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俺の平凡な日常
俺、ギルド改革がんばっちゃう!
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ギルド長から表彰された俺は、ご機嫌だった。
なんと、ギルドに貢献した人にはギルド特製のメダルが貰えるのだ!!!
このメダル、すんっごおおくカッコいいの!!
あのね、あのね、銀色の500円玉くらいのメダルなんだけど、そこにギルドのマーク(剣を2本バッテンの形に並べてその真ん中にドラゴン!ドラゴンなの!!)が彫ってあるのだ!
これは紐をつけたら首から下げられるし、後ろにはピンがついていて、バッジみたいに胸につけることもできる!
俺は意気揚々とそれを胸に付けた。
えへへへへ。
もんのすんごくカッコいい!!
強そう!!
それをつけて歩いてると、街の人とかが気付いて褒めてくれる。
「まあ!サフィちゃん!凄いじゃないの!
そんな小さいのに、もう立派な冒険者なのねえ!」
「お!サフィ!ギルド貢献メダルじゃねえか!なにやったんだ?すげえなあ!」
「ふふん!カッコいい?」
「おお!カッコいいぞ!」
「あのね、ギルドのぼうけんしゃ、きれいにしました」
「綺麗に?」
「オフロとかはみがきとか。だいじだからやってっておねがいしたの!」
「あはははは!アンタそんなことしたのかい?エライ!良くやった!」
「ワハハハハ!どうりで奴ら小綺麗になったわけだ!
サフィがやったのか!さすがサフィだ!」
こんな感じで褒められて嬉しいのです!
副次的に冒険者さんの評判も良くなった。
綺麗にしたら気持ちもシャキンとするでしょ?
なんとなあく言葉遣いとかも良くなって、歩き方や姿勢まで良くなってきたのだ!
これまで子供に怖がられてた強面さんも「おはよう!」とか「頑張ってね!」とか子供のほうから声をかけてくれるようになった。
そうすると街の雰囲気も良くなって、最初は冒険者ゾーンはちょっと乱暴な人が多い感じだったのに、すっかり下街と同じく安心安全な冒険者ゾーンに!
うんうん。いい感じだよ!
せっかくみんないい人なんだから、もっと街の人にもそれを知ってもらいましょー!!
てわけで、メダルに気を良くした俺は、気になってたことを更に改革していくことにした。
「ボサボサ、モサモサはやめましょー!」
そう!伸ばしっぱなしのボサボサ髪!
同じく自然に任せっぱなしのモサモサなお髭!
あのね。長髪はいいの。
サンタさんみたいなお髭だっていいの。
ただし「そうしたくてしてるならば!」
ここの冒険者さんは違うんだよね。
面倒くさがって切らずに手入れもせず放置した結果の長髪、モサモサ髭なの!
俺はモサモサ髭のゴーンに(見た目は野人)聞いてみた。
「おひげ、だいじ?」
「ん?あ、ああ。まあ髭は男の象徴だからな!」
「手入れしてる?」
「伸ばしてるだろ?」
「ちがうの。手入れ。
しょうちょうなら、きちんと洗って、クシとかでといて手入れしなきゃ。
たんなるのばしっぱなしほうちは、しょうちょうじゃないよ。ダラクのけっか」
「なんだと⁈カッコ悪いってえのか?」
ガタンと椅子から立ち上がるゴーン。
ギルド内に緊張が走った。
俺はゴーンに指をピシッとしてにっこり。
「ミニミニサンダーする?」
ゴーンはサアッと青ざめ、すごすごと椅子に座る。
うんうん。そう。話を聞いてね?
「ここを見るのです!」
俺はゴーンのお髭の一部を指差した。
「ん?ここがどうした?」
はあ?よく見てよ!
「どうしたじゃないでしょっ!
むし!
むしがおひげにからまってしんでるでしょっ!!」
「はあ⁈嘘だろ!マジか!!」
慌てて髭を引き寄せ調べ始めるゴーン。
さすがに虫は嫌らしい。
周りの髭たちも青ざめながら自分の髭をチェックしている。
俺は重々しく口を開いた。
「あのね。かみとかおひげとかのばすのはよき。
でも、それはダメ。
汚いし、フケツ!
むしがすみついちゃったらどうするの?
たまごとかうんじゃうかも!」
あちこちから「ヒイ!」やら「それはイヤだ」とか「最低だわ!」とかいう声が聴こえる。
そうでしょうそうでしょう。
野営とかする冒険者だからこそ、普通にあり得ることなのです。
震え上がった冒険者たちに、俺は言った。
「ボサボサ、モサモサはやめましょー!
フケツだしきたないので!
あらって手入れしましょー!」
「ながいかみは、ひもでしばるとカッコよきです!
ゲイルとかオレみたいに!」
「切るのもよき!サッパリしますので!
わかがえるし、きっとモテモテ!」
どの言葉が冒険者の心に響いたのか、しばらくしたらギルドはサッパリした冒険者ばかりになった。
ゴーンなんておじさんかと思ってたら、なんと20代だった!モサモサやめたらマッチョなワイルド系イケメンさん!
「サフィ!ありがとうな!
お前さんのおかげで彼女ができたぜ!」
うんうん。良かった良かった!
見た目だけじゃダメだけど、やっぱり見た目もだいじだものね。
なんかあちらこちらにもいい感じな2人ができております。幸せそうで何より!
