない?
そろそろサフィ離れしたほうがいいよ?」
にこにこしてるのに圧が!
この迫力、さすがグランディール!
公爵の血をこんなところで感じてしまった。
さすがのお兄様も、少しだけ恥ずかしそう。
「…やりすぎ…だよね…。ごめんね、サフィ。
わがままを言ってしまって」
殊勝に項垂れるお兄様に思わず言ってしまった。
「大丈夫だよ!ずっと一緒でもいいの!
俺、お兄様が大好きですしね!」
とたん。
お兄様が嬉しそうに俺をぎゅっと抱きしめる。
「ありがとう!そう言ってもらえてとても嬉しいよ、サフィ!」
ゲイルとリオが「あちゃー!」と額に手を当て天を仰ぐ。
「サフィってさあ。うかつだよねえ」
「言質取られたな。俺はいつまで3人で寝たらいいんだ?」
「……お兄様が満足するまで?」
「……実質サフィを嫁に出すまでじゃねえか」
「ヨメはしないから……ずっと?」
特大ベッドでよかった!
学院に行く馬車の中で、なぜかリオからお説教される俺。
「あのね。みんなもう誰かと一緒に寝たりしないの。
ベッドのない平民でもあるまいし、高位貴族は幼い頃から1人で寝るものなんだよ?
まあ、サフィはしかたないかもだけど、さすがに学院に行くくらい大きくなったら1人で寝よう?」
「だって、癒しが…」
「はあ?」
「ゲイルも忙しいから。一緒のお風呂とベッドでおしゃべりしたりするの。それが俺の癒しなんだもん」
「サフィはゲイル叔父様に甘え過ぎじゃない?
ゲイルもサフィがかわいいからって甘やかしすぎだし」
「いいじゃん!お互いに大好きなんだから!
幸せ家族でしょー!」
「うーん。たしかに幸せだけど、いいのかなあ?」
「うちはこれでいいの。
誰かが言ってた!よそはよそ。うちはうち」
「そうかなあ…」
首を捻っていたリオくんは、みんなに聞いてみることにしたらしい。
生徒会メンバーにこう聞いた。
「あのね。この中で誰かと一緒に寝ている人、いる?」
「はあ?朝からセクハラかよwww
どうした、リオwwww」
ルーシェ先輩が笑い出し、アーシャ先輩が顔を赤らめた。
「ルーシェ!やめなさい!
リオ先輩、いきなりすぎません?」
「僕は1人だけどね?」
「私も当然1人だよ、サフィ」
当然なのか!
そしてオル先輩はなんのアピール?
「ちなみに、僕もひとり!
分かった?サフィ。
これが普通なんだよ?」
「え?サフィは違うの⁈」
「まさかリオ先輩と?」
「違うよ!僕は1人で寝てるからね⁈」
「僕は…?」
みんなの視線が俺に集中した。
この流れで言うの?
「サフィ?」
うえーん!やっぱ生徒会くるんじゃなかった!
俺はしぶしぶ白状した。
「…お父様と……」
リオがニコッと微笑んた。
「それと?」
「………たまにお兄様も……」
しーん。
「「「「はああああ⁈」」」」
「え?サフィちゃん、ゲルリアス様と⁈
きゃあああ!いやあああん!!」
アーシャ先輩が頬を赤くして悶え始めた。
「いや、うん。そ、そうなの?
サフィはゲルリアス様と…。
ゲルリアス様とサフィならまあ…そんなこともある…のかなあ?」
「ロイ!騙されるな!ねえだろw幾つだよ!
赤ん坊だってパパと寝るなんてねえわ!
どんだけ甘やかされてんだwwww」
「だってサフィだよ?私はなんだかわかる気がするな。
さすがにルーシェとかならアレだが。
サフィなら甘やかしたくなるよねえ」
「ウチのお父様ならあり得ないけど、お父様がゲルリアス様ならありよねっ!」
「「「まあ、ありかな!」」」
「ねえよ!」
とりあえずアリらしいので良かった!
ほーら!アリじゃん!
お父様と寝てたっていいでしょおが!
ドヤりながらリオを振り返ると、リオが「ちちち」と指を振る。
「ゲイル叔父様はアリとしても。
レオン殿下はアウトでしょ!」
「「「はああ?」」」
「『お兄様』ってレオンハルト様かよ!
ウソだろおい!お前、何やってんだよwwww」
「色々な事情があるのですう!小さな頃から一緒なんだもん。もう慣れちゃって、俺がいないとお兄様が寂しんぼだから!」
「「「レオンハルト様……」」」
みんなが残念そうな顔をした。
「あ、あのね!お兄様は俺が大好きだから一緒に寝たいのであって、他の人とは寝ませんので!立派な大人ですから!」
慌ててフォローすると大騒ぎに。
「余計ヤベえだろ!」
「サフィちゃん⁈もっと自分を大事にしましょ?」
「もう少し危機感を持とうね⁈」
「サフィの将来は安泰だねー」
リオが「ほおらね!」と言わんばかりにドヤっている。
「でもさあ、みんなもやってみたらわかるから!
あんなキラキラご尊顔で優しくオネダリされて、お断りできる?
しかも優しく抱っこしてくれるし、いい匂いがして、ぽかぽかなんだよ⁈」
「囲い込み完了じゃん」
「さすが王族。抜かりないですねえ」
「式でも牽制してたんでしょ?噂になってたもの」
「まあサフィが幸せならいいんじゃないかなあ?」
てゆーか、人の就寝事情なんてどうでも良くない⁈
みんなうるさすぎ!
放っておいてよおおお!!
「レオン、何やってんの?」
前は「レオン様」とか「殿下」とか言ってたのに、もうすっかりレオン扱い。お兄様もそれでいいんだって。
「義兄みたいなものだからね」ってことらしい。
「これはやりすぎじゃない?
そろそろサフィ離れしたほうがいいよ?」
にこにこしてるのに圧が!
この迫力、さすがグランディール!
公爵の血をこんなところで感じてしまった。