サフィからのおねがい
●モサモサ、ボサボサはやめましょう
●かみやおひげはあらってとかしましょう
なんと、ギルドに貢献した人にはギルド特製のメダルが貰えるのだ!!!
このメダル、すんっごおおくカッコいいの!!
あのね、あのね、銀色の500円玉くらいのメダルなんだけど、そこにギルドのマーク(剣を2本バッテンの形に並べてその真ん中にドラゴン!ドラゴンなの!!)が彫ってあるのだ!
これは紐をつけたら首から下げられるし、後ろにはピンがついていて、バッジみたいに胸につけることもできる!
俺は意気揚々とそれを胸に付けた。
えへへへへ。
もんのすんごくカッコいい!!
強そう!!
それをつけて歩いてると、街の人とかが気付いて褒めてくれる。
「まあ!サフィちゃん!凄いじゃないの!
そんな小さいのに、もう立派な冒険者なのねえ!」
「お!サフィ!ギルド貢献メダルじゃねえか!なにやったんだ?すげえなあ!」
「ふふん!カッコいい?」
「おお!カッコいいぞ!」
「あのね、ギルドのぼうけんしゃ、きれいにしました」
「綺麗に?」
「オフロとかはみがきとか。だいじだからやってっておねがいしたの!」
「あはははは!アンタそんなことしたのかい?エライ!良くやった!」
「ワハハハハ!どうりで奴ら小綺麗になったわけだ!
サフィがやったのか!さすがサフィだ!」
こんな感じで褒められて嬉しいのです!
副次的に冒険者さんの評判も良くなった。
綺麗にしたら気持ちもシャキンとするでしょ?
なんとなあく言葉遣いとかも良くなって、歩き方や姿勢まで良くなってきたのだ!
これまで子供に怖がられてた強面さんも「おはよう!」とか「頑張ってね!」とか子供のほうから声をかけてくれるようになった。
そうすると街の雰囲気も良くなって、最初は冒険者ゾーンはちょっと乱暴な人が多い感じだったのに、すっかり下街と同じく安心安全な冒険者ゾーンに!
うんうん。いい感じだよ!
せっかくみんないい人なんだから、もっと街の人にもそれを知ってもらいましょー!!
てわけで、メダルに気を良くした俺は、気になってたことを更に改革していくことにした。
「ボサボサ、モサモサはやめましょー!」
そう!伸ばしっぱなしのボサボサ髪!
同じく自然に任せっぱなしのモサモサなお髭!
あのね。長髪はいいの。
サンタさんみたいなお髭だっていいの。
ただし「そうしたくてしてるならば!」
ここの冒険者さんは違うんだよね。
面倒くさがって切らずに手入れもせず放置した結果の長髪、モサモサ髭なの!
俺はモサモサ髭のゴーンに(見た目は野人)聞いてみた。
「おひげ、だいじ?」
「ん?あ、ああ。まあ髭は男の象徴だからな!」
「手入れしてる?」
「伸ばしてるだろ?」
「ちがうの。手入れ。
しょうちょうなら、きちんと洗って、クシとかでといて手入れしなきゃ。
たんなるのばしっぱなしほうちは、しょうちょうじゃないよ。ダラクのけっか」
「なんだと⁈カッコ悪いってえのか?」
ガタンと椅子から立ち上がるゴーン。
ギルド内に緊張が走った。
俺はゴーンに指をピシッとしてにっこり。
「ミニミニサンダーする?」
ゴーンはサアッと青ざめ、すごすごと椅子に座る。
うんうん。そう。話を聞いてね?
「ここを見るのです!」
俺はゴーンのお髭の一部を指差した。
「ん?ここがどうした?」
はあ?よく見てよ!
「どうしたじゃないでしょっ!
むし!
むしがおひげにからまってしんでるでしょっ!!」
「はあ⁈嘘だろ!マジか!!」
慌てて髭を引き寄せ調べ始めるゴーン。
さすがに虫は嫌らしい。
周りの髭たちも青ざめながら自分の髭をチェックしている。
俺は重々しく口を開いた。
「あのね。かみとかおひげとかのばすのはよき。
でも、それはダメ。
汚いし、フケツ!
むしがすみついちゃったらどうするの?
たまごとかうんじゃうかも!」
あちこちから「ヒイ!」やら「それはイヤだ」とか「最低だわ!」とかいう声が聴こえる。
そうでしょうそうでしょう。
野営とかする冒険者だからこそ、普通にあり得ることなのです。
震え上がった冒険者たちに、俺は言った。
「ボサボサ、モサモサはやめましょー!
フケツだしきたないので!
あらって手入れしましょー!」
「ながいかみは、ひもでしばるとカッコよきです!
ゲイルとかオレみたいに!」
「切るのもよき!サッパリしますので!
わかがえるし、きっとモテモテ!」
どの言葉が冒険者の心に響いたのか、しばらくしたらギルドはサッパリした冒険者ばかりになった。
ゴーンなんておじさんかと思ってたら、なんと20代だった!モサモサやめたらマッチョなワイルド系イケメンさん!
「サフィ!ありがとうな!
お前さんのおかげで彼女ができたぜ!」
うんうん。良かった良かった!
見た目だけじゃダメだけど、やっぱり見た目もだいじだものね。
なんかあちらこちらにもいい感じな2人ができております。幸せそうで何より!
サフィからのおねがい
●モサモサ、ボサボサはやめましょう
●かみやおひげはあらってとかしましょう
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