さすがのお兄様も、少しだけ恥ずかしそう。
「…やりすぎ…だよね…。ごめんね、サフィ。
わがままを言ってしまって」
殊勝に項垂れるお兄様に思わず言ってしまった。
「大丈夫だよ!ずっと一緒でもいいの!
俺、お兄様が大好きですしね!」
とたん。
お兄様が嬉しそうに俺をぎゅっと抱きしめる。
「ありがとう!そう言ってもらえてとても嬉しいよ、サフィ!」
ゲイルとリオが「あちゃー!」と額に手を当て天を仰ぐ。
「サフィってさあ。うかつだよねえ」
「言質取られたな。俺はいつまで3人で寝たらいいんだ?」
「……お兄様が満足するまで?」
「……実質サフィを嫁に出すまでじゃねえか」
「ヨメはしないから……ずっと?」
特大ベッドでよかった!
学院に行く馬車の中で、なぜかリオからお説教される俺。
「あのね。みんなもう誰かと一緒に寝たりしないの。
ベッドのない平民でもあるまいし、高位貴族は幼い頃から1人で寝るものなんだよ?
まあ、サフィはしかたないかもだけど、さすがに学院に行くくらい大きくなったら1人で寝よう?」
「だって、癒しが…」
「はあ?」
「ゲイルも忙しいから。一緒のお風呂とベッドでおしゃべりしたりするの。それが俺の癒しなんだもん」
「サフィはゲイル叔父様に甘え過ぎじゃない?
ゲイルもサフィがかわいいからって甘やかしすぎだし」
「いいじゃん!お互いに大好きなんだから!
幸せ家族でしょー!」
「うーん。たしかに幸せだけど、いいのかなあ?」
「うちはこれでいいの。
誰かが言ってた!よそはよそ。うちはうち」
「そうかなあ…」
首を捻っていたリオくんは、みんなに聞いてみることにしたらしい。
生徒会メンバーにこう聞いた。
「あのね。この中で誰かと一緒に寝ている人、いる?」
「はあ?朝からセクハラかよwww
どうした、リオwwww」
ルーシェ先輩が笑い出し、アーシャ先輩が顔を赤らめた。
「ルーシェ!やめなさい!
リオ先輩、いきなりすぎません?」
「僕は1人だけどね?」
「私も当然1人だよ、サフィ」
当然なのか!
そしてオル先輩はなんのアピール?
「ちなみに、僕もひとり!
分かった?サフィ。
これが普通なんだよ?」
「え?サフィは違うの⁈」
「まさかリオ先輩と?」
「違うよ!僕は1人で寝てるからね⁈」
「僕は…?」
みんなの視線が俺に集中した。
この流れで言うの?
「サフィ?」
うえーん!やっぱ生徒会くるんじゃなかった!
俺はしぶしぶ白状した。
「…お父様と……」
リオがニコッと微笑んた。
「それと?」
「………たまにお兄様も……」
しーん。
「「「「はああああ⁈」」」」
「え?サフィちゃん、ゲルリアス様と⁈
きゃあああ!いやあああん!!」
アーシャ先輩が頬を赤くして悶え始めた。
「いや、うん。そ、そうなの?
サフィはゲルリアス様と…。
ゲルリアス様とサフィならまあ…そんなこともある…のかなあ?」
「ロイ!騙されるな!ねえだろw幾つだよ!
赤ん坊だってパパと寝るなんてねえわ!
どんだけ甘やかされてんだwwww」
「だってサフィだよ?私はなんだかわかる気がするな。
さすがにルーシェとかならアレだが。
サフィなら甘やかしたくなるよねえ」
「ウチのお父様ならあり得ないけど、お父様がゲルリアス様ならありよねっ!」
「「「まあ、ありかな!」」」
「ねえよ!」
とりあえずアリらしいので良かった!
ほーら!アリじゃん!
お父様と寝てたっていいでしょおが!
ドヤりながらリオを振り返ると、リオが「ちちち」と指を振る。
「ゲイル叔父様はアリとしても。
レオン殿下はアウトでしょ!」
「「「はああ?」」」
「『お兄様』ってレオンハルト様かよ!
ウソだろおい!お前、何やってんだよwwww」
「色々な事情があるのですう!小さな頃から一緒なんだもん。もう慣れちゃって、俺がいないとお兄様が寂しんぼだから!」
「「「レオンハルト様……」」」
みんなが残念そうな顔をした。
「あ、あのね!お兄様は俺が大好きだから一緒に寝たいのであって、他の人とは寝ませんので!立派な大人ですから!」
慌ててフォローすると大騒ぎに。
「余計ヤベえだろ!」
「サフィちゃん⁈もっと自分を大事にしましょ?」
「もう少し危機感を持とうね⁈」
「サフィの将来は安泰だねー」
リオが「ほおらね!」と言わんばかりにドヤっている。
「でもさあ、みんなもやってみたらわかるから!
あんなキラキラご尊顔で優しくオネダリされて、お断りできる?
しかも優しく抱っこしてくれるし、いい匂いがして、ぽかぽかなんだよ⁈」
「囲い込み完了じゃん」
「さすが王族。抜かりないですねえ」
「式でも牽制してたんでしょ?噂になってたもの」
「まあサフィが幸せならいいんじゃないかなあ?」
てゆーか、人の就寝事情なんてどうでも良くない⁈
みんなうるさすぎ!
放っておいてよおおお!!
1,133
はじめまして。初めて書いてみたオリジナル異世界BL。可哀想な主人公が、それに負けずに力業で幸せになるのが好きです。ハピエン主義なので、完全無双のハピエンになります。誤字脱字など、ご容赦くださいませ(;・∀・)→ご指摘があれば修正いたしますので!ご都合主義の作者の自己満足小説です。作者豆腐メンタルのため、ご不満のある方は「そっ閉じ」でお願いいたします。。。お楽しみいただけましたら、ぜひぽちっとイイネをお願いいたします♡コメントもぜひ♡
お気に入りに追加
5,355
あなたにおすすめの小説

妹の嘘の病により、私の人生は大きく狂わされましたが…漸く、幸せを掴む事が出来ました
coco
恋愛
病弱な妹の願いを叶える為、私の婚約者は私に別れを告げた。
そして彼は、妹の傍に寄り添う事にしたが…?

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
「あなたの好きなひとを盗るつもりなんてなかった。どうか許して」と親友に謝られたけど、その男性は私の好きなひとではありません。まあいっか。
石河 翠
恋愛
真面目が取り柄のハリエットには、同い年の従姉妹エミリーがいる。母親同士の仲が悪く、二人は何かにつけ比較されてきた。
ある日招待されたお茶会にて、ハリエットは突然エミリーから謝られる。なんとエミリーは、ハリエットの好きなひとを盗ってしまったのだという。エミリーの母親は、ハリエットを出し抜けてご機嫌の様子。
ところが、紹介された男性はハリエットの好きなひととは全くの別人。しかもエミリーは勘違いしているわけではないらしい。そこでハリエットは伯母の誤解を解かないまま、エミリーの結婚式への出席を希望し……。
母親の束縛から逃れて初恋を叶えるしたたかなヒロインと恋人を溺愛する腹黒ヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:23852097)をお借りしております。

石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。

妹に何もかも奪われてしまったと思っていましたが、ちゃんと見てくれる人はいたようです。隣国で、幸せになれるとは夢にも思いませんでした
珠宮さくら
恋愛
ヴェロニカは、妹によって婚約を奪われ、家を勘当されて、国も出て行くことになってしまった。
だが、そんなヴェロニカがひょんなことから王子と婚約することになり、姉妹が真逆の人生を送ることになるとは夢にも思っていなかった。
※全4話。

婚約者が、私より従妹のことを信用しきっていたので、婚約破棄して譲ることにしました。どうですか?ハズレだったでしょう?
珠宮さくら
恋愛
婚約者が、従妹の言葉を信用しきっていて、婚約破棄することになった。
だが、彼は身をもって知ることとになる。自分が選んだ女の方が、とんでもないハズレだったことを。
全2話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